経営の健全性・効率性について
(1)経営の健全性について経常収支比率及び料金回収率は、平成28年度に料金引き下げを行ったものの、営業費用減少により平成29年度までは高水準で推移していましたが、平成30年度は修繕費用が増加した影響で減少しています。流動比率は、平成26年度の公営企業会計制度見直しで下降したものの、その後は上昇傾向にあります。企業債残高対給水収益比率は、企業債の借入抑制や償還進捗により減少傾向にあります。これらの指標から、経営の健全性は十分に保たれているといえます。(2)経営の効率性について施設利用率及び有収率とも、平均値と同等かそれ以上の数値で、高い水準がキープされており、効率的に水道用水を供給できているといえます。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は、類似団体の平均値をやや上回っており、老朽化施設が多く、上昇傾向にあります。また、耐用年数に達した管路がないため、管路経年化率は、0%ですが、管路経年化率は概ね10年以内には50%を超える見込みです。老朽化による事故や防止を防ぐには、点検や修繕など適切な維持管理により施設や設備の延命化を図りながら、計画的な更新を実施していく必要があります。
全体総括
経常収支比率や施設利用率などの指標から、経営基盤は安定し、経営の効率性は比較的高いといえます。しかし、その一方で老朽化施設の増加や耐震化の推進などの課題があり、これらに取組んでいかなければなりません。今後とも、現在の経営状況を維持しつつ中長期的な視点での施設整備を進めていきます。