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地方財政ダッシュボード

静岡県東伊豆町の財政状況(2020年度)

🏠東伊豆町

地方公営企業の一覧

末端給水事業 電気事業


収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

令和2年度の財政力指数(3か年平均)は0.62で、単年度の財政力指数では、平成30年度が0.627、令和元年度が0.624、令和2年度が0.609となっている。地方消費税交付金の増等によって基準財政収入額が増額となったが、臨時財政対策債償還金の増等による基準財政需要額の増額の方が大きく、結果的に令和2年度(単年度)の財政力指数が減少した。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は近年の増加傾向と異なり、昨年度対比でマイナス4.6ポイント、類似団体内平均値を5.3ポイント下回った。緊急事態宣言などを受け、事業の執行停止や縮小を行ったことにより経常経費充当一般財源が減少したことが減少の要因である。しかしながら、執行停止した事業についても将来的には再開しなければならないことを踏まえ、収納率向上による財源確保は当然として、公共施設総合管理計画に基づき、施設の適正配置を図ることで、経常経費の抑制に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

エコクリーンセンター東河大規模改修完了に伴い、他市町へのごみ運搬の収集業務委託料が減となったことなどにより、物件費が減少した。会計年度任用職員報酬が人件費となったことで、人件費は増となったが、物件費との合計は減少した。しかし、人口が1年で269人減少したため、一人当たりに換算すると増となった。今後も人口減少のスピードは加速して進行するため、そのスピードに対応した行政改革を進める必要がある。

ラスパイレス指数の分析欄

定員管理適正化計画に従い、新規職員採用人数を抑え、職員数の削減を図った結果、類似団体平均を下回っている。特に、大学卒のラスパイレス指数が低く、係長以上に昇格する年齢層が他団体と比べて高いことが、指数が低い要因である。今後も給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

定員管理適正化計画に従い、新規職員採用人数を抑え、職員数の削減を図り、職員数は前年対比で3人減となった。しかし人口減少が著しく、人口千人当たりの職員数は前年対比で0.03ポイントの減にとどまった。今後も人口減少は続くものと考えられるが、人口が減少しても、業務量の即時減少には繋がらない。人口減少のスピードに対応した行政改革や職員配置を実施していかなければならない。

実質公債費比率の分析欄

起債抑制の効果や、平成29年度に完済した一部事務組合のエコクリーンセンター東河建設当初の地方債償還が、3か年平均に計上されなくなったこともあり、実質公債費比率は前年対比で0.8ポイント改善した。しかし、令和元年度エコクリーンセンター東河大規模改修の起債償還については、令和2度は利子のみの償還であるが、今後は元金の償還や、道路・橋りょうの修繕等、大規模事業が見込まれる。比率の悪化は避けられないが、公共施設総合管理計画を基に、適正かつ必要最小限の起債発行となるよう努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は、前年度より4.3ポイントの減となった。一部事務組合で借り入れが増えているため、地方債現在高は増加の傾向にある。しかし、財政調整基金の残高が約1億3,100万円増加したことに加え、標準財政規模が約1億5,900万円増となったことにより、全体的には減となった。しかし、今後は公共施設の長寿命化等の事業が控えており、起債や基金の取崩により数値が悪化する可能性が高いため、後世への負担を考慮した財政運営に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

会計年度任用職員報酬の増により、人件費は増となった。しかし、普通地方交付税や地方消費税交付金の増により構成比率が下がったため、前年対比で0.8ポイントマイナスとなった。類似団体と比較して、ラスパイレス指数や職員数を抑制している事と合わせ、令和2年度は類似団体内平均値を2ポイント下回った。しかし実際の決算規模は小さく、経常一般財源も少ないため、今後も税収や人口減少に合わせた人件費削減に努める。

