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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は、前年度より0.03ポイント減少した。これは、住宅開発等により人口増加が続いていることによる需要額の増加、為替影響による企業業績の減少を受けた法人税割の大幅な減少があったことによる収入額の減少が影響している。類似団体と比較して高水準に位置しているが、従来から特定1社(大手自動車部品関連企業)の業績情勢に左右される側面があり、安定的な新たな財源確保と歳出の一層の適正化に努めていく必要がある。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、前年度より2.7%増加した。これは、分母となる経常一般財源等においては前年度と比べてほぼ横ばいであったが、分子となる経常経費充当一般財源において、会計年度任用職員制度の開始により人件費が増加したことによる。公債費については近年の起債を抑えた財政運営により減少してきたが、扶助費についてはサービス利用者等の増に伴い年々増加しており、今後も増加傾向が続く見通しである。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、前年度より7,549円の増加となった。これは、人件費については会計年度任用職員制度の開始による人件費の増、物件費についてはGIGAスクール構想の実現のためのタブレット端末整備事業による増等が影響している。物件費において、ふるさと寄附に対する返礼品等に係る費用が令和2年度は減となったが、増減に大きく影響しており、この決算額によっては類似団体平均と乖離することが考えられる。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は前年度より微減となった。経験年数の加算等により区分変更したことが影響しているが、近年で最も高い数値を示した平成28年度を境として変動は緩やかである。類似団体平均、全国町村平均と比較しても高水準を示しているが、地域性や近隣市との均衡も勘案しつつ、適正水準を保持するよう努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口1,000人当たり職員数は、前年度に続き微増となった。類似団体平均との比較では上回っているものの全国平均や愛知県平均との比較では下回っている。本町は区画整理事業その他住宅開発の推進をしてきたこともあり、人口増加を続けている。町人口の増加に伴う行政サービスの拡張等、今後においても一定数の職員数を確保することが必要となり、増加も見込まれるが、その場合においても計画的な定員管理に十分留意していかなければならない。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、前年度より1.2%低下した。近年の起債を控えた自主財源による財政運営に加えて、大型地方債の償還が順調に終了してきたことによる。今後においては、公債費比率の水準を考慮しつつ、長期的な財政運営と世代間負担の平準化の視点により、起債機会を適切に見極めて活用を図っていく考えである。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、将来負担額を充当可能財源が上回り数値化されなかった。今後についても基金残高の一定確保を念頭として、起債機会を適切に見極め、将来負担に配慮した財政運営を行っていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、前年度より5.6%増加した。これは、会計年度任用職員制度の開始により、保育士105人及び小中学校の用務員8人分の皆増等が主な要因である。なお、町人口が増加を続けていることに伴う行政サービスの拡張等に対応するため、一定数の職員数を確保することによる増加は見込まれるものの、当面は大きな増減要素を見込んでおらず、令和2年度の実績をベースとして適切な管理を行っていく考えである。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、前年度より1.3%減少した。主な要因としては、ふるさと寄附金が減少したことに伴い寄附に対する返礼品等に係る経費の減少したことが挙げられる。類似団体平均及び愛知県平均と比較しても上回る数値となっている。物件費においては、先述のふるさと寄附に対する返礼品等の経費に係る割合が非常に高く、その結果に大きく左右されるため、それを勘案した上で適正比を検討していかなければならない。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、前年度より1.2%減少した。類似団体平均との比較では低い水準を示しているが、愛知県平均との比較では下回っており、幾分かは地域性が現れているものと解される。扶助費自体は年々増加を続けており、特に障害福祉や幼児教育・保育に係るものは増加傾向にある。サービス利用者の増加に伴い、対応する施設も増えてきており、増加傾向は続く見通しである。抑制は困難であり、持続を念頭にした財政運営に努めていく。
その他
その他の分析欄
