苅田町

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収集されたデータの年度

2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度

指定団体等の指定状況

財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定

人口の推移

産業構造

財政比較分析表(2020年度)

財政力

財政力指数の分析欄

大型事業所の集中等により類似団体平均を上回る税収があるため、1.27となっており、4年連続の増加となった。これは、地方税のうち固定資産税が企業の設備投資により増加したためである。しかし、町民税は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、前年度に比べて減収となっている。本町の主な歳入は地方税となっているため景気動向に大きく影響を受けやすく、需要額においては少子高齢化等の要因から今後も増加が見込まれるため、歳入歳出のバランスに留意し、健全な財政運営を行っていくとともに、企業誘致や債権回収の強化に取り組み、財政基盤の強化に努める。

類似団体内順位:2/41

財政構造の弾力性

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、前年度と同程度の84.2%となった。4年連続で類似団体を下回っている。これは、地方債の新規借り入れを抑制し、地方債残高の削減を図っていることにより公債費が年々減少していることに加え、歳入において固定資産税の増収等により地方税が増加していることが要因と考えられる。しかし、会計年度任用職員制度の導入により人件費の経常収支比率は、前年度に比べ2.2%上昇し、25.9%となり全体に占める割合が最も多くなっている。デジタル化を推進し、業務の効率化を図るとともに職員及び会計年度任用職員の適正配置を行い人件費の抑制に努め、現在の水準を維持する。

類似団体内順位:10/41

人件費・物件費等の状況

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たりの金額は3年連続で類似団体を上回る結果となった。これは、主に人件費が要因となっている。本町はごみ処理や消防、給食等の業務を単独で行っているため、職員数削減が現状の体制では難しい。また、それらの業務に係る施設も老朽化が進んでおり、今後維持補修費も増加することが見込まれるため、施設の統廃合や業務の民間委託、広域化等の検討を行い、コストの低減に努める。

類似団体内順位:28/41

給与水準(国との比較)

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は前年度に比べて0.3減少している。減少の主な要因は職員構成の変動に伴うものである。今後も類似団体の状況等に注視しながら、適正化に努めていく。

類似団体内順位:40/41

定員管理の状況

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成25年度から実施していた行財政改革により、新規採用者の抑制や町費負担教職員の廃止により、平成27年度以降は類似団体平均を下回っているが、3年連続で増加している。これは、ごみ処理や消防等の町単独で行っている事業に加え、区画整理事業などの大型事業を実施していることや今後の公共施設の適正な維持管理のための技術職の確保が必要となっているためである。現状の体制では、職員数を大幅に削減することは難しいが、デジタル化を推進し、業務の効率化や事務作業の削減を目指し職員配置の見直しやごみ処理や消防事業の広域化を検討し適切な職員数の維持に努める。

類似団体内順位:14/41

公債費負担の状況

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は、前年度に比べ0.8%改善し、9.4%となったが、類似団体平均を上回っており、これは将来負担比率と同様に、過去に実施した大規模なインフラ整備や公共施設の建設の財源に地方債を充てており元利償還金が類似団体に比べ大きいことが要因である。改善した主な要因は、令和元年度に町民温水プール建設事業の繰上償還を行ったことにより、元利償還金等の元利償還金が54百万円減少したことに加え、地方税の増収を受けて、標準財政規模が増加したことである。本町の標準財政規模は景気動向に大きく影響を受けるため、今後も過度に地方債に依存しない財政運営に努めていく。

類似団体内順位:31/41

将来負担の状況

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は、前年度に比べ6.6%改善し、36.7%となった。改善した主な要因は、地方債の新規借り入れを抑制し、地方債残高が652百万円減少したことに加え、標準財政規模が新規企業の立地等により456百万円増加したことである。平成28年度に比べ大幅に改善しているが、類似団体平均を大きく上回っている。これは過去に実施した大規模なインフラ整備や公共施設建設の財源に地方債を充てており、地方債残高が類似団体に比べて大きいためである。

類似団体内順位:25/41

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は、会計年度任用職員制度の導入により前年度に比べて、2.2%増加している。現状の組織体制では大幅な人件費の削減は難しい状況である。デジタル化を推進し、業務の効率化や事務作業の削減を目指し職員及び会計年度任用職員の適正配置やごみ処理、消防事業の広域化を検討し、組織体制の見直しを行っていく必要がある。

