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地方財政ダッシュボード

群馬県富岡市の財政状況(2015年度)

🏠富岡市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2015年度)

財政力指数の分析欄

景気の低迷により個人・法人市民税の減収傾向は続いているが、地方消費税交付金が前年比50%以上の大幅な増となったことや職員定数管理計画に基づき計画的に職員数を削減し、職員人件費の圧縮(合併以後10年間で27.7%減)を図るなどの歳出削減を推し進めていることで、財政力指数は平成24年度からは0.63で変わらず推移している。平成27年度では類似団体平均を上回っているが、決して高い値とは言えないため、引き続き、職員の定員管理や歳出の見直し、徴収強化や口座振替の更なる推進などによる市税収入の確保に取り組み、財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

合併以後、「新規起債の抑制」、「返済額以上の借入をしない」、「高利の地方債は繰上返済や借換をする」などの方針のもと、地方債の削減(返済額は合併以後10年間で9億円減)を行い、合わせて経常的な経費を削減してきたことで年々改善してきている。また、平成27年度では富岡製糸場の入場料収入が増加(前年度比4億円増)したこともあり、前年比3.9ポイント改善し類似団体平均を下回っている。今後も事務事業の優先度を見極め、優先度の低い事業の廃止・縮小を進めるなど、経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費は職員定数管理計画に基づき、計画的に職員数を削減していることで、減少している。一方、物件費は職員数削減策として、民間委託を推進してきたことにより増加し、維持補修費も学校施設を中心に施設の老朽化が進み、増加しているため、総額は類似団体平均よりも低い金額ではあるが年々増加傾向にある。今後は公共施設等総合管理計画に基づき、施設の更新・統廃合・長寿命化を計画的に行っていくことで維持補修費を圧縮するなどコストの削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

平成23・24年度の2年間の値は、東日本大震災の復興財源確保として、国家公務員の給与改定特例法による時限的措置に伴う変動である。全国市平均は下回っているが、類似団体平均よりも高い状況にあり、平成27年度において差が前年より広がっていることから、地域民間企業の平均給与や近隣市町村の状況、国の制度を踏まえ、給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

職員定数管理計画を策定し、計画的に職員数の削減を図った結果、類似団体平均を下回る値で推移している。今後も将来の人口減少を見込んだコンパクトな組織となるよう、適正な職員定数の管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

合併以後、「新規起債の抑制」、「返済額以上の借入をしない」、「高利の地方債は繰上返済や借換をする」などの方針のもと、地方債の削減に努めてきた結果、年々改善してきており、平成27年度においては類似団体平均を下回っている。ただし、全国平均と比べると高い値となっているので、今後も緊急度・住民ニーズを的確に把握し、必要最小限の起債発行に努める。

将来負担比率の分析欄

類似団体平均を大幅に下回っている。主な要因としては、大規模事業に係る地方債の償還終了、職員数削減に伴う退職手当負担見込額の減、充当可能基金の増などがあげられる。しかし、今後は新庁舎建設などに伴う地方債の借り入れにより、比率が上昇することが見込まれることから、今後も事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2015年度)

人件費の分析欄

職員定数管理計画などに基づき、計画的に職員数(合併以後10年間で18.7%減)を削減し、職員人件費の圧縮を図った結果、類似団体平均を下回っている。今後も将来の人口減少を見込みながら、職員定数の管理をし、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、職員数削減策として、業務の民間委託化を推進し、職員人件費から委託料(物件費)へのシフトが起きているためである。また、平成27年度の物件費が減少しているのは、組織スリム化に伴う嘱託職員の賃金の減少や光熱水費が減少したことが要因である。今後も職員定数の管理の一環として業務の民間委託化を検討していく。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、生活保護費などの額が膨らんでいることがあげられる。生活保護費をはじめ社会福祉費、老人福祉費などの支給内容の見直しを図り、財政を圧迫している現状に歯止めをかけるよう努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が上昇傾向にあるのは、学校施設を中心に施設の老朽化が進み、維持補修費が増加していることと、社会保障関係経費の増加により、各特別会計への繰出金が多額となっていることがあげられる。今後は、施設の更新・統廃合・長寿命化を計画的に行うことで維持修繕費の圧縮や、各特別会計の適正化を図り普通会計の負担額を減らすよう努める。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、各種団体への補助金・負担金などが多額となっているためである。今後は、現在支給している補助金・負担金の必要性や補助内容などについて精査をし、必要性の低い補助金や負担金の見直し・廃止を行うよう努める。

