新発田市
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簡易水道事業(法適用)
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収集されたデータの年度
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2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は、市の行財政を運営していく上で必要となる標準的な経費のうち、どれだけ市税等の一般財源で賄うことができるかを示す指標。類似団体平均より0.26ポイント低く、ここ数年は同様の状況が続いている。市税収入の増減に影響を受ける指標であり、人口減少問題への対応や企業誘致等による市税確保・増収策により指標を向上させることができる。令和2年度は、歳入(基準財政収入額)における地方消費税交付金や固定資産税の増に対し、歳出(基準財政需要額)で地域社会再生事業費の創設や社会保障関係経費の増があったため、財政力指数は低下(悪化)した。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、毎年度経常的に収入される一般財源市税や地方交付税等で、どれくらい経常的な歳出(人件費や扶助費、公債費等)を賄えているかを表す指標で、この比率が高いと、市町村独自の各種事業などの臨時的、投資的又は政策的な経費に充てられる財源が相対的に少ないことを示し、財政が硬直化した状態にあるといえる。長期的には、国の地方財政計画の影響を受けるが、当市においては、令和2年度は、維持補修費や人件費などで経常的な歳出が増加したことから、指標は上昇(悪化)した。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
住民基本台帳人口1人当たりの人件費(事業費支弁人件費を含み、退職金を含まない。)、物件費及び維持補修費の合計額。令和2年度は、降雪量の大幅増を要因として維持補修費が増加したほか、会計年度任用職員制度の導入により、当該経費がこれまで物件費や扶助費などに計上されていたものが人件費に計上されることとなったことから決算額が増加した。引き続き、職員の定員管理や給与の適正化をはじめ、費用対効果を踏まえた経費の節減などにより、健全財政の維持に努めたい。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成24年度からの部制廃止を含めた組織改革等の結果、上位層の人数が減少したこと等が減少傾向の主な要因で前年度より0.6ポイント減少した。全国市平均(98.8)より3.1ポイント低く、類似団体平均(98.5)より2.8ポイント低いが平均的な水準である。今後も行財政改革として組織のスリム化等による人件費削減を進め、給与の適正化を図っていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口1,000人当たりの職員数は8.02人である。普通会計の職員数は、平成28年度から令和2年度までの4年間で13人減少しているが、類似団体の平均よりも依然として多いことから、引き続き組織のスリム化や人員配置の見直しに取り組んでいく必要がある。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、借入金の返済額等を指標化し、資金繰りの危険度を示したもの。財政の黄色信号である早期健全化基準は25.0%で、この基準値に対して当市は前年度から0.3ポイント良化して7.0%(3ヵ年平均)となり、依然として健全な状態を維持している。しかし、単年度比較では、地方債の償還が進んだのに対し下水道事業会計への基準外操出が増加したことなどから、前年度より悪化(6.48→6.75)しており、指標の良化は3ヵ年平均で平成29年度数値(7.66)が入替となったことによるもの。県内20市においても、2番目に良い数値となっている。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、借入金や将来支払う可能性のある負担などの残高の程度を指標化したもの。当市は前年度から4.0ポイント良化し、59.0%となり、財政の黄色信号である早期健全化基準の350.0%に対しては、依然として健全な状態を維持していると言える。地方債の償還が進んだことなどにより将来負担額が減少し、指標は良化した。県内での上位を維持している(令和2年度:5位)。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
前年度から0.2ポイント増加(悪化)となったが、類似団体との比較において4.7ポイント低い(良好な)水準にある。過去5年間も同様に推移している。悪化の要因としては、会計年度任用職員制度の導入により物件費や扶助費等に計上されていた経費が算入されたことによる。これまでも、定員管理や給与の適正化などの行財政改革を行ってきたことから、引き続き人件費比率の抑制を図っていく。