類似団体内順位:24/41

物件費

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は、会計年度任用職員制度の導入により賃金で支出していた臨時職員の経費が人件費に分類されたこと等により1.0%減少している。類似団体平均に比べ高止まりしているのは、ごみ処理や給食、消防業務を単独で実施しているため施設の維持管理に係る物件費が多く、行政サービスの提供方法の差異によるものと言える。今後、業務の民間委託や広域化を検討し、業務の効率化、コスト削減に努めていく。

類似団体内順位:40/41

扶助費

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、子ども医療費(-28百万円)や重度障がい者医療費(-14百万円)が減少したことにより前年度に比べて0.4%減少している。しかし、障がい者福祉サービス等の社会保障関係経費は毎年増加しており、今後も増加していくことが見込まれるため、単独事業の見直しや受益者負担の適正化に努めていく。

類似団体内順位:24/41

その他

その他の分析欄

介護保険特別会計や後期高齢者医療特別会計等への繰出金が52百万円増加したことによりその他項目に係る経常収支比率は、前年度に比べて0.2%増加している。類似団体平均を下回っているのは、本町は下水道事業が法適用企業であるため、下水道事業への繰出金が補助費等に分類されるためと考えられる。今後も、高齢化の進展などにより、繰出金の増加が見込まれるため介護予防の推進や保険料の適正化に努めていく。

類似団体内順位:9/41

補助費等

補助費等の分析欄

下水道事業への繰出金が増加したことや広域で行っている休日夜間急患センターへの負担金の増加等により、補助費等に係る経常収支比率は0.1%増加している。類似団体平均を大きく下回っているのは、ごみ処理や給食、消防業務を単独で実施しており、一部事務組合への負担金が少ないためであり、行政サービスの提供方法の差異によるものと言える。

類似団体内順位:2/41

公債費

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、令和元年度に町民温水プール建設事業分の繰上償還を行ったため、経常経費充当一般財源等の公債費が48百万円減少したことにより1.0%減少している。現在、新規借り入れの抑制を行っているため、減少していく見込みである。しかし、今後は公共施設の更新や長寿命化等の地方債が必要な大型事業が予定されているため、基金を計画的に積み立て活用するなど、過度に地方債に依存しない財政運営に努めていく。

類似団体内順位:18/41

公債費以外

公債費以外の分析欄

人件費、補助費等、繰出金の項目が増加したため、公債費以外の経常収支比率は前年度に比べて1.1%増加したが、類似団体平均を下回っている。本町は、景気動向により歳入の経常一般財源等が大きく影響を受ける。平成29年度以降は景気の緩やかな回復や新規企業の立地等により地方税が増加し、経常収支比率は改善している。しかし、社会保障関係経費が毎年増加していることや老朽化した公共施設の維持補修費の増加も見込まれるため、経費の削減と歳入確保に努める。

類似団体内順位:7/41

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

各項目の中で、類似団体平均と比較して高い主な項目は、商工費(+3,173円)、衛生費(+2,356円)、土木費(+1,857円)である。商工費は、町内進出企業への奨励金(+327百万円)や新型コロナウイルス感染症の影響を受けた町内小規模事業者支援のため町独自の応援給付金(+135百万円)の増加により類似団体を上回り、前年度と比較しても13,860円の大幅な増加となった。奨励金の財源については、計画的に基金へ積立を行っている。衛生費は、ごみ収集や処理に係る経費が増加したため類似団体平均を上回る結果となった。また、新型コロナウイルス感染症ワクチン接種業務経費の増加により令和3年度以降も衛生費は増加が見込まれる。土木費は、下水道事業への繰出金の増加により類似団体平均を上回る結果となった。平成25年度から実施していた行財政改革により新たな建設事業等は抑制していたため平成29年度、30年度は類似団体平均を下回っていたが、土地区画整理事業や都市計画道路の道路改良工事等の大型事業が実施されていることから今後も増加が見込まれる。また、前年度と比べて増加が大きい項目は、総務費(+100,110円)、教育費(+11,807円)となっており、総務費は新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として実施された特別定額給付金に係る経費(+3,754百万円)が増加したためである。教育費は、小中学校タブレット端末導入(+145百万円)およびICT環境整備事業(+77百万円)により増加となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