その他は前年度より0.6%増加し、類似団体平均を下回っているものの、徐々にその比率が高まってきており、愛知県平均との比較ではやや上回る水準となっている。他会計への繰出金、土地開発基金への繰出金の増加も要因となっている。今後においては公共施設等の老朽化に伴う維持補修費の増加が見込まれ、長寿命化のための計画的な取り組みが必須となる。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、前年度より0.7%増加した。新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、幸田町独自施策として行った新生児特別給付金16百万円をはじめ、各世代、各分野へ幅広く支援策をとったことが要因である。令和2年度においては緊急的施策としての増加が主な要因となっているが、今後において、一定の目的を果たした補助金については廃止も視野に入れて検討するなどして経費の抑制に努めていく必要がある。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は、前年度より1.7%減少した。要因としては、近年の起債を控えた自主財源による財政運営に加えて、大型地方債の償還が順調に終了してきたことによる。類似団体平均と比較しても高水準を位置している。今後においては、公債費比率等の水準を考慮しつつ、長期的な財政運営と世代間負担の平準化の視点により、起債機会を適切に見極めて活用していく考えである。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外として総括的にとらえると、類似団体内ではかなり低い水準を示しているが、愛知県平均との比較ではやや低い水準に留まっている。これは、扶助費等において幾分かの地域性も要因であると解される。また、物件費においてはふるさと寄附の返戻品等の経費に係る割合が高く、その結果によっては今後大きく影響を及ぼす可能性があることに留意が必要である。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
類似団体平均との比較では、総務費、民生費、農林水産業費、教育費が上回っている。特に比較団体を大きく上回っているのは教育費であり、令和2年度においてはGIGAスクール構想によるタブレット端末等整備事業に加え、中央小学校の校舎増築事業により大幅な増加となっている。区画整理事業の進展により住宅開発等が進み、若い世代の人口増加もあり、それに伴う児童増加に対応するための施設整備費用の増加、扶助費の増加が今後も見込まれるが、義務的経費の抑制は難しいため、施設については計画的整備が必須である。その他については類似団体平均を下回っている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
類似団体平均との比較では、特に人件費、物件費、維持補修費が上回る数値となっている。人件費は令和2年度においては会計年度任用職員制度の開始による大幅な増加となったが、当町においては消防本部を単独で設置していることも要因として挙げられる。人口の増加に伴う行政サービス拡張のため、職員の増加も見込まれるが、住民一人当たりコストを意識して定員管理を行っていく。物件費はふるさと寄附に対する返礼品等に係る費用が大きく影響しており、経済的活動に起因して増減すると理解できるものであるが、その他物件費についての適正値を判断して抑制に努めなければならない。維持補修費は公共施設の老朽化に伴う対応が主であり、約20年前に整備した幸田町民会館、幸田町立図書館及び幸田町民プールに係る大規模修繕を計画的に進めている。その他の公共施設についても計画的な修繕を行い、長期的な財政運営を意識した歳出が求められる。補助費等、災害復旧事業費、公債費、繰出金は類似団体平均を下回っており、中でも公債費については近年の起債を抑制した自主財源による財政運営が数値として現れて減少を続けている。投資及び出資金については令和元年度から公共下水道事業特別会計が公営企業会計に移行したことにより増加し、令和2年度はほぼ同水準となっている。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄財政調整基金残高は令和元年度末において目標とする30憶円を達成することがてきたが、会計年度任用職員制度や幼児教育・保育の無償化などに係る義務的経費の増加に対する財源とするための取崩しに加え、予期し得なかった新型コロナウイルス感染症対策事業に要する経費の財源とするため、大幅な取崩しが必要となった。今後も不足の自体に備え、引き続き30憶円を目標に積み立てを行う考えである。先述の予期せぬ取崩しのほか、令和元年度ふるさと寄附金が上振れしたのに対し、当初予算を下回ったことが実質単年度収支に影響している。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄全ての会計において赤字額はないため、連結実質赤字比率は算出されていない。水道事業会計については給水人口の増加に伴う給水収益の堅調な伸びと企業債償還が終了していることから健全な財政運営を維持している。下水道事業会計については令和元年度から公共下水道事業特別会計を公営企業会計へ移行しているが、今後において農業集落排水事業特別会計の移行も予定しているため一般会計からの繰出金等、費用増加が見込まれている。いずれの公営企業においても経営戦略を策定済であり、今後において計画に沿った事業推進により健全な運営を維持する。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄ここ数年における実質公債費比率は減少傾向にある。この要因としては、町民プールの建設や減収補填等に係る地方債の終了により償還額が減少したことや起債を控えた自主財源による財政運営が数値に現れたものである。今後においては公債費比率の水準を考慮しつつ、長期的な財政運営と世代間負担の平準化の視点により、起債機会を適切に見極めて活用を図っていく考えである。また、好調を維持しているふるさと寄附金を適切に活用しながら、新たな安定財源の確保を目指し、良好な水準の維持に努める。
分析欄:減債基金―
