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地方財政ダッシュボード

栃木県小山市の財政状況(2019年度)

🏠小山市

地方公営企業の一覧

小山市民病院 末端給水事業 公共下水道 農業集落排水


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

平成30年度において、企業業績の上向きにより法人市民税が増収となったこと、また景気の緩やかな回復により個人市民税が増収になったことが主な要因となり、基準財政収入額が6.1億円増となった。財政力指数は前年度と同様の0.98であり、県内及び類似団体内でも上位に位置している。今後も景気の不透明さはあるものの、自主財源の確保を推進し、財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

歳入の経常一般財源については、景気の緩やかな回復により個人市民税が1.9億円の増収、また新築家屋の増により固定資産税が0.8億円の増収により市税全体として1.3億円の増収となったものの、経常的経費である扶助費(認定こども園施設型給付事業等)及び、補助費等(小山広域保健衛生組合負担金等)の増加となったことから比率は2.6ポイント増の88.7%となった。県内及び類似団体との比較では上位に位置しているが、経常経費のうち大きな割合を占める扶助費は、将来的には増加も見込まれることから、引き続き経常経費の縮減に努め、弾力性のある財政構造の維持に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費は、職員の定年退職者の急減により新陳代謝が低下したが、給与総額は前年度とほぼ同様であった。物件費は、ごみ収集運搬業務委託料、有料体育施設管理事業費などの増により2.4億円の増となったことから、人口1人当たりでは2,081円の増となった。類似団体との比較では上位に位置しているものの、決算額が漸増傾向にあることから、引き続き行財政改革を推進し、歳出縮減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は、国の水準を下回っており、今後も引き続き国や類似団体等の状況を注視し、給与の適正な管理に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口千人当たりの職員数は、各区分とも平均を下回っているが、これまでの定員削減により人材の不足と組織力の低下が懸念されることから、引き続き業務領域を精査しながら民間への業務委託や指定管理者制度の導入を推進し、そこで捻出された人的資源を市の重点的に取り組むべき事業に集中させるなど効果的かつ適正な職員数の管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

昨年度から0.1ポイント改善し5.7%となり、全国平均、栃木県平均と同程度の数値となっているが、市役所新庁舎建設に伴う起債の償還が令和7年度から開始されることなどから、今後、比率が急激に上昇することがないよう、引き続き、市債管理計画に基づく地方債の発行の抑制、銀行等引受債(縁故債)借換時の金利入札による利子負担軽減や、交付税措置率の高い地方債の利用等による負担軽減に努める。

将来負担比率の分析欄

昨年度と比較すると、地方債現在高や公営企業の地方債残高中繰入見込額が減少したことにより将来負担額が減少したことから、数値は改善したが、依然として全国平均、栃木県平均と比較すると高い数値を維持している。また、今後、市役所新庁舎等の大型建設事業完了に伴う起債や、各種建設基金の取崩しを予定していることから、将来負担比率が上昇することが見込まれるため、今後も事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

職員の定年退職者が急減したことによる新陳代謝の低下や、人事院勧告による給料・勤勉手当の引き上げがあったものの、常勤職員数の減などにより、総額は前年同様であった。今後も民間委託等とのバランスをとりながら適正な定員管理に努める。

物件費の分析欄

ごみ収集運搬業務委託料や有料体育施設管理事業費等の増により、前年度と比較して比率が0.5ポイント上昇した。類似団体との比較では比較的上位であるものの、近年上昇傾向が続いているため、引き続き全庁的に物件費に係る経常経費の削減に取り組む。

扶助費の分析欄

認定こども園等施設型給付事業費や障がい者介護給付費などの大幅な増により、扶助費・比率ともに増加した。引き続き子育て支援や障がい者支援に注力する必要があり、今後も扶助費の増加が見込まれるが、市単独事業の見直しを進め比率改善と歳出抑制に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は、主に国民健康保険特別会計、介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計への繰出金となっている。令和元年度は、下水道事業会計への繰出金が、負担金(補助費等)へ変更となったことから、前年度と比較して比率が4.0ポイント減少した。今後も、国から示されている繰出基準に基づいた適正な繰出金額とするとともに、各事業における保険料、使用料等の適正化により、繰出金の抑制を図る。

