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地方財政ダッシュボード

福島県小野町の財政状況(2019年度)

🏠小野町

地方公営企業の一覧

末端給水事業 特定地域生活排水処理


収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は、人口減少や福島県平均を上回る高齢化率(令和3年1月1日現在35.8%)に加え、町内に中心となる産業がないこと等により、財政基盤が弱く、類似団体平均を下回っている。今後は、職員の定員管理・給与の適正化、緊急に必要な事業を峻別し、投資的経費を抑制する等、歳出の見直しを実施するとともに、税収の徴収率向上対策を中心とする歳入確保に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、昨年度から類似団体平均を下回っているが、扶助費及び物件費並びに維持補修費、普通建設事業費の経常経費が増加したため、2.0ポイント上昇している。今後、会計年度任用制度の運用開始に伴い、人件費及び物件費の増加が見込まれることから、職員数の減、手当の見直し等給与の適正化による人件費の削減、また、事務事業の見直しを更に進めるとともに、全ての事務事業の優先度を厳しく点検し、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、類似団体平均を下回っているが、人口減少、物件費の増加により前年度より43,061円増加している。今後も適正な定員管理及び行財政改革の推進により経費の適正な執行に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

新規採用・退職に伴う職員構成の変動により0.9ポイント上昇し、類似団体平均を上回っている。現在福島県人事院勧告に準じた給与改定を行っているが、より一層の給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成8年度に策定した第1次小野町定員適正化計画に基づき適切な定員管理に努め、第4次計画(平成23年度から平成30年度)終了時には、計画策定時の151人から40人減の111人にまで削減し、類似団体平均よりも下回っている。第5次計画(平成31年度から令和9年度)までの9年間で定年退職、勧奨退職及び新規職員の採用等で9人の削減を目標とする。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は、類似団体平均を下回っており、償還完了に伴う元利償還金及び水道事業特別会計に要する地方債償還に係る繰出金並びに公立小野町地方綜合病院企業団における地方債に係る負担金が減少したことにより、前年度より0.6ポイント低下している。今後、措置期間経過により償還額の増加が見込まれていることから、緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業の選択により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担すべき負債は標準財政規模を下回っている。しかし、歳入不足を補うために財政調整基金の取崩しや過疎対策事業債をはじめとする起債に頼らざるを得ない状況であることから、公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

人件費は、類似団体平均及び全国平均を上回っている。給与制度については、福島県人事院勧告に準じた給与改定を行っているが、職員数の減など行財政改革への取組みを通じて人件費の削減に努める。

物件費の分析欄

物件費は、類似団体平均及び全国平均より下回っているが、住民基本台帳システムの更新業務、公共施設等個別施設計画策定業務(委託料)が行われたため前年度より0.9ポイント上昇したものである。今後は、公共施設の指定管理者制度の導入促進や、事務事業の見直しにより経常経費の削減に努める。

扶助費の分析欄

扶助費は、全国平均を大幅に下回っており、類似団体平均よりも1.6ポイント下回っている。経常比率は、平成28年度以降概ね横ばいで推移している。今後も少子高齢化等の影響により、当町に限らず扶助費は増加傾向で推移ししていくと予想されるので、単独事業の見直しを図るなど適正な水準を保てるよう努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は、類似団体平均及び全国平均を下回っている。これは、他会計及び公営企業会計への繰出金が増加していないためである。今後も繰出金が増加しないよう、他会計及び公営企業会計の適正な財政運営に努める。

補助費等の分析欄

補助費等は、類似団体平均及び全国平均を上回っている状況が続いている。これは、一部事務組合等への負担金が決算額の約51.2%を占めているためである。負担金以外の補助金については、必要性の低い事業に対して見直しや廃止により交付額の削減に努める。

