📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度
財政力指数の分析欄原子力発電施設を有する電源立地地域であることにより類似団体平均を上回る税収があるため、財政力指数は0.83となっている。原子力発電施設の減価償却期間の経過により、漸減していた主要税源である固定資産税(大規模償却資産)が、概ね残存価格で推移しているものと思われ、本指数においても同程度で推移している。しかしながら、原子力発電所の事故により、今後の見通しは不透明である。 | 経常収支比率の分析欄震災以前から、分母となる経常一般財源においては、減価償却に伴う原発関連大規模償却資産の減等による地方税収入の減等により漸減となったのに対し、分子となる経常的経費充当一般財源においては、滝川ダムやリフレ富岡建設等のために借り入れた償還金に係る公債費、少子高齢化の進展による扶助費、町有施設の維持管理等に係る物件費、下水道整備に係る起債償還費や給付費の増等による特別会計操出金の増などによる固定的経費により経常収支比率は90%以上と高水準で推移していた。27年度に税収の増等から大幅に減少したが、28年度においては、原発事故による避難指示解除に向け、町内施設の機能回復により施設維持管理等の経常経費が増となったことから15.5ポイントの大幅増となった。このように、税収が見込めない中、避難指示解除され復興が進むほど、財政構造の弾力性を失い硬直状態となるのは免れない。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄人件費は横ばいであるが、物件費等においては、震災関連の事業のため上昇している。長期避難により様々な問題が生じているため、28年度においては多少減少したものの、これに対応するための人件費及び物件費の上昇は今後も続く見通し。 | ラスパイレス指数の分析欄類似団体平均を上回っているが、各種手当の支給基準・支給対象を精査し、制度の趣旨に合致しないものについては、廃止を含め抜本的な見直しを図るなど、より一層の給与の適正化に努める。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄震災対応により慢性的な人員不足を感じており、任期付き職員や派遣職員などで対応している。さらには避難指示区域解除により、町内での通常業務が始まり、町内外に及ぶ震災対応業務等で事務量が増加する見込みであることから、適正な職員数を確保を目指すものの、類似団体平均を上回ることのないよう努める。 | 実質公債費比率の分析欄公営企業(公共下水道事業、農業集落排水事業)に対する地方債償還財源の操出金が多額となっているため、類似団体等と比較して高い状況が続いたが、新規借入を抑制し、公債費の縮減を図ったことにより、今後実質公債費比率は減少し類似団体平均を下回った。今後とも取組を継続していく考えである。 | 将来負担比率の分析欄公債費縮減の観点から新規の起債を抑制しているため、地方債の現在残高や債務負担行為に基づく支出予定額が漸減となる見込みである。充当可能基金の取り崩し等による充当可能財源の大幅な減が生じない限りは指数なしとなる見込みである。 |
人件費の分析欄平成23年度から人件費に係る経常収支比率は減少しているが、これは震災による職員数の減(非常勤の特別職)による人件費の減と経常的人件費充当特定財源の増によるものであり、25年度より横ばいとなっている。 | 物件費の分析欄震災と原発事故による警戒区域設定にともない、町有施設の維持管理等に係る経常的な物件費が減となったことにより、23年度から26年度まで類似団体を下回ることになった。28年度においては、避難指示解除に向け町内の町有施設等機能回復したこと等により、経常的経費が増額となったため前年度より7.1ポイントの悪化となり、類似団体の数値を7.3ポイント上回った。東日本大震災や原子力災害からの復旧・復興という喫緊の課題を抱えているが、それらの課題への迅速な対応に配慮しながらも、今後も事務事業の効率的執行に努め、経費の節減を図る。 | 扶助費の分析欄扶助費に係る経常収支比率については、概ね類似団体と同程度で推移していたが、東日本大震災に伴う避難により、避難先で多様なサービスを受けることが可能になったことから社会福祉費が増加し、25年度までは類似団体を上回っていた。28年度は臨時福祉給付金の増及び市町村類型が変更されたこともあり、4.1ポイント上回った。 | その他の分析欄その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、積立金の増加が主な要因である。避難指示解除に向け町内の災害公営住宅整備に係る福島再生再生加速化交付金を基金に積み立てたため、類似団体平均を大幅に上回ることとなっている。 | 補助費等の分析欄震災と原発事故による警戒区域設定にともない、経常的な一部事務組合負担金が減となったことにより、23年度から類似団体を下回っていたが、復旧・復興事業の増加に伴い一部事務組合負担金の増および社会福祉協議会やNPO団体への補助金増などにより、類似団体を上回ることになった。この状態が今後も続く見通しだが、行政の責任と役割、経費負担のあり方、事業効果等を十分検証し、廃止や統合・再編、減額、終期設定等の見直しを行う。28年度においては消防署新庁舎建設に係る広域市町村圏組合への負担金及び帰還促進のための補助金等増のため、7.2ポイント悪化した。 | 公債費の分析欄公債費自体は漸減となっており、今後とも新発債を抑制することとしている。 | 公債費以外の分析欄公債費以外に係る経常収支比率は、震災と原発事故による既存事務事業の執行不能等により、23年度は経常的経費が減額となったが、類似団体平均を大きく上回っている。経費の節減・合理化により、効率的な執行に努める。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄総務費においては避難指示解除に向け、町内に災害公営住宅を整備するための財源である福島再生加速化交付金の基金積立による経費が大幅に増加したことにより、類似団体平均を306,710円上回った。