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地方財政ダッシュボード

富山県朝日町の財政状況(2017年度)

🏠朝日町

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 公共下水道 特定環境保全公共下水道 あさひ総合病院


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は0.36で類似団体の平均を下回っている状況にある。これは人口減少と高齢化による個人町民税の減や企業数が少ないことなどが影響している。今後も、引き続き徴収の強化に努めつつ、移住・定住の促進や企業立地を一層推進し、財政基盤の強化を図る。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は94.5%で類似団体の平均を大きく上回っており、財政の硬直化が進行している状況にある。扶助費に加え、当面は大型公共施設の建設に伴う公債費の増加が見込まれることから、事業の取捨選択と事務事業の見直しの徹底により経常収支比率の低下に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たり人件費・物件費等決算額は192千円で類似団体の平均を上回る水準となっている。移住・定住対策の推進により、人件費・物件費等が増大していることから、施策の検証や定員管理の徹底、指定管理者制度の活用等により人件費・物件費等の削減に努めていく。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は94.4(平成29年調査数値)で類似団体の平均を下回っている。今後も適正な給与体系に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口千人当たり職員数は13.19人で類似団体の平均より多くなっている。従来から施設管理に臨時職員の配置や窓口業務の臨時職員化、また、一部業務委託化を図っており、今後も定員管理の適正化に努めていく。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は10.9%で類似団体の平均を上回っている。大型公共施設等の建設により公債費が増加していることから、地方債の新規発行の抑制や繰上償還の活用等により適正水準の維持に努める。

将来負担比率の分析欄

財政調整基金や減債基金などの充当可能財源等が将来負担額を上回っている。各種事業の推進にあたっては、過疎対策事業債など、従来から交付税措置がある有利な起債の発行に取り組んできているが、公債費の増大が懸念されることから、将来世代に過度な負担が生じないよう健全な財政運営に努めていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

人口千人当たりの職員数は類似団体を上回っているが、ラスパイレス指数、人件費ともに類似団体の平均を下回っている。引き続き給与の適正化を図るとともに、事務事業の見直しなどにより組織の合理化・効率化に努め、人件費の逓減を図っていく。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は類似団体と同水準である。今後も業務の民間委託や指定管理者の拡大など、効率的な財政運営を行い現行の水準を維持していく。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は類似団体の平均を下回っているが、今後は少子高齢化による自然増により増嵩が予想されることから、健康増進施策や予防対策の推進により、扶助費の抑制に努め、適正な水準を維持していく。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は、主に積立金と繰出金であるが、類似団体と比較して高い水準となっている。これは企業用地売却による企業立地促進基金への積立金の増加や下水道整備に伴い下水道会計への繰出金が増加したことによるものであり、繰出金については、今後も事業の進捗により増加するが、基準外繰出が発生しないように受益者負担の適正化に努めつつ、効率的な運営を行っていく。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は類似団体の平均を上回っている。これは、消防組合負担金(車両の購入)や病院事業会計補助の増に加え、新規事業である、おうちで子育て応援事業、給食費補助金などによるものである。今後は、子育て支援事業等により高止まりが懸念されることから、事業効果を踏まえた各種事業の取捨選択に努めていく。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は大型公共施設の建設により類似団体の平均を上回っている。今後も過疎債や臨時財政対策債の償還により公債費の占める割合が増加することが見込まれることから、引き続き、地方債の発行は交付税措置のある有利な起債を活用するとともに、新規発行額についても抑制に努めていく。また、低利への借換えや繰上償還も活用し、将来負担の軽減を図っていく。

公債費以外の分析欄

公債費を除いた経常収支比率は類似団体と比較して高い水準となっている。これは補助費等や繰出金の増加が主なものであり、財政の硬直化を招かないよう事業の取捨選択や事務事業の見直し、繰出基準の厳格化など、財政規律の遵守のもと、財政運営に努めていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

