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地方財政ダッシュボード

長野県軽井沢町の財政状況(2020年度)

🏠軽井沢町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

当町の財政力指数は類似団体を大きく上回ってはいるが、これは普通交付税の算定による数値であり、基準財政収入額は1万6千戸を超える別荘等の固定資産税等を含んで算定され、基準財政需要額は1万8994人の国勢調査人口で算定された数値によるものである。実際には保健休養地として、別荘所有者・常住者及び観光客等を対象とした各種事業を実施していることから、財政力指数の数字とは逆に厳しい財政状況である。

経常収支比率の分析欄

歳入において、令和元年度の財政力指数が1.6を超えたことで、令和2年度における歳入として大規模償却資産の課税権が県となり歳入が減少し、歳出においても、人件費が地方公務員制度の改正による会計年度任用職員の導入により前年対比で約4億6,289万円増加した結果、経常収支比率が増加した。公債費は、地方債の発行抑制を行い新規借入が減少しているが、中学校建設に伴う起債の償還が始まり、また、今後は新庁舎建設による新規起債の借入を控えているため今後は増加傾向となる。災害や突発的な事象等による行政需要に応えるため、事務の効率化を図り、経常収支比率の維持に取り組んでいく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体を上回っているのは、保健休養地として年間860万人の観光客や別荘滞在者に対する行政需要を基因とする部分が大きいと言える。人件費は会計年度任用職員制度の導入により上昇し、物件費についても、各公共施設における個別施設計画や長寿命化計画の策定、新型コロナウイルス感染症流行に伴う経済対策として、地方創生臨時交付金を活用した商品券の発行事業等を行ったが、少額の交付金等では賄いきれず多額の一般財源による支出が生じたことから増加となった。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体平均値と同程度となっているが、今後も時代の流れに即した人員の適正化を図り、特殊能力や職責に応じた職給制度の取組を進めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

保健休養地としての特殊事情により、夏期の滞在人口が冬期の滞在人口と比較して数倍にもなることから、年間を通して行政需要に対応する必要があり、類似団体を上回っている。退職補充については、業務委託や臨時的な任用により技能職員を抑制してきたが、今後、少子高齢化へ向けた子育て・介護の環境整備のための人員配置による増加、会計年度任用職員制度により更なる職員数の増加が見込まれる。

実質公債費比率の分析欄

過去からの起債抑制策と、比率算定上の充当可能財源である標準税収入額が大きいため、類似団体平均を下回っている。しかし、昨年度と比較し標準税収入額等が昨年度より約13億7,200万円減少したことで比率が0.3%上昇した。今後も住民ニーズを的確に把握した事業の実施により、起債借入を抑制しつつ健全な財政運営に努める。

将来負担比率の分析欄

過去からの起債抑制により、財政健全化比率の算定に基づく数値は充当可能財源等が将来負担額を上回っているものの、ここ数年の大型事業に係る新規借入により地方債現在高は増加傾向にあり、財政調整基金の取り崩しも増加し、基金残高が減少している。今後は財源確保の観点からも確実な事業計画を立てたうえで、実施事業の検討を行い、世代間の負担公平等を考慮しつつ起債発行の抑制を図る。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

類似団体平均と比較して下回っているのは、定数管理による退職補充・技術職員の採用抑制、業務の民間委託化による人件費から物件費へのシフト等による効果である。しかし、会計年度任用職員制度への移行に伴い、臨時職員の賃金が見直され、人件費として大幅に上昇したことから、平均を下回ってはいるものの対前年比率が6.4%上昇した。

物件費の分析欄

類似団体平均を上回っているのは、各公共施設における個別施設計画や長寿命化計画の策定、OA機器や制度改正に伴うシステム仕様の更新などが起因している。また、令和2年度は新型コロナウイルス感染症対策事業が本格化した時期でもあり、多額の財政支出が原因で対前年比が増加したと考えられる。

扶助費の分析欄

類似団体平均と比較しても下回ってはいるが、今後も少子高齢化が進む中、高齢者福祉や障がい者福祉に係る経費の増加が見込まれる。保健福祉施設である木もれ陽の里や風越公園運動施設を活用した健康増進・予防施策を推進し、扶助費の抑制に努める。

