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地方財政ダッシュボード

北海道鶴居村の財政状況(2017年度)

🏠鶴居村

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

類似団体平均とほぼ同率の0.16となっており、近年財政力指数はほぼ横ばいの傾向にある。人口は定住化対策により微増しているものの、高齢化率(31年2月末現在32.05%)の上昇等の影響や、景気好況の時下ではあるものの、法人や個人事業主の撤退などが散見される状況である。基幹産業である酪農業を中心とした業績の向上や企業化の促進を図るとともに、投資的事業の精査や業務の見直しによる行政の効率化等に取り組み、安定した財政の運用に努める。

経常収支比率の分析欄

類似団体平均とほぼ同率ではあるものの、前年対比3.3ポイントの増。普通交付税額の減額に加え、職員数の増加や嘱託職員の給与見直し等による人件費、近年整備した大型情報基盤施設、小学校給食施設、地域特産品等販売促進施設等の維持管理経費、村立鶴居診療所建設事業債、建替予定の子育て支援施設、総合体育館等に係る起債発行に伴う公債費等の増加により、経常収支比率の上昇が懸念される。今後、民間委託と指定管理者制度の活用や行政の効率化による経常経費の縮減などに努め、現在の水準を確保する。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

地域特性として行政面積が広範囲に及ぶため、各地区に整備した施設の維持管理費や行政サービスの移送費などの経費負担が大きくなることから、類似団体平均を3割ほど上回っている状況にある。民間委託や指定管理者制度の導入などで行政コストの削減に努めており、今後も行財政の効率的な運営を行い人件費・物件費等の抑制を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

国の給与体制に準拠しているが、給与階層の偏り、中途職員採用の実施や比較的若い年代の昇格、減給保障等の影響により、97.6と類似団体平均を2.2ポイント上回る水準になっている。今後は、新規採用と定年退職者の増加によりラスパイレス指数は下降する見通しであり、引き続き、給与体系の偏在を是正するなど給与水準の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

22.85人と類似団体平均を若干上回っている。人口に対して行政面積が広大といった地域特性(人口密度4.6/?)にあるが、組織体制の効率化を図り、今後も適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

起債発行額の抑制と基金等の取り崩しによる投資的経費の財源確保により、6.2%と類似団体平均を0.9ポイント下回っている。今後、村立鶴居診療所建設事業による元金の償還開始や、建替予定の子育て支援施設、総合体育館の大型建設事業に係る借入による比率の上昇を見込んでおり、計画的な地方債の発行を行い、起債償還額の平準化と適正な実質公債費比率の維持に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担額よりも充当可能基金残高等が上回っているため、将来負担比率は発生していない。現在の基金残高等から今後も将来負担比率は発生しない見通しである。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

職員数の適正配置による人件費の抑制により、22.0%と類似団体平均を1.6ポイント下回っているが、国の人事院勧告に準拠した給与改定、中途採用(5名)等により、前年度比較では1.7ポイント上昇している。今後も、施設管理等の民間委託化や業務体制の効率化などを図り、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

人口に対して行政面積が広大といった地域事情により、各地区に整備した施設の維持管理費や行政サービスの移送経費等が多くかかることから、16.3%と類似団体平均を1.3ポイント上回っている。今後、経常経費の増による影響が見込まれることから、民間委託や指定管理者制度に係る対象業務の拡大、システム関連経費の見直しなどを行い、行政コストの削減に取り組む必要がある。

扶助費の分析欄

中学生までの医療費無料化や老人医療費給付といった単独事業を実施しているが、2.5%と類似団体平均を若干下回る数値となっている。今後は高齢化率の上昇による扶助費の増加が見込まれることから、単独事業の制度内容や資格審査等の見直しなどを行い、扶助費の適正な支出に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体平均を下回っているのは、繰出金の割合が低いことによる。公営企業会計の農業集落排水事業では利用人口に対して処理区域が広範囲に及ぶことと、公債費が高い水準にあるため、毎年、多額の赤字補てん的な繰出金を支出しており、国民健康保険特別会計では医療給付費の不足額に係る繰出金が増加傾向にあることから、事業運営の見直しなどを行い、経営の健全化を図る必要がある。

補助費等の分析欄

村独自の生活路線バス運行補助金や乳質改善奨励補助金、高等学校等人材育成支援金等の実施により、13.9%と類似団体平均を1.5ポイント上回っている。各団体に対する補助金の内容精査等を実施し、適正な支出に努める。

公債費の分析欄

大型事業の鶴居小学校建設事業と村立鶴居診療所建設事業による起債の発行により、21.6%と類似団体平均を3.6ポイント上回っている。公債費を歳出総額の2割以内に調整しており、総合計画に基づいた投資的事業の実施と地方債の計画的な発行を行い、健全な財政運営に努める。