商工費が住民一人当たり72,769円となっており、類似団体と比較して一人当たりのコストが高い状況にある。これは、草野地内工業団地造成工事や舟川桜並木整備事業、ヒスイ海岸周辺整備事業などが主な増加要因であり、対前年度比57.7%の増となっている。ヒスイ海岸整備事業については、平成成30年度までの継続事業であり、次年度も高い水準となるが、事業完了後は適正水準に逓減する。消防費については住民一人当たり73,485円となっており、類似団体と比較して一人当たりのコストが高い状況にある。これは、前年度からの継続事業である新消防庁舎整備事業や防火水そう整備事業が主な増加要因であり、対前年度比55.7%.の増となっているが、次年度以降は新消防庁舎整備事業の皆減により適正水準に逓減する。教育費については住民一人当たり93,928円となっており、類似団体と比較して一人当たりのコストが高い状況にある。これは、小学校大規模改修事業やまちなか体育館建設事業費の皆増が主な増加要因であり、対前年度比70.0%の増となっている。教育費については、次年度も武道館建設事業や屋内グラウンド建備事業が予定されており、教育費は高い水準となるが、平成31年度以降は適正水準に逓減する。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費は住民一人当たりのコストが102,726円となっており、類似団体と比較して一人当たりのコストが高い状況となっている。これは地域おこし協力隊の受入れ等、近年の移住・定住対策等が主な要因であり、当面はこうした傾向が継続するものと見込まれるが、引き続き定員管理の徹底や指定管理者制度の活用等により人件費の削減に努めていく。扶助費については、住民一人当たりのコストが49,990円となっており、類似団体と比較した一人当たりのコストは低い状況となっている。前年度決算と比較すると4.3%の減となっているが、これは年金生活者等支援臨時福祉給付金等の皆減によるものであるが、今後は少子高齢化による自然増により増嵩が予想されることから、扶助費の抑制に努め、適正な水準を維持していく。公債費については、住民一人当たりのコストが83,342円となっており、類似団体と比較した一人当たりのコストは高い状況となっている。前年度決算と比較すると20.9%の増となっており、増加の要因としては新消防庁舎整備事業や小学校外壁落下防止対策等工事等に係る元金償還の開始に伴うものである。今後も過疎債等の償還により公債費の占める割合が増加することが見込まれることから、引き続き、地方債の発行は交付税措置のある有利な起債を活用し、その新規発行額についても抑制に努めていく。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

実質収支比率は毎年6~10%となっており、健全な状態を維持している。今後も計画的な財政運営に努め、各種事業の推進に取り組んでいく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

すべての会計において赤字は発生していない。今後も健全経営に努めていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

近年、図書館整備事業等大型公共施設整備に伴う公債費の増大に加え、新消防庁舎整備事業などの起債の償還が始まり、普通会計の元利償還金の増加や公営企業債の元利償還に対する繰入金は高い比率で推移している。起債の発行は、交付税措置のある有利なものを選択しているが、実質公債費比率は類似団体と比較して高い水準にあることから、起債の抑制に努め健全な財政運営に努めていく。

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

財政調整基金や減債基金などの充当可能基金の額が比較的多いことや、従来から交付税措置がある有利な起債の発行に取り組んできたため、将来負担比率はマイナスと健全な状態が続いている。しかしながら、今後は起債の償還や下水道事業、病院事業への繰出金の増加が見込まれることから、起債の抑制に努め健全な財政運営に努めていく。

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)町財政としては自主財源に乏しく、依存財源に頼った財政運営となっており、基金を活用することにより財源不足を補っているのが全体的な基金残高の減要因となっている。取崩しの多くは財政調整基金、減債基金であり、平成25年度以降から大型施設整備事業の実施が集中しており、その経費並びにそれに係る地方債借入れ分の元金償還が開始されたことによって一般財源の充当額を年々増加させる要因となっている。特定目的基金については、高齢化社会に対応した環境整備や漁業振興を目的とした新規漁業者等への補助事業に充当しているほか、学校空調施設更新等の大規模改修事業や企業用地造成事業、医療体制推進寄附講座の開設に伴う経費への充当による減となっている。(今後の方針)近年大型施設等整備事業が集中したことによる地方債発行額の増により、実質公債費比率が上昇傾向となっている。起債の抑制を図りながらも、ある程度の事業を実施していく上で今後も基金については有効に活用していく。また近年の地方債発行額の増により、後年度の償還額の負担が大きくなることが予想されるので、一定程度の基金積立を維持し、町の将来を見据えた財政運営・管理を実施していきたい。特定目的基金については、基金の統合を行い、地方創生の推進に資する事業や近年増加傾向にある公共施設等の改修及び修繕や人口減対策など、町にとって必要な事業に積極的に活用していけるよう見直しを図る。

財政調整基金

(増減理由)例年一般会計の歳出に対する歳入の財源不足を補うものとして繰り入れている。平成29年度の基金残高の減要因としては、大型施設整備等のハード事業や、新たに整備した公共施設の維持管理費などの経常的経費が増加傾向にあり、基金からの繰入金が増加していることが主な原因である。また、公共施設の老朽化に伴う修繕及び改修事業についても近年増加傾向にあり、基金を取り崩す要因の1つとなっている。(今後の方針)引き続き、町財政の調整を図り、年度間の歳入不足に対応するために活用する。なお、過去の取崩額の推移や決算状況等をふまえ、基金残高の下限額を定め、過度な積立にならないように管理・運営を行っていく。また、災害等の緊急的に要する経費に対しても充当することとする。

減債基金

(増減理由)平成25年度から27年度までに借り入れた図書館整備事業、五差路周辺複合施設整備事業等の大型施設整備事業にかかる元金償還が開始されており、年々の償還額が増加傾向にある中で、平成29年度からは新たに消防新庁舎整備事業における借入分の元金償還が開始されたことに伴い、全体的に元利償還額が増加している。その増加傾向にある元利償還に対する繰入金として減債基金を取り崩して充当しており、基金残高の減となっている。(今後の方針)将来の町財政の健全な運営に資していくため、財政調整基金と同様に過度な積立にならないよう基金残高の下限を定めて町債償還に必要な財源を確保していく。特に平成29、30年度においては、武道館、屋内グラウンド等の大型施設整備事業が実施・予定されているため、借入額も増加している。それらの定期償還の開始を見据え、今後の基金残高の管理を行っていく。