各項目の中で、類似団体平均と比較して高い主な項目は扶助費(+15,183円)、物件費(+9,175円)、積立金(+2,273円)である。扶助費については自立支援給付費等の増加により、前年度に比べ7,930円増加し類似団体平均を上回っている。これは、類似団体の中でも人口が多いことや社会福祉サービスを行う町内事業者の増加により広くサービス利用が進んでいることが要因と考えられる。今後も高齢化や制度改正、サービスの充実により社会保障関係経費は増加が見込まれるため、受益者負担の適正化や、単独事業の見直しを検討し、持続可能なサービス提供を目指していく。物件費については、ごみ処理や給食、消防業務を単独で実施していることにより類似団体平均を上回っている。これら業務で使用する施設や備品は老朽化が進み、今後コストが増加する見込みであることから民間委託や広域化を検討し、コスト削減に努める。積立金は、平成28年度以降財政調整基金や老朽化した公共施設整備に備える公共施設整備基金等への積立を計画的に行っており、類似団体平均を上回る結果となった。また、補助費等が例年と比較して大幅に増加(前年度比+117,389円)しているのは、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として実施された特別定額給付金に係る経費(+3,754百万円)が増加したためである。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

平成25年度から行った行財政改革の効果と景気回復、企業の新設による税収の増加により実質収支、実質単年度収支ともに黒字を維持している。令和2年度の実質収支比率は、翌年度に繰り越すべき財源が前年度より減少したため0.42%増加した。しかし、実質単年度収支比率は新型コロナウイルス感染症対策に伴う経費について財政調整基金を取り崩したことから2.33%減少した。一方で、財政調整基金取崩額を上回る積立を行ったことから残高が前年度に比べ増加し、標準財政規模比は42.53%となった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

国民健康保険特別会計において発生している赤字額は、令和元年度の歳入不足を補うため、令和2年度より187百万円の繰上充用を行ったことが主な原因である。令和2年度の実質収支赤字額は、前年度に比べて94百万円減少しており、主な要因は、一般会計から赤字補填繰出を50百万円行ったことに加え、国保税率の改定及び滞納繰越分を含めた国保税の収納率が向上(+4.1%)したことによるものである。一般会計からの赤字補填はあるものの、毎年赤字額の圧縮が順調に進んでいる状況である。今後、赤字解消に向けて国保税収納率の向上及び国保税率の改定等による歳入確保並びに疾病予防対策等による歳出抑制に努めていく。国民健康保険特別会計以外の会計は、例年と同程度の黒字額を維持している。今後も、歳入歳出のバランスに注視し、保険料、使用料等の見直しを適宜検討していく。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

元利償還金等(A)の元利償還金は、令和元年度に町民温水プール建設事業の繰上償還を行ったことにより、54百万円減少となった。一方で、分子の減少要素である算入公債費等(B)は事業費補正係数の減や平成10年度債の算入終了により41百万円減少したため、前年度と比べて12百万円の増加となった。今後は、老朽化した公共施設の改修や長寿命化の財源として地方債借入額の増加が見込まれるため、計画的に基金を積み立てるなど過度に地方債に依存することのない健全な財政運営に努めていく。

分析欄:減債基金

該当なし

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

将来負担額(A)の一般会計等に係る地方債の現在高は、地方債の新規借り入れ抑制や令和元年度に町民温水プール建設事業分の繰上償還を行ったことにより651百万円減少となった。公営企業債においても水道事業、下水道事業ともに対象地方債の償還が進んでおり、公営企業債等繰入見込額は146百万円の減少となった。また、分子の減少要素である充当可能財源等(B)の充当可能基金は、財政調整基金等へ計画的に積立を行っていることから195百万円増加したため、最終的な将来負担比率の分子は前年度と比べて387百万円の減少となり、過去5年間で最も低い3,353百万円となった。本町の財政は景気動向の影響を大きく受けるため、今後も過度に地方債や基金の取崩に依存することのない健全な財政運営に取り組んでいく。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金残高合計

基金全体

(増減理由)固定資産税等の増収による決算余剰金を財政調整基金に332百万円の積立を行い、今後の公共施設の更新や長寿命化に備えるため公共施設整備基金に350百万円積立を行った。一方で、新型コロナウイルス感染症対策に伴う経費に充当するため財政調整基金を170百万円取り崩し、基金全体では192百万円の増加となった。(今後の方針)老朽化した公共施設の更新や長寿命化の財源として公共施設整備基金を中心に財政調整基金とのバランスを取りながら積立を行っていく予定である。また、町内進出企業への奨励金の財源として企業立地奨励金基金の残高を約600百万円とするため令和9年度まで計画的に積立を行っていく予定である。