補助費等の分析欄

広域保健衛生組合への負担金増、及び下水道事業会計の法適化に伴い支出科目を繰出金から負担金に変更したこと等により、比率が増加した。令和元年度は、栃木県平均値及び類似団体平均値を上回っており、今後の予算編成時においても、各種補助金の事業内容、補助対象団体の決算状況等を精査し、必要性の低い補助金の見直し及び廃止を行う等、適正な補助となるよう努める。

公債費の分析欄

借入時利息の金利入札方式による利子負担軽減の取組等により、償還利子は減少傾向にあるが、平成26年借入分の元金償還開始により、0.1ポイントの増加となった。今後も、新庁舎整備事業等大型建設事業による公債費の増が見込まれることから、市債管理計画に基づき市債残高の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は、前年度と比較して、扶助費、物件費の増加により、2.5ポイント上昇した。特に扶助費については、今後も増加が見込まれることから、事業内容の見直しや事業の統廃合等を進め、比率の改善を図っていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費は、市役所新庁舎建設工事の着工などにより増加となった。商工費は、中小企業事業資金融資預託金の減などにより減少となった。教育費は、城南地区新設小学校建設事業の終了などにより減少となった。災害復旧費は、令和元年東日本台風による被害からの復旧事業により増加となった。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費は、これまでの取り組みの成果によって年々減少し、類似団体比較においても平均を下回る水準となっている。扶助費は、認定こども園等施設型給付事業費や障がい者介護給付費等の増により、前年度より増加となった。扶助費は年々増加傾向にあるため、事業内容の見直しや事業の統廃合等により歳出削減に努める。下水道事業会計への繰出金が、負担金へ変更となったことにより、補助費等は増加となり、繰出金は減少となった。普通建設事業費は、新庁舎整備事業の着工を迎えたものの、城南地区新設小学校建設事業の終了等により減少となった。今後も各事業の進度調整等を実施し、できるだけ抑制に努める。積立金は、他団体と比較すると非常に低い水準となっており、特に財政調整基金については早期の積み増しが課題となっていることから、経常経費の執行留保や契約差金の凍結により剰余金を確保することで、積立金の増加に努める。貸付金は、中小企業事業資金融資預託金や勤労者住宅資金支援事業費等の減により、前年度より減少となった。しかし、類似団体平均よりも大幅に上回っていることから、貸付の必要性・有効性・償還可能性について精査し、適正な貸付を行うよう努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

歳入は、社会資本整備総合交付金の増加による国庫補助金の増や、保育所等施設整備費補助金の増加による県支出金の増、景気の緩やかな回復による個人市民税の増により、前年度比1.9%の増となった。歳出は、認定こども園施設型給付等の増加による扶助費の増、東日本台風の被害に伴う災害復旧事業の増加により、前年度費2.3%の増となった。この結果、翌年度繰越財源を除いた実質収支は8億円、単年度収支は-6.5億円となった。財政調整基金残高は、ほぼ横ばいであり、引き続き全庁的に契約差金の完全凍結や、事業費の一部執行留保に取り組み、積み増しに努めていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

全会計を合計した標準財政規模比は昨年度より2.23ポイント減となったものの、全会計において黒字が続いている。引き続き、一般会計から各会計への繰出金の抑制に努めるとともに、地方公営企業における受益者負担の適正化等による経営改善をはかり、収益の増加に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

元利償還金等(A)については、元利償還金や組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等が増加したことで9千5百万円増となり、算入公債費等(B)については、減税補填債や臨時財政対策債の算入額が減少したこと等により1.8億円の減となった。差引の実質公債費比率の分子は2.7億円増加しており、単年度の比率は上昇した。今後、令和7年度以降に、新庁舎建設事業など大型建設事業に伴う起債の償還が開始することなどから、今後も、市債管理計画に基づき地方債の発行を抑制することなどにより、比率の急激な上昇を抑えるよう努める。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

