地域において担っている役割
朝日町は特別豪雪、過疎、山村、辺地地域に指定されており、国立公園をはじめとした林野面積が町の約76%を占めています。当院は昭和33年の開設以来、町内唯一の入院機能を持つ医療機関として地域医療を担ってきました。また、平成2年には救急告示病院の指定を受け、救急患者の24時間受入れを行っています。ただ単に病気を治すだけでなく、予防から治療、在宅医療に至るまで地域包括ケアの拠点として一貫したサービスを提供しています。
経営の健全性・効率性について
H30.12に稼働した地域包括ケア病床が軌道に乗り、医業収益が伸びた結果、1.⑧を除く全ての指標が改善しました。H26.1の常勤医減、そして人口減少と厳しい状況下にありますが、改革プラン実行の効果が指標に表れております。1.⑤は急性期一般入院基本料に加え、地域包括ケア入院管理料2算定しています。R2については、新型コロナの影響により入院患者数は減少しましたがR1と同程度の単価となっています。
老朽化の状況について
建物の最も古い箇所では竣工後36年が経過しており、特に設備面の老朽化が著しく、安定的な施設使用のため計画的に長寿命化対策を講じる必要がありました。(S60.3、S61.3給食棟及び病棟竣工)(H9.3、H10.3診療棟竣工)(R1.3病棟改修【内装等】)平成30年度に施設劣化調査を実施したうえで、今後10年間の中長期改修計画を策定。令和元年度には、回復期病床への転換などを目的に病棟の改修を実施しました。今後も中長期改修計画に基づき、施設の適切な維持・管理に努めます。
全体総括
改革プランに掲げた1つめの重点項目、一般会計からの繰入基準見直しについては、当初予定から1年前倒し、H29に見直しを行いました。2つ目の重点項目である病床の適正化については、H30.5に病床数を50床に削減したうえで、H30.12に地域包括ケア病床10床を稼働た結果、経営指標は全体的に改善傾向にあります。3つ目の重点項目である外科系常勤医師の確保については、未だ確保に至っておりません。医師確保は最重要課題です。医師不足の中厳しい状況ですが、引き続き町と共に取り組んでまいります。