鰺ヶ沢町
団体
02:青森県
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鰺ヶ沢町
地方公営企業の一覧
簡易水道事業
末端給水事業
公共下水道
農業集落排水
収録データの年度
2023年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
人口の推移
財政比較分析表(2023年度)
財政力指数の分析欄財政力指数の分子である基準財政収入額については、町民税、地方消費税交付金の増により前年度より増額となった。分母である基準財政需要額については、人口減少等特別対策事業費や包括算定経費の増等により前年度より増額となった。これにより、単年度の財政力指数は0.222から0.225となったものの、類似団体の中でも下位に位置し、財源が乏しい状況であるため、町税の滞納対策など、更なる収入確保に取り組み財政基盤の強化に努める。 | |
経常収支比率の分析欄経常収支比率は前年度比で3.8ポイント増加し、類似団体平均の87.0%を大きく上回る97.7%となり、類似団体の中でも依然下位に位置している。主な要因としては町税などの経常的収入が乏しい上、歳出面では、公債費及び補助費等が多額であることが挙げられる。公債費は過去の大型建設事業による負担が大きいため、地方債発行の抑制と繰上償還の実施で公債費の減少に努める。補助費等は一部事務組合負担金が増加しており、事業内容の精査と負担金の適正化に努める。 | |
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄類似団体に比べると人件費、物件費が抑えられているため、当該数値は類似団体平均を下回っている。これは、徹底した事務事業の見直し、事務費の一括管理、指定管理者制度の導入、各種業務の職員対応等が要因である。今後も物件費については民間委託など事務事業の見直しに取り組みコストの削減に努め、人件費については定員適正化計画に基づき適切な定員管理に努める。 | |
ラスパイレス指数の分析欄指数は類似団体平均以下となっているが、当町では特別な給料の削減対策はとっておらず、職の昇格に伴う昇給を抑えた結果と思われる。なお、指数の増減については、職員分布の変動や給与水準の高い職員の退職等によるものである。 | |
人口1,000人当たり職員数の分析欄人口1,000人当たり職員数は、類似団体平均を下回っているが、過去の大型建設事業実施や行政需要拡大に伴う大量の職員採用に起因して、県内及び近隣町村と比較して職員数が多い状況にある。職員配置の検証や職員構成の平準化を見据えながら、指定管理者制度の導入や事務事業の見直し、民間委託の推進、また退職者の不補充により職員数削減を進め、定員適正化に努める。 | |
実質公債費比率の分析欄過去の大型建設事業実施による公債費負担が多額であり、比率は類似団体平均の9.3%を大きく上回る14.2%となった。公債費負担の減少に努めているものの、比率は横ばいに留まり、依然として類似団体の中でも下位に位置している。今後、庁舎建設事業の償還も始まり急激な比率の改善は望めず、準元利償還金の上昇や一部事務組合の大型建設事業の実施など厳しい状況は続くが、引き続き地方債発行の抑制や繰上償還を実施し改善を図る。 | |
将来負担比率の分析欄比率は前年度と比較して若干改善し142.1%となったが、主な要因は普通会計、公営企業会計における地方債残高の減による分子の減である。今後の見通しとして、分子は減少していく見込みであるものの、分母である標準財政規模も、減少傾向となることが見込まれ、比率は横ばいもしくは増加傾向が見込まれる。多大な起債残額を長期にわたり償還していくことを前提として、引き続き地方債発行の抑制や繰上償還実施の対策を講じ、財政の健全化を図る。 | |
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)
人件費の分析欄人件費に係る経常収支比率は、類似団体との比較では平均より若干低い比率となっている。しかし、県内町村と比較すると職員数は多く、平均年齢が高いため一人当たりの給与費が高いことにより、高い比率となっている。定年延長や再任用制度により高比率ではあるが、退職者不補充等により年々職員数は減少しており、今後もその傾向は続くと見込まれる。引き続き事務事業の整理を実施し、職員配置の検証や職員構成の平準化を見据えながら定員適正化に努め、人件費を抑制していく。 | |
物件費の分析欄物件費に係る経常収支比率は、類似団体との比較でかなり低い比率となっている。これは、徹底した事務事業の見直し、指定管理者制度の導入、各種業務の職員対応等が要因である。またゴミ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っていることで、これらの経費については物件費に計上されず、補助費の経常的経費の一部として計上されている。今後も事務の効率化を図り、物件費と人件費のバランスを考慮しつつ民間委託等を進め、物件費が過大とならないよう努める。 | |