財政調整基金

財政調整基金

(増減理由)新型コロナウイルス感染症に伴う経費に充当するため170百万円取崩を行ったが、前年度の決算余剰金の1/2を財政調整基金へ積立を行い、積立額が取崩額を上回ったため、前年度に比べて162百万円の増加となった。(今後の方針)財政調整基金は、平成25年度から平成27年度まで1,250百万円取崩を行ったため、残高が減少していたが、平成29年度より積立を行い残高水準が平成24年度末時点と同程度まで増加した。今後は、中期的に歳出が確実に見込まれている特定目的基金(公共施設整備基金、企業立地奨励金基金)とのバランスを取りながら積立を行っていく予定である。

減債基金

減債基金

(増減理由)積立、取崩ともに行っていないため現在高に変動なし(今後の方針)今後の公共施設の更新や長寿命化等の大型事業に伴って地方債借入額が増加することが見込まれるため、財政調整基金、その他特定目的基金とバランスを取りながら積立を行っていく予定である。

その他特定目的基金

その他特定目的基金

(基金の使途)苅田町公共施設整備基金:公共施設の老朽化対策のため、施設の新築や改修、設備の更新等の財源に充当する。苅田町企業立地奨励金基金:苅田町企業立地促進条例に基づく奨励金の財源に充当する。苅田町まちづくり基金:ふるさと寄附金やまちづくり自販機の売上を積み立て、本町の発展やまちづくりの推進を図る事業の財源に充当する。苅田町霊園基金:霊園の管理料を積み立て、霊園管理に要する経費の財源に充当する。苅田町宿泊税交付金基金:福岡県宿泊税交付金を積み立て、苅田町の観光資源の魅力向上、旅行者の受入環境の充実その他の観光の振興を図る事業に充当する。(増減理由)苅田町公共施設整備基金は地方税が前年度に引き続き8,000百万円を超えたことを受け、一般財源から350百万円の積立を行ったことにより増加となった。苅田町企業立地奨励金基金は、奨励金の歳出に充てるため331百万円の取崩を行ったことにより減額となった。苅田町まちづくり基金は、ふるさと応援寄附金の受入等による17百万円の積立を行った、一方でふるさと応援寄附金の返礼品等の経費に充てるため8百万円の取崩、過去に積み立てたふるさと応援寄附金を活用し小中学校の遊具や楽器の購入経費に充てるため6百万円の取崩を行ったため3百万円の増加となった。苅田町霊園基金は、管理費に要した経費より管理料の受入の方が多かったため1百万円の増加となった。苅田町宿泊税交付金基金は、観光の振興を図る事業に要した経費より、福岡県宿泊税交付金の受入が多かったため7百万円の増加となった。(今後の方針)苅田町公共施設整備基金は、今後老朽化の進む公共施設の改修や長寿命化、庁舎の建替え等多くの財源が必要となることから、前年度決算の余剰金の1/2を中心に、地方税の増収や歳出の削減により捻出した一般財源を計画的に積み立てる予定となっている。苅田町企業立地奨励金基金は、町内進出企業等へ令和9年度までに約600百万円の奨励金支払が見込まれているため、計画的に地方税の増収や歳出の削減により捻出した一般財源を計画的に積み立てる予定となっている。苅田町まちづくり基金は今後もふるさと応援寄附金やまちづくり自販機の売上を積み立てる予定である。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率

有形固定資産減価償却率の分析欄

類似団体に比べて1.2%低くなっている。これは、平成23年度の町民温水プール建設、平成26年度の消防本部事務所棟建替え及び土地区画整理事業等による道路新設整備等により、比較的新しい固定資産を保有しているためである。しかし、個別施設ごとにみると、多くの公共施設等で老朽化が進み、これから一斉に大規模改修や建替えの時期を迎える状況である。令和3年3月に策定した公共施設個別施設計画及び令和4年3月に改訂した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設の修繕や更新等を計画的に実施することで、コストの分散、縮減や財政負担の軽減につなげる。

類似団体内順位:14/39

(参考)債務償還比率

債務償還比率の分析欄

類似団体に比べ209.2%低くなっている。これは、地方債の新規借入を抑制し、地方債現在高が約6.5億円減少したことに加え、基金積立金現在高が約1.9億円増加し、地方債償還に充当可能な財源が増加したためである。引き続き地方債の借入抑制を行う方針であるが、老朽化した公共施設等の大規模改修や建替えの際に地方債現在高が増加することが見込まれる。本町の経常一般財源等歳入は景気の影響を受けやすいため、債務償還比率が景気動向に大きく左右されないよう地方債の償還と借入のバランスを注視し、老朽化の進んだ施設の大規模改修等の大型事業を計画的に行っていく。