その他特定目的基金

(基金の使途)・福祉環境整備基金…高齢化社会の到来に備えた町における福祉活動の促進、快適な生活環境の形成等を図る事業に充当・小学校教育環境等整備事業基金…教育環境及び学校跡地の整備のための事業に充当・企業立地促進基金…用地造成、補助金、貸付金等の産業の振興及び雇用の拡大につなげる企業立地奨励事業に充当・漁業振興基金…漁獲向上支援事業や栽培漁業振興事業等の補助金を交付する事業に充当・農山村活性化基金…農山村の活性化及び魅力ある農山村づくりに資する事業に充当(増減理由)・福祉環境整備基金…公共バス等の利用助成事業、老人福祉施設費償還補助の他、新たに医療体制推進講座へ充当したことによる減・小学校教育環境等整備事業基金…学校施設大規模改修事業における単独事業分への充当による減・企業立地促進基金…企業用地売却による積立金の増による増・漁業振興基金…新規漁業者支援事業、漁業施設等整備事業に充当したことによる減・農山村活性化基金…増減なし(今後の方針)・福祉環境整備基金平成30年度より特定目的基金「まちづくり振興基金」と統合し、「未来創生推進基金」とし、総合計画に定める①地方創生の推進に資する事業、②子育て支援、移住・定住促進事業等など人口減少対策、③生涯健康で活躍できるまちづくりに資する事業へ充当予定・小学校教育環境等整備事業基金平成30年度より財政調整基金の一部移替分と統合し、「公共施設整備等基金」とし、公共施設等総合管理計画、その他公共施設の新設、改修及び除却等の事業への充当を予定・企業立地促進基金引き続き、企業誘致等の企業立地奨励事業への充当を予定・漁業振興基金引き続き、新規漁業者や漁業施設等の整備に資する補助事業への充当を予定・農山村活性化基金今後は耐雪型侵入防止柵などの有害鳥獣対策事業等を中心に農山村地域活性化に向けた事業への充当を予定

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

類似団体に比べると有形固定資産減価償却率が低い。その要因としては、公共施設の更新等により比較的新しい公共施設が多いことが考えられる。一方、老朽化が進んでいる公共施設もあり、今後の維持修繕費の増加が懸念されることから、公共施設等総合管理計画に基づき施設の計画的な維持管理に努めていく必要がある。

債務償還可能年数の分析欄

債務償還可能年数は、類似団体平均よりも長くなっている。過疎債の充当率のかさ上げやソフト事業への充当が可能となったことにより、地方債の残高が増加していることに加え、充当可能基金が減ってきていることが要因として考えられる。武道館、屋内グラウンド建設、舟川桜並木、ヒスイ海岸周辺整備などの事業により地方債残高は増え、将来負担額は増加するものと推測されるが、平成30年度には大型事業が終了することから、新規の起債を抑えることで、以降は地方債残高が逓減していく見込みである。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率、有形固定資産減価償却率とも、類似団体の平均を下回っている。近年の公共施設の更新等により、減価償却率は比較的低位で推移するものの、施設更新等に伴う地方債の償還が始まり、元利償還金の増加により将来負担比率の上昇が見込まれる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

H28年度まで将来負担比率及び実質公債費比率は類似団体内の平均値を下回っていたものの、H29年度は実質公債費比率が類似団体の平均値を上回った。H27年度の消防署新庁舎整備事業に係る緊急防災・減災事業債及びH26過疎対策事業債(ハード事業)の償還が始まったことで、元利償還金が増加したことが要因と考えられる。実質公債費比率は大型施設整備に伴う地方債の償還が今後も見込まれることから、令和7年度頃にピークを迎えるものと思われる。また、将来負担比率も地方債現在高の増や充当可能財源の減により上昇傾向にある。財政シミュレーションを描きながら、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

ほとんどの施設において、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を下回っている。個別修繕計画に基づき修繕費の平準化を図りながら、施設の老朽化対策に取り組んでいく。一方、保育所・公民館の一人当たり面積が類似団体平均を大きく上回っており、人口が減少していく中で、維持管理にかかる経費の増加が懸念されるところであり、適正な人口規模の公共施設のあり方を検討していく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

保健センターの有形固定資産減価償却率が類似団体と比べて高いことが目立つ。保健センターは昭和49年度に建設し、耐用年数50年のところ45年が経過しているが、平成16年度に大規模改修を行うなど施設の長寿命化を図っている。比較的新しい施設が多く、有形固定資産減価償却率も類似団体平均より低く推移しているが、維持管理にかかる経費の増加に今後も留意しつつ、公共施設等総合管理計画に基づき施設の維持管理に努めていく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,