将来負担額(A)においては、地方債現在高、公営企業債等繰入見込額は減少し、充当可能財源等(B)においては、介護給付基金の積み増しや森林環境譲与税基金の新設等により充当可能基金が増加したことなどから、将来負担比率の分子は前年度比17.8億円の減となり、比率も改善された。今後、大型建設事業の完了に伴う起債や、各種建設基金の取崩しが予定されていることなどから、将来負担比率の上昇が見込まれるため、引き続き市債管理計画に基づく市債発行額の抑制と、財政調整基金積立計画に基づく基金の積み増し等に取り組むとともに、事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)財政調整基金180万円、小山評定ふるさと応援基金を1億300万円を積立てたが、庁舎建設基金1億8,400万円の取崩しにより、全体としては9,200万円の減となった。(今後の方針)他市町と比較して財政調整基金の残高が少ないため、経常経費の執行留保や契約差金の完全凍結を実施するなどして剰余金を確保するとともに、財政調整基金積立計画をもとに積み増しに努めていく。

財政調整基金

(増減理由)財政調整基金を180万円積立て、30万円取崩したことによる差額による増加。(今後の方針)市税収入等の減少が懸念される中、財政調整基金への大幅な積立ては難しいものであるが、他市町と比較して財政調整基金の残高が少ないため、経常経費の執行留保や契約差金の完全凍結を実施するなどして剰余金を確保するとともに、財政調整基金積立計画をもとに積み増しに努めていく。

減債基金

(増減理由)預金利子及び繰替運用利子の3万円を積立てを行い、基金残高は前年度同様の364百万円である。(今後の方針)新庁舎整備事業等の大型事業において地方債の借入をしているため、今後は地方債の償還に活用していく。

その他特定目的基金

(基金の使途)・庁舎建設基金:庁舎の建設基金・体育館建設基金:市立体育館の建設基金・子ども甲状腺検査基金:東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故に起因する放射線の影響による子どもの健康被害対策として行う甲状腺検査に必要な事業の財源に充てるため・小山評定ふるさと応援基金:(1)子どもの健全育成と子育て支援(2)高齢者の生きがいと健康づくり(3)障がい者の自立支援(4)ボランティア支援(5)自然環境の保全と地球温暖化対策(6)小山ブランドの創生と産業の振興(7)住みよいまちづくり(8)教育環境の充実(9)芸術、歴史、文化及びスポーツの振興・小野塚記念青少年健全育成基金:青少年の健全な育成に資する事業に充てるため(増減理由)・庁舎建設基金:新庁舎整備事業のため1億8,400万円の取崩しによる基金残高の減少・体育館建設基金:預金利子及び繰替運用利子11万円を積み立てたことによる増加・子ども甲状腺検査基金:預金利子1万円を積み立てたことによる増加・小山評定ふるさと応援基金:ふるさと納税増加により1億300万円の積立て及び2,500万円取崩したことの差額による増加・小野塚記念青少年健全育成基金:青少年健全育成関係団体への助成金として18万円を取り崩したことによる減少(今後の方針)・庁舎建設基金:新庁舎整備事業において令和2年度は10億1,400万円、令和3年度は5,600万円を取崩す予定・体育館建設基金:令和3年度完成予定の市立体育館建設事業において、令和3年度に2億5,300万円を取崩す予定・子ども甲状腺検査基金:子ども甲状腺検査事業検討委員会において、福島県民健康調査の状況を踏まえ、検査の必要性がなくなったと判断されることから令和2年度に廃止・小山評定ふるさと応援基金:令和2年度は3億5,000万円の積立、1億300万円の取崩、令和3年度は2億円の積立、3億5,000万円を取崩す予定・小野塚記念青少年健全育成基金:引き続き青少年健全育成団体への助成金に充てるため、令和3年度に150万円を取崩す予定

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成30年度及び令和元年度の2年度間を比較すると、有形固定資産比率が1.7ポイント増加している。固定資産台帳の整備が始まった平成28年度から令和元年度までは横ばいで推移している。また、それぞれの年度で類似団体の数値を上回っていることから、当市は類似団体と比較し資産の老朽化がやや進んでいる。公共施設総合管理計画を始めとした計画に基づき、施設の統廃合、民設民営化、長寿命化等を財政状況を考慮しつつ進めていく。

債務償還比率の分析欄

令和元年度は、分子となる将来負担額は減少しているが、分母となる経常一般財源等(歳入)の減少、及び経常経費充当財源等が増加したため、債務償還比率は前年度に比べ22.8%の増となった。債務償還比率について、全国平均は下回っているが、栃木県平均及び類似団体平均と比較すると上回る数値となった。今後は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、市税等の大幅な増収が期待できない一方、令和2年度においては、新庁舎整備事業等の大型建設事業の実施により市債残高が増加することから、市債管理計画に基づき市債の適切な発行に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

