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地方財政ダッシュボード

北海道鶴居村の財政状況(2012年度)

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2012年度)

財政力指数の分析欄

類似団体平均とほぼ同等の0.16となっているが、人口は定住化対策により減少幅は小さいものの、高齢化率(22年国調29.1%)の上昇に加え、長く続いた景気低迷の影響による法人関係の減収などを要因として財政力指数は年々減少傾向にある。基幹産業である酪農業を中心とした業績の向上や企業化の促進を図るとともに、投資的事業の精査や業務の見直しによる行政の効率化等に取り組み、安定した財政の運用に努める。

経常収支比率の分析欄

「集中改革プラン」に基づく職員数の適正配置や中途退職等(6名)による人件費の減少、地方債の償還終了による公債費の減少等を主な要因として、経常収支比率は69.6%と類似団体平均を9.0ポイント下回っている。今後、鶴居小学校建設事業の実施に係る公債費の増加、燃料費や電気料の価格上昇による物件費の増加等が見込まれるが、民間委託と指定管理者制度の活用や行政の効率化による経常経費の縮減などに努め、現在の水準を確保する。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費は職員の中途退職等(6名)により減少しているものの、物件費は情報通信基盤施設(光ファイバー網)の供用開始に伴い増加しており、また、地域特性として行政面積が広範囲に及ぶため、各地区に整備した施設の維持管理費や行政サービスの移送費などの経費負担が大きくなることから、類似団体平均を3割ほど上回っている状況にある。民間委託や指定管理者制度の導入などで行政コストの削減に努めており、今後も行財政の効率的な運営を行い人件費・物件費等の抑制を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

新規採用の抑制と平均勤務年数の上昇などを要因として、106.4と類似団体平均を4.1上回る水準となっている。今後は、新規採用と定年退職者の増加によりラスパイレス指数は下降する見通しであり、引き続き、給与体系の偏在を是正するなど給与水準の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口に対して行政面積が広大といった地域特性(人口密度4.4/?)により、20.19人と類似団体平均を若干上回っている。組織体制の効率化を図り、今後も適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

起債発行額の抑制と基金等の取り崩しによる投資的経費の財源確保により、7.9%と類似団体平均を2.2ポイント下回っている。今後も計画的な地方債の発行を行い、起債償還額の平準化と適正な実質公債費比率の維持に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担額よりも充当可能基金残高等が上回っているため、将来負担比率は発生していない。現在の基金残高等から今後も将来負担比率は発生しない見通しである。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)

人件費の分析欄

「集中改革プラン」に基づく職員数の適正配置と中途退職者等(6名)による職員数の減少などにより、15.6%と類似団体平均を7.4ポイント下回っている。今後も業務体制の効率化などを図り、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

人口に対して行政面積が広大といった地域事情により、各地区に整備した施設の維持管理費や行政サービスの移送経費などが多くかかることから、16.2%と類似団体平均を3.8ポイント上回る水準にある。民間委託や指定管理者制度の導入などで行政コストの削減に努めているが、資材単価等の引上げによる増加が見込まれることから、施設の集中管理や民間との協働体制を推進するなど、物件費の抑制に向けた新しい取り組みが必要である。

扶助費の分析欄

中学生までの医療費無料化や老人医療費給付といった単独事業を実施しているが、2.3%と類似団体平均を若干下回る数値となっている。今後は高齢化率の上昇による扶助費の増加が見込まれることから、単独事業の制度内容や資格審査等の見直しなどを行い、扶助費の適正な支出に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体平均を下回っているのは、繰出金の割合が低いことによる。公営企業会計の農業集落排水事業では、利用人口に対して処理区域が広範囲に及ぶことと、公営企業債の元利償還額が高い水準にあるため、毎年、多額の赤字補てん的な繰出金を支出している。また、国民健康保険特別会計では医療給付費の不足額に係る繰出金が年々増加していることから、特別会計における独立採算の原則を踏まえ、公営企業債の計画的な発行や事業運営の見直しなどにより、経営の健全化を図る必要がある。

補助費等の分析欄

各団体に対する補助金の内容精査等を実施し、11.5%と類似団体平均と同等の水準になっており、今後も適正な運用に努める。

公債費の分析欄

投資的事業の精査と起債発行額の抑制に努めており、18.5%と類似団体平均を若干下回っている。大型事業である情報通信基盤整備事業(光ファイバー網整備)と鶴居小学校建設事業の実施による起債の発行により、平成28年度をピークとして公債費の増加を見込んでいるが、総合計画に基づいた投資的事業の実施と地方債の計画的な発行(歳入総額の20%以内)を行い、健全な財政運営と公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

普通建設事業費の人口1人当たりの決算額の構成比率は28.8%と類似団体平均の20.9%を7.9ポイント上回っている。これは、行政面積が広く重点的な施設整備が難しいことによる。平成24年度と平成25年度では鶴居小学校校舎及び給食施設建設事業を実施することから、引き続き1人当たりの決算額の高い水準が続く予定である。その後、普通建設事業費は例年ベースで推移する見通しであり、歳入財源に応じた財政運営に努める必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)

分析欄

財政調整基金残高及び実質収支額の比率の低下は、地域活性化・雇用対策による基準財政需要額の増加に伴い標準財政規模が増えたことによる。実質単年度収支比率の増加は決算余剰額の積立によるものであり、今後も基金の大きな取り崩しは計画しておらず、健全な財政運営の原資として適正な運用に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)

分析欄

全会計で黒字決算であり連結実質赤字比率は発生していないが、黒字額の比率低下は標準財政規模が増加したことによる。今後、一般会計は基金等の保有残高により安定した財政運営を堅持できるが、特別会計では一般会計からの繰出金によって収支の均衡を保っている運営状況にあることから、制度内容の見直しや業務の効率化等によって経営の健全化を図る必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

H23の実質公債費比率の分子の減少と算入公債費等の増加は、事業費補正により基準財政需要額に算入された公債費の数値を修正したことによる。今後は、大型事業の情報通信基盤整備事業と鶴居小学校建設事業に係る起債の借入により、平成28年度をピークとして実質公債費比率の増加を見込んでいる。起債の償還年限と据置期間の調整により公債費の単年度支出額を平準化しているが、総合計画に基づいた投資的事業の実施と地方債の計画的な発行等を行い、健全な財政運営と公債費の抑制に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

将来負担額よりも充当可能基金残高等が上回っているため、将来負担比率は発生していない。基金等残高は財産運用収入や決算余剰金の積立等によって年々増加しており、今後も大きな取り崩しを予定していないことと、別に充当可能財源等に算入していない備荒資金も保有していることから、将来負担額が発生しない財政運営を維持できるものと推測する。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,