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担比率は、ここ数年低下傾向にあったが前年度比においてはやや上昇した。要因としては、新型コロナウイルス感染症対策による財政調整基金の取崩し等が挙げられる。本町では近年、必要最低限に抑制してきた起債を長期的な財政運営と世代間負担の平準化の視点により、起債機会を適切に見極めて活用を図っていく考えであり、後年においてやや上昇が見込まれるが、一定水準を維持し、引き続き健全な財政運営に努めていく。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和2年度末の基金残高は、普通会計で3,746百万円となっており、前年度から619百万円の減少となっている。これは、令和2年度に新たな基金として新型コロナウイルス感染症対策基金を創設し、ふるさと寄附金を活用して積み立てた一方で、財政調整基金においては、当初予定していた会計年度任用職員制度や幼児教育・保育の無償化などに係る義務的経費の増加に対する財源とするための取崩しに加え、予期し得なかった新型コロナウイルス感染症対策事業に要する経費の財源とするため、大幅な取崩しが必要となったことによる。(今後の方針)財政調整基金においては、自動車関連企業の企業収益悪化等により過去15憶円から20憶円程度の法人町民税の減収があったことを踏まえて目標としている3,000百万円を目指して引き続き積み立てる考えであり、教育施設整備基金においては小中学校や町民会館・町民プールなどの社会教育施設の大規模改修に備えて1,000百万円の維持を目標に今後も積み立てと活用を図っていく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)当初予定していた会計年度任用職員制度や幼児教育・保育の無償化などに係る義務的経費の増加に対する財源とするための取崩しに加え、予期し得なかった新型コロナウイルス感染症対策事業に要する経費の財源とするため、大幅な取崩しが必要となったことによる。(今後の方針)自動車関連企業の企業収益悪化等により過去15憶円から20憶円程度の法人町民税の減収があったことを踏まえて目標としている3,000百万円を目標に引き続き積立てを行う考えである。
減債基金
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)教育施設整備基金:小中学校、社会教育施設等の整備新型コロナウイルス感染症対策基金:新型コロナウイルス感染症対策都市施設整備基金:都市施設整備(幸田駅及び周辺整備、新駅及び周辺整備、土地区画整理事業、幸田中央公園用地取得事業)福祉施設整備基金:福祉施設整備医療施設等整備基金:医療施設等整備(増減理由)教育施設整備基金:基金運用利子分の積立てにより1百万円の増加となっている。新型コロナウイルス感染症対策基金:感染症対策の財源とするため新設し、157百万円積み立てたことにより増加となっている。都市施設整備基金:増減なし福祉施設整備基金:増減なし医療施設等整備基金:増減なし(今後の方針)教育施設整備基金:人口増加に伴う小中学校の増築や町民会館・町民プールなど社会教育施設の老朽化に伴う大規模改修に備えて1,000百万円の確保・維持を目標に今後も積立てと活用を図っていく。新型コロナウイルス感染症対策基金:時機をとらえた感染症対策の財源として有効に活用を図っていく。都市施設整備基金:幸田中央公園整備や三ヶ根駅周辺整備の財源として積立てと活用を図っていく。福祉施設整備基金:将来的な福祉施設整備及び既存施設の老朽化対策として500百万円を目標に積み立てを行っていく。医療施設等整備基金:当面は積増しを行う予定はない。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率については緩やかに上昇しており、類似団体平均よりやや高い水準にある。本町では、平成28年3月に策定した公共施設等総合管理計画において、既存施設の集約化(統廃合)、複合化等を行うこと、また、新規施設については必要最小限度の面積で整備することなどにより、公共施設等の総量を向こう40年間で10%削減するという目標を掲げている。総合管理計画の目標達成に向けて、令和3年3月に策定した施設ごとの個別施設計画に基づいた維持管理を進め、適正な水準を保つ必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率については類似団体で2番目で全国平均・愛知県平均と比較しても高水準であり、債務償還能力が高いといえる。この要因として、ここ数年でハッピネス・ヒル・幸田(町民会館・図書館・プール)の開発や減収補てん債等に係る大型の地方債償還が終了してきた点や、起債を控えた財政運営が数値に表れたものと考えられる。近年は起債を必要最低限に抑制してきたが、適切な水準を考慮しつつ、長期的な財政運営と世代間負担の平準化の視点により、起債機会を適切に見極めて活用を図っていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は地方債現在高の減少等により将来負担額を充当可能財源が上回ったため計上されていない。有形固定資産減価償却率については緩やかに上昇し、類似団体平均より若干ながら高い水準にある。公共施設等総合管理計画において設定した施設総量の削減目標(今後40年間で約10%削減)を見据え、令和3年3月に策定した個別施設計画に基づいた施設の維持管理を進めていく。また、長寿命化事業や集約化・複合化事業等において活用できる起債についても適正な水準を保ちつつ活用を図りたい。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は類似団体平均値を下回っている。