公債費の分析欄

公債費は、前年度より0.8ポイント上昇したが、類似団体平均及び全国平均を下回っている。平成30年度に繰上償還を行い、令和元年度の元利償還金は減少しているが、償還金を上回る額を借り入れているため地方債残高は増加している。引き続き地方債の新規発行においては、適債性のある事業とし公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率については、類似団体平均及び全国平均を下回っているが、物件費・補助費等の経常収支比率は増加している。今後も、高齢化の進展や子育て施策の推進により増加が見込まれるため、単独事業の見直しを図る等、引き続き適正な水準を保てるよう努めていくとともに、補助金や使用料・手数料等の見直しを進め、一層の合理化に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・民生費は、住民一人当たり171,756円で前年より35,949円増となっている。民生費のうち令和4年度開園予定の認定こども園整備事業、地域医療介護総合確保事業(平成30年度繰越事業)の経費が増嵩していることが要因となっている。・災害復旧事業費は、住民一人当たり21,781円となっており、これは令和元年東日本台風(第19号)による復旧工事が発生したことにより類似団体平均を上回ったものである。・衛生費が住民一人当たり54,282円となっており、類似団体平均に比べ高止まりしているのは、公立小野町地方綜合病院企業団、田村広域行政組合への負担金が主な要因である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・歳出決算総額は、住民一人当たり558,795円となっている。主な構成項目である災害復旧事業費は、住民一人当たり21,781円となっており、これは令和元年東日本台風(第19号)による復旧工事が発生したことにより類似団体平均を上回ったものである。・普通建設事業費は住民一人当たり118,561円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。新規整備分については、地域医療介護総合総合確保事業(平成30年度繰越事業)、令和4年度開園予定の認定こども園整備事業の増加等によるものである。また、更新整備分についても、公共施設等の長寿命化対策事業により事業費が増加している。このため、公共施設等総合管理計画(個別施設計画)に基づき、各施設の最適化・長寿命化・除却等を計画的に進める必要がある。・人口減少により全体的に住民一人当たりのコストが増加傾向であるため、歳入の確保、業務のICT化、民間委託の推進、地方債の発行抑制、職員数等の適正化等により健全な財政運営に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

令和元年度については、令和元年東日本台風(第19号)に係る臨時財政需要があったため、実質単年度収支が2.47ポイント悪化しているが、財政調整基金の取崩しにより、実質収支は黒字となっている。しかし、財政調整基金残高については、積立額を上回る取崩しを行っているため、標準財政規模比は1.55ポイントの減となっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

連結実質赤字比率については、全ての会計で赤字は発生せず黒字決算となっている。また、一般会計・浄化槽整備推進事業特別会計を除く会計については、黒字額が増加となった。浄化槽整備推進事業特別会計については、合併浄化槽の推進に伴い工事費が伸びていること、借入金の償還額が増加しているため黒字額が減少している。今後、一般会計から赤字補填のための繰入が生じないよう健全な財政運営を図る必要がある。国民健康保険特別会計及び介護保険特別会計においては、黒字額が増加しているが、保健事業・介護予防事業に引き続き取り組み、保険給付費が増加しないよう取り組んでいく必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

令和元年度元利償還金が1億2百万円減少しているが、平成30年度は繰上償還を行ったことにより元利償還金が増加していたためである。実質公債費比率が減少した主な要因は、組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等(公立小野町地方綜合病院企業団分)の減である。今後は、元利償還金・公営企業債の元利償還金に対する繰入金が増加していくと見込まれるため、財政措置がある起債の活用を原則としつつ、繰上償還も検討しながら一定の水準を保てるよう努める。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

将来負担比率の分子は、平成23年度よりマイナス値となっている。地方債残高は増加しているが、財政措置のある起債を活用しているため、基準財政需要額算入見込額も併せて増加している。今後は、役場新庁舎をはじめとする公共施設建設事業、既存公共施設の長寿命化対策を計画的に実施していく必要があるため、一般会計等に係る地方債の現在高の増加、充当可能基金の減少は今後も続く見込みであることから、計画的な地方債償還と基金への積み立てを実施し、将来負担の軽減に努める。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)財源不足に対応するため、財政調整基金を約1億5,100万円、認定こども園敷地造成工事に伴い「公共施設等建設準備準備基金」を1億円取り崩したこと、その他積み立て及び取り崩しの結果、基金全体としては7,500万円の減となった。(今後の方針)・役場新庁舎等の公共施設建設事業に対応するため、「公共施設等建設準備基金」へ計画的に積み立てる。・「小野町笑顔とがんばり子育て支援基金」は、令和2年度で積立額が1億となったことから、令和3年度以降子育て支援に関する事業のため計画的に取り崩していく。

財政調整基金

(増減理由)決算剰余金等を約8,100万円積み立てた一方で、約1億5,600万円を取り崩したため、全体では7,500万円の減となった。(今後の方針)・町税をはじめとする歳入の確保に努め、財政調整基金の取り崩し額の抑制を図る。・財政調整基金は、標準財政規模の20%から30%の範囲内となるように努めることとする。