公債費の分析欄

合併以後、「新規起債の抑制」、「返済額以上の借入をしない」、「高利の地方債は繰上返済や借換をする」などの方針のもと、地方債の削減に努めてきた結果、公債費に係る経常収支比率は年々改善してきており、平成27年度においては類似団体平均を5.1ポイント下回っている。今後も緊急度・住民ニーズを的確に把握し、必要最小限の起債発行とすることで公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、物件費、扶助費、補助費が平均を上回っていることが要因である。ただし、平成27年度においては2.4ポイント減少し、平均との差も縮まってきている。今後も行財政改革を一段と推進し、経常経費などの削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

民生費の金額が一番大きく、住民一人当たり134,125円となっており、類似団体平均を下回ってはいるが、年々増加傾向にある。民生費の中でも老人福祉費の増加率が高く、各特別会計などへの繰出金の増加が要因となっている。特に平成27年度においては、特別養護老人ホームの民間譲渡に伴う地方債の繰上返済により、繰出金が大きく増加(前年比438,888千円増)していることが一人当たりの金額を増加させている。次に教育費の金額が大きく、住民一人当たり69,726円となっており、類似団体平均を上回っている。教育費の中でも社会教育費の増加が大きく、富岡製糸場保全整備事業などの増のため普通建設事業費が増加していることが要因となっている。これは、富岡製糸場が世界遺産登録されたことを契機に、市の施策の中心として富岡製糸場を核としたまちづくりを進めていることによるものである。今後も、富岡製糸場を核としたまちづくりを推進していくため、引き続き義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり435,187円であり、ほとんどの性質において、類似団体平均を下回っている。特に公債費と普通建設事業費の差が大きく、公債費においては、合併以後、「新規起債の抑制」、「返済額以上の借入をしない」、「高利の地方債は繰上返済や借換をする」などの方針のもと、地方債の削減に努めてきた結果が表れていると言える。また、普通建設事業費についても財政状況を好転させるため、極力建設投資を控えるようにしてきたことによるものだと考える。今後は、緊急度・住民ニーズを的確に把握し、投資が必要な部分には投資をしていきながら、引き続き公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革も進め、財政の健全化に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2015年度)

分析欄

財政調整基金は、適切な財源確保などにより、決算余剰金を中心に確実に積み立てていることから、年々残高を増やしている。実質収支額は、行財政改革を着実に進めていることから継続的に黒字を確保している。実質単年度収支も平成26年度では赤字となったが、平成27年度では富岡製糸場の入場料収入の増加などにより、財政調整基金を取崩すこともなく、黒字へと回復している。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2015年度)

分析欄

全ての会計において、黒字を維持できている。特に水道事業、一般会計、ガス事業の黒字額が伸びたことで、平成27年度総額の黒字額も増加している。水道事業は、経営に必要な経費を給水収益で賄えており、健全な経営状態を維持している。また、一般会計は、歳入では市有土地・建物売払による財産収入及び富岡製糸場の入場料収入が大幅に増加したことに対して、歳出では職員数や公債費削減を進め、歳出額が抑制されていることから黒字額が増加している。一方、国民健康保険特別会計は保険給付費などが増加したことにより前年度に比べ黒字額が大きく減少している。今後も黒字を維持していけるよう、引き続き各事業会計や特別会計においても財政の健全化に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

元利償還金は、起債の新規発行を抑制していることから年々減少傾向である。また、公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、下水道事業の起債により前年より増加し、組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等も消防と病院関係の起債額が増加しており、特に病院関係で大規模事業における起債があるため、増加傾向である。実質公債費の分子は、元利償還金が減少したことに対して、交付税の需要額への算入公債費は前年とほぼ同水準であることから減少している。