物件費の分析欄

物件費における経常経費充当一般財源の減に加え、経常一般財源が増加したため、前年対比で2.4ポイント減少した。令和2年度は特に、新型コロナウイルス感染症拡大による歳入の悪化を懸念し、義務的経費以外の経費を抑制しており、物件費における経常収支比率は例年より低い水準となっている。しかし、今後も税収は減少傾向にあり、経常一般財源も減少していくので、行政改革を進め、物件費を抑制していく必要がある。

扶助費の分析欄

類似団体と比較して決算規模が小さく、多くの項目で類似団体の平均値を下回っているが、特に、町単独の扶助費が減少しているため、扶助費における経常収支比率は類似団体内平均値を大きく下回っている。ただし、この減少が住民サービス低下、そして、人口流出に拍車をかけないよう注視していく。

その他の分析欄

類似団体と比較して決算規模が小さいため、義務的経費以外の経費を抑制している。特に維持補修費等を抑制しているため、他団体平均より低い水準となっている。今後、大規模改修が必要となる施設が多く、多額の費用がかかるため、比率は増加すると思われるが、公共施設総合管理計画に基づき、公共施設の統廃合等を行い、経費節減に努める。

補助費等の分析欄

類似団体平均に比べ、かなり高い水準にある。当町は、観光を主力産業としており、観光協会、商工会といった各種団体への補助、ゴミ、し尿処理のための一部事務組合への分担金が高い傾向にある。ただし、令和2年度は新型コロナウイルス感染症流行により、各種事業が執行停止となったことにより、経常経費に占める割合が前年対比で0.9ポイント減少している。今後は、補助金交付団体における事業の成果を確認し、補助金額の見直し、廃止を検討する。

公債費の分析欄

地方債の償還増により公債費における経常収支比率は0.1ポイント増加したが、当町の地方債残高の6割は臨時財政対策債であり、その他の地方債は減少している。今後も、臨時財政対策債及び一般会計債の借入額を調整し、比率悪化防止に努める。

公債費以外の分析欄

昨年度対比で4.7ポイントの減となり、類似団体平均より低い水準となっている。今後も経常経費の見直しを行い必要な財政措置が行えるよう努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

人口減少が進行(令和2年1月1日現在12,086人→令和3年1月1日現在11,817人、1年間で-269人(-2.3%))し、数値変動が大きくなる傾向にある。消防費と商工費が類似団体内平均値よりも高いが、主力産業である観光業の振興及び町民・観光来遊客の安全確保に重点を置いているためである。総務費の増は、新型コロナウイルス感染症経済対策として実施された特別定額給付金事業や利子補給基金積立金による増が要因である。議会費、民生費、土木費、教育費などは類似団体内平均値を下回っており、特に町単独工事や町民に対する助成費を減らしているため、民生費や土木費が大きく下回っている。増減に関しては総務費の他、民生費や商工費がそれぞれ子育て世帯への臨時特別給付金、持続化支援商工会補助金や、感染症対策備品購入費補助金の実施により増加している。。また、土木費は道路・橋りょう工事の増により増加した。災害復旧費は前年よりは減となったが、令和元年台風15号・19号による過年度災害復旧工事の影響で例年よりも増となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人口減少が進行(令和2年1月1日現在12,086人→令和3年1月1日現在11,817人、1年間で-269人(-2.3%))し、数値変動が大きくなる傾向にある。補助費等については、観光地の特性から、消防、ごみ・し尿処理施設の一部事務組合への負担金及び各種産業団体への補助金が高くなっているため、類似団体内平均値よりも高い数値となっている。さらに、新型コロナウイルス感染症経済対策として行われた特別定額給付金事業等により、前年対比で住民一人当たりのコストが約12万円増となっている。普通建設事業費は類似団体内平均値を大きく下回っているが、町立体育センター改修工事や湯ノ沢草崎線法面対策工事の増により前年対比で大きな増となった。災害復旧事業費は前年比で減となったが、令和元年の台風15号・19号の影響により過年度災害復旧事業に要する費用により例年より住民一人当たりのコストは高くなっているが、令和2年度で元年度災害の復旧事業は完了する。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

