加古川市：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

平成30年度も引き続き、各指標において概ね全国平均・類似団体平均より良い結果となっており、健全な経営ができている。・④企業債残高対給水収益比率平成28年度以降、企業債残高は減少し指標は低下(改善)している。今後、施設の更新需要の増大に伴う企業債発行額の増加及び給水収益の減少により指標が上昇(悪化)することが懸念される。・⑤料金回収率、⑥給水原価給水原価が上昇(悪化)傾向となるのは、施設の更新工事に伴う減価償却費の増加及び水需要の減少に伴う有収水量の減少によるものである。これに伴い、料金回収率も低下(悪化)している。今後も施設の更新を行っていくため、これらの数値が悪化することが懸念される。・⑦施設利用率給水量の減少を受けて低下(悪化)傾向にある。加古川市のみならず、水需要（給水量）の減少はいずれの事業体も喫緊の課題であり、最適な施設規模を考える必要がある。・⑧有収率加古川市では漏水調査に積極的に取り組んでいることから、全国平均・類似団体平均と比べ高い(良い)水準を保っている。引き続き漏水調査を積極的に行い、今後も高い水準を維持していく。

老朽化の状況について

・①有形固定資産減価償却率全国平均・類似団体平均の動向と同じで、数値は上昇（悪化）しており、施設等の老朽化が進み減価償却が進んでいる。②管路経年化率全国平均・類似団体平均の動向と同じで、数値は上昇（悪化）している。更新する管路以上に老朽化が進んでいることを示している。・③管路更新率前年度繰越分・現年度事業分の進捗により年度間で差があるものの、今後は平成30年度に策定した「老朽管更新（耐震化）計画」に基づき事業費の平準化を図りつつ管路更新を行っていく。

全体総括

経営の健全性・効率性を示す指標については、良好な数値となっているが、施設利用率の数値が示すように、水需要が減少しており、今後も水需要減少に伴い収益が減少していくことが懸念される。また、老朽化の状況を示す指標からわかるように、管路をはじめとする施設の老朽化が進んでいる。このような中、平成30年度には中長期的な財政計画であるアセットマネジメントの策定に合わせ、加古川市の水道事業の基本方針である「加古川市水道ビジョン2028」を策定した。今後はビジョンに基づき、将来の水需要を踏まえた中長期的な視点での施設の計画的な更新と更新費用の平準化を行い、持続可能な水道事業の経営となるよう努めていく。