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地方財政ダッシュボード

東京都福生市の財政状況(2015年度)

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2015年度)

財政力指数の分析欄

人口減少等特別対策事業費の増加などにより基準財政需要額が増加したが、地方消費税交付金の増などにより基準財政収入額がそれを上回って増加したため、指数が上昇している。類似団体平均を0.05ポイント上回っており、平成25年度から増加傾向にあるが、当市では平成14年をピークに人口が減少傾向にあり、市民税も大きく伸びないことが予想されることから、引き続き、事務事業の見直しによる経常的経費の削減や歳入の確保に努めることで、財政力の改善を図っていく。

経常収支比率の分析欄

前年度と比較して5.7ポイント減少し、類似団体平均より5.5ポイント低い86.2%となった。分母となる経常一般財源は、市税は減になっているものの、消費税率引き上げの平年度化に伴う地方消費税交付金の増などにより、対前年度比で441百万円(3.6%)の増となった。分子となる経常的経費充当一般財源は、起債残高の減少に伴う償還費の減による公債費の減や、福生病院組合建設費負担金への都市施設整備基金からの繰入金が増となったことによる補助費等の減などにより、341百万円(2.9%)の減となった。今後も引続き、滞納整理の強化など収納対策を図るなど、効率的な財政運営を図り、比率の改善に努めていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

前年度と比較して増加となっており、類似団体平均を12,203円上回っている。増加の理由としては、人件費については主に国勢調査費報酬の増、物件費については新公会計関連システム導入等委託の増が挙げられる。今後も引き続き行政コストの効率化や給与等の適正化に努めていく。

ラスパイレス指数の分析欄

前年度と比較して1.3ポイント減少しているが、類似団体平均を3.7ポイント、全国市平均を3.3ポイント上回っている。ラスパイレス指数が高くなる要因としては、職員の年齢構成が挙げられる。福生市は昭和45年の市制施行前後に大量に採用した職員が、平成25年前後から定年退職を迎えており、退職した管理職職員の後任として、比較的若い職員が昇任する状況がある。この結果、役職に応じた給料が支給されることで、他の団体の同じ勤続年数の職員と比較して給料額が高くなったために、ラスパイレス指数を上昇させていると考えられる。今後も引続き、職務・職責に応じた給与の適正化に一層努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

第6次行政改革大綱では、平成31年度における総職員数(正規職員、再任用職員、嘱託職員の合計)を540人以内としており、職員数の削減に努めている。平成27年度は5.83と類似団体平均を下回っている。平成26年度末にピークを迎えた退職者の補充については、事務事業の見直しや外部委託の推進を図り、新規職員の過度な採用はせず、再任用職員や嘱託職員を活用するなど、定員管理の適正化に努めていく。

実質公債費比率の分析欄

前年度と比較して1.1ポイント減少している。起債を極力抑制した財政運営により、類似団体内で上位に位置しており、今後も臨時財政対策債を可能な限り圧縮し、地方債残高の減少に取り組んでいく。

将来負担比率の分析欄

都市基盤整備を行う際には、防衛省関連の補助金を積極的に活用することにより、地方債や一般財源の抑制を図っていることから類似団体内順位が1位となっている。今後も世代間の負担の公平化等も考慮しつつ、将来負担の健全化に努めていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2015年度)

人件費の分析欄

人件費は25.8%で、前年度と比較して1.4ポイント減少している。給料表、給与体系については東京都に準拠しているが、職員年齢・構成等により、類似団体平均を上回っている。減少の主な要因としては、平成26年度末にピークを迎えた退職者数の減による退職金の減によるものである。今後も職員の定員適正化を図るとともに、人事考課制度の評価を適正に給与制度に反映させることにより、人件費の抑制に努めていく。

物件費の分析欄

物件費は15.9%で、前年度と比較して0.4ポイント減少しているが、グラフのとおり類似団体平均を上回っている傾向にある。その要因としては、社会教育施設や公園等の公共施設が比較的多く、維持管理経費が大きいことが挙げられる。今後は、公共施設等総合管理計画や、新公会計制度の導入後に作成する予定である事業別コスト計算書等の内容を踏まえた上で、行政コストの効率化に努めることにより財政運営の適正化を図っていく。

扶助費の分析欄

扶助費は15.6%で、前年度と比較し0.7ポイント増加しており、類似団体平均を大きく上回っている。主な原因としては、生活保護の保護率が依然として高いことや、子ども・子育て支援新制度による児童福祉費の増、また障害者施策に係る社会福祉費が増大していることが挙げられる。引き続き、就労支援やレセプト点検による医療費抑制等を行い、上昇傾向に歯止めをかけるよう努めていく。

その他の分析欄

その他については、前年度と比較し0.2ポイント増加している。維持補修費については前年度と比較して0.1ポイント増加し0.5%、繰出金が前年度と比較し0.1ポイント増加し11.0%となった。増加の主な要因としては、国民健康保険特別会計等の特別会計への繰出金の増加や、施設の老朽化等による維持補修費の増が挙げられる。今後も、各特別会計において受益者負担の適正化を推進し、繰出金の抑制に努めていく。

補助費等の分析欄

補助費等は11.6%で、前年度と比較して3.0ポイント減少している。減少した主な要因としては、平成26年度はなかった都市施設整備基金繰入金200百万円が皆増となったためである。また、各種団体への補助金については、補助金が多額であるため、今後、補助内容の見直しを行い、適正化に努めていく。