行財政改革等により実質収支額については、黒字を継続している。また、実質単年度収支も大幅に改善した。ただし、これは新型コロナウイルス感染症による事業の執行停止や義務的経費以外の支出抑制も影響している。今後の公共施設の更新需要を踏まえ、基金残高の目標としてしている標準財政規模の30%の達成に向けて財政健全化に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

一般会計、特別会計ともに赤字は生じていない。水道事業会計の黒字については、観光業の低迷により使用水量、料金収入ともに減少している。国保特会に関しては、人口減少に伴う被保険者減により歳入総額、歳出総額ともに減少した。ただし、保険給付費が被保険者の減少に加え、新型コロナウイルス感染症の影響による医療控えによって前年度から減少した事などから、黒字となっている。介護特会は、人口減少により歳入歳出ともに減となった。ただし、居宅介護サービス費等の減などから、歳出の減が歳入の減より大きかったため、黒字となった。今後も健全な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

元利償還金が若干増加し、それに伴い実質公債費比率(分子)が増加した。今後も、地方債の発行については、交付税算入比率の有利な地方債を選択する等、指標に悪影響を及ぼさないよう努める。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高は減収補填債や徴収猶予特例債の新規借入に伴い増加した。また一部事務組合エコクリーンセンター東河や伊豆斎場組合においても大規模改修に伴う起債借入を実施したため、組合等負担等見込額が平成30年度から令和2年度にかけて大きく増となった。一方で充当可能基金は財政調整基金の残高が約1億3,100万円増加したことにより、差し引きで将来負担比率(分子)は若干の減少となった。しかし今後も公共施設老朽化に伴う更新需要による地方債新規借入等の将来負担額の増が見込まれるため、工事の適切な実施や財政調整基金の増加に努める。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)基金残高は今まで減少傾向にあったが、令和2年度はふるさと納税や財政調整基金が増加し、基金全体として残高が増となった。(今後の方針)不測の事態への対応に加え、今後の財政需要の増大にも適切に対応していけるように、標準財政規模の約30%、10億円を目標に取り組む。その他特定目的基金については、基金の目的に沿って適正な活用に努める。

財政調整基金

(増減理由)普通交付税が想定より多く算定されたことや、新型コロナウイルス感染症の影響により事業の多くが中止となり、財政調整基金が増となった。(今後の方針)景気後退や新型コロナウイルス感染症の影響による町税の大幅な減収、大規模災害の発生など不測の事態に備えるため、これまでと同様、予算編成や予算執行における効率化の徹底等を念頭に、標準財政規模の約30%、10億円を目標に取り組む。

減債基金

(増減理由)なし(今後の方針)なし

その他特定目的基金

(基金の使途)ふるさと納税基金:寄付者の意向を重視社会福祉基金:社会福祉事業の充実育英奨学基金:優良な学生及び生徒に対し育英奨学金を貸与教育振興基金:教育の振興利子補給基金:新型コロナウイルス感染症に伴う中小企業経済変動対策貸付資金利子補給事業(増減理由)臨時交付金事業として利子補給基金が新たに設置された。また、ふるさと納税基金は、新型コロナウイルス感染症の影響もあったものの、GOTOトラベルや年末需要もあり、前年比増となった。(今後の方針)ふるさと納税基金:寄附者の意向に沿った事業の財源として、随時、有効適切に活用していく。その他の基金についても、それぞれの基金の目的に沿った適正な活用に努める。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

バブル期に多くの公共施設を建設し、施設の老朽化が進んでいるが、基幹産業の振興事業を優先し、長寿命化事業を先送りしているため、有形固定資産減価償却率は上昇している。今後は公共施設個別管理計画により、老朽化の進行した施設の除却、集約化、長寿命化を進める。

