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地方財政ダッシュボード

大阪府豊中市の財政状況(2018年度)

🏠豊中市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

本市は普通交付税の交付団体ではあるが、人口1人あたりの市税収入が高いことなどから類似団体内平均値を上回っている。

経常収支比率の分析欄

前年度に比べ、社会保障関係経費の増大に伴い扶助費等が増加したものの、公債費等が減少したことや、市税や地方交付税等の一般財源が増収となり、指標が改善している。今後も令和元年9月に策定した「経営戦略方針」に基づき、中長期的視点を踏まえた財務マネジメントに取り組み、指標の改善をめざす。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

学校給食センター給食業務委託費等の増加により、決算額は増加したものの、人口も増加しており、指標としては横ばいとなった。今後、令和元年9月に策定した「経営戦略方針」に基づき、人・組織づくり戦略に取り組む。

ラスパイレス指数の分析欄

平成26年度は国の給与削減措置が終了したこと、平成27年度は給与制度の総合見直しに伴い、現給保障せず給料月額を引き下げたことで、平成25年度の100.7に比べると、大幅に数値が低下した。平成28年度以降は微増していたが、平成30年度は減少に転じた。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

事務事業見直しの対象事業の追加や、地方行政サービス改革の継続的な取組により、職員定数を削減してきた。今後も引き続き適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

元利償還金が減少しており、類似団体内平均値を下回る水準となった。今後も適切な公債管理に努めていく。

将来負担比率の分析欄

豊中市伊丹市クリーンランドの新炉が完成したことによる、組合等負担見込額の減少に加え、財政調整基金や公共施設等整備基金への積立てによる基金残高の増加により、指標は改善している。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

人件費削減に向けて、職員数の削減や給与制度の見直しに取り組んできたが、報酬等の増加により類似団体比較では依然として高い水準にあり、引き続き改善にむけて取組を進める。これまでの取組としては、平成27年度に給与制度の総合見直しにより全体として給料月額を引き下げ、平成28年度に技能職員の給料表を見直した。

物件費の分析欄

事務事業の見直しなどを進め、近年は類似団体内平均値を下回っている。今後、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、公共施設等総合管理計画に基づき公共施設等の集約化・複合化などを進めることなどにより、施設保有量の適正化に取組む必要がある。

扶助費の分析欄

平成28年8月に改訂した「社会保障関係経費の基本的な考え方」に基づき適切な歳出水準を保つよう努めてきたが、障害者福祉費や保育所関係経費の伸びに伴い類似団体内平均値を上回る状態が続いている。今度も高齢化による医療費等や子育て支援策に要する経費の増加が見込まれることから取組の優先順位付けや資源配分の最適化を行い、より一層の見直しを行っていく。

その他の分析欄

類似団体内平均値を下回っているものの、高齢化などにより介護保険事業特別会計などへの繰出金が増加している。引き続き特別会計の健全化を進め、繰出金の適正化に努めていく。

補助費等の分析欄

平成30年度は一部事務組合への負担金が減少したことなどにより指標が類似団体内平均値程度まで改善している。今後も適切な水準となるよう見直しを行っていく。

公債費の分析欄

臨時財政対策債は増加しているが、普通建設事業費の減少などにより数値は改善している。今後は市有施設の老朽化に伴う事業費が増加すると見込まれることから、後年度の負担水準を考慮しつつ適切な公債管理に努めていく。

公債費以外の分析欄

行財政改革の取組により事務事業の見直しや職員数の適正化を行ってきたが、依然として類似団体内平均値を上回る状態が続いている。中期財政計画に沿って今後も継続的に財政健全化に取組んでいく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

概ね類似団体内平均値を下回っているが、労働費については雇用関連事業において国の支援策を積極的に活用することなどにより類似団体に比べて高い水準となっている。また福祉関係の経費が計上されている民生費について類似団体内平均値に比べて高い水準であり、今後も少子高齢化の進展により増加が見込まれている。今後とも取組の優先順位付けや資源配分の最適化を行い、持続可能な財政基盤の構築に努めていく。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

本市の財政運営の中で市債の発行を抑制してきたことなどから、公債費については類似団体内平均値と比較して低い水準となっている。一方で人件費が類似団体に比べて高いことや、障害者福祉費や保育所関連経費が増加傾向にあることから、今後も歳入歳出の両面から事業の見直しを行っていく。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

