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分母である基準財政需要額は増加となっているが、分子となる基準財政収入額が固定資産税の増等により分母以上の増加となっているため、0.01ポイント改善された。今後も歳出削減や自主財源の確保を図り、財政基盤の強化に努める。
分子である経常経費充当一般財源が、人件費や扶助費等で増となり、分母である経常一般財源収入が普通交付税や地方消費税交付金等で減となったため、分子・分母ともに数値悪化の要因となり対前年度比で6.0ポイント悪化した。
人件費と物件費は増加しているが、その増加分より維持補修費が減少したため、全体としては減となった。維持補修費の減については、平成27年度に行われた水処理施設維持補修工事などの経費の減が要因となっている。
平成28年度における給料表上の引上率が国より低かったため、ラスパイレス指数(以下「指数」という。)が0.1低下した。給与水準が高い職員が退職したため、指数が0.2低下した。15年以上20年未満の階層の職員数の分布に変動があったため、指数が0.2低下した。給与水準の高い職員が人事異動により減少したため、指数が0.1低下した。給与制度の総合的見直しの実施を国より1年先送りして実施し、平成27年群馬県人事委員会勧告に準じた引上後の給料表により現給保障を行っているため、国よりも現給保障対象者が多く、指数が0.2低下した。
定員管理計画に基づき計画的に職員数を見直しており、平成17年4月1日からは、5年間で6%の職員を削減する計画(集中改革プラン)を策定し、市町村合併によるスケールメリットを活かしながら、積極的に事務事業を見直すこと等により、合計で203人(-6.6%)の削減を図り、着実に計画を実行してきた。平成22年4月1日からの5年間では、職員数をさらに6%(-149人)削減する(消防職員を除く)計画を策定し、市立大学の公立大学法人化などによって3年経過時点で計画を上回る174人の削減を図ることができた。平成25年度からは新たな行財政改革推進計画に合わせて定員管理計画を改訂し、平成25年4月1日からは6年間で60人の削減計画を定め、職員一人ひとりの資質向上に努めることとしている。なお、平成25年度においては34人の削減、平成26年度においては23人の削減、平成27年度においては3人の削減、平成28年度においては19人の削減を図ることができた。
分子となる元利償還金及び準元利償還金が増加した。さらに、普通交付税及び臨時財政対策債の減により、分母となる標準財政規模が減少したため、実質公債費比率は対前年度比で0.3ポイント悪化している。
地方債残高の増や退職手当見込額の増により、分子となる将来負担額が増加するとともに、財政調整基金等の取崩により充当可能財源が減少した。さらに、普通交付税及び臨時財政対策債の減等により、分母となる標準財政規模が減少したため、将来負担比率は対前年度比で5.9ポイント悪化している。
人件費に係る経常収支比率は、分母である歳入については、市税の増額はあるものの、地方消費税交付金や普通交付税、臨時財政対策債の減により減額となっている。分子となる人件費が、退職手当(定年退職)の増により増加したことから、対前年度比で1.9ポイント悪化した。人員管理を徹底するとともに、行財政改革の推進等により時間外手当の縮減等に引き続き対応していく。
物件費に係る経常収支比率は、分母である歳入が、市税の増額はあるものの、地方消費税交付金や普通交付税、臨時財政対策債の減により減額となってる。分子となる物件費については、市民文化会館の耐震・大規模改修工事に伴う休館期間中の指定管理委託料が減少している。分子より分母の方が減少幅が大きいため、対前年度比で0.6ポイント悪化した。必要性や効果を十分に検証し、経常経費の縮減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、分母である歳入については、市税の増額はあるものの、地方消費税交付金や普通交付税、臨時財政対策債の減により減額となっている。分子となる扶助費が、生活保護費支給事業、介護給付費・訓練等給付費、障害児通所支援事業等の増により増加したことから、対前年度比で1.4ポイント悪化した。市独自の施策については、事業の必要性等を継続して検証し、事業の選択と集中により実施事業を厳選したい。
その他(維持補修費、繰出金等)に係る経常収支比率は、分母である歳入については、市税の増額はあるものの、地方消費税交付金や普通交付税、臨時財政対策債の減により減額となっている。分子となる維持補修費は道水路補修改良事業や大室公園管理事業等が減となった。また、繰出金のうち介護保険特別会計繰出金が増となったため、対前年度比で0.5ポイント悪化した。公共施設の維持補修については、ファシリティマネジメントに取組み、総量の縮減や長寿命化を図っていく。また、各特別会計の健全な財政運用を進め、繰出金の縮減に努める。
補助費に係る経常収支比率は、分母である歳入については、市税の増額はあるものの、地方消費税交付金や普通交付税、臨時財政対策債の減により減額となっている。分子となる補助費等は、全市域デマンド化推進事業、小口資金融資保証料補助、空き家対策事業等の増により、増加したことから、対前年度比で0.6ポイント悪化した。補助目的の達成状況や補助団体の財政状況を的確に把握し、漫然と継続するのではなく、積極的に見直しを図る。
公債費に係る経常収支比率は、分母である歳入については、市税の増額はあるものの、地方消費税交付金や普通交付税、臨時財政対策債の減により減額となっている。分子となる公債費が、臨時財政対策債の元利償還金の増により増加したことから、対前年度比で1.0ポイント悪化した。引き続き、市債発行額の抑制と、利子負担の軽減に注力する。
公債費以外の経常収支比率は、分母である歳入については、市税の増額はあるものの、地方消費税交付金や普通交付税、臨時財政対策債の減により減額となっている。分子は人件費、扶助費、公債費等の増により増加しており、対前年度比で5.0ポイント悪化した。今後も引き続き、経費削減に努める。
将来負担比率と実質公債費比率は類似団体と比較して以前として高い水準にあるが、どちらも改善傾向にある。この要因としては、歳出構造の見直し、行財政運営のスリム化と効率化などの取組のもと、毎年の地方債の新規発行額を抑制し,更に企業債残高の減少によるものであり、将来負担比率の改善にも繋がったものである。
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