公債費の分析欄

公債費は5.8%で、前年度と比較して1.8ポイント減少している。起債を極力抑制した財政運営により、類似団体内で上位に位置しており、全国的に見ても健全な数値となっている。今後も臨時財政対策債等の起債額を可能な限り圧縮し、現在の水準を維持していく。

公債費以外の分析欄

公債費以外は80.4%で、類似団体平均を大きく上回っているが、前年度と比較して3.9ポイント減少している。前年度比較においては、主に人件費、補助費等の減少が要因となっている。今後も人件費の適正化、扶助費の抑制など各費目の歳出削減に努めていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

消防費が住民一人当たり21,677円となっており、類似団体平均を大きく上回っているのは、防災食育センター整備事業費の増のため、普通建設事業費が増加したことが主な要因である。また、民生費が住民一人当たり188,208円となっており、類似団体平均を大きく上回っているのは、生活保護扶助費の増や子ども・子育て支援新制度による児童福祉費扶助費の増、国民健康保険特別会計繰出金の増が主な要因である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2015年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人あたり402,283円となっている。主な構成項目である扶助費は、住民一人当たり125,412円となっており、平成24年度から毎年度約5%ずつ上昇傾向であり、類似団体平均と比べて高い水準にある。生活保護の保護率の高さや、子ども・子育て支援新制度による児童福祉費の増加が主な原因である。

実質収支比率等に係る経年分析(2015年度)

分析欄

実質収支額が望ましいとされる5%を大きく上回っているのは、歳出削減努力と、特に平成27年度に関しては地方消費税交付金の増額によるものである。決算剰余金を財政調整基金に順調に積み増しすることができており、施設の老朽化による今後の財政需要へ備えている。平成27年度は都市施設整備基金へ積み増しを行った。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2015年度)

分析欄

平成27年度においても全ての会計が黒字決算となった。国民健康保険特別会計は、平成23年度まで赤字決算が続いていたが、保険税の徴収強化や、一般会計からの繰入金の増額等により、平成24年度からは黒字決算となっている。今後、国民健康保険特別会計は、データヘルス計画やジェネリック医薬品の更なる促進、保険税率の改定に取組み、一般会計からの繰入金を抑制する中で、収支の均衡を図る必要がある。黒字額は全体で増額となっているが、今後も歳出削減に努め、引き続き適正な財政運営に努めていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

臨時財政対策債発行の抑制や、分子要因である一部事務組合が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等の減少により、実質公債費比率の分子は減少傾向にあり健全な数値を維持している。今後も、臨時財政対策債をはじめとする地方債に依存しない適正な財政運営に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2015年度)

分析欄

分子要因である一般会計の地方債現在高は、平成27年度において前年度比で139百万円減少しており、年々減少傾向にある。また、公営企業債等繰入見込額については、下水道事業会計への繰出金の増に伴い将来負担額が増加しているが、今後も将来世代への負担を少しでも軽減するよう、起債の抑制を引き続き行い、また、財政調整基金をはじめとする充当可能財源等を確保し、財政の健全化を図る。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2015年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあるが、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を20%削減するという目標を掲げている。計画的な修繕や予防保全などの適正な維持管理に加え、施設の長寿命化・複合化・集約化等について、計画的に進めていく。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

地方債の新規発行を抑制してきた結果、将来負担比率は0%である。一方で、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも高い。主な要因としては、昭和40年代から50年代にかけて集中的に整備された学校教育系施設や市民文化・生涯学習系施設の有形固定資産減価償却率が高くなっていることが挙げられる。公共施設等総合管理計画に基づき、今後、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

起債を極力抑制した財政運営により、将来負担比率・実質公債費比率ともに類似団体を大きく上回っており、減少傾向である。今後も世代間の負担の公平化等も考慮しつつ、将来負担の健全化に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2015年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、学校施設、橋りょう・トンネルであり、特に低くなっている施設は、公営住宅、公民館である。学校施設については、有形固定資産減価償却率が80.2%であり、類似団体平均の61.6%を大きく上回っている。いずれの学校も建設後30年以上経過しているため、今後定める個別施設計画との整合性を図りつつ、計画的な予防保全工事や老朽化対策を行い、更新費用の平準化を図っていく。公営住宅については、福生市公営住宅等長寿命化計画を策定し、点検・診断や維持管理・修繕・更新等によって、長寿命化を進めていることから、有形固定資産減価償却率が45.6%であり、類似団体平均の56.7%を大きく下回っている。

施設類型別ストック情報分析表②(2015年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、市民会館、消防施設であり、特に低くなっている施設は、庁舎、一般廃棄物処理施設である。市民会館については、有形固定資産減価償却率が75.3%であり、類似団体平均の52.2%を大きく上回っている。老朽化が進んでおり、大規模改修等に伴う多額の経費の発生が見込まれるため、計画的な予防保全工事や老朽化対策を行っていくとともに、施設の利用状況や将来的なニーズをふまえて今後の方向性を検討していく。庁舎については、有形固定資産減価償却率が16.0%であり、類似団体平均の54.3%を大きく下回っている。平成20年度に建替えを行ったため、直ちに長寿命化への対応を行う必要はないと考えられるが、今後の施設の老朽化を見据え、維持管理費の平準化が図れるよう、定期的な点検・診断等を行い建物の構造や用途などによる基準、更新と長寿命化によるコストを比較した上で、必要性があれば長寿命化を図っていく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,