収益等の状況について
①の収益的収支比率より、当該施設値からはH24~H26の間は均衡の状態であるが、H27~H28間においては料金収入増加の傾向となり、類似施設の平均値を上回っている。これは設置地区である駅前周辺の活性化事業に係る商業施設新設等の背景が、最も有力な要因であると推測される。以後、同地区における活性化事業等との関連について検証を続けていく必要性が考えられる。
資産等の状況について
建設後40年近くが経過しているため、設備類の修繕等に要する経費が増傾向となることが予測され、通年的に見込まれる修繕費用と併せ、躯体劣化箇所や設備類の寿命等も考慮し、現時点から以後10年間の見込としては、[1,000,000×10カ年=10,000,000円]で修繕に係る費用負担を計上しているが、今後突発的な事態も発生する事が懸念される施設でもある。藤枝市アセットマネジメント計画による施設の長寿命化等の取組等も併せ、有効的活用策と施設状況等に留意していく事としたい。
利用の状況について
駐車場利用形態としては時間貸しと定期利用及び料金免除許可車両による利用であり、稼働率の傾向はH24~H26は比較的均衡しているものと見受けられ、以降は増加傾向にある。類似施設平均値との比較からは調査年度5年間を通しても上回っているが、中心市街地の活性化に係る事業推進の背景より、現状利用数の確保と一層の利便性向上を検討する必要がある。
全体総括
駐車場利用車の稼働率や料金収入面に関しては、比較的均衡が保たれた経営状況と思われるが、資産的には建築経年数からも、建物躯体及び設備類に修繕・改修等の必要箇所が増えていくことが懸念される。利用状況の観点からは、均衡が保たれているものと推測される事から、利便性向上を図り、安定的な経営の維持が当面の目標取組みと言える。又、近年の動向より、立地である市駅前活性化の各取組に伴い、駐車場総数並びに運用形態に関して民間活用視野に幅広い検証実施が課題となる。