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地方財政ダッシュボード

岩手県矢巾町の財政状況(2016年度)

🏠矢巾町

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

前年度と比較して0.01ポイント上昇し、岩手県平均を0.31ポイント、類似団体平均を0.01ポイント上回っている。民間の開発行為等によって人口は微増で推移しているほか、景気状況の好転により、個人・法人町民税及び固定資産税等が増収となったことが挙げられる。今後も同水準を維持していくため、積極的な企業誘致や人口増加施策を推進し、自主財源の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

前年度と比較して1.2ポイント減少しているが、岩手県平均を3.4ポイント、類似団体平均を2.7ポイント上回っている。要因として、歳入の地方交付税は3.1%の減、地方消費税交付金は6.6%の減となった一方、町税は3.1%の増となり、経常経費充当一般財源総額としては増となったことが挙げられる。また、歳出では各種補助・交付金の精査による補助費等の抑制並びに町債の償還終了による公債費の減により、経常一般財源総額が減となったことが挙げられる。今後も自主財源の確保とプライマリーバランスを意識した事務事業の精査により、経常経費の圧縮に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

前年度と比較して増加しているが、岩手県平均及び類似団体平均を下回っている。人件費は、新陳代謝によって一人当たりの職員給は減少傾向であるが、庁内の機構改革や職員の条例定数に近づけるための増員等が影響し、5.0%の増となった。物件費は、矢巾町活動交流センターの開館に伴う矢幅駅前地区整備等業務維持管理運営委託費や地方創生事業等による新たな経費の増加により、5.7%の増となった。引き続き、適正な人員管理に努めるとともに、事務事業の見直しや効率化による物件費の圧縮を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

前年度と比較して0.1ポイント増加しているが、全国町村平均を0.8ポイント、類似団体平均を1.7ポイント下回っている。本町では、岩手県平均と比較しても低い給与水準にあるが、国・県の見直しに準じて適切な給与改定を実施している。今後も職務内容や職責に応じた給与水準となるよう適正化を図る。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

前年度と比較して増加しているが、岩手県平均及び類似団体平均を下回っている。本町では、指定管理者制度の活用や公立保育園の民営化等、定員適正化の取り組みを早期に実施してきたことにより、他団体と比較して少ない職員数となっているが、新たな行政需要や事務事業に対応するため、人員確保が必要となっている。今後は条例定数に近づけるための段階的な増員を行う方針であるが、引き続き人員配置の見直しや業務内容の改善を図りながら、適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

前年度と比較して0.6ポイント減少しているが、岩手県平均を2.9ポイント、類似団体平均を7.5ポイント上回っている。近年は町債の新規発行額の抑制を図り、償還開始額に対して償還終了額が上回っている状況であることから、平成27年度以降の実質公債費比率は14%台となっているが、依然として類似団体平均を上回る高い水準となっている。引き続き、町債の新規発行額を抑制するとともに、地方交付税措置がある起債の活用を図りながら、健全な財政運営に努める。

将来負担比率の分析欄

前年度と比較して63.3ポイント減少しているが、岩手県平均を62.9ポイント、類似団体平均を102.2ポイント上回っている。平成28年度の比率が大きな減少となった要因として、矢幅駅前地区整備等事業の債務負担行為に基づく後年度の支出予定額が減となったことが挙げられる。一方で、平成29年度供用開始の矢巾スマートIC整備事業や平成31年度開院予定の岩手医科大学付属病院移転に伴う周辺道路整備事業、公共施設改修等の大規模事業により、町債の新規発行が続く見込みである。また、財政調整基金等の充当可能財源が年々減少しており、今後数年間は将来負担比率の悪化が見込まれることから、事務事業の精査に努め、より一層の財政健全化を図る。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

前年度と比較して0.8ポイント増加しているが、岩手県平均を2.4ポイント、類似団体平均を3.1ポイント下回っている。要因として、新陳代謝による増減があるものの、指定管理者制度の活用や公立保育園の民営化等、定員適正化の取り組みを早期に実施してきたことにより、他団体と比較して低い状況となっている。今後は条例定数に近づけるための段階的な増員を行う方針であるが、引き続き人員配置の見直しや業務内容の改善を図りながら、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