減債基金

(増減理由)平成30年度利子相当分19千円積み立てによる増加。(今後の方針)地方債の償還計画を踏まえ、計画的に積み立てを行う予定。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設等建設準備基金:公共施設の建設に要する資金・小野町一般廃棄物最終処分場公害防止及び損害賠償等基金:一般廃棄物最終処分場に起因する公害の発生防止に必要な措置に要する資金。また、公害により生じた損害賠償等に要する資金・地域福祉基金:高齢者等の在宅福祉の向上及び健康の保持に資する事業、地域における福祉活動の促進、快適な生活環境の形成等を図るために要する資金・文化・体育振興基金:文化及び体育の振興発展拡充に要する資金・水道事業資金貸付基金:水道事業施設及び運営資金充てるため水道事業会計への貸付けに要する資金(増減理由)・公共施設等建設準備基金:認定こども園敷地造成工事に伴い、1億円取り崩したことにより減・水道事業資金貸付基金:水道事業会計からの償還金を積み立てたことによる増(今後の方針)・「公共施設等建設準備基金」については、役場新庁舎等建設に向け計画的に積み立て予定・「小野町笑顔とがんばり子育て支援基金」は、令和2年度で積立額が1億となったことから、令和3年度以降子育て支援に関する事業のため計画的に取り崩していく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

全国平均、福島県平均より下回っており、類似団体内平均より5.3%低い数値ではあるが、前年度より1.5%増加し老朽化が進んでいる。今後、公共施設等総合管理計画に基づいた個別施設計画に沿って、老朽化施設の維持・更新・集約化・長寿命化のほか、遊休化施設の取り壊しも含め、計画的に実施していく必要がある。

債務償還比率の分析欄

平成27年度より過疎対策事業債の発行に伴い、償還金を上回る額を借り入れているため、地方債残高は増加している。引き続き、適切な債務償還能力の確保及び財源の確保に努めていく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率について、地方債の残高は増加しているが、充当可能財源等が上回っていることから、マイナス値となっていないため算出されていない。有形固定資産減価償却率については、類似団体より低く比較的良好であるが、公共施設やインフラ施設の老朽化が進んでいることから、今後、人口減少など将来を見据えた中長期的な視点で、施設整備を計画し、必要な地方債等の財源を確保していく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率について、上記同様である。実質公債費比率については、類似団体より低く経年でも減少しており良好である。しかし、平成27年度より過疎対策事業債の発行により地方債の残高が増加していることから、新規の町債発行は財政状況を注視しながら、財政運営を行っていく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

【道路や橋りょう・トンネル】道路は計画的に維持補修・更新等計画的に取り組んでいる。橋りょう・トンネルについては、類似団体より老朽度が高いが平成30年度から維持補修設計により修繕に取り組んでいる。【公営住宅】平成26年3月に「小野町公営住宅等長寿命化計画」を策定し、住宅の長寿命化・除却に取り組んできているが、公営住宅の9割以上が築年数30年以上経過しているため、類似団体より高い傾向である。【幼稚園・保育所・児童館】1つの保育園を除き、各施設築年数が38年以上の建物であることから類似団体より高い。現在認定こども園を令和4年度からの開園に向け事業が進んでいる。【学校施設】小学校(4小学校)は築30年以上経過しており、耐震化工事、令和2年度の統廃合へ向けた改修工事を実施した。また、中学校は平成26年度更新したことにより、類型団体より低い傾向にある。【公民館】築年数が35年以上経過しているため、類似団体より高い傾向である。平成30年から3か年計画で、施設の外壁、屋上屋根防水修繕工事を実施している。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