物件費
物件費の分析欄
前年度と比べて0.2ポイント減少(良化)し、類似団体平均よりも3.0ポイント低く抑えられており、この傾向はこれまでと同様である。今後も引き続き、経常的な経費については無駄を排除し、抑制を図るとともに、更新時期を迎える老朽化した公共施設について、市全体の公共施設等総合管理計画に基づき、施設管理費の抑制を検討していきたい。
扶助費
扶助費の分析欄
前年度から0.6ポイント減少(良化)し、類似団体平均との比較において0.2ポイント上回った。扶助費総額は幼児教育・保育の無償化の影響が通年となったことなどにより増加となっている。子ども子育て支援関係経費や障害者自立支援費については、今後も増加が見込まれることから、国に適切な財源手当てを求めるとともに、経常経費を含む他の歳出の見直し、削減により、健全財政の維持に努めていく。
その他
その他の分析欄
その他には、維持補修費、投資・出資・貸付金及び繰出金が区分され、前年度から2.0ポイント増となり、類似団体平均より2.6ポイント高い水準となった。要因としては、降雪に伴う除排雪に係る経費が大幅に増加したことによるもので、投資・出資・貸付金は年次計画や融資残高の減などにより減少した。
補助費等
補助費等の分析欄
前年度に比べ0.1ポイント上昇(悪化)したが、類似団体平均より低い(良い)水準となった。要因は、下水道事業会への増加したことや、一部事務組合が所管する広域斎場運営事業や広域常備消防活動運営事業などの事業費が増加したため。今後も、当市が進める行財政改革と同様の取組を公営事業や一部事務組合にも協力を得ていきたい。
公債費
公債費の分析欄
前年度から0.7ポイント減少(良化)し、類似団体平均値との乖離も05ポイント縮小した。活用した合併特例債や臨時財政対策債の償還が進んでおり、令和元年度をピークに減少する見込みである。また、地方債残高は、交付税措置率の高いものが中心であり、実質的な一般財源負担は引き続き低く抑えられることを見込んでいる。この公債費のピークに対応するため、これまで計画的に積み増した減債基金を取崩して対応していく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
前年度比較で1.5ポイントの増加(悪化)となったが、類似団体平均よりも5.6ポイント低く抑えられている。要因としては、降雪伴う除排雪に係る経費が大幅に増加したことによる。維持補修費のほか、扶助費など抑制困難なものもあるが、それ以外の経常経費について、今後も改革改善等による経費削減を行い、限られた財源が可能な限り市民サービスにつながるよう努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
類似団体平均と比較し、上回っている経費について、総務費は新型コロナウイルス感染症対策による特別定額給付金事業やふるさと納税寄附金の増加などにより、類似団体を上回る形となった。衛生費については、新型コロナウイルス感染症対策として、水道料金減免等を行ったことが主な要因である。土木費については、除雪に掛かる経費によるものが主な要因であり、新潟県平均も高いコストとなっている。大雪に伴い令和2年度は大きく増加した。公債費については、市庁舎建設に係る合併特例債などの償還金により類似団体平均を上回っているが、交付税算入率の高い地方債を選択するなど、財政負担の軽減化に努めている。その他の経費については、概ね類似団体平均と同程度または平均以下のコストとなっているが、継続的な経費削減に努め、可能な限り市民サービスにつながる経費へのシフトを進めていきたい。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
類似団体平均と大きく乖離している経費について、補助費等は、新型コロナウイルス感染症感染対策による特別定給付金事業や緊急経済対策の影響で増加し、類似団体平均を上回る形となった。維持補修費については、除雪に係る経費によるものが主な要因であり、新潟県平均も高いコストとなっている。大雪に伴い、令和2年度は大きく増加した。普通建設事業費(うち新規整備)については、小学校統合に係る小学校整備事業や市民文化会館施設改修大雪事業に係る経費の増加により、類似団体平均を上回る形となった。公債費については、令和元年度から市庁舎建設に係る合併特例債の償還が開始されたことにより、類似団体を上回っているが、公債費は令和元年度がピークとなる見込みであり、地方債残高も平成28年度をピークに今後も減少していく見込みである。その他の経費については、概ね類似団体平均と同程度のコストとなっているが、継続的な経費削減に努め、可能な限り市民サービスにつながる経費へシフトを進めていきたい。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄令和2年度は、大雪の影響で除雪費が増加したことなどから、財政調整基金からの取崩額が増加した。