民生費においては臨時福祉給付金及び避難指示解除に向け、町内社会福祉施設機能回復工事等による増に伴い31,159円の増となっているが、類似団体(平成28年度より市町村類型変更)平均を39,496円と下回った。商工費においては避難指示解除に向け、町内に商業拠点施設を整備するための整備費用増により109,958円の大幅増となっており、類似団体平均より164,434円大きく上回った。土木費においては、災害公営住宅購入費等の増のため、97,420円の大幅増となっており、類似団体平均を138,407円上回った。消防費においては、防災行政無線デジタル化に伴う工事及び消防署新庁舎建設に係る負担金の増等のため、31,364円となっており、類似団体平均を21,418円上回った。災害復旧費においては、道路橋梁復旧工事等の増により69,445円となっており、類似団体平均を72,273円上回った。公債費は漸減となっており、類似団体平均を129,274円下回った。今後とも新発債を抑制することとしている。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄人件費は震災復興事業に係る職員の増のため、前年度を3,155円上回っているが、類似団体(平成28年度より市町村類型変更)平均を97,272円下回った。物件費はシステム運用に係る委託料等の減により、前年度を29,305円下回っているが、類似団体(平成28年度より市町村類型変更)平均を18,738円下回った。公債費は漸減となっており、類似団体平均を129,263円下回った。今後とも新発債を抑制することとしている。普通建設事業(更新整備)は防災行政無線デジタル化に伴う工事や道路修繕工事等の増により、前年度を132,076円上回っており、類似団体(平成28年度より市町村類型変更)平均を37,166円上回った。災害復旧事業は、道路橋梁、河川施設等の災害復旧工事費の減により、前年度を69,445円下回っており、類似団体平均を72,273円下回った。補助費等は消防署新庁舎建設に係る広域市町村圏組合への負担金の増等に伴い18,056円の増となっているが、類似団体(平成28年度より市町村類型変更)平均を110,251円と大きく下回った。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄固定資産台帳を整備、精査中のため、減価償却率は「‐」となっている。震災後、帰町のため、多くの施設等を改修、修繕しており、償却率は低くなるものと見込んでいる。 | 債務償還可能年数の分析欄 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析固定資産台帳を整備、精査中のため、減価償却率は「‐」となっている。将来負担比率も将来負担額に比べ、充当可能基金及び基準財政需要額算定見込額が上回っているため、「‐」となっている。 |
|
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析将来負担比率は「-」となっており、実質公債費比率は毎年、減少している。起債を行っていないことから、今後も減少する見込みである。 |
|
道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄固定資産台帳を整備、精査中のため、施設情報が計上できていないが、平成29年4月1日に一部地域を除き避難指示が解除されたため、今後、固定資産台帳を整備していきたい。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄固定資産台帳を整備、精査中のため、施設情報が計上できていないが、平成29年4月1日に一部地域を除き避難指示が解除されたため、今後、固定資産台帳を整備していきたい。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況一般会計等においては、資産総額が期首時点から9,732百万円の増加(+約19.3%)となった。ただし、増加資産の内、有形固定資産の割合が約36.5%となっており、これらの資産は将来の(維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、適切な施設の維持管理に努める。一般会計等に8つの特別会計を加えた全体会計では、資産総額は期首時点から8,886百万円増加(+約15.8%)し、負債総額は期首時点から1,459百万円の減少(▲約10%)となった。資産総額は、曲田土地区画整理事業特別会計の駅前整備事業等のインフラ整備や、複数年事業である災害公営住宅整備事業の財源となる再生加速化交付金の基金積立金等により増加となった。また、負債総額は一般会計、下水道関係の特別会計共に、新規起債の抑制による公債費の縮減により減少となった。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況一般会計等においては、経常費用は12,884百万円となった。そのうち、人件費や物件費等の業務費用は8,523百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は4,361百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも多い。最も金額が大きいのは物件費(2,998百万円)次いで、維持補修費(2,525百万円)であり、物件費と維持補修費で純経常行政コストの約43.5%を占めている。H29年4月1日の避難指示解除に向けた町内施設の機能維持回復工事や町の復旧・復興に向けた事業に関する委託費により、物件費及び維持補修費の割合が高くなった。今後も、一部の避難指示解除に伴う町内施設の維持管理費の発生や、復旧・復興事業係る委託費等により、物件費の割合が高水準で推移することが見込まれる。