類似団体内順位:7/41

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は地方債の新規借入抑制、基金積立による充当可能財源の増加により年々減少しているが、類似団体と比べて高い水準で推移している。有形固定資産減価償却率は類似団体に比べて低くなっているが、4年間で6.5%上昇しており公共施設等の老朽化が進んでいる状態である。今後、公共施設等の長寿命化で地方債の活用を予定していることに加え、他事業の地方債借入もあることから、計画的な老朽化対策や過度に地方債に依存することがないようにバランスを図りながら財政運営を行っていく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率と実質公債費比率は類似団体と比べて、高い水準で推移している。地方債償還のピークは平成29年度であり、平成30年度以降は、福祉施設建設や町民プール建設等の大型事業に係る地方債の償還が終了するため、今後、実質公債費比率は一定期間減少が見込まれる。また、将来負担比率についても、地方債の借入抑制や基金残高の増加により減少が見込まれる。しかし、現在進行中の与原地区区画整理事業等の大型事業に加え、公共施設の老朽化対策が必要であるため、現在積立を行っている公共施設整備基金等も活用しながら計画的な地方債借入を行い、各指標のバランスに留意しながら健全な財政運営に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は、道路、橋りょう・トンネル及び公営住宅である。道路、橋りょう・トンネルについては長寿命化や総ストック点検を実施済みであり、計画的な更新を行っているため類似団体に比べて低くなっていると考えらえる。また、公営住宅は個別施設計画を策定済みであり、計画に基づき大規模改修や除却を行っている。一方、類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、学校施設及び公民館である。特に、学校施設は、小中学校共に稼働年数が50年を経過しているものがあり、減価償却率が75%を超えている。令和3年3月に策定した公共施設個別施設計画及び令和4年3月に改訂した公共施設等総合管理計画に基づき計画的に大規模改修等を行い、長寿命化を図っていく必要がある。また、公民館は類似団体に比べて一人当たり面積が大きくなっており、長寿命化対策と併せて、除却や統廃合についても今後検討していく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が低くなっている施設は、体育館・プール及び消防施設である。これは、平成23年度に町民温水プール建設、平成26年度に消防本部事務所棟の建替え、平成27年度に消防デジタル無線、高機能消防指令システムの更新をそれぞれ行ったことが要因である。しかし、年々類似団体平均に近づいているため、計画的に改修を行い長寿命化を図っていく必要がある。一方、類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、市民会館、一般廃棄物処理施設、保健センター・保健所及び庁舎である。一般廃棄物処理施設は、特に、し尿処理施設の老朽化が進んでいるが、現在、下水道施設を活用した処理方法に変更する事業が進行中であり、同事業に沿って必要な部分の老朽化対策を行うこととしている。図書館及び庁舎は、屋上防水の劣化や電気設備等不具合が生じた場合、その都度修繕を行っているが、長寿命化工事のような大規模改修は行っておらず老朽化が進んでいる。令和3年3月に策定した公共施設個別施設計画及び令和4年3月に改訂した公共施設等総合管理計画に基づき、優先すべき改修等を計画に沿って行う予定としているが、改修等にあたっては基金等を活用し、今後の財政運営に過度な負担が生じないよう努めていく。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等の資産は、前年度と比較して、426百万円(▲0.9%)の減少となった。減少金額としては、減価償却費が最も大きく、事業用資産では540百万円、インフラ資産では434百万円のそれぞれ減少となっている。しかし、減価償却については例年生じるものであり、本年度の資産額を例年以上に減少させた要因は、基金の取崩しである。特に金額の大きなものは、新規企業の立地に伴う企業立地奨励金基金の取崩し(331百万円)及び新型コロナウイルス対策のための財政調整基金の取崩し(▲170百万円)である。一般会計等の負債は、前年度と比較して、597百万円(4.7%)の減少となった。減少要因としては、固定負債のうち地方債等の減少(627百万円)及び流動負債のうち1年内償還予定地方債等の減少(25百万円)である。これは、公共施設の老朽化に伴う大規模改修や建替えに備えて、地方債の発行を抑制し、地方債残高の減少に努めているためである。全体会計では、前年度と比較して、負債がさらに大きく減少している(▲1,034百万円、▲3.4%)。