これにより、取崩額が積立額を上回り、財政調整基金は金額で約9.7憶円、比率で4.02ポイント減少し、約32.3億円、12.14%となった。全体では、特別定額給付金事業の実施により、歳入では国庫補助金が、歳出では総務費が大きく増加している。また、大雪の影響により土木費(除雪費)が増加し、財源として財政調整基金からの繰入金が増加している。これらにより、歳入では約135.3億円の増、歳出では約126.9億円の増となり、実質収支額は昨年と比較して金額で約6.7億円、比率で2.45ポイント増加し、約15.2億円、5.71%となった。実質単年度収支は、財政調整基金の取崩し額の増加が影響し、2年連続の黒字から一転して、金額で約4.2億円、比率で1.62ポイント減少し、約3.1億円、1.15%の赤字となった。今後も歳入の確保に向けた取り組みを進めるとともに、事務事業の根本的な見直しや経費削減を行い、歳出予算の選択と集中を進めることで、健全財政の堅持に努めていきたい。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄令和2年度は、令和元年度以前と同様に赤字が生じている会計はない。一般会計では、標準財政規模が増加したものの、実質収支が増加したことにより、比率においては昨年度比で2.44ポイント増の5.70%になった。水道事業会計については、流動資産では、現金及び預金が約2.5億円増加し、合計で約1.7億円増加した。流動負債では、未払金が約1.6億円増加するなど、合計で1.9億円増加した。流動資産が増加したが、流動負債も増加したため、比率においては昨年度比で0.11ポイント減の4.01%となった。介護保険事業特別会計については、令和元年度の各種介護サービスにおける給付件数が見込みよりも低く抑えられ、令和元年度からの繰越金が増加したこと等により、全体で約0.6億円増加した。また、同様の理由により、歳出では令和元年度に収入した国や県などの交付金返還額が増加したこと等により、全体で約2.1億円増加した。これにより、比率は昨年度比で0.62ポイント減の1.17%になった。令和元年度から事業会計に移行した下水道事業会計については、流動負債が約0.6億円減少したが、現金などの流動資産も約2億円減少したため、比率においては昨年度比で0.17ポイント減の0.02%となった。以上の内容から、全体の比率では、昨年度に比べ1.94ポイント増の11.55%となった。連結実質赤字は生じていないため、今後も適正な財政運営に努めていきたい。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄旧合併特例債等の元利償還金が減少したが、それ以上に公営企業債の元利償還金に対する繰入金が増加した。これは、下水道事業の繰入金の増加が主な要因となる。これらから、令和2年度の元利償還金等(A)は、合計で約0.1億円増加した。分子から除外される算入公債費等(B)は、特定財源の額が減少したことや、事業費補正により基準財政需要額に算入された公債費(地域振興費(人口)、道路橋りょう費等)が減少したことにより、合計で約0.9億円減少した。以上から、令和2年度の実質公債費比率の分子は約1.0億円の増加となった。分子は増加したが、それ以上に分母(標準税収入額等)が増加したため、実質公債費比率は7.0%となり、昨年度から0.3ポイント減少となった。数値としては2年連続で改善されており、県平均値の10.3%も下回っているが、引き続き事業の選択や優良債の優先的な活用を図っていく。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担額(A)については、償還が進んでいるため、地方債の現在高が順調に減少しており、昨年度に比べ、約30.7億円減少した。分子から控除される充当可能財減等(B)については、大雪による除雪費の増加により、財政調整基金が取り崩されるなどにより、充当可能基金額が約10億円減少した。また、合併特例債償還費の減少等から、基準財政需要額算入見込額も約19億円減少し、全体としては約26.2億円減少した。以上から、(A)、(B)ともに減少したが、(A)の減少額の方が大きいため、令和2年度の将来負担比率の分子としては、約4.5億円の減少となった。将来負担比率も59.0%となり、昨年度から4.0ポイントの減少となった。将来負担比率は3年連続で改善されており、県平均の98.3%も下回っているが、今後も新規事業の実施について慎重に判断するとともに、公営企業の財政状況の改善を図り、後世への負担を軽減するよう、財政の健全化を図っていく。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政運営における財政調整のための財政調整基金について、少雪による除雪費の減少に伴い取崩額が減少したが、市財政計画に基づき地方債の償還に合わせて減債基金を取り崩したことにより、基金残高は減少した。