扶助費の分析欄扶助費に係る経常収支比率は、類似団体との比較で高い比率となっている。これは、障害福祉サービスの多様化に伴う需給量が増加傾向にあり、それに係る経費も同様に増加していることが要因である。また、準要保護児童生徒就学援助費も高い水準で推移している。扶助費対象者に係る資格の適正化や厳密化を進めていくことで、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。 | |
その他の分析欄その他の経費に係る経常収支比率については、類似団体との比較でかなり高い比率となっている。その他の経費においては繰出金が大きな比率を占めており、ますます増加傾向にある。国民健康保険事業繰出金は減額傾向にあるが、一方で公共下水道事業繰出金は繰出基準額が増加傾向にあり、金額も多額となっていることが比率増加の要因である。今後も経費負担のあり方の見直しを進めるなど、繰出金の適正化に努める。 | |
補助費等の分析欄補助費等に係る経常収支比率は、類似団体との比較でかなり高い比率となっている。これは、清掃・ゴミ処理業務、消防業務、病院事業についての一部事務組合負担金が多大になっていることが要因である。今後も一部事務組合の事業内容の精査と負担金の適正化を図るとともに、町単独補助金についても必要性等を十分に検討し補助費の削減に努める。 | |
公債費の分析欄公債費に係る経常収支比率は、類似団体との比較でほぼ平均の比率となっている。繰上償還の実施等により公債費は減少傾向にあるが、過去に実施した大型建設事業に伴う地方債の償還額が依然として多額であり、平成30年度から令和2年度まで実施した新庁舎建設事業において約19億円を借り入れしたことから、今後も公債費は高い水準で推移する。公債費については、財政運営計画等により地方債発行の抑制や繰上償還の実施を行い縮減に努める。 | |
公債費以外の分析欄公債費以外の経費に係る経常収支比率は、類似団体との比較でかなり高い比率となっている。これは、補助費等が他団体と比較して特に高い比率となっていることが要因である。補助費等については、西海岸衛生処理組合のごみ処理施設大規模改修の実施による負担金が大きく増額した。引き続き、一部事務組合の事業内容の精査と負担金の適正化を図るとともに、町単独補助金についても必要性等を十分に検討し補助費の削減を図り、経常収支比率の改善に努める。 | |
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
・住民一人当たりのコストは民生費が最も高く、一人当たり250,577円と前年度と比較して大幅に増加となっている。主な要因は、多様化する障害福祉関係が増加傾向にあることに加え、低所得者世帯や子育て世帯に対する給付金事業、教育・保育施設整備事業補助金が挙げられる。・住民一人当たりの総務費は159,657円で前年度と比較して減額となっている。主な要因は、旧赤石小教員住宅と旧医師住宅解体の経費や災害復興基金への積立など臨時的な経費が前年度に含まれていたことが挙げられる。類似団体との比較して平均より低い金額となっているが、県内町村と比較すると一人当たりのコストは高い水準となっている。・住民一人当たりの衛生費は127,226円で、前年度と比較して大幅に増加となっている。主な要因は、災害廃棄物処理費や西海岸衛生処理組合負担金の増加が挙げられる。また、西海岸衛生処理組合焼却施設の改良事業に伴う負担金が発生したため、一人当たりのコストは高い水準となっている。・住民一人当たりの消防費は59,735円で、前年度と比較して大幅に増加となっている。主な要因は、消防タンク車購入負担金や消防団のポンプ車及び排水ポンプの購入事業が挙げられる。面積が大きく、山・海・川において様々な災害が想定される立地条件もあり、消防費の一人当たりのコストは高い水準となっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
・歳出決算総額は、住民一人当たり958,515円で前年度と比較して増となっている。主な要因は災害復旧費が挙げられる。また、主な構成項目である人件費は類似団体と比較して低い水準にあるが、定年延長制度や再任用制度、会計年度任用職員制度導入の影響が大きく、令和2年度以降は増額となっている。また、県内町村と比較すると職員数は多く、平均年齢が高いため一人当たりの給与費が高くなっている。・補助費等は住民一人あたり208,954円で、前年度と比較して大幅に増加となっている。主な要因は、物価高騰対策事業や観光キャンベーン事業、新型コロナウイルスワクチン接種事業が挙げられる。また、一部事務組合負担金も増加傾向にあり、更にごみ処理施設大規模改修事業や消防タンク車購入事業等の臨時的な負担金が増加要因の一つになっている。補助費等については、事業内容の精査と負担金の適正化を図るとともに、町単独補助金についても必要性等を十分に検討し引き続き削減に努める。・繰出金は住民一人当たり102,029円で、前年度と比較して微増となっている。各特別会計への繰出金が多額であるため、他団体と比べ高い水準にある。特に農業集落排水事業及び公共下水道事業の繰出金は増加傾向で、繰出基準額のほか赤字補てん的繰出金も多額となっている。今後も経費負担のあり方の見直しを進めるなど普通会計への影響が過大とならないよう努めていく。