その他の分析欄

その他の内訳としては、主に繰出金である。特に公共下水道事業及び病院事業への繰出金は他市町村と比較しても多額であり、独立採算制の原則のもと、経費の負担区分を明確にするとともに、事業の健全経営に努めることにより、費用の抑制を図っていく。また、国民健康保険事業会計や後期高齢者医療特別会計への繰出金も増加傾向にあるが、計画的な保険料改定予定により一般会計の負担抑制が期待される。

補助費等の分析欄

類似団体平均をやや下回っているが、新型コロナウイルス感染症対策事業として町独自に行った全世帯への臨時給付金事業や、町内事業者への持続化給付金事業が増加となった主な要因である。今後も、未だ収束が見えない新型コロナウイルス感染症対策事業を行いつつ、補助金・負担金については妥当性や今後の方向性について十分検討のうえ抑制を図っていきたい。

公債費の分析欄

過去からの起債抑制策により、類似団体を大きく下回ってはいるが、数年来続いてきた大型事業に係る財源確保のための新規起債借入が続いたため、地方債現在高は増加し、その償還額も多額となっている。今後は、世代間の負担公平等にも配慮しながら、実施事業の検討を行い、起債発行を抑制することにより、引き続き財政の健全化に努める。

公債費以外の分析欄

補助費、物件費については、新型コロナウイルス感染症対策事業を行ったことによる上昇が一番の要因であり、人件費は制度改正によるものである。当然ながら全国どの自治体にも共通することだが、新型コロナウイルスが収束すれば人件費以外は一定の水準まで戻ることが考えられる。また、災害等の未曽有の有事に対応するため財政調整基金への計画的な積立を行いつつ、徹底した財政改革を行い、財政健全化に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

衛生費の増加は、新クリーンセンター周辺整備に係る一部事務組合分担金の増加や、新型コロナウイルス感染症の影響で巣ごもり需要が増えたことで、可燃ごみ量が比例して増加し一般家庭ごみ等の処理費用が増加したことによる。総務費及び商工費の増加は、新型コロナウイルス感染症対策事業に伴う、全世帯への臨時特別給付金や事業者への持続化給付金の事業を行ったことで増加した。土木費の増加は、二酸化炭素排出抑制対策事業が終了したが、橋梁長寿命化計画に伴う橋梁工事や、一級河川に係る湯川橋の架替工事が新規で事業開始となったことで増加した。民生費の増加は、新型コロナウイルス感染症対策の一環として、児童が家庭でのオンライン学習を行うためのタブレット導入等の費用、子育て世帯への給付金事業を行ったことで増加した。災害復旧費の増加は、令和元年度の東日本台風で被災した道路や河川等の復旧工事の多数が、令和2年度への繰越事業となったことで増加した。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

近年の普通建設事業費の大幅な減少については、数年来続いてきたまちづくり交付金事業、風越公園整備事業、軽井沢中学校建設事業といった大型事業が終了したことが主な要因である。平成30年度には増加に転じ、再び減少になった主な要因として、二酸化炭素排出抑制対策事業や、町道借宿バイパス線新設改良の事業完了によるものである。また、都市基盤や公共施設の維持管理費の比重が大きくなっていく中で、個別施設毎の長寿命化計画により、公共施設等の適正管理をを行い、事後保全から予防保全にシフトしていることから、維持補修費も増加傾向にあり、横這いとなっている。人件費については、会計年度任用職員制度への移行が原因で増加となり、補助費や物件費が増加した主な理由は新型コロナウイルス感染症対策として実施した各種事業によるものである。積立金については、前年と比較し多少減とはなったものの高い水準を維持しており、今後予定している庁舎改築周辺整備基金等の事業資金として計画的に積み立てていく。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

数年来続いてきた大型公共施設建設事業が終了したものの、道路や橋梁にかかる事業費は年々増加している。また、新型コロナウイルス感染症に対する事業が本格化した年であり、突発的な財政支出も多いだけでなく、歳入歳出の決算額も例を見ない規模となった。また、大規模償却資産に係る収入減や、会計年度任用制度に伴う人件費の大幅な支出増も影響したことで実質単年度収支がマイナスとなったが、財政調整基金には計画的に積立が行えているため、地方債残高とのバランスも考慮しつつ今後も基金積立に努め、実質単年度収支の改善に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