【図書館】開館より25年経過しているため、類似団体より高い傾向である。令和元年度から3か年計画で、施設の外壁、屋上屋根防水修繕工事を実施している。【体育館・プール】類似団体よりは低い傾向であるが、築年数も20年以上経過しているため計画的に長寿命化に取り組んでいく必要がある。【一般廃棄物処理施設】平成30年から類似団体より高い数値となっている。今後、田村広域行政組合の解散に伴い施設の更新等について検討していく必要がある。【消防施設】消防施設については、老朽化が高い施設から計画的に更新している。今後、個別施設計画を策定し適正管理に努める必要がある。【庁舎】築年数が60年以上経過しており、類似団体に比べ特に高い傾向にある。新庁舎建設については喫緊の課題であることから、早期に着手できるよう検討していく必要がある。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等においては、資産総額が前年度末から445百万円の減少(△1.5%)、負債総額が232百万円の増加(+3.6%)となった。資産減少の要因は、資産そのものが減少しているものではなく、公共施設等整備費支出額より減価償却費が上回ったためであり、負債増加の要因は、地方債償還額より地方債発行額が上回ったためである。負債総額のうち地方債が約75%を占めており、充当事業の見直し等発行額の抑制に努める。・浄化槽整備推進事業特別会計、水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から724百万円減少(△2.3%)し、負債総額は178百万円増加(+2.4%)した。資産総額は市町村設置型浄化槽等の有形固定資産を計上していること等により、一般会計等に比べて2,427百万円多くなるが、負債総額も浄化槽整備事業水道施設改良事業に地方債を充当したこと等から、1,022百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等においては、経常費用は5,240百万円となり前年度から278百万円の増加(+5.6%)となった。また、業務費用の方が移転費用よりも多く、最も金額が大きいのは維持補修費や減価償却費を含む物件費等(2,283百万円、前年度比+141百万円)であり、純行政コストの約43.2%を占めている。公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の削減に努める。・全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、、経常収益が137百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が2,044百万円多くなり、純行政コストは2,218百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等においては、税収等の財源(4,536万円)が純行政コスト(5,287百万円)を下回っており、本年度差額は△750百万円となり、純資産残高は679百万円の減少となった。地方税の徴収業務の強化等により引き続き税収等の増加に努める。・全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計と比べて税収等の財源が1,995百万円多くなっており、本年度差額は△974百万円となり、純資産残高は902百万円の減少となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等においては、業務活動収支は79百万円であったが、投資活動収支については、認定こども園整備事業、右支夏井川河川改修事業等を行ったことから、△212百万円となっている。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから218百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から85百万円増加し、260百万円となった。しかし、行政活動に必要な資金について、基金の取崩しと地方債の発行収入によって確保している状況であり、行財政改革を更に推進する必要がある。・全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれ、水道料金等の使用料及び手数料収入があるものの、災害復旧事業費の臨時支出(213百万円)があったことから、業務活動収支は一般会計等より141百万円少ない△62百万円となっている。投資活動収支では、浄化槽整備推進事業や水道施設改良事業を実施したため、△271百万円となっている。財務活動収支は、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、198百万円となり、本年度末資金残高は前年度から135百万円減少し、564百万円となった。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・住民一人当たり資産額が類似団体平均を上回っている。資産合計は減価償却により減少しているが、少子高齢化による人口減少(△211人)が進んでいることから住民一人当たりの資産額が増加している。・歳入額対資産比率については、類似団体平均を上回っている。災害等により地方債の発行総額が増加し、歳入総額が前年度より増加したものの、減価償却に伴う資産合計の減少により、歳入額対資産比率が前年度より減少した。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均値を下回っているが、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化のほか、施設の解体を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率は、類似団体平均を上回っている。純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が減少し、昨年度から1.2%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、人件費や物件費等の削減により、行政コストの削減に努める。・将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っているが、毎年度地方債発行額が償還額を上回っているため、前年度末より1.7%増加している。新規に発行する地方債の抑制に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

・災害復旧事業費等の増加に伴い、住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており、昨年度から増加(+5.9万円)している。少子高齢化による人口減少(△211人)が進んでいるが、純行政コストのうち割合が高い人件費や維持補修費の削減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・平成27年から発行し続けている過疎対策事業債に伴い、地方債残高が前年度より277万円増の5,450百万円となり、住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回り、昨年度より増加(+3.7万円)している。・基礎的財政収支は基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため、△254百万円となっており、類似団体平均を大きく下回っている。投資活動収支が赤字となっているのは、緊急防災・減災事業債、過疎対策事業債、公共施設等適正管理推進事業債等を発行して、消防施設管理整備事業、認定こども園整備事業、小学校管理運営事業など公共施設等の必要な整備を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

・受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担割合は比較的低くなっている。経常収益を増加させるためにも、公共施設等の使用料の見直しを行うとともに、公共施設等の利用回数を上げるための取組を行うなどにより、受益者負担の適正化に努める。また、経常費用のうち維持補修費の増加が顕著であることから、老朽化した施設の長寿命化や解体を行うことにより、用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,