令和元年度の将来負担比率については、地方債現在高が減少したこと、及び、公営企業の地方債残高のうち繰入見込額が減少したことにより、将来負担比率は7.9ポイント減少した。類似団体との比較においては、将来負担比率、有形固定資産減価償却率ともに類似団体内平均値を上回っている。令和2年度においては、大型建設事業等により一時的に市債残高が増加するが、公共施設の老朽化対策や財政の健全化に向けた財政運営に引き続き努める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

令和元年度の将来負担比率については、平成30年度に比べ7.9ポイント減少したが、類似団体との比較では上回る数値となっている。前年度に比べ減少した主な要因は、地方債現在高が減少したことで将来負担額の減少となったためである。令和元年度の実質公債費比率については、平成30年度に比べ0.1ポイント減少したが、類似団体平均値は上回る数値となっている。前年度に比べ減少した主な要因としては、基準財政需要額算入額等が増加したことなどから3か年平均で減少となった。引き続き、起債対象事業の適切な選択を行い、世代間負担の公平化と償還額の平準化を図り、財政の健全化を確保した運営に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

本表中で類似する地方公共団体との有形固定資産の減価償却率の比較において、全ての施設で減価償却が進んでいる。特に、「学校施設」「公営住宅」「児童館」「公民館」の減価償却率は高い数値を示している。このうち、「学校施設」については、人口増加地域の小学校新設、人口減少地域の小中学校統廃合により数値の改善を進めていく。「公営住宅」「児童館」については、必要な改築を行いつつ、統廃合を進めていく。「公民館」については、新設する地域複合施設に公民館機能を移転することで、数値の改善を進めていく。(前々年度からの急激な数値の上昇は、平成29年度から一部の公民館(比較的減価償却が進んでいない施設)を市民交流センターに種別変更し、報告の対象外としたため。)その他の施設等についても、公共施設総合管理計画を始めとした計画に基づき、施設の更新、統廃合、長寿命化等を進めていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