何れの会計においても実質赤字が生じていないため、連結実質赤字比率も生じていない。黒字の構成については、水道事業会計が大きな割合を占めているが、これは当会計の収益的収支において、毎年度純利益を計上しているためであり、現在一般会計からの繰出しの必要もなく、健全な状態を維持している。一般会計においては、歳入の確保及び経費削減の結果として、同程度の黒字割合で推移している。軽井沢病院事業会計、公共下水道事業特別会計、国民健康保険事業勘定特別会計、介護保険特別会計についても実質収支は黒字であるが、いずれも一般会計からの繰出金が不可欠な状況である。訪問看護事業特別会計は、実質収支が黒字となっており、一般会計からの繰出しは行っていない状況となっていたが、令和2年度をもって特別会計を廃止し、軽井沢病院事業として事業会計になるため、事業収支の進捗について今後も注視していく。駐車場会計はその事業収入により健全な運営がなされており、一般会計からの繰出しは行っておらず、起債の新規借入も無い状況であるが、新型コロナウイルス収束を見据えて、観光客増加に対応するための台数の拡充や、機器更新等を見据えた事業計画が必要である。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

公営企業債については、地方債抑制による効果や償還終了に伴う減額傾向がみられる一方、一般会計では数年来継続してきた大型事業に係る多額の借入が続き、令和2年度に病院事業においても借入を行ったが、都市公園事業等における起債の償還が終了したことで元利償還金が減少となった。算入公債費等は特定財源及び基準財政需要額に算入された公債費等であるが、主な要因として特定財源が昨年度と比較し約50,000千円減、事業費補正により算入された公債費においても約30,000千円減となるだけでなく、基準財政収入額においても約13億7,000千円減となり実質公債費比率の分子が倍増となった。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

将来の負担額を充当可能財源等が上回っているため、将来負担比率は算出されず良好な状態にあるといえる。一般会計では、数年来続いてきた大型事業に係る多額の借入が続いていたが、都市公園事業等の起債償還が終了したこともあり、減少傾向である。公営企業会計では、新規借入の抑制や償還完了に伴い、その財源とする公営企業等繰入見込額は減少傾向である。一部事務組合における負担等については、新クリーンセンター周辺整備が未完了であることから、年々増加傾向である。充当可能財源の大半は、財政調整基金やその他特定目的基金が占めており、中学校建設事業の完了により平成28年度以降は多額の基金の取崩しが無く上昇に転じていたが、新型コロナウイルス感染症対策事業に伴う財政調整基金の取崩しが増えたことで、5年ぶりに減少傾向へ転じた。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)令和2年度末の基金残高は、約80億1千万円となっており、前年度から約2億2千万円の減額となっている。近年続いてきた大型公共施設建設事業が終了し、財政調整基金残高も大型事業前と比較すると減少しているが、計画的に積立を行うことでここ数年は増加傾向にあったが、令和2年度より新型コロナウイルス感染症対策事業が本格化したことで、突発的な財政支出に対応するため、取崩しが多くなったことで、減少傾向に転じることとなった。今後も公共施設長寿命化計画に基づく公共施設の維持管理・老朽化対策また、庁舎改築にも財源を必要とする見込みである。また、近年異常気象による大規模災害が各地で発生し、突発的な災害に緊急対応するための財政調整基金の重要性が増しており、今後も計画的に積立を行っていく。(今後の方針)町税等の減収など不測の事態への対応に備え、また、地方債残高とのバランスも考慮しつつ基金積立に努め、実質単年度収支の改善に努める。

財政調整基金

(増減理由)令和2年度末の基金残高は、約48億9千万円となっており、前年度から約2億5千万円の減額となった。主な理由として、災害は無かったものの、令和2年度より本格化した新型コロナウイルス感染症対策事業に対応するため例年より取崩額が多かったことにより減少となった。(今後の方針)収束が見えない新型コロナウイルス感染症対策、自然災害等の突発的な財政支出に対応するため、計画的に積立ていく。また、数年後に庁舎建て替えの工事を控えており、庁舎関係の基金積み立ても計画的に行わなければならないため、効率的な事業の執行に努め、財政調整基金へも安定的に積立を行えるようにすることとしたい。

