経営の健全性・効率性について
本市の用水供給事業は、北部福岡緊急連絡管と共同整備した施設により、H23.4から、宗像地区事務組合と新宮町に一日最大1万3千㎥の水道用水の供給を開始しました。しかし、現在は受水者の一部が受水を開始している状況であるため、維持管理費や支払利息等の経常経費を賄えるだけの十分な料金収入を得ていない状況です。そのため、経常収支比率や料金回収率は事業開始以来100%を下回る状況が続き、累積欠損金も年々増加しています。また、供用開始から5年と年数が浅く、事業が初期投資段階にあるため企業債残高も多く、企業債残高対給水収益比率は、類似団体平均値と比較して高い状況にあります。このような状況ですが、H28年度から供給量を増量していることから、経営の健全性も改善される見込みです。
老朽化の状況について
用水供給事業は、H23.4.1より供用開始したことから、資産が新しく、現時点で、老朽化等の問題は生じていません。
全体総括
現時点での指標として、類似団体よりも低い指標もありますが、供用開始から年数が浅いこと、また、今後、供給量の増加が予定されていることから、全体的に経営状況は改善されていくと見込んでいます。国の「新水道ビジョン」では、地域の中核都市の役割として、中小規模の水道事業者の支援を挙げています。今後、水道事業の持続の観点から、本市と周辺自治体の双方にメリットのある方法で、用水供給等の広域連携の協議を進めていきます。