経営の健全性・効率性について
経常収支は類似団体、全国平均値を下回りましたが100%を越えており、累積欠損金も生じていません。また、支払能力を示す流動比率は、前年と比較して減少したが、類似団体、全国平均値を上回っており経営の健全性は保たれています。給水収益に対する企業債残高の比率は前年と比較して増加したが、これは平成29年4月より事業統合した飯高簡易水道事業の企業債を引き継いだことによるものが主な要因です。飯高簡易水道料金を2022(平成34)年度の上水道料金統一まで激変緩和措置を講じた事や資本費などを引き継いだ影響もあり、料金回収率で前年比6.1ポイント減少、給水原価は前年比7.94円増の167.93円になりました。施設利用率は前年と比較して0.67ポイント減少しましたが、配水量は毎年減少しておることから、今後も施設利用率は減少していくと考えられます。
老朽化の状況について
配水池等の基幹水道施設の耐震化を早期に実施した結果、有形固定資産減価償却率は類似団体、全国平均値と比較して低い数値であります。管路経年化率は飯高簡易水道との統合により平成29年度は低下したが、今後は上昇してくることから、老朽管更新にウエイトを置き改善に取り組んでいく必要がある。
全体総括
人口減少、節水意識の定着により給水収益が年々減少する中、将来にわたり安全、安心な水の供給のため、老朽施設、老朽管の更新が急務となってきております。料金収入の増加が見込めない事から、更なる経費の削減、収益の動向も踏まえながら事業運営を進めて行くこととなりますが、平成31年度には、より綿密な水道事業の基本計画(新水道ビジョン、経営戦略、アセットマネジメント)を策定することから、策定後はこの計画に沿って事業を進めていくこととなります。