公債費以外の分析欄

人件費・扶助費・繰出金が類似団体平均を下回っている影響により、公債費を除く全体の比率が類似団体平均を下回っている。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

本村の基幹産業は酪農であり、乳質改善奨励補助金をはじめとする多くの農業関連単独施策を実施していることから、農林産業費は類似団体を大きく上回っている。衛生費については、平成28年度に村内唯一の内科を中心とした医療機関として村全体の地域医療を支え、重要な役割を果たしている村立鶴居診療所の建て替えをしており、その建築が完了したことによる減。民生費については、住宅に困窮している独居老人の生活改善と福祉の向上を図るため、市街地活性化サロンを併設した老人福祉住宅を増築したことに伴う増。公債費については歳出総額の2割以内に調整しており、総合計画に基づいた投資的事業の実施と地方債の計画的な発行を行い、健全な財政運営に努めている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

本村の特性として、人口に対して行政面積が広大という地域事情により、各地区に整備した施設の維持管理費や行政サービスの移送経費等が多くかかることから、物件費、維持補修費は類似団体平均を上回っている。今後、経常経費の増が見込まれることから、民間委託や指定管理者制度に係る対象業務の拡大、システム関連経費の見直しなどを行い、行政コストの削減に取り組む必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

財政調整基金残高は昨年と比較し微増傾向で推移している。今後は公共施設の改修・更新・長寿命化に係る大型事業の財源として計画的に基金資金を活用しながら、健全な財政運営の原資として適正な運用に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

全会計で黒字決算であり連結実質赤字比率は発生していない。今後、一般会計は基金等の保有残高により安定した財政運営を堅持できるが、特別会計では一般会計からの繰出金によって収支の均衡を保っている運営状況にあることから、制度内容の見直しや業務の効率化等によって経営の健全化を図る必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

高利率の地方債の償還が順次終了している状況にあることから、元利償還金は今後減少傾向。しかしながら、近年借入の村立鶴居診療所建設事業やH30年度以降借入予定である子育て施設整備事業、総合体育館整備事業等の大型事業に係る償還が開始されることから、H32年度から償還金は増加しH35年度にピークを迎える見込み。償還年限と据置期間を調整し公債費の単年度支出額を平準化することとし、総合計画に基づいた投資的事業の実施と地方債の計画的な発行を行い、健全な財政運営と公債費の抑制に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

将来負担額よりも充当可能基金残高等が上回っているため、将来負担比率は発生していない。基金等残高は財産運用収入や決算余剰金の積立等によって年々増加しているが、今後は公共施設の改修・更新・長寿命化に係る大型事業等の財源として計画的に基金資金を活用しながら、健全な財政運営の原資として適正な運用に努める方針であり、将来負担額が発生しない財政運営を維持できるものと推測する。

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)平成28年度策定の「鶴居村公共施設等総合管理計画」に基づき、今後、増加していくと想定される公共施設等の整備、補修等に要する経費や公共施設等の整備に係る村債の償還及び利息の支払の財源に充てることを目的に新たに設置した公共施設等整備基金に6億6,200万円を積み立てたことを主要因とする増。(今後の方針)公共施設の改修・更新・長寿命化に係る大型事業や村の地域活性化事業等の財源として計画的に基金資金を活用しながら、健全な財政運営の原資として適正な運用に努める。

財政調整基金

(増減理由)・決算剰余金及び分譲地3区画分の売払い収入3,424万円を積立てた一方、開村80周年記念事業、開村80周年村史編さん事業及び子ども木育事業の財源として合計3,371万円を取崩したことにより微増。(今後の方針)基金の使途の明確化を図るために、財政調整基金を取り崩して個々の特定目的基金に積み立てていくことを検討している。

減債基金

(増減理由)平成29年度中の運用状況は、利子収入のみのため変動なし。(今後の方針)今後の地方債償還のピークに備え、現計額を維持していく予定。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設等整備基金:「鶴居村公共施設等総合管理計画」により、今後、増加していくと想定される公共施設等の整備、補修等に要する経費や公共施設等の整備に係る村債の償還及び利息の支払の財源に充てることを目的とする。・笑顔が輝く移住定住応援基金:鶴居村に定住を希望する者の住宅の確保を支援し、本村への移住及び定住を促進することを目的とする「輝く住ま居る支援金」の財源に充てることを目的とする。・鶴の居る村基金:ふるさと納税制度により、村に採納いただいた寄附金を積み立てし、タンチョウ保護をはじめ、釧路湿原を含めた自然環境の保全、地域振興や地域福祉事業、教育及び文化スポーツの振興、こども子育て及び青少年の人材育成に役立てることを目的とする。(増減理由)・公共施設等整備基金:上記を目的に、平成28年度新規基金条例制定。決算剰余金及び財産売払い収入等を原資とし積み立てたことから増加。・笑顔が輝く移住定住応援基金:「輝く住ま居る支援金」として、支援金交付相当額を一般会計に繰り入れたため減少・鶴の居る村基金:寄附金の583万(27件分)を積立てた一方、地域活性化事業(ゆるキャラPR資材製作費等)の財源として1,022万を取り崩した結果、減少。(今後の方針)・公共施設等整備基金:決算剰余金及び財産売払い収入等を原資として、20憶円程度を目標に積み増ししていく方針。・笑顔が輝く移住定住応援基金:今後も「輝く住ま居る支援金」として、支援金交付相当額を一般会計への繰り入れを継続する予定。・鶴の居る村基金:今後も寄附金を積み立てる一方、地域活性化事業の財源として有効利用していく方針。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、基本方針として(1)総資産量の適正化、(2)長寿命化の推進、(3)維持管理コストの抑制、を掲げマネジメントを推進していくこととしている。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均と比較するとおおむね平均程度の率で推移している。