減債基金

(増減理由)令和元年度末から100万円増加となった。主な理由は運用益によるものである。(今後の方針)今後の金利変動等の公債費の償還リスクに備えつつ、地方債の償還計画に合わせ、計画的に積み立てを行っていく。

その他特定目的基金

(基金の使途)・庁舎改築周辺整備事業・下水道建設工事・さわやか軽井沢ふるさと基金(ふるさと納税)・芸術・文化振興基金・町民福祉施設・義務教育管理振興基金・農業振興基金・森林環境整備基金(増減理由)下水道建設工事基金は、令和元年度から約3億円の減少となったが、主な理由は下水道管路工事の事業実施に伴う繰出しによるものである。町民福祉施設建設基金は、令和元年度から1億円の増加となったが、庁舎改築周辺整備に伴う複合型の福祉施設建設を見据えての積立による増である。(今後の方針)あくまでも使用目的が定められた性質の基金であるため、基金取り崩しに関しても適正事業の精査が求められる。特に庁舎改築周辺整備事業については新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり毎年3億円程度の計画的な積立てが行えない見通しとなったため、今後については新型コロナウイルス感染症の動向を注視ししつつ、積立てを行っていく。下水道建設工事基金についても令和6年度まで下水道事業が計画されているため、計画的な積立を行っていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

全体的には施設の更新整備を随時行っているため、全国及び長野県平均に比べると償却率が低い。今後、役場庁舎改築や、役場併設の複合施設建設が行われるため、更に減価償却率が低下する見込みとなっている。

債務償還比率の分析欄

当町は県内で唯一の不交付団体であり、他の自治体とは異なり交付税の措置が実質的に無いため、定期的に基金への積立も行えていることから、債務を充当可能財源等が上回っているため他の類似団体と比べて低くなっている。しかし、庁舎改築費用や複合施設建設費等が計画されているため、今後は新規の起債の借入が増える見込みであり、債務償還比率は上昇することが予想される。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来の負担額を充当可能財源等が上回っているため、将来負担比率は算出されず良好な状態にあると言える。有形固定資産減価償却率は、定期的な改修工事等を行い、類似団体内平均値も記載のとおり増加傾向となっている。今後は役場庁舎改築や、役場併設の複合施設建設に伴い、減価償却率は低下する見込みであるが、地方債残高が増加し、将来負担比率は上昇することが想定される。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来の負担額を充当可能財源等が上回っているため、将来負担比率は算出されず良好な状態にあると言える。実質公債費比率の上昇については、軽井沢病院電子カルテ入替事業に伴う起債の償還に充てるための公営企業繰出金が増加したためである。今後は役場庁舎改築や、役場併設の複合施設建設による地方債残高が増加し、元利償還額が増加するため実質公債費比率及び将来負担比率は上昇することが想定される。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

全体的に道路及び公営住宅の減価償却率が全国平均及び長野県の平均値より大きく上回っている。道路に関しては、町で管理している道路保有数が多く、道路舗装工事が頻繁に行われているものの、減価償却累計率が高い状態が継続している。また、公営住宅に関しても同様であり保有する公営住宅の数が多く、計画的な住戸改善工事や修繕を行っているものの、公営住宅全体的に建築年数が大きく経過しており平均より上回っている。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

全体的に見て、図書館、体育館・プール、福祉施設の償却率が全国及び長野県平均より下回っているが、それぞれの一人当たりの面積は平均を上回る若しくは同等に近い数値である。これは、他の市町村より比較的新しい施設のため、償却率が低いためと思われる。また、体育館・プールの施設区分に関しては、個別施設計画の策定に伴い定期的な修繕を行い、緩やかに全国及び長野県平均に軒並み近くなっていくものと思われる。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等においては、資産総額が前年度末から819百万円の減少(1%)となった。ただし、資産総額のうち有形固定資産の割合が87.9%となっており前年度より増加した。これらの資産は将来の(維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。・病院事業会計、水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から944百万円減少(1%)し、負債総額は前年度末から761百万円減少(-7.4%)した。資産総額は、病院の事業資産及び上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて16,522百万円多くなるが、負債総額も病院建替事業や下水道管敷設工事に充当した地方債(固定負債等)があるため5,883百万円多くなっている。佐久広域連合等の一部事務組合を加えた連結では、資産総額は前年度末から280百万円増加(+0.3%)し、負債総額は前年度末から355百万円減少(一3%)した。資産総額は、一部事務組合等が所有しているごみ焼却施設やし尿処理施設等を計上していることにより、一般会計等に比べて22,423百万円多くなるが、負債総額も新クリーンセンター整備や消防本部庁舎の建設に係る借入金等があること等から、8,097百万円多くなっている