前年度と比較して1.0ポイント増加し、岩手県平均を2.7ポイント上回っているが、類似団体平均を0.2ポイント下回っている。要因として、矢巾町活動交流センターの開館に伴う矢幅駅前地区整備等業務維持管理運営委託費や地方創生事業等による新たな経費の増加が挙げられる。今後も事務事業の精査や効率化による物件費の圧縮を図る。

扶助費の分析欄

前年度と比較して0.4ポイント増加しているが、岩手県平均を0.7ポイント、類似団体平均を0.6ポイント下回っている。要因として、自立支援給付や医療費助成等の社会福祉費及び保育や児童手当等の子ども・子育て関連の児童福祉費に係る対象者が増加しているため、平成24年度以降は扶助費に係る比率が増加傾向となっている。今後も増加が見込まれるが、予防施策等の健康長寿施策の推進により、扶助費の急激な上昇を抑制するよう努める。

その他の分析欄

前年度と比較して0.9ポイント減少し、岩手県平均を2.1ポイント、類似団体平均を4.0ポイント下回っている。その他に係る費用で大きな割合を占めるのは繰出金であり、国民健康保険事業や介護保険事業、後期高齢者医療の特別会計においては、医療費及び給付費の増加が見込まれるが、引き続き健全な財政運営を進めていくことにより改善を図る。また、公営企業会計については、業務の効率化や独立採算の原則に立ち返った料金改定等を随時検討しながら、普通会計の負担額を抑えていくよう努める。

補助費等の分析欄

前年度と比較して1.6ポイント減少しているが、岩手県平均を8.8ポイント、類似団体平均を7.8ポイント上回っている。補助・交付金については、団体等の事業内容や財務状況等を精査しながら見直しや廃止を段階的に行っているが、依然として高い水準となっている。引き続き、補助・交付金の適正化を図る。

公債費の分析欄

前年度と比較して0.9ポイント減少しており、岩手県平均を2.9ポイント下回っているが、類似団体平均を4.6ポイント上回っている。近年は町債の新規発行額の抑制を図り、償還開始額に対して償還終了額が上回っている状況であることから減少しているが、今後は矢幅駅周辺土地区画整理事業の元利償還が増加することにより、公債費に係る比率は増加する見込みである。今後も町債の新規発行額を抑制するとともに、健全化判断比率の状況を踏まえて健全な財政運営に努める。

公債費以外の分析欄

前年度と比較して0.3ポイント減少し、岩手県平均を6.3ポイント上回っているが、類似団体平均は0.1ポイント下回っている。公債費以外の個別費用について、今後も事務事業の精査や効率化による経常経費の削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

農林水産業費が住民一人当たり29,345円となっており、岩手県平均は下回っているが、類似団体平均を上回っており、一人あたりのコストが高止まりの状況となっている。要因として、平成26年度から実施している農業・農村の有する多面的機能の維持・発揮を図るための多面的機能支払交付金事業等の農業基盤整備事業費の増加が挙げられる。また、土木費が住民一人当たり49,549円となっており、一人あたりのコストが前年度から大きく減少している。要因として、矢幅駅前地区土地区画整理事業の完了により平成28年度は減少となったが、平成29年度供用開始の矢巾スマートIC整備事業及び平成31年度開院予定の岩手医科大学付属病院移転に伴う周辺道路整備事業の完了まで高い状況が続く見込みである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

扶助費が住民一人当たり74,734円となっており、岩手県平均及び類似団体平均を上回り、一人あたりのコストが高い状況となっている。要因として、自立支援給付や医療費助成等の社会福祉費及び保育や児童手当等の子ども・子育て関連の児童福祉費に係る対象者が増加していることが挙げられ、平成24年度以降の一人あたりのコストは増加傾向となっている。義務的経費であり圧縮が困難であるが、予防施策等の健康長寿施策の推進や町単独事業の適正な執行管理により、急激な上昇を抑制するよう努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

平成26年度以降、実質収支比率は6%台で推移しており、望ましいとされる3~5%の目安を超過している。財政調整基金残高は標準財政規模の10%相当を目安とし、十分な基金残高を有している。しかし、事務事業の増加に伴う財源確保策として取崩による残高の減少が続いており、実質単年度収支はマイナスが続く状況となっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