これは、一般会計等と同様に、水道事業会計や下水道事業会計においても、地方債の新規借入より償還額の方が大きく、地方債残高の減少が進んでいるためである。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等の純経常行政コストは、経常費用が増加し、経常収益が減少したため、前年度と比較して、5,499百万円の増加(+47.6%)となった。まず、経常費用の増加についてみると、最大の増加要因は、補助金等のうち特別定額給付金(3,738百万円)である。その他の増加要因は、人件費のうち会計年度任用職員制度導入(368百万円)、物件費等のうち小中学校タブレット端末(145百万円)、補助金等のうち企業立地促進奨励金(327百万円)である。一方、経常収益の減少についてみると、主な減少要因は、国の事業である幼児教育・保育の無償化に伴う保育園分担金の減少(▲71百万円)、当町が新型コロナウイルス対策として実施した給食費の無償化に伴う学校給食費の減少(▲65百万円)である。一般会計等の純行政コストは、前年度と比較して、5,695百万円の増加(+50.2%)となった。純行政コストは、純経常行政コストに臨時損益を加味したものであるが、純経常行政コストよりさらに増加した要因は、臨時利益の減少(▲178百万円、84.1%)であり、主なものは、保留地処分金の減少(▲135百万円)である。全体会計では、一般会計等に比べて純行政コストが5,508百万円増加している。これは、水道料金等を使用料及び手数料に計上していること等により経常収益が増加する一方で、それ以上に、介護保険のサービス給付費等を補助金に計上していること等により経常費用が増加しているためである。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等の本年度差額は、前年度と比較して、1,026百万円の減少(▲81.5%)となり、純資産残高は171百万円の増加となった。本年度差額は、(財源一純行政コスト)であるところ、前年度比で減少となったのは、財源の増加(+4,669百万円、+37.1%)よりも純行政コストの増加(+5,695百万円、+50.2%)が上回ったためである。財源は、税収等と国県等補助金の合計であるが、いずれも増加している。税収等の主な増加要因は、固定資産税の増加(+256百万円)、地方消費税交付金の増加(+135百万円)及び法人事業税交付金の増加(+75百万円)である。また、国県等補助金の主な増加要因は、特別定額給付金給付事業費補助金の増加(+3,758百万円)、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の増加(+208百万円)及び子育て世帯臨時特別給付金給付事業費補助金の増加(+55百万円)である。一方、純行政コストの増加要因は、上記「2.行政コストの状況」のとおりである。会計年度任用職員制度導入や企業立地奨励金等、金額の大きい単独事業が重なったことが、本年度差額の大幅な減少につながったと考えられる。全体会計では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて、税収等が2,260百万円多くなっており、また、国県等補助金も3,233百万円多くなっているが、それ以上に純行政コストが5,508百万円多くかかっていることにより、本年度差額は一般会計等より少ない218百万円となり、純資産残高は44,776百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等の業務活動収支は、前年度と比較して、550百万円の減少(▲28.6%)となった。業務収入は増加した(+4,606百万円、+35.9%)が、それ以上に業務支出が増加した(+5,160百万円、+47.3%)ことによる。特別定額給付金により、収入及び支出の総額は大きく増加しているが、国の全額補助であるため、収支への影響はほぼない。その他の支出の増加要因は、「2.行政コストの状況」の経常費用の増加要因に挙げているものと概ね合致し、会計年度任用職員制度導入や企業立地奨励金等、金額の大きい単独事業が重なったことが、業務活動収支の減少につながったと考えられる。一般会計等の投資活動収支は、前年度と比較して、220百万円の増加(+24.8%)となった。収入が増加し(+118百万円、+19.0%)、支出が減少した(▲102百万円、6.8%)ことによる。収入については、資産売却収入の減(▲179百万円、▲84.4%)があったが、基金取崩収入の増(+354百万円、+210.8%)があったため、増加している。支出については、公共施設等整備費支出の減(▲53百万円、▲7.6%)及び基金積立金支出の減(44百万円、▲5.9%)が主な減少要因である。一般会計等の財務活動収支は、前年度と比較して、340百万円の増加(+31.8%)となった。収入が増加し(+19百万円、+3.9%)、支出が減少した(▲321百万円、▲20.5%)ことによる。