目的別歳出の分析欄

住民一人当たりコストの目的別比較においては、ほぼ類似団体平均を下回っている状況となっているが、公債費については、繰上償還を実施し、後年度負担の軽減を図っているため、類似団体平均を上回っているが、実質公債費比率は、５．０％と年々上昇しているものの低い水準にある。今後の大規模事業による元利償還金の増加や実質公債比率の上昇が見込まれるため、引続き良質な地方債を活用するなど適正な水準の維持に努めていく。消防費については、２年度においては、防災無線デジタル化に向けた改修工事を実施していたことにより、大幅に増加したが、改修事業が終了したことで、類似団体平均を下回った。土木費については、町道の改良事業や橋梁の長寿命化、災害対策としての河川の浚渫事業や護岸改修工事を行っている。近年は類似団体平均を上回っていたが、３年度については下回った。民生費については、新型コロナウイルス感染症対策の一環である低所得者等の支援による給付事業や障害者自立支援給付費等の影響で前年度より増加しているが、類似団体平均は下回った。衛生費についても、新型コロナウイルスワクチン接種に係る経費等で、前年度より増加しているが、類似団体平均は下回っている。

性質別歳出の分析欄

住民一人当たりコストの性質別比較においては、大半が類似団体平均と同水準又は、それ以下となっているが、大きく上回っている公債費は、後年度の負担軽減を図るために減債基金を取崩しし、継続的に繰上償還を実施しているためである。維持補修費は、除雪経費の大幅な増加や各公共施設等の維持修繕の増加により、前年度及び類似団体平均を上回った。普通建設事業費は、２年度で防災無線デジタル化が終了したため、類似団体平均を下回った。ただし、今後は、大規模な公共施設等やインフラの整備事業により普通建設事業費が増加していく状況にある。積立金は、財政調整基金の積戻しや今後の大規模事業に備えた公共施設等整備基金、将来の元利償還金に備えた減債基金の積立てにより、前年度より増加しているが、類似団体平均は下回った。その他の積立金としては、ふるさと寄附金等による積立てが主なものとなっている。貸付金は、林業振興基金の貸付金や中小企業振興資金の貸付金で、３年度は、新型コロナウイルス感染症対策の中小企業融資（特別融資分）に加え、国道通行止め対策の中小企業融資（特別融資分）を増額したため、前年度及び類似団体平均を上回った。補助費等は、２年度は特別定額給付金等により大幅に増加したが、３年度は新型コロナウイルス感染症対策や国道通行止め対策による事業者支援等を行ったが、類似団体平均を下回った。ただし、施設や設備更新等に伴い、一部事務組合（消防、衛生処理組合）や国保病院への負担金等は増加傾向にある。