東日本大震災及び、原子力災害からの復旧・復興という喫緊の課題を抱えているが、公共施設の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況一般会計等においては、国県等補助金の財源(13,093百万円)が純行政コスト(12,273百万円)を上回ったことから、本年度差額は10,435百万円となり、純資産残高は10,792百万円の増加となった。当町では、災害公営住宅整備事業、復旧・復興に向けたインフラ整備、其れに係る土地取得経費といった資産的経費の割合が高く、それらの多くは補助金が財源となっている。よって、財源に当該補助金の額が計上される一方、資産形成に関する事業の行政コストの計上は減価償却により徐々になされるため、純資産が増加していることが考えられる。全体会計では、国民健康保険税や介護保険料の東日本大震災及び原発事故に係る減免分が国庫補助金として収入されるため、一般会計等と比べて国県等補助金が3,705百万円多くなっており、純資産残高は10,345百万円の増加となった。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況一般会計等においては、業務活動収支は11,238百万円であったが、投資活動収支については、災害公営住宅整備事業や商業拠点施設整備事業等を行ったことから、▲8,822百万円となっている。財務活動収支については、新規借入を抑制し、公債費の縮減を図っていることから▲437百万円となっており、年度末資金残高は前年度から1,979百万円増加し3,056百万円となった。全体では、国民健康保険税や介護保険料の東日本大震災及び原発事故に係る減免分が国庫補助金として収入されるため、業務活動収支は一般会計等と比べて143百万円多い11,381百万円となった。投資的活動収支では、曲田特別会計のJR富岡駅前整備事業等により▲315百万円となっている。財務活動収支は特別会計の下水道整備に係る地方債の償還により、一般会計等と比べ▲402百万円となっている。総じて、本年度末資金残高は期首時点から1,405百万円の増となっている。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく下回っている。当団体では、道路等で災害復旧に係る維持補修は費用計上しているが、その中には、H28年度で減価償却が終了し、備忘価格1円で資産計上される道路等も含まれていることが要因であると考えられる。歳入額対資産比率についても類似団体平均を大きく下回る結果となった。当団体では、復旧・復興事業につき補助対象になる事業が多いため類似団体平均より大幅に低い値となっているが、一時的なものであり、いずれは復旧・復興事業の進捗状況に合わせ、歳入額対資産比率も高くなる事が考慮される。有形固定資産減価償却比率については、役場庁舎や公園等の比較的資産価値が高い有形固定資産が、整備から長期間経過して減価償却が進んでいることから、類似団体平均値より若干高い傾向にある。公共施設等総合管理計画等を用いて計画的な公共施設等の適正管理に努める。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率純資産比率は、類似団体平均と比べて3.7%多く、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が増加し、昨年度から5.1%増加している。補助事業による財源の増加や新規借入の抑制による負債の減少により純資産が増加しているが、復興創生期間終了後に財源が大幅に減少することも考慮されるため、引き続き経費の節減・合理化による効率的な財政運営に努める。将来世代負担比率は、新規借入の抑制により着実に公債費が縮減していることから類似団体平均値より大幅に低い2.1%となった。引き続き、新規借入の抑制を継続し、将来世代の負担減少に努める。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値を大きく下回っている。震災以前に発生していた保育所、健康増進センター、文化交流センター等の公共施設に係る維持管理・運営経費が減少し、災害公営住宅整備事業や商業拠点施設整備事業等の資産的経費の割合が上昇したことが要因と考えられる。今後は、インフラ整備による新規施設及び、一部の避難指示解除に伴う町内施設の再開に伴い新たに維持管理経費が発生するが、公共施設の適切な維持管理等により経常的経費の縮小に努める。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況住民一人当たりの負債額は類似団体平均を大幅に下回った。新規借入の抑制による公債費の漸減によって、一般会計等の固定負債が類似団体比較で大幅に低いことが要因と考えられる。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が基金の取崩し収入および基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分を上回ったため、6,241百万円となっている。復興に向けた災害公営住宅の整備事業等のインフラ整備が行われているため、一時的に投資的経費が赤字になっているが、復興事業の進捗に伴い、良化する可能性が高い。また、インフラ整備に伴い新たに公共施設等の維持管理費が発生するが、適切かつ効率的な施設の運用・維持管理に努めることで業務活動収支の黒字継続を目指す。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。H28年度は、警戒区域設定により町内の公共施設が使用できない状況であったため使用料等の経常収入が大幅に減少している。H29年度の一部区域の避難指示解除に合わせた文化交流センターの再開等、町内公共施設が徐々に再開されていくが、利用回数を上げるための取組等により受益者負担の適正化に努めていく。 |
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,