(今後の方針)財政計画及び減債基金については、当市の中長期の財政状況シミュレーションした財政計画に基づいて積立てと取崩しを行っていく予定である。特に、財政調整基金については当市が安定した財政運営に必要と見込む30億円の残高を維持することを方針としている。その他特定目的基金については、各基金の目的及び計画に基づき積立てと取崩しを行う。令和3年度は、加治川用水土地改良事業基金について、令和6年度に予定される国営事業の事業負担金に備えて、令和5年度まで年次的に積み立てることによる増加を予定している。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和2年度においては、降雪量が多く除排雪経費の財源としての取崩しが例年より増加したことにより、基金残高は減少した。(今後の方針)年間の財政運営(当初予算・補正予算)に必要となる額20億円、及び、除雪や災害等の緊急時に迅速に対応するために必要と見込む額10億以上の基金残高を維持する。
減債基金
減債基金
(増減理由)当市財政計画に基づき、公債費負担に対応するための取崩しを行った。(今後の方針)合併建設計画に基づき合併特例債を活用した大型ハード事業を進めてきたことなどにより、令和元年度に地方債償還のピークを迎えることから、当市財政計画に基づき、平成30年度から計画的に取り崩している。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設等総合管理基金:公共施設の統廃合、長寿命化、除却などに係る経費の財源・加治川用水土地改良事業基金:令和6年度に予定される国営加治川用水土地改良事業の事業負担金の財源・地域振興基金:地域づくりの推進、進展・地域福祉基金:地域保健福祉活動の推進・国際交流基金:国際交流事業の推進(増減理由)・公共施設等総合管理基金:基金運用利息を積み立てたことによる増加。・加治川用水土地改良事業基金:事業実施予定に併せて、令和5年度まで年次計画により積み立てることにより増加。・地域振興基金:前年度のふるさとしばた応援寄附金の一部(返礼品及び寄附年度事業充当分を除いた額)を積み立て、積立ての翌年度に取り崩して活用しているが、ふるさとしばた応援寄附金の増加に伴い年度末残高が増加。・地域福祉基金:小学校施設の整備のほか、高齢者福祉や障がい者福祉事業の実施のために取り崩したことにより減少。・国際交流基金:基金運用利息を積み立てたことによる増加。(今後の方針)・公共施設等総合管理基金:公共施設の統廃合、長寿命化、除却などの実施のために活用。・加治川用水土地改良事業基金:計画通り令和5年度まで年次的に積み立てる予定。・地域振興基金:基金の使途に沿う事業の実施のために活用。・地域福祉基金:基金の使途に沿う事業の実施のために活用。・国際交流基金:基金の使途に沿う事業の実施のために活用。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体と比較して低い状況にあるが、平成27年度に完成した新発田駅前複合施設や平成28年度に完成した市役所本庁舎等の大型建設事業が実施されたことや、計画的な道路整備等の実施が償却率を抑えられた要因となっている。今後は、徐々に各施設等の減価償却が進んできていることから、優先順位をつけて老朽化対策を実施するとともに、老朽化により利用していない施設の解体等を進めることで減価償却率の上昇を抑える必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
新発田駅前複合施設や市役所本庁舎等の大型建設事業の実施、学校の大規模改修の実施等により起債残高が増加し、将来負担比率が高くなっていることが類似団体や全国平均と比較して数値が高い要因となっている。今後は、大型建設事業も完了したことから、地方債償還が進み、毎年残高は減少していく見込みであり、債務償還比率も低くなると見込んでいる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
新発田駅前複合施設や市役所本庁舎等の大型建設事業の完了により、将来負担比率は高くなっているが、減価償却がまだ進んでいないため、有形固定資産減価償却率は低くなっている。平成30年度からは上記施設の減価償却も進み有形固定資産減価償却率が高くなる反面、地方債償還も進み、将来負担比率は低くなってきている。今後も毎年減価償却及び地方債償還が進み、有形固定資産減価償却率の増加及び将来負担比率の減少が進む見込みである。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
大型建設事業の実施により地方債残高が増え、将来負担比率は高くなっているが、普通交付税算入のある地方債を利用することにより実質公債費比率は低くなっている。大型建設事業も概ね完了したことから、今後は将来負担比率も低くなっていくことが見込まれる。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