地方債等発行収入は増加し(+19百万円、+3.9%)、それ以上に地方債等償還支出が減少した(▲328百万円、21.9%)ことが要因である。本年度末資金残高は前年度から21百万円減少したが、地方債の償還は進んでおり、経常的な経費は税収等で賄えている状況である。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たりの資産額が類似団体平均を35.2万円下回っているのは、類似団体の中でも人口が多いことに加えて、本町は市町村合併をしておらず、合併市町村と比べて保有施設が少ないことが要因と考えられる。歳入額対資産比率も類似団体平均を下回っており、これは資産合計額が平均程度であるのに対し、歳入総額が平均より多いためと考えられる。なお、類似団体も含めて、当該比率が大幅に減少しているのは、特別定額給付金により全団体の歳入総額が大幅に増加したことによると考えられる。有形固定資産減価償却率は、前年度と比べて1.3%増加している。有形固定資産減価償却率は築年数の新しい町民温水プールや消防事務所棟等の施設があるため類似団体平均を下回っているが、インフラ資産や小中学校、公民館等の施設の老朽化は進んでいるため、類似団体平均値に迫ってきている。総合管理計画、個別施設計画等に基づき計画的に長寿命化工事や修繕を行っていく。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、純行政コストの増加により純資産が微増に留まったこと及び基金の取崩しにより資産が減少したこと等により、前年度より1.0%増加している。類似団体平均を下回っていあるが、地方債の新規借入れを抑制し、償還を進めていることか当該比率は年々増加しており、類似団体平均に近づいてきている。ただし、本年度は、類似団体平均が急増しているため、前年度に比べ、少し差が開いている。将来世代負担比率は前年度に比べ0.6%減少している。しかし、類似団体平均と比べると6.8%高くなっており、これは地方債残高が類似団体と比べ多いことが要因と考えられる。今後も過度に地方債に依存することなく、計画的に基金を積み立てる等、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは類似団体平均を1.5万円下回っている。これは、純行政コストは類似団体と比べて高い水準であるが、人口がさらに高い水準であるため、住民一人当たりに換算すると平均値を下回ったものと考えられる。なお、本年度は類似団体平均に大きく近づいているが、これは特別定額給付金により全団体の純行政コストが大幅に増加したことで、団体間の値の差が縮小したものと考えられる。特別定額給付金の影響を除いても、純行政コストは増加していて、特に社会保障給付は確実な増加が見込まれることから、事業の見直しを含めて検討し、行政コストの削減に努めていく。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は、前年度と比較して1.6万円減少している。これは、地方債残高が減少したことが大きな要因である。類似団体平均よりも下回っているのは、負債合計は類似団体と比べ高い水準であるが、人口がさらに高い水準であるため、一人当たりの負債額が少なくなったものと考えられる。基礎的財政収支は、金額の大きい単独事業が重なったことで業務活動収支の黒字額が減少し、また、資産売却収入の減等により投資活動収支の赤字額が増加したため、前年度比で▲742百万円となっている本町は集積する企業等の固定資産税や法人町民税が類似団体と比べ多く、財源が多いため類似団体平均と比較して大幅な黒字となっている。しかし、景気の動向により税収が大きく変動する特質があるため、今後、景気に大幅な変動があった場合でも、安定的に財政運営を行えるよう地方債残高や行政コストの削減等に努めていく。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっているが、本年度は経常費用に特別定額給付金を含んでいるため、当該数値が前年度より大きく減少しており、本年度数値に基づく受益者負担の状況判断は難しいといえる。ただし、特別定額給付金の影響を除いても、経常費用は増加し、経常収益は減少しているため、当該数値は一定程度減少していたことが見込まれる。経常費用は、社会保障給付の増加等により今後も増加が見込まれているため、経常収益について、使用料・手数料の見直しやその他の項目の債権回収を強化するとともに、税等の負担の公平性・公正性の確保に努めていく。

類似団体【Ⅴ-1】

おいらせ町 加美町 高畠町 庄内町 西郷村 茨城町 境町 上三川町 益子町 高根沢町 那須町 大泉町 邑楽町 上里町 寄居町 横芝光町 愛川町 入善町 越前町 箕輪町 養老町 垂井町 大野町 池田町 長泉町 吉田町 大口町 阿久比町 東浦町 武豊町 幸田町 東員町 菰野町 日野町 愛荘町 与謝野町 稲美町 多度津町 苅田町 大津町 さつま町