この数値は徐々に低下してきたものだが、その要因としては、ここ数年でハッピネス・ヒル・幸田(町民会館・図書館・プール)の開発や減収補てん債等に係る大型の地方債償還が終了してきた点や、近年は地方債の新規発行の抑制に努めてきた点が挙げられる。近年は起債を必要最低限に抑制してきたが、適切な水準を考慮しつつ、長期的な財政運営と世代間負担の平準化の視点により、起債機会を適切に見極めて活用を図る方針のため、実質公債費比率については今後やや上昇していくことが予想される。なお、将来負担比率は地方債現在高の減少等により将来負担額を充当可能財源が上回ったため計上されていない。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は道路、児童館及び公民館であるが、その中で取り分け高いものが児童館である。本町の既存の児童館はいずれも築40年を経過しており、これらに対しては長寿命化を念頭とした計画的な保全策の実施が必須である。その一方で、児童館については類似団体と比較して一人当たり面積が少ない。本町では土地区画整理事業その他住宅開発を推進してきた結果、若い世代を中心として人口増加が続いているが、それに伴い児童・生徒数も増えてきている状況であり、維持管理に係る経費の増加に留意しつつ施設の適正配置等の環境整備に取り組んでいく必要がある。類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は橋りょう・トンネル、公営住宅、認定こども園・幼稚園・保育所及び学校施設である。学校施設については、令和2年度に小学校増築工事したことで資産取得額が増加し、有形固定資産減価償却率が類似団体平均より低い数値へ転じている。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は保健センター・保健所、消防施設及び庁舎である。中でも保健センターは築30年を経過しており、長寿命化を念頭とした計画的な保全策を実施していく必要がある。類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は図書館、体育館・プール、福祉施設、市民会館及び一般廃棄物処理施設である。その中で取り分け低いものが一般廃棄物処理施設である。これについては、平成18年に整備した後10年以上が経過しているが、長寿命化を図るための修繕計画に基づき適切に維持管理ができているものと分析する。福祉施設については令和2年度に宿泊型自立支援施設を新設したことにより、資産取得額が増加し、有形固定資産減価償却率が類似団体平均より低い数値へ転じている。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産合計が前年度末から523百万円の減となった。このうち固定資産は171百万円の増であるが、事業用資産における小学校の校舎増築や福祉関連施設の整備工事により取得額が減価償却額を上回り573百万円増に対し、インフラ資産における減価償却による資産の減少額が資産の取得額を上回ったこと等から663百万円減、流動資産における財政調整基金の取り崩しなどによる694百万円減であったことによる。負債合計は地方債の償還が進み、前年度末から50百万円の減となった。全体会計においては、令和元年度より下水道事業会計の連結が開始されたため、令和元年度の資産合計及び負債合計が一時的に大きく増加したが、令和2年度は取得額を減価償却額が上回り、資産合計と負債合計それぞれ1,130百万円、817百万円の減となった。連結会計は岡崎市額田郡模範造林組合、蒲郡市幸田町衛星組合、愛知県市町村職員退職手当組合及び愛知県後期高齢者医療広域連合を加えたもので、全体会計と比較すると、投資その他資産における退職手当組合への積立超過額の増及び後期高齢者医療広域連合における現金預金130百万円増が資産合計及び負債合計の変動要因であり、資産合計が918百万円の減、負債合計が737百万円の減となっている。
2.行政コストの状況
一般会計等における経常費用は21,222百万円となり、前年度比4,995百万円の大幅な増となった。これは、移転費用における補助金等で特別定額給付金の皆増4,076百万円、業務費用における人件費で会計年度任用職員制度の導入による567百万円増等が要因である。一方、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う使用料の減収の影響などで、経常収益は171百万円の減となり、純経常行政コストは前年度より5,166百万円増の20,541百万円となった。全体会計では移転費用において国民健康保険事業で約160百万円の減に対し、後期高齢者医療事業で約50百万円の増、介護保険事業で約80百万円の増等のほか、一般会計等で計上されていた各特別会計への繰出金については相殺対象となることから経常費用は前年度比4,836百万円の増、経常収益は前年度比219百万円の減となっている連結会計での主な変動要因としては、移転費用において全体会計まで補助金等の増加に含まれていた連結対象団体への負担金等約70百万円が相殺対象として減のほか愛知県後期高齢者医療広域連合で社会保障給付約70百万円の増等が挙げられる。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、財源のうち税収等が地方特例交付金やふるさと寄附金の減少等により約1,130百万円の減に対し、国県等補助金が特別定額給付金の財源としていること等から約5,111百万円の大幅増となり、財源全体では3,983百万円の増となった。純行政コストは5,206百万円の減で20,588百万円となり、財源20,114百万円が下回っていることから本年度差額474百万円の赤字となった。前年度749百万円の黒字に対して約1,220百万円の悪化となった。全体会計においては、財源のうち税収等が公営事業で約50百万円増加するなどして一般会計等の減少と合わせて約1,080百万円の減のほか、国県等補助金が国民健康保険事業で約90百万円減、介護保険事業で約50百万円増加する等の要因により、前年度より約1,150百万円悪化し、757百万円の赤字となった。連結会計においては、財源のうち税収等は全体会計から変わらず、国県等補助金については愛知県後期高齢者医療広域連合で約150百万円増となった。そのほかについてはおおむね全体会計と同様である。
