経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は、収支黒字を示す100%以上であり良好と言える。②累積欠損金比率は0%であり、欠損金は発生していない。③流動比率は100%以上であり、現在のところ短期的債務の支払能力に問題はないが、全国平均値に比べ低い比率となっており、預金の減少には注意が必要である。④企業債残高対給水収益比率は全国平均値を上回っており、当組合の企業債残高が多いことを表している。当組合は平成13年度の供給開始から21年が経過し、全借入額に対する償還済み割合は76.6%となっている。⑤料金回収率は、供給単価が給水原価を上回っており良好と言える。⑥給水原価は、経年比較で減少傾向にある。⑦施設利用率は95%前後で推移しており、施設が効率的に利用されていると言える。⑧有収率は100%となっており良好と言える。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、供給開始から21年の経過により、法定耐用年数を超える施設が増加し、全国平均値を上回る比率となっている。現在、一部施設の更新を進めているが、今後も比率の上昇に注意し、適切に施設の延命化・更新を行う。②管路経年化率は0%で、現在のところ管路の老朽化はみられない。③管路更新率は0%で、管路の更新は行われていない。
全体総括
経営の健全性・効率性については、累積欠損金もなく経常損益等の指標からは良好な状態といえるが、給水収益に対する企業債残高の割合が高く、短期的債務の支払能力に関しても注意が必要であることから、今後増加が見込まれる施設の修繕費用や更新に係る企業債の償還を踏まえ、一層の経費節減を図り利益の確保に努める。老朽化の状況については、管路の老朽化はみられないものの、今後、機械及び装置類の更新需要が増加するため、適切な修繕・維持管理を行い施設の延命化に取り組むとともに、更新計画を精査して必要な施設更新を進める。