経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は114.90%であり、類似団体と比較して2.64ポイント上回っている。引き続き収益の確保と事業の効率化に努めていく。③流動比率は132.48%であり、類似団体と比較して173.67ポイント下回っているが、基準の100%を超えており、支払能力に支障はない。④企業債残高対給水収益比率は512.89%であり、類似団体と比較して227.62ポイント上回っている。老朽化対策に伴う借入額が多く、料金水準もその一因であることから、今後、料金の見直しについて検討する必要がある。⑤料金回収率は112.94%であり、類似団体と比較して7.64ポイント上回っている。経費の削減により給水原価が下がったため、前年度を上回った。引き続き経費の削減に努めていく。⑥給水原価は142.03円であり、類似団体と比較して20.74円下回っている。人口減少等により有収水量が減少したものの、経費を削減することができたため、前年度に比べ低く抑えることができた。引き続き経費の削減に努めていく。⑦施設利用率は44.21%であり、類似団体と比較して18.36ポイント下回っている。維持費を抑制し引き続き効率化に努め、将来に向けダウンサイジングなどを検討する。⑧有収率は88.50%であり、類似団体と比較して1.71ポイント下回っている。水道管の老朽化に伴う漏水が増加傾向にあることから、今後、漏水調査や老朽管路の更新等を計画的に行い、有収率の向上に努める。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率及び②管路経年化率が高いほど、老朽化が進んでいることを表しているが、類似団体平均値及び全国平均値を上回っており、他団体と比べて施設の老朽化が進んでいる。③管路更新率は、類似団体平均値及び全国平均値と同水準となっている。今後も管路の老朽化が進む見込みであり、引き続き財源確保に努めながら優先的に更新事業に取り組んでいく必要がある。
全体総括
経営の健全化及び効率性に関する指標から、本市の水道事業経営はおおむね良好な状態といえる。しかし、人口減少などにより、料金収入が減少傾向にある中で、老朽化した施設を更新していく必要があるため、今後、経営状況は厳しくなるものと見込まれる。こうした状況を踏まえ、平成30年度に策定した経営戦略に基づき、水道事業の経営基盤の強化と健全経営の推進に取り組んでいく。