平成30年度決算においては歳出面では障害者福祉費や保育所関係経費が増加したことなどから、総額で増加となった。歳入面では、市税や地方交付税・臨時財政対策債が増加したことなどから、総額では歳出を上回る増加となった。このことから実質収支額が増加し、実質単年度収支が改善した。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

平成30年度は病院事業会計の外来収益は、患者数の増や新たながん治療薬の採用で増加したが、費用面では定年退職者等の増加により退職給付費が増加するなど、純損益が赤字となった。その他の企業会計及び特別会計では黒字もしくは収支均衡となっている。引き続き、企業会計や特別会計を含めた市全体として健全な財政運営に努めていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

元利償還金等(A)については、地方債の償還が進んでいることから減少傾向にある。また、算入公債費等(B)については災害復旧費等に係る基準財政需要額が増加傾向にある。結果として実質公債費比率の分子(A-B)は前年度に比べ減少している。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

将来負担額(A)は地方債現在高の増加もあり、前年度を上回った。充当可能財源等(B)は、財政調整基金や公共施設等整備基金の計画的な積立てもあり充当可能基金が増加しており、前年度を上回っている。将来負担額(A)の増加額よりも充当可能財源等(B)の増加額が大きかったことから、将来負担比率の分子(A-B)は前年度に比べて減少している。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)・平成29年度は行財政運営方針に基づき公共施設等整備基金に10億円積立てたこと等により、基金全体で6億円の増となった。・平成30年度は財政調整基金において、災害復旧事業の財源として20億円取崩したものの、その後の国の財源措置により積戻しを行ったことや行財政運営方針に基づく積立てなどにより29億円積立て、減債基金において、公共用地先行取得事業特別会計積立分として5億円積立てた事により基金全体で17億円の増となった。(今後の方針)・財政計画を見直し、公共施設等の老朽化に伴う補修・修繕が将来的に大幅に必要となることが予想されるため、公共施設等整備基金に毎年10億円を積み立てることを目標とした。財政調整基金においても災害等に備え50億円程度を確保できるよう、財源対策を行っていきながら計画どおりの積立てを行えるように財政運営を行っていく。

財政調整基金

(増減理由)・経済事情の変動などによる財源不足に備えるための積立て・後年度の財政負担の軽減を図るため、臨時財政対策債を繰上償還したことによるもの・決算剰余金を積立てたことによるもの(今後の方針)・豊中市中期財政計画に基づき、災害への備え等も含め、毎年50億円程度を確保できるよう努めていく。

減債基金

(増減理由)・公共用地先行取得事業特別会計積立分として積立て(今後の方針)・地方債の償還計画や土地売払を考慮し、積立て・取崩しを行っていく。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設等整備基金:豊中市の公園、道路などの公共施設、地区会館などの公共的施設の整備に活用する。・社会福祉事業基金:高齢者福祉や障害者福祉、児童福祉事業の施設整備に活用する。・庁舎建設基金:庁舎の建設、用地取得等の費用に充てるため活用する。・文化芸術振興基金:アートの力を活かした人づくり・まちづくりに取り組み、市民文化の創造のため活用する。・教育振興基金:子どもの教育や生涯学習に関する施設・備品の整備及び体験学習・理科展・科学教室等の事業に活用する。(増減理由)・公共施設等整備基金:減額補正による一時的な積立てにより増加した。・社会福祉事業基金:私立認定こども園の整備事業に充てるための積立てをしたことにより増加した。・庁舎建設基金:基金原資による預金収入により増加した。・文化芸術振興基金:高額寄附があったため積立てし増加したが、中学生の芸術体験事業等に取崩したことにより減少した。・教育振興基金:寄附金積立てにより増加したが、教育振興に係る事業に充てたことにより減少した。(今後の方針)・公共施設等整備基金:豊中市中期財政計画に基づき、公共施設等の老朽化に伴う補修・修繕のため、毎年10億円の積立てを行っていく。・社会福祉事業基金:高齢者福祉や障害者福祉、児童福祉事業の施設整備を着実に実施するため、現有財産を維持しつつ運用を行っていく。・庁舎建設基金:庁舎の建替え予定がないため、引き続き利子運用のみ行っていく。・文化芸術振興基金:平成30年度に作成したソフト事業・ハード事業の計画に基づき持続可能な基金運用を行っていく。・教育振興基金:寄附金や寄附者の意向に応じた事業に充当していき、持続可能な基金運用を行っていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