債務償還可能年数の分析欄

地方債残高等よりも充当可能基金等が上回っていることから、類似団体平均と比較すると大きく下回っている。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担額よりも充当可能基金残高等が上回っているため、将来負担比率は発生していない。基金等残高は財産運用収入や決算余剰金の積立等によって年々増加しているが、今後は公共施設の改修・更新・長寿命化に係る大型事業等の財源として計画的に基金資金を活用しながら、健全な財政運営の原資として適正な運用に努める方針であり、将来負担額が発生しない財政運営を維持できるものと推測する。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担額よりも充当可能基金残高等が上回っているため、将来負担比率は発生していない。実質公債比率に関しては、高利率の地方債の償還が順次終了している状況にあることから、元利償還金は今後減少傾向。しかしながら、近年借入の村立鶴居診療所建設事業やH30年度以降借入予定である子育て施設整備事業、総合体育館整備事業等の大型事業に係る償還が開始されることから、R2年度から償還金は増加しR5年度にピークを迎える見込み。償還年限と据置期間を調整し公債費の単年度支出額を平準化することとし、総合計画に基づいた投資的事業の実施と地方債の計画的な発行を行い、健全な財政運営と公債費の抑制に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

ほとんどの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体平均と同様である。なお、公営住宅については類似団体平均を下回っているが、これについては、近年「鶴居村公営住宅等長寿命化計画」及び「北海道(第5期)地域住宅計画に基づく公営住宅の計画的な整備への取り組みによるものである。また、体育館・プールについては類似団体平均を上回っているが、現在、施設の建替え更新事業に着手しており令和3年度に完成予定であることから、近年中に率は下がる見込みである。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

施設類型別ストック情報分析表①のとおり

財務書類に関する情報①(2017年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から3,610百万円の増加(+12.6%)となった。資産総額のうち有形固定資産の割合が76%となっており、これらの資産は将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は3,071百万円となった。物件費が経常費用の74.4%(2,285百万円)を占めており、人件費費等に比べて割合が高くなっている。直営で行っている施設について、民間でも実施可能な部分については、指定管理者制度を導入するなどにより、コストの削減に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(2,679百万円)が純行政コスト(4,364百万円)を下回っており、本年度差額は1,685百万円となり、純資産残高は3,853百万円の増加となった。地方税の徴収業務の強化等により税収等の増加に努める。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は950百万円であったが、投資活動収支については、村有住宅整備事業等を行ったことから、△709百万円となっている。また、財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を下回ったことから、△243百万円となっている。

財務書類に関する情報②(2017年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく上回っている。近年、情報通信基盤整備や、学校校舎整備事業、地域特産品等販売促進施設、村立鶴居診療所等の比較的大規模な施設整備の他、村有住宅、村道等の継続的な整備によるもの。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均と同程度。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、人件費や経営経費の削減などにより、行政コストの削減に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

本村の特性として、人口に対して行政面積が広大という地域事情により、各地区に整備した施設の維持管理費や行政サービスの移送経費等が多くかかることから、住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っている。今後、経営経費の増が見込まれることから、民間委託や指定管理者制度に係る対象業務の拡大、システム関連経費の見直しなどを行い、行政コストの削減に取り組む必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っている。大型事業の情報通信基盤整備事業、学校校舎建設事業、地域特産品等販売促進施設建設事業、村立鶴居診療所建設事業等が要因。償還年限と据置期間の調整により公債費の単年度支出額を平準化しているが、総合計画に基づいた投資的事業の実施と地方債の計画的な発行を行い、健全な財政運営と公債費の抑制に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

本村の特性として、人口に対して行政面積が広大という地域事情により、各地区に整備した施設の維持管理費や行政サービスの移送経費等が多くかかることから、受益者負担率は類似団体平均を上回っている。近年、経常収支比率が上昇していることから、今後、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,