全体的に平均値と大きな乖離はないが、橋りょう・トンネルにおいては、人口に対して面積が広く、加治川や新発田川等の河川に架かる橋りょう等が多いことにより一人当たり有形固定資産額が高くなっている。学校施設においては、各学校の大規模改修、空調設備更新等の実施により減価償却率が低くなっている。港湾・漁港においては、当市唯一の漁港である松塚漁港の機能強化事業を平成26年度から平成29年度の計画で実施したことにより減価償却率が低くなっている。認定こども園・幼稚園・保育所、児童館及び公民館においては、大規模改修等が進んでいないことから減価償却率が高くなっている。当市は公共施設等総合管理計画において、平成28年度以降30年間の施設更新に係る経費の予測をしており、多額の費用がかかる予測となっている。このため、更新経費の平準化を図るとともに、公共施設の再編や定期的な点検・メンテナンス等により経費の削減に取り組んでいく。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
図書館においては、旧図書館を歴史図書館とし、平成27年度に完成した新発田駅前複合施設内に図書館機能を移設したため減価償却率が低く、一人当たり面積が広くなっている。体育館・プールにおいては、当市最大の体育施設であるカルチャーセンターが大規模な改修をしていないことから減価償却率が高くなっているとともに、大規模な体育施設が少ないことから一人当たり面積も狭くなっている。消防施設においては、令和2年度に新発田消防署川東出張所を新設したことにより有形固定資産減価償却率が低くなっている。市民会館においては、当市唯一の市民文化会館の大規模改修が進んでいないことから減価償却率が高くなっているとともに、市民文化会館は平成15年及び平成17年の市町村合併前に建設されたものであり、合併による人口増もあり一人あたり面積が狭くなっている。庁舎においては、平成28年度に市役所本庁舎建設工事が完了したことにより有形固定資産減価償却率が低くなっている。当市は公共施設等総合管理計画において、平成28年度以降30年間の施設更新に係る経費の予測をしており、多額の費用がかかる予測となっている。このため、更新経費の平準化を図るとともに、公共施設の再編や定期的な点検・メンテナンス等により経費の削減に取り組んでいく。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等において、資産総額の93.0%を占めているのは有形固定資産(1,812億円)であり、その内訳は、事業用資産が27.2%(530億円)、インフラ資産が65.6%(1,278億円)、物品が0.2%(28億円)でした。前年度比では減少しており、これは市役所新庁舎建設事業等の大型建設事業が完了し、減価償却が進んだことによるものと考えられます。これらの資産は、将来の(維持管理・更新等)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の解体・集約化を進めるなど公共施設等の適正管理に努めます。一方、負債は、地方債が450億円、1年以内に償還予定のものが48億円あり、総額で498億円と負債全体の90.2%を占めています。水道事業会計、下水道事業会計等を含めた全体では、資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて1,002億円多くなりますが、負債総額も、配水施設整備事業及び公共下水道事業等に地方債(固定負債)を充当していること等から883億円多くなっています。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常収益が13億円、経常費用が522億円となりました。令和2年度は、特別定額給付金を全市民に給付したことにより、前年度までとは異なり、経常費用の中では、移転費用の方が業務費用よりも多く、最も金額が大きいのは補助金等(198億円)となり、経常費用の37.9%を占めています。例年であれば最も金額の多い物件費等は31.5%(164億円)となっており、今後とも、施設の解体・集約化事業を進めるなど、公共施設等の適正管理に努めることにより経費の節減を目指します。また、経常費用の他の費用の主な内訳は、職員給与費を含む人件費が14.1%(73億円)、社会保障給付が10.9%(57億円)となっています。前年度比で、経常収益は減少し、補助金等以外の費用についても増加しているため、総額でも増加しているものと考えられます。全体では、水道料金及び下水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、一般会計等に比べて、経常収益が25億円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が140億円多くなり、純経常行政コストは178億円多くなっています。
3.純資産変動の状況