将来負担比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

将来負担額は年々減少してきている。主な要因としては、大規模事業に係る地方債の償還終了による地方債現在高の減、職員数削減に伴う退職手当負担見込額の減などがあげられる。また、充当可能財源は、財政調整基金を確実に積み立てていることや富岡製糸場の入場料収入増に伴う富岡製糸場基金の増加などにより充当可能基金が大幅に増加している。その結果、将来負担比率の分子は、大幅に減少しマイナスとなっている。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2015年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

類似団体平均を上回っている。これは、昭和30年代に建設された庁舎や昭和50年代に集中的に整備された学校教育系施設の減価償却率が高くなっているためだと考えられる。今後は、平成28年度に策定した公共施設総合管理計画や今後策定予定の個別施設施設計画に基づき、学校教育系施設を中心に計画的な老朽化対策に努める。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、大規模事業に係る地方債の償還終了による地方債現在高の減少、また、職員数削減に伴う退職手当負担見込額が減少した一方で、充当可能財源は財政調整基金を確実に積み立てていることや富岡製糸場の入場料収入増に伴う製糸場基金の増加などにより充当可能基金が大幅に増加したことで、H27ではマイナスとなっている。一方で、有形固定資産減価償却率は類似団体平均よりも高い状況にあるため、今後は老朽化した施設に対する経費が増えていくことが予想され、それに伴い将来負担も増加してくる可能性があるため、公共施設等総合計画に基づき、公共施設等の老朽化対策に積極的に取り組んでいく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率、実質公債費比率ともに年々減少してきており、H27ではともに類似団体平均を下回っている。これは合併以後、「新規起債の抑制」、「返済額以上の借入をしない」、「高利の地方債は繰上返済や借換をする」などの方針のもと、地方債の削減に努めてきた結果と言える。しかし、今後は現在建設中の新庁舎を始め、老朽化した公共施設等に対する公債費の発行も想定されるが、住民ニーズや必要性を見極め、必要最小限の起債発行にするなど、これからも公債費の適正化に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2015年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は公営住宅、学校施設、児童館、公民館であり、その中で償却率が高いのは、公営住宅と学校施設となる。公営住宅については、昭和40年代以前に建設されたものが多くあり、既に耐用年数を経過しているものや耐用年数のほとんどを経過しつつあるため減価償却率が高くなっている。対策としては、特に老朽化の著しい住宅については、戸別に建設されているものを一カ所に集約して建て替えを行い、また、その他の住宅についても長寿命化計画を策定し適切な維持管理に努め住環境の整備を図っていく。また、今後は、将来的な人口の推移や民営の賃貸住宅の普及状況を考慮しながら、公営住宅の適正配置について検討していく。学校施設については、昭和50年代に集中的に整備されたこともあり減価償却率が高くなっている。耐震補強はすでに実施しているところだが、今後は学校ごとの劣化状況に応じた対策を図るため、富岡市学校施設個別施設計画を策定し、修繕方法や実施時期について検討のうえ、長寿命化を図っていく。それと同時に、今後の児童・生徒の将来的な児童・生徒数の推移を考慮しながら、地域の実情や教育配慮を勘案するなかで、小・中学校の統廃合、他の施設との複合化等についても検討していく。

施設類型別ストック情報分析表②(2015年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較すると、体育館・プール以外は有形固定資産減価償却率が高くなっている。その中でも特に減価償却率が高いのは庁舎と市民会館となる。庁舎については、分庁制のほとんどの庁舎が建築後40年以上経過していることもあり、減価償却率が高くなっているが、現在1つの庁舎に統合整備するために新庁舎を建設中であり、平成29年度に完成する。よって、今後は減価償却率は大幅に低下することとなる。また、市民会館については、昭和50年代に建築されたものがほとんどであり、耐用年数のほとんどを経過しつつあるため、減価償却率が高くなっている。今後は、利用状況が地域での利用に限られているものについては地域への無償譲渡等、維持管理費用が減少するような取り組みを検討していく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,