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等においては、経常費用は15,134百万円となり、前年度比3,683百万円の増加(+32.2%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は7,633百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は7,501百万円であり、業務費用が移転費用よりも多い。金額が大きいのは物件費(2,777百万円)職員給与費(2,181百万円)補助金等(5,100百万円)社会保障給付(817百万円)で移転費用全体では純行政コストの50.7%を占めている。今後も高齢化の進展などにより、社会保障費の増加が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。・全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が2,851百万円多くなり、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用も2,850百万円多くなり、純行政コストは3,566百万円多くなっている。・連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が3,121百万円多くなっている一方、人件費が2,097百万円多くなっているなど、経常費用が9,999百万円多くなり、純行政コストは6,881百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等においては、税収等の財源(14,599百万円)が純行政コスト(14,787百万円)を下回ったことから、本年度差額は-188百万円となり、純資産残高は195百万円の減少となった。・全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が3,574百万円多くなるものの、相対的に純行政コストも増加するため、純資産残高は183百万円の減少となった。・連結では、佐久広域連合、後期高齢者医療広域連合、佐久市・北佐久郡環境施設組合等の国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が7,688百万円多くなっており、本年度差額は618百万円となり、純資産残高は635百万円の増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等においては、業務活動収支は1,378百万円となり、投資活動収支は-1,121百万円となっている。財務活動収支については、地方債の発行を抑制し発行収入がなく、地方債償還支出のみとなったことから、-543百万円となっている。本年度末資金残高は前年度から1,298百万円となった。今後数年間、普通交付税の交付はないと考えられるため、行政活動に必要な資金や有事の際に必要となる資金を財政調整基金で賄う必要があり、計画的な基金運用と、行財政改革を更に推進する必要がある。・全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、病院の収益、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より581百万円多い1,959百万円となっている。投資活動収支では、水道事業の浄水場更新整備、配水管敷設工事等により、-1,564百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、-925百万円となり、本年度末資金残高は2,913百万円となった。・連結では、一部事務組合等が所有しているごみ焼却施設やし尿処理施設の収入が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より1,327百万円多い2,705百万円となっている。投資活動収支では、新クリーンセンター建設に係る公共施設等整備費支出等により、2,194百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、-581百万円となり、本年度末資金残高は3,977百万円となった。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・住民一人当たりの資産額及び歳入楽隊資産比率は類似団体平均を上回っている。有形固定資産減価償却率は年々増加しており、令和元年度に比べ、137万円増加している。町が管理している施設数は多く、そのほとんどが以前から管理している施設であるため。減価償却率も年々増加していると考えられる。令和4年度中に行う、公共施設総合管理計画の改定に基づき、より施設を集約化させ適正な施設の保有を図る。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率は類似団体平均を大きく上回っているが、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努めることにより、将来世代負担比率は類似団体平均に比べ、大きく下回っている。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

・住民一人当たりの行政コストは類似団体平均を大きく上回っており、昨年度と比較すると増加している。特に純行政コストのうち、約2割を占める人件費が類似団体と比べ、住民一人当たりの行政コストが高くなる要因となっていると考えられる。直営で運営している施設について、指定管理制度を挿入するとともに、新規採用の抑制による職員数の削減など、行財政改革への取組を通じて人件費の削減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・住民一人当たりの負債額は類似団体平均に比べ、大きく下回っており、負債額も前年度から6,252万円減少した。新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、地方債残高も減少していることが要因と考えられる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

・受益者負担比率は類似団体平均を下回っている。今後、公共施設等の利用率向上の取組を行うなどにより、受益者負担の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,