一般会計等において、財源調達は486億円となり、その内訳は税収等が281億円、国や県からの補助金が204億円となりました。純行政コストは510億円となり、無償所管換等により取得した固定資産の評価額等も反映させた結果、本年度末の純資産残高は1,397億円となりました。全体では、一般会計等と比べて純資産残高は119億円の増加となりました。主なものは、水道事業会計(75億円)、下水道事業会計(17億円)です。連結では、連結先団体の純行政コストが大幅に減少したことにより、本年度差額及び本年度純資産変動額が増加することとなりました。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は43億円となり、財務活動収支については、地方債等の新規発行が抑制されるとともに償還が進んでいることから発行収入が償還支出を下回り、△24億円となりました。投資活動収支については、主に小中学校の改修等による公共施設等整備費支出が増加したことから△9億円となり、本年度末資金残高は前年度から10億円増加し、19億円となりました。全体では、水道料金及び下水道料金等の収入があること、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より17億円多い60億円となっています。しかし、財務活動収支については、地方債等の発行収入が償還支出を下回ったことから、△25億円となるとともに、投資活動収支では、配水施設整備事業及び公共下水道事業等の実施により△24億円となり、本年度末資金残高は前年度から12億円増加し、48億円となりました。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
①住民一人当たり資産額(202.6万円)は、前年度(205.9万円)よりも3.3万円減少しています。新庁舎建設事業等の大型建設事業が完了し、減価償却が始まったことにより資産が減ったことが要因と考えられます。なお、当市で公表済みの財務諸表において、人口を令和3年3月31日現在の95,762人として指標を算出しており、当該値は203.6万円としています。③有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値を下回っておりますが、今後も資産の老朽化が進んでいくことから、施設等の修繕、長寿命化を進めるともに、更新の方針などを検討することが必要になります。なお、当市で公表済みの財務諸表において、減価償却累計額に物品も含めて算出しており、当該値は52.5%としています。
2.資産と負債の比率
④純資産比率(71.6%)は、前年度よりも0.4ポイント増加していますが、例年同様の状態であり、資産形成に係る充当財源に大きな変更はないものと考えられます。⑤将来世代負担比率は、類似団体平均値を上回っていますが、前年度から0.6ポイント減少となっています。今後も地方債の発行に関し、世代間の負担の公平性に配慮しつつ、健全な財政運営を堅持できるよう計画的に発行していきます。
3.行政コストの状況
⑥住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値より上回っています。今後は使用料・手数料の見直し等による受益者負担の適正化や、老朽化公共施設の解体等を行い、減価償却費の抑制による指標の改善に努めます。なお、当市で公表済みの財務諸表において、人口を令和3年3月31日現在の95,762人として指標を算出しており、当該値は53.3万円としています。
4.負債の状況
⑦住民一人当たり負債額が類似団体平均値を上回っているのは、資産形成に地方債を充てる割合が類似団体より多い傾向にあると考えられます。なお、当市で公表済みの財務諸表において、人口を令和3年3月31日現在の95,762人として指標を算出しており、当該値は57.7万円としています。⑧基礎的財政収支は、類似団体平均値を上回っており、投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して公共施設等の必要な整備を行ったためです。なお、当市で公表済みの財務諸表において、基金積立金支出及び基金取崩収入を含めて投資活動収支を算出しており、当該値は△917百万円としています。
5.受益者負担の状況
⑨受益者負担比率は、類似団体平均値を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっています。今後は老朽化した公共施設の解体・集約化を図るとともに、使用料・手数料の見直し等による公共施設等の適正管理に努めることにより受益者負担の適正化を図ります。
類似団体【Ⅱ-2】
江差町
洞爺湖町
弟子屈町
宮古市
北上市
気仙沼市
大郷町
大館市
五城目町
八郎潟町
米沢市
白河市
南相馬市
広野町
鹿嶋市
鹿沼市
館林市
渋川市
藤岡市
安中市
長野原町
草津町
行田市
秩父市
東松山市
羽生市
幸手市
横瀬町
皆野町
長瀞町
君津市
袖ケ浦市
睦沢町
長柄町
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