実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)
分析欄普通交付税が再算定により増額となったものの、災害関連経費に掛かる経費が多額となったため財政調整基金の取り崩しを行った。結果として財政調整基金残高率は前年度比0.54%減の8.38%となった。実質収支額についても、災害復旧事業の一般財源が減額になったことで2.42%増の7.76%と大幅に増加となった。実質単年度収支については、災害廃棄物処理費の減額やワクチン接種事業の減額により、前年度比0.43%増の-0.68%となった。災害対応経費や物価高騰対応により、すべての区分において比率が悪化している。昨今の物価高騰、人件費増加に伴う経常経費の増加は今後も継続してくことが予想され、来年度以降は更に厳しい財政状況が見込まれる。そのため、職員の退職者不補充や事務事業の見直し、施設運営費削減などこれまで以上の行財政改革に取り組み財政の健全化を図る。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)
分析欄すべての会計において収支が黒字となったため、連結実質収支も黒字となった。一般会計については、災害の工事入札における減額や災害廃棄物処理事業費の減額により不用額が発生したため、実質収支額の比率が大きくなっている。水道事業会計については、平成29年度から簡易水道事業と統合し、剰余額は黒字を維持しているものの、令和元年度をピークに減少傾向にある。公営事業において、国民健康保険事業、介護保険事業、後期高齢者医療事業は基準額どおりの繰出金により収支の均衡が図れている。公営企業において、上水道事業は基準額どおりの繰出金により、収支の均衡が図れている状況にあるが、農業集落排水事業及び公共下水道事業といった下水道事業は、繰出基準額のほかに赤字補てん的繰出金により収支の均衡を図っている。この赤字補てん的繰出金が多額であり、増加傾向にある。継続して黒字であるものの増加率は緩やかな増加となっており頭打ち状況や、増加率の減少に転じている会計もあるため、今後も全ての会計において、歳入確保及び歳出削減に努めて、財政の健全化を図る。
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実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄元利償還金については、繰上償還の実施による公債費削減と地方債の新規発行の抑制により年々減少傾向にある。しかしながら、過去の大型建設事業実施による元利償還金は依然として高い水準にあり、多額の公債費負担が続く。また、公営企業債の元利償還金に対する繰入金についても増加傾向にあり、同様に組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等についても増加傾向にある。今後についても、新庁舎建設事業の償還が始まることから元利償還金等(A)は高い水準で推移していく見込みである。そのため、急激な比率の改善は望めず、できる限り新規地方債発行の抑制に努め、繰上償還等の対策を講じ比率の改善を図っていく。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄将来負担額(A)に占める割合が高い地方債現在高については、新規発行の抑制及び繰上償還の実施により残高は減少傾向にあったが、平成30年度から令和2年度まで実施した新庁舎建設事業において約19億円を借り入れしたことにより、大幅に増額となった。また、公営企業債等繰入見込額についても急激な減少は見込めないため、将来負担額(A)は高い水準で推移する見込みである。充当可能財源(B)については、充当可能基金である財政調整基金や公共施設等整備基金等の残高が減少したことにより、充当可能財源(B)は減額となっている。今後の見通しとして、地方債残高は令和2年度をピークに減少する見込みで、公営企業債等繰入見込額は近年はやや増加傾向であるものの、将来負担額(A)は減少していく見込みである。依然として比率は高いため、今後も引き続き繰上償還の実施と地方債発行抑制等の対策を講じ、更なる財政の健全化を図っていく。
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基金残高に係る経年分析(2023年度)
基金全体(増減理由)令和4年度の大雨災害に係る復旧費や物価高騰対策事業費の一般財源が多額となり、財政調整基金を取り崩した。また、公共施設の長寿命化を見据えた改修の対応に公共施設等整備基金及び学校施設整備基金を取り崩した。減債基金は繰上償還のために積み立てしたが、基金全体としては約1億2,800万円の減となった。(今後の方針)災害や除排雪等の対応のため、財政調整基金の残高は標準財政規模の5%~10%を維持し、公共施設の維持管理及び長寿命化の対応として公共施設等整備基金、学校施設整備基金に積み立てていくことを予定している。 | |
財政調整基金(増減理由)令和4年度の大雨災害に係る復旧費や物価高騰対策事業費の一般財源が多額となり、財政調整基金を取り崩したことにより、財政調整基金の残高は約2,400万円の減となった。(今後の方針)災害や除排雪等の対応のため、残高が標準財政規模の5%~10%を維持する。 | |