債務償還比率の分析欄

河津町と一部事務組合で運営しているエコクリーンセンター東河の大規模改修により、将来負担額が近年増加したが、新型コロナウイルス感染症の影響による、事業の執行停止を受けて、基金が増加したことにより、充当可能財源が増えたため、債務償還比率が減少した。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は、河津町と一部事務組合で運営しているエコクリーンセンター東河の大規模改修により近年増加したが、新型コロナウイルス感染症の影響による、事業の執行停止を受けて、基金が増加したことにより、充当可能財源が増えたため、令和2年度においては前年を下回った。その一方で、財政的な理由により地方債の発行を抑制していることから、老朽化の進む施設の更新が先送られているため、有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均値を上回っていると考えられる。今後は公共施設個別管理計画により、老朽化の進行した施設の除却、集約化、長寿命化を計画的に進める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率は、河津町と一部事務組合で運営しているエコクリーンセンター東河の大規模改修により近年増加したが、新型コロナウイルス感染症の影響による、事業の執行停止を受けて、基金が増加したことにより、充当可能財源が増えたため、令和2年度においては前年を下回った。実質公債比率は、起債発行を出来る限り抑制しているなかで、過去の起債償還が終了しているため、減少傾向にある。ただし、人口減少や税収の減少といった課題が改善されたわけではないため、記載発行を抑制しつつも、計画的な事業実施による公共施設の更新や集約が必要と考える。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

【道路】財政的な事情から借り入れの抑制を行っており、道路の更新が進んでいないため、有形固定資産減価償却率は上昇傾向にある。一方で他の指標も同様であるが、人口減少により一人当たりの延長は微増傾向にある。【認定こども園・幼稚園・保育所】町の資産は町内2か所の幼稚園のみで、うち1か所を2008年に建て替えたため、減価償却率は概ね類似団体内平均値と同程度となっている。【橋りょう・トンネル】橋りょう点検及び補修については計画的に行っており、令和2年度は道路メンテナンス補助事業において5つの橋りょう工事を実施したため、有形固定資産減価償却率が減少した。一人当たりの有形固定資額は更新と人口減少の要因から増加傾向にある。【学校施設】小学校2校、中学校2校はいずれの施設も建設年度が古く、少子化による学校の統廃合を検討しているが、統合の構想が具体的でないため、計画的な更新、長寿命化ができていない。令和5年度には、幼稚園を統合する。今後は、小中学校の再編を計画的に進め、施設の集約化、長寿命化により有形固定資産原価償却率を下げていきたい。【公営住宅】町内2カ所に、計5棟あるが、1972年から1975年の建設以降更新等を行っておらず、老朽化が進んでいる。入居者も減少傾向のため、今後は公共施設個別管理計画により、施設の除却、集約化、長寿命化を進めていく。【港湾・漁港】資産の大部分が防波堤や護岸であり、維持修繕などは行っているが、大規模な更新は実施していないため、有形固定資産減価償却率は増加傾向にある。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