本市では、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の総延床面積を平成26年度比で80%内の施設再編を行うことを目標として掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。多くの施設、特に学校施設が昭和40年代に建設されているため、有形固定資産減価償却率については類似団体内平均値より上回っている。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は類似団体内平均値を下回っている。主な要因としては、平成15年度以降地方債残高を減少させてきたこと、また平成28年度に中期行財政運営方針を策定し、財政調整基金の積立残高目標を設定し目標に向けて着実に積み立てなどを行ってきたためである。今後も引き続き、持続可能な財政基盤の構築に資する取り組みを行っていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

地方債の残高が類似団体と比較して少ないため、将来負担比率は類似団体内平均値と比較して大幅に下回っている。一方で、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値よりも高く、主な理由としては多くの施設が昭和40年代に建設されており、老朽化が進んでいるためであると考えられる。今後については、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化対策への取り組みを行うため、有形固定資産減価償却率が下がり、将来負担比率が上昇すると推測される。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

地方債の残高が類似団体と比較して少ないため、将来負担比率は類似団体内平均値と比較して大幅に下回っている。実質公債費比率については、新規の借入を抑制し、借金を減らしてきたことから、改善が続いている。今後については、公共施設等総合管理計画等の各計画に基づいて事業を適切に実施していくことで、類似団体内平均値並みを維持する見込みである。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

ほとんどの類型において有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値を上回っており、特に認定こども園・幼稚園・保育所や学校施設については類似団体内平均値を大きく上回っている。これは、昭和40年代に整備された施設が最も多く、老朽化が進行していることが原因である。今後はこれらの施設が次々に大規模改修や建て替えが必要な時期を迎え、多大な経費がかかる。公共施設等総合管理計画に基づき、財政負担の平準化や維持管理費の縮減など、限られた資源の効果的な活用を図っていく必要がある。【認定こども園・幼稚園・保育所】有形固定資産減価償却率が84%と類似団体内平均値に比べ高くなっている。平成28年度に「公立こども園の適正配置に向けた基本方針」を策定し、将来の児童数の減少にあわせた適正な施設数、配置について検討を進めている。【学校施設】小中学校等の施設の昭和40~50年代の整備面積が多くなっていることから、有形固定資産減価償却率が79.9%と類似団体内平均値と比べ高くなっている。市南部地域において教育環境の充実を図るため、学校再編による小中一貫校の建築などを進めている。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