4.資金収支の状況
一般会計等における業務活動収支は前年度比1,203百万円減の1,510百万円であった。減少要因として移転費用における補助金等支出で特別定額給付金の皆増が主なものであるほか、人件費支出で約500百万円増に対し、物件費支出で40百万円減等が挙げられる。投資活動収支のマイナスは前年度より984百万円縮小し、1,354百万円のマイナスとなった。これは、有形固定資産等の取得にあてられた支出の約60百万円減、基金積立金支出の460百万円減等による。財務活動収支のマイナスは地方債償還が進んだこと等により、前年度より542百万円縮小されている。全体会計における業務活動収支は1,133百万円減の1,999百万円であった。投資活動収支のマイナスは779百万円縮小し、1,505百万円のマイナスとなった。これは投資活動収入において、基金取崩収入の約340百万円増、国県等補助金収入の約140百万円増に対し、投資活動支出において、基金積立金支出が約400百万円減したこと等による。連結会計については、連結対象団体が与える影響が比較的軽微にとどまっており、全体会計に準ずる変動となっている。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
・住民一人当たり資産額は類似団体平均を上回っている。人口は区画整理事業等による緩やかな上昇を続けており、当該値は減少が見込まれる。・歳入額対資産比率についても類似団体平均を上回ったが、前年度よりも類似団体平均に近づく結果となった。当該値は令和2年度決算歳入額の約4年相当分となっている。有形固定資産減価償却率については類似団体平均と同等の数値となっており、減価償却が6割程度進んでいる。類似団体と比較するなかで、有形固定資産減価償却率については同程度であったが、住民一人当たり資産額は上回っていることから、更新すべき資産総量が多いことを意味しており、減価償却費が大きくなることで効率性の点からも不利となるため、資産更新におけるコスト削減や資産縮減等の検討が必要であると分析される。
2.資産と負債の比率
・純資産比率は類似団体平均を上回り、近年は緩やかに上昇している。・将来世代負担比率についても類似団体平均を下回っており、地方債償還が進んでいることから年々減少してきている。純資産比率、将来世代負担比率ともに類似団体平均より高水準を示しており、将来世代の負担割合は非常に低いと分析される。しかしながら、地方債償還が進んでいても、更新の必要がある資産を多く有しており、高齢化、人口減等といった将来の情勢を見据え、長期の視点により財政運営のバランスを考えていく必要がある。
3.行政コストの状況
・住民一人当たり行政コストは類似団体平均と同程度である。消防事業を町単独で行っているため業務費用が高く、移転費用が比較的小さい特色がある。前年度までの類似団体平均を下回る良好な水準から平均値を上回る結果となっており、今後における経費削減のために検討していく必要がある。
4.負債の状況
・住民一人当たり負債額は類似団体平均を大きく下回っている。今後も計画的な負債管理を行っていく。・基礎的財政収支は業務活動収支の黒字分が基金積立金支出及び基金取崩収入を除いた投資活動収支の赤字分を下回ったため、457百万円のマイナスとなっている。主に基金取崩収入の影響からマイナスの値となっている。公共施設等の老朽化に対する対応等、適切な投資を行いつ1つ、近年抑制してきた地方債については世代間公平の観点からも必要に応じて活用していく。
5.受益者負担の状況
・令和2年度の受益者負担比率は類似団体平均と比較して同等水準にある。新型コロナウイルス感染症の影響から経常収益の減少に対し、特別定額給付金の費用が皆増したことにより数値が減少したものである。経常収益に計上される数値は総コストと比較して対象となる金額が小さく、わずかな差が数値に影響するものである。比較団体の状況を理解したうえで比較・分析していくことが必要である。
類似団体【Ⅴ-1】
おいらせ町
加美町
高畠町
庄内町
西郷村
茨城町
境町
上三川町
益子町
高根沢町
那須町
大泉町
邑楽町
上里町
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横芝光町
愛川町
入善町
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箕輪町
養老町
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大野町
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阿久比町
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武豊町
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与謝野町
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多度津町
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大津町
さつま町