【図書館】町内に1か所だけだが、バブル期(1992年)に建設されたため、比較的大規模な施設であり、有形固定資産減価償却率、一人当たり面積ともに類似団体内平均値を大きく上回っている。【一般廃棄物処理施設】観光地の特性上、住民数に対して規模の大きな施設を保有する必要があり、一人当たり面積は類似団体内平均値を大きく上回っている。河津町と一部事務組合で運営しているエコクリーンセンター東河の大規模改修により、有形固定資産減価償却率は大幅に改善した。【保健センター・保健所】保健福祉センターはバブル期(1995年)に建設されたため、比較的大規模な施設であり、有形固定資産減価償却率、一人当たり面積ともに類似団体内平均値を大きく上回っているが、施設更新を行っていないため、減価償却率は増加傾向にある。【消防施設】宿泊施設が各地区に多く点在するため、消防用車両を9個分団18車両配置し、消火栓や防火貯水槽なども整備してあるが、その多くが減価償却を終えているため類似団体と比較し有形固定資産減価償却率が高い。また近年、北川地区及び片瀬地区防の災センターへの整備を行ったため、類似団体より一人当たり面積が多い。【市民会館】平成30年度に売却したため、現在は該当なし。【庁舎】近年は維持修繕にとどまり更新を行っていないため、減価償却率が増加傾向にある。面積は変わらないが、人口減少に伴い一人当たりの面積は増えている。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度から▲94百万円の減(▲0.4%)となった。これは、インフラ資産の減価償却によるもので、有形固定資産は前年に比べ392百万円の減となっている。負債総額については、流動資産のうち1年内償還予定地方債等などが増加したため114百万円の増(1.8%)となった。連結では、資産総額は▲84百万円の減(▲0.3%)となった。これは一般会計同様にインフラ資産の減価償却によるものである。負債総額についても一般会計同様に、114百万円の増(1.7%)となった。連結だけでなく、一般会計等においても施設や設備の維持管理・更新等による支出の増加が懸念されていることから、引き続き施設等の適正管理に努める。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等において、純経常行政コストは1,338百万円の増(29.1%)となった。これは新型コロナウイルス感染症対策のための補助金等の増加によるものである。純行政コストについては、純経営コストの増に伴い1,634百万円(33.8%)の増となった。臨時利益(その他)については、消防職員が駿東伊豆消防組合職員へと籍を移したことに伴い、退職手当引当金の一部を戻入したことにより241百万円が皆減となった。今後、公共施設の老朽化による維持補修費の増大が見込まれることから、人口減少を踏まえた施設管理の適正化を進める必要がある。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等において、税収等の財源(6,256百万円)が純行政コスト(6,464百万円)を下回り、本年度の差額は▲208百万円と前年より+20百万円となった。これは税収及び国県等補助金の増加が大きな要因である。新型コロナウイルス感染症拡大の影響が続き、当町の基幹産業となる観光産業による収入増が難しい状況ではあるが、引き続きコストの削減に努めつつ観光振興に注力していく。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等において、業務活動収支は補助金等支出が増加したが、国県等補助金収入も増加したことにより、前年より236百万円増の617百万円となっている。投資活動収支は公共施設等整備費支出が増加したが、基金積立金支出が減少したため25百万円減の▲352百万となった。財務活動収支は地方債発行収入が91百万円増加したため、75百万円増の90百万円となった。これは行政活動に必要な地方債の発行収入により確保している状況であることから、行政改革を更に推進する必要がある。今後は東河環境センターにおける大規模改修事業の地方債償還における負担が増加することが見込まれるため、財務活動収支はマイナスになると考えれられる。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は前年から▲9,355万円となり、類似団体平均値を下回っている。これは減価償却による資産の減少が大きな要因である。また、当町には老朽化した施設が多く、類似団体平均値より有形固定資産減価償却率は高い数値となっている。現在は、公共施設等総合管理計画を基に個別施設計画を策定し、施設の適正化に取り組んでいるところである。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均値と同程度で、ほぼ横ばいとなっている。将来世代負担比率については、前年度から若干増加したものの、類似団体平均値を大きく下回っている。今後、施設改修等による地方債新規発行の急増が懸念されていることから、負債が過度なものにならないよう事業内容の精査に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

純行政コストは163,391万円の増となった。この大きな要因は、新型コロナウイルス感染症対策関係の補助金が増加したものによる。しかし、住民一人当たり行政コストについては、類似団体平均値を下回っている。今後も人口減少を踏まえた施設管理や定員管理などの行政改革を進め、経常経費の削減に努めていく必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、類似団体平均値を下回っており、ほぼ横ばいとなっているが、施設老朽化に伴い修繕・更新等による地方債新規発行の急増が懸念されていることから、負債が過度なものにならないよう公共施設の適正配置・管理に引き続き努める。業務活動収支は補助金等支出が増加したが、国県等補助金収入も増加したことにより増となっている。投資活動収支は、国県等補助金収入は増加したが、公共施設等整備費支出が増加したため減となった。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均値を大きく下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は低くなっている。経常費用の増は、新型コロナウイルス感染症対策としての補助金給付の増が要因である。経常収益については、平成27年と比較し、▲55百万(▲22.3%)となっているため、使用料の見直しを含めた施設管理の適正化を進める必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,