【一般廃棄物処理施設】一部事務組合である豊中市伊丹市クリーンランドについて、平成28年3月に新ごみ焼却施設を竣工したことから、有形固定資産減価償却率は9.7%と類似団体内平均値と比べて低くなっている。【市民会館】平成28年10月に文化芸術センターを竣工したことから、有形固定資産減価償却率は20.5%と類似団体内平均値と比べて低くなっている。なお、平成29・30年度決算に係る一般廃棄物処理施設の固定資産台帳について、計上誤り等があったため、平成29・30年度の当該団体値は正しく表示されていない。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等の資産においては、資産総額が前年度末から237億4,900万円の増加(+3.4%)となった。金額の変動の大きいものは事業用資産であり、障害福祉センター及び児童発達支援センター大規模改修などの事業実施に伴う資産の取得額が、減価償却による資産の減少を上回ったことなどから3億100万円増加した。その他、流動資産では現金預金が増加した。一般会計等の負債においては、大阪北部地震及び台風21号の被害に係る復旧事業に充てるため災害復旧事業債を発行したこと等により、負債総額が前年度末から5億600万円の増加(+0.5%)となった。病院事業、水道事業、公共下水道事業などを加えた全体では、資産総額は前年度末から18億4,800万円増加(+0.2%)し、負債総額は前年度末から49億4,100万円減少(△2.2%)した。資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて1,442億2,000万円多くなるが、負債総額も下水道管の管渠築造事業などの財源として地方債(固定負債)を発行していること等から、1,109億2,600万円多くなっている。連結では、資産総額は前年度末から10億700万円増加(+0.1%)し、負債総額は74億4,900万円減少(△2.9%)した。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は1,291億1,600万円となり、前年度比5億3,600万円の減少(△0.4%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は555億3,900万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は735億7,700万円であり、移転費用のほうが業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは社会保障給付(485億3,100万円、前年度比+14億4,300万円)であり、純経常行政コストの39.2%を占めている。今後も高齢化の進展などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、「社会保障関係経費に係る基本的な考え方(平成28年(2016年)8月改定)」に基づく社会保障サービスの見直しやサービスに係る負担の見直し、公民の役割分担の見直し等事業改革の推進、社会保障関係経費の伸びの抑制など、経費の縮減に努める。全体では、一般会計等と比べて、医業収益や水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が317億9,400万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を社会保障給付に計上しているため、移転費用が465億7,300万円多くなり、純行政コストは494億2,200万円多くなっている。連結では、一般会計等と比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が388億3,100万円多くなっている一方、補助金等が462億2,800万円多くなっているなど、経常費用が1,360億6,800万円多くなり、純行政コストは979億700万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(1,270億5,800万円)が純行政コスト(1,244億5,900万円)を上回ったことから、本年度差額は25億9,900万円(前年度比+6億9,900万円)となり、純資産残高は232億4,200万円の増加となった。前年度と比べ、市税及び地方交付税等が増加したため、税収等が増えたことが主な要因である。全体では、国民健康保険事業特別会計や介護保険事業特別会計等の保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が166億9,700万円多くなっており、本年度差額は52億6,300万円となり、純資産残高は67億8,900万円の増加となった。連結では、大阪府後期高齢者医療広域連合への国府等補助金等が財源に含まれることなどから、一般会計等と比べて財源が1,020億8,000万円多くなっており、本年度差額は67億7,100万円となり、純資産残高は84億5,600万円の増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は73億2,900万円であったが、投資活動収支については、新・第2学校給食センターの建設や将来の公共施設の老朽化に備えるため公共施設等整備基金への積み立てを行ったことから△64億3,200万円となった。財務活動収支については、地方債発行収入が地方債の償還額を上回ったことから、16億1,300万円となっており、本年度末資金残高は前年度から25億1,000万円増加し、43億2,300万円となった。ただ、今後公共施設の老朽化に伴う施設の更新需要が高まり、地方債の発行額が増加する可能性が高いことから、後年地方債償還額が増加し、財務活動収支がマイナスに転じる可能性がある。全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、医業収益や水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より90億7,800万円多い164億700万円となっている。投資活動収支では、水道事業、公共下水道事業などで水道管の更新や耐震化事業などを実施したため、△95億2,900万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△38億4,400万円となり、本年度末資金残高は前年度から30億3,300万円増加し、212億400万円となった。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率は、類似団体平均値を上回っている。しかし、老朽化した施設等が多いため、有形固定資産減価償却率も類似団体平均値を上回っている。当面の間、新型コロナウイルスによる影響下で厳しい財政運営となることが予測されることから、令和2年(2020年)9月に策定した「経営戦略方針2019~2022(改訂版)」に基づき、公共施設等の修繕や更新等について絞り込みを図るとともに建設コスト縮減に取り組む。また、令和2年(2020年)3月に改訂した「豊中市公共施設等総合管理計画」に基づき、公共施設等の集約化・複合化などを進めることにより、施設保有量の適正化に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均値を上回っており、将来世代負担比率は類似団体平均値を大きく下回っている。これは、本市の財政運営の中で市債の発行を抑制してきており、結果として類似団体と比べて市債残高が少ないためである。今後とも資産と負債のバランスに留意しつつ、財政構造のさらなる改善と持続可能な財政基盤の構築に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値を若干下回っている。一方、待機児童対策のための保育所関係経費や障害者福祉費などの社会保障給付が増加傾向にあるのが現状である。今後も高齢化の進展及び幼児保育の無償化の影響などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、平成28年(2016年)8月に改定した「社会保障関係経費に係る基本的な考え方」に基づく社会保障サービスの見直しやサービスに係る負担の見直し、公民の役割分担の見直し等事業改革の推進、社会保障関係経費の伸びの抑制などを実施し、社会保障給付の増加傾向に歯止めをかけるよう努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均値と比べて大きく下回っている。これは、本市の財政運営の中で市債の発行を抑制してきており、結果として類似団体と比べて市債残高が少ないためである。基礎的財政収支は、財源対策等のため予算計上していた基金繰入金を抑制したため、31億5,300万円となった。一方、今後市有施設の老朽化等に対応するため建設地方債の発行が増加することが見込まれ、基礎的財政収支は赤字に転じる可能性があることから、令和2年(2020年)3月に改訂した「豊中市公共施設等総合管理計画」に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化などを計画的に行うことにより、基礎的財政収支の黒字基調を維持することに努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均値を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。本市では、平成28年(2016年)3月に策定した「歳入確保に係る基本方針(改定)」に基づき定期的に手数料及び公の施設の使用料の見直しを実施しており、引き続き受益者負担の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,