本表中で類似する地方公共団体との有形固定資産の減価償却率の比較において、すべての施設で減価償却が進んでいる。特に、「体育館・プール」「保健センター・保健所」「市民会館」「庁舎」の減価償却率は高い数値を示している。このうち、「庁舎」については、令和3年度に新庁舎に移転したため、数値の改善が見込める。一方で、「保健センター・保健所」「市民会館」については、公共施設総合管理計画を始めとした計画に基づき、施設の更新、統廃合、長寿命化等を進めていく。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等において、資産総額が前年度末から1,652百万円の減少(△1.2%)となった。資産総額のうち有形固定資産の割合が89.4%を占めており、これらの資産は将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。また、一般会計等における負債総額は1,220百万円の減少(△2.1%)となった。負債総額のうち、地方債(1年以内償還予定地方債含)が52,555百万円で90.3%の割合を占めている。令和2年度は新庁舎建設事業のため地方債発行額が増え、一時的に地方債残高が増加するが引き続き市債管理計画に基づき、適切な地方債の発行及び計画的な地方債償還に努める。全体会計では水道事業会計のインフラ資産、流動資産等を計上していることにより、一般会計等と比較して103,765百万円多くなっており、負債も地方債等の計上により75,001百万円多くなっている。連結会計では主に小山広域保健衛生組合及び新小山市民病院の資産及び負債の計上等により、一般会計等と比較して資産総額が126,733百万円、負債総額が92,904百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等において、経常費用は51,036百万円となり、前年度比2,536百万円(+5.2%)の増加となった。そのうち人件費等の業務費用は24,926百万円、補助金や社会保障給付費等の移転費用は26,109百万円であり、移転費用が業務費用を上回っている。業務費用のうち最も金額の大きいものは、維持補修費や減価償却費を含む物件費等の14,914百万円であり、純行政コストの29.8%を占めている。また、移転費用のうち最も金額の大きいものは、補助金等の12,667百万円であり、純行政コスト25.3%を占めている。今後は、公共施設等の適正管理及び予算編成の過程で、事業の選択と集中をより一層推進し、経費の抑制に努める。全体会計においては国民健康保険や介護保険等の負担金を補助金等に計上しているため、一般会計等と比較すると移転費用が純行政コストに占める割合が65.2%と多くなっている連結会計では連結対象企業等の事業収益により経常収益が17,811百万円と一般会計等と比較し16,731百万円多くなっている。一般会計等において経常収益が経常費用に占める割合が2.1%であったものが、連結会計においては経常費用の17.2%の規模まで多くなってる。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等において、税収等の財源(49,376百万円)が純行政コスト(50,107百万円)を下回っており、本年度差額は△731百万円となり、純資産残高は前年度末より432百万円減少の80,740百万円となった。全体会計では国民健康保険、介護保険等の特別会計の保険税、保険料が税収等に含まれることにより、一般会計等と比較して税収等の財源が25,382百万円多くなっており、本年度差額は115百万円となり、純資産残高は109,504百万円となった。連結会計では後期高齢者医療広域連合、新小山市民病院などの税収等、国庫補助金等が計上されることにより、一般会計等と比較して税収等の財源が37,152百万円多く、本年度差額は377百万円となり、純資産残高は114,568百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等において、業務活動収支は税収、国県補助金等から人件費、物件費等を差し引き2,013百万円となり、投資活動収支については国県補助金、貸付金元利収入等から公共施設等整備費等を差し引き△1,168百万円となった。財務活動収支については地方債の償還額が地方債の発行額を上回り△1,027百万円であった。本年度末資金残高は前年度から182百万円減少し、1,453百万円となった。地方債の発行については、市債管理計画に基づき、慎重な判断のもと適切な発行に努める。全体会計では、水道事業及び下水道事業の使用料及び手数料収入、国民健康保険や介護保険の税収等収入などの計上により業務活動収支は一般会計等より3,031百万円多い5,044百万円となっている。投資活動収支では、水道事業の公共施設等整備費支出等により2,982百万円となっている。財務活動収支は、地方債償還額が地方債発行収入を上回ったことから△2,030百万円となり、本年度末資金残高は9,252百万円となった。連結会計では新小山市民病院の使用料及び手数料収入などにより業務活動収支は一般会計等より4,569百万円多い6,582百万円となっている。投資活動収支では小山広域保健衛生組合の施設整備費支出などにより△3,705百万円となっている。財務活動収支は、地方債償還支出が地方債発行収入を上回ったことから△2,755百万円となり、本年度末資金残高は13,687百万円となった。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率は、老朽化の進んだ施設が多いことから、類似団体平均値を大きく下回っている。令和2年度に市役所新庁舎が完成することで、資産額の上昇が見込まれる。有形固定資産減価償却率については、昭和39年に建設された市役所旧庁舎をはじめ、老朽化した施設が多いことから類似団体平均値を上回っている。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均値を下回っている。負債のうち地方債が90.3%を占め、そのうち地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債の割合は30.5%に及ぶ。純資産額は前年度と比べ432百万円の減で80,740百万円であった。将来世代負担比率は類似団体平均値を上回っており、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が消費して便益を享受したことを意味するため、今後は市債管理計画に基づき適切な地方債発行をするとともに行政コストの削減に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、前年度と比べ1.4万円の増となったが、類似団体平均値を下回っている。増加となった原因として、人件費、扶助費の義務的経費の増加及び、物件費の増加によるものである。今後も公共施設等の適正管理及び事業の見直し等により、経費の抑制に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均値を下回っている。負債のうち地方債が90.3%を占めていること及び、令和2年度の新庁舎整備により地方債の残高が一時的に増加する。今後も市債管理計画に基づき適切な地方債の発行をし、地方債残高上昇の抑制に努める。基礎的財政収支は、基金の取り崩し収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支が、業務活動収支の黒字分を下回ったため、1,095百万円となっている。基礎的財政収支が黒字であることは、市政運営に必要な経費を主に税金で賄えている状況である。前年度と比較した際の主な減少理由は、市税収入は増加しているが、人件費、物件費等の支出も増加しており、業務活動収支が減少したためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均値を下回っており、行政サビス提供に対する直接的な負担の割合が低くなっている。今後は公共施設等の使用料見直しの必要性の検討や、公共施設等の利用回数を上げるための取り組みを行う等により、受益者負担の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,