全ての特別会計及び公営企業会計において黒字で推移しており、連結実質赤字比率は算出されなかった。今後も全会計において歳入の確保及び歳出の抑制を図り、健全な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

実質公債費は、前年度より37百万円の減となった。今後は矢幅駅周辺土地区画整理事業の元利償還が増加することにより、元利償還金が増加する見込みである。町債の新規発行額を抑制するとともに、地方交付税措置がある起債の活用を図りながら、健全な財政運営に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

将来負担額は、前年度と比較して3,430百万円の減となった。平成28年度に大きな減少となった要因として、矢幅駅前地区整備等事業の債務負担行為に基づく後年度の支出予定額が減となったことが挙げられる。町債の新規発行は抑制しているが、今後は平成29年度供用開始の矢巾スマートIC整備事業や平成31年度開院予定の岩手医科大学付属病院移転に伴う周辺道路整備事業、公共施設改修等の大規模事業により、町債の新規発行が続く見込みである。また、財政調整基金等の充当可能財源が年々減少しており、今後数年間は将来負担比率の悪化が見込まれることから、事務事業の精査に努め、より一層の財政健全化を図る。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

両比率とも類似団体平均を大幅に上回っているが、矢幅駅前地区整理事業に係る維持管理費の見直しにより将来負担比率は大幅に減少した。しかし、同整備事業への地方債貸付分に係る元利償還の開始及び矢巾スマートICや岩手医科大学周辺の公共事業などによる地方債残高の増加が見込まれることから、事業の圧縮や効率化等、健全な財政運営に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

財務書類に関する情報①(2016年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、前年度末からの広宮沢第二土地区画整理事業内換地処分により、複数の公園及び調整池が増加している。ただし、資産総額のうち有形固定資産の割合が97%となっており、これらの資産は将来の維持管理・更新等に係る支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は99億7千2百万円となり、前年度とほぼ同額であったが、物件費が経常費用の22%(21億6千万円)を占めており、全体割合の中で高くなっている。直営としている施設等について、民間でも実施可能な部分については、指定管理者制度などを導入することを検討し、コストの削減に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等(79億9千8百万円)と国県等補助金(22億4千6百万円)を合わせた財源が純行政コスト(97億2千万円)を上回っており、本年度差額は5億2千4百万円となり、純資産残高は5億4百万円の増加となった。特に、社会資本整備総合交付金を活用し主要道路整備事業に充当しているため、財源に当該補助金の額が計上される一方、当該施設取得による行政コストの計上は減価償却により徐々になされるため、純資産が増加していることが考えられる。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は▲2億1千5百万円となり、一般財源不足分を補うため、財政調整基金を取り崩したことなどから、投資活動収支は4億3千9百万円となっている。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を下回っていることから、▲1億9千3百万円となっており、本年度末資金残高は5億7千5百万円となった。しかし、行政活動に必要な資金を基金の取崩しと地方債の発行収入によって確保している状況であり、行財政改革を更に推進する必要がある。

財務書類に関する情報②(2016年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

有形固定資産減価償却率については、昭和55年から昭和60年に整備された資産が多く、整備から30年以上経過して更新時期を迎えているなどから、類似団体より高い水準にある。また、老朽化した施設が多く、既に大規模改修等進めている状況であるが、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、今後6年間の取組として公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

将来世代負担比率について類似団体平均を上回っているが、これは矢幅駅周辺土地区画整理事業の地方債が大きく影響している。新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており、また、昨年度に比べても増加している。特に、純行政コストのうち16%を占める人件費がその要因の1つと考えられる。直営で運営している施設について、指定管理者制度を導入するとともに、新規採用の抑制など、行財政改革への取組を通じて人件費の削減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っている。新規起債発行を抑制した結果、昨年度比12.4%となっているものの、矢幅駅周辺土地区画整理事業の元金償還が平成46年度まで続くことにより、負債の状況が好転するまでには時間を要する。しかし、来年度以降は、地方債の繰上償還を行うなど、地方債残高の縮小に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っている。特に、経常費用が増加傾向にあり、中でも経常費用のうち維持補修費の増加が顕著であることから、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,