減債基金(増減理由)臨時財政対策債償還費として約1,600万円、令和8年度以降に計画している繰上償還のため約2,200万円を積み立てたことにより増となった。(今後の方針)新庁舎建設事業等の大型事業の償還が始まる令和7年度までに基金を取り崩し繰上償還を実施する予定であるため、基金残高は減少する見込み。今後も公債費の平準化や利子軽減のための繰上償還に向けて計画的に積み立てていく。 | |
その他特定目的基金(基金の使途)・公共施設等整備基金:公共施設等の整備に要する経費の財源に充てる。・あじがさわ未来応援基金:寄附金を、活力あるまちづくりや、住民が心豊かに安心して暮らせるために必要な町の取り組みの財源に充てる。・学校施設整備基金:学校施設の整備に要する経費の財源に充てる。・森林環境整備基金:森林の整備、森林の有する公益的機能に関する普及啓発、木材の利用促進等に要する経費の財源に充てる。・災害復興基金:災害が発生した場合における町民生活の復興及び災害からの迅速かつ円滑な復旧に要する経費の財源に充てる。(増減理由)・公共施設等整備基金:日本海拠点館等の公共施設の長寿命化の対応として9,870万円取り崩したことにより減となった。・あじがさわ未来応援基金:ふるさと納税寄附金約2億9,000万円を積み立てた一方、町の発展に資する事業等に約2億9,100万円を充当したことにより約100万円の減となった。・学校施設整備基金:建設から約30年が経過する舞戸小学校屋上の改修経費に充当するため2,650万円を取り崩したことにより減となった。・森林環境整備基金:森林航空レーザ計測業務等に森林環境譲与税約1800万円を直接充当し、不足分の約1,100万円を取り崩したことにより減となった。・災害復興基金:災害対応経費に充当するための取り崩し及び積み立てがなかったため増減はない。(今後の方針)・公共施設等整備基金:公共施設の大規模な修繕等があった場合は取り崩すこととするが、公共施設の長寿命化に向けて積み立てていく予定。・あじがさわ未来応援基金:今後も寄附金を積み立て、同額程度を町の維持、発展に資する事業等に充当していく予定。・学校施設整備基金:小中学校の大規模改修及び学校備品の整備に向けて、5億円を目途に積み立てていく予定。・災害復興基金:災害時の必要経費を想定し、1億円を目途に積み立てていく予定。 | |
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄全国平均及び青森県平均よりも高い水準に位置し、類似団体内順位でも高い水準に位置している。公共施設総合管理計画を基に、計画的な施設の除却を行っているものの、前年度対比3.0ポイント高くなり公共施設の多くが老朽化が進んでいる状況である。また、除却・更新・長寿命化に取り組むにあたり、必要な施設への適切な管理と活用を図っていき、利用頻度・活用がなされていない施設の統廃合を住民理解を得ながら集約していく必要がある。 | |
債務償還比率の分析欄前年対比から29.7ポイント悪化している。類似団体中最下位に位置し、将来負担額に対して、基金の積み上げが少ないことや経常経費充当財源等が膨らんでいることから債務償還比率が高い水準にある。今後は、事業見直しによる新規発行債務の縮小を図り、経常経費削減を行いながら繰上償還を行うことで経常収支比率の改善を図り、未だ多く残っている大型事業による起債の繰上償還に向けた基金残高の積み上げを行っていく必要がある。 | |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析近年の将来負担比率については、改善傾向にあるものの類似団体と比較したとき大きく乖離が生じている。また、有形固定資産減価償却率については年々高まっており、町全体で施設老朽化が進み類似団体と乖離幅が拡大している。今後は、事業の見直しによる債務残高の抑制と新規借入債務の抑制を行いつつ、公共施設の除却による整理、必要施設の適切な管理を行い将来負担比率と有形固定資産減価償却率のバランスを保ちながら類似団体の数値へ近づけるように改善を図っていく。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析将来負担比率及び実質公債費比率は平成29年から令和2年までほぼ横ばいの状況であったが、比率の圧縮により改善傾向となるも、類似団体と比較すると依然として高い水準が続いている。今後も継続して、必要な事業は行いつつも事業の見直しによる経常経費の削減と新規借入債務の抑制、基金の積み上げを実施し、元利ともに負担の大きい債務の繰上げ償還による起債残高の圧縮に努め、将来負担比率及び実質公債費比率を押し下げて行く必要がある。 |
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施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
ほぼすべての項目で有形固定資産減価償却率が類似団体平均よりも高い値を示している。学校施設においては、大規模改修や耐震改修工事から10年が経過したことで減価償却率が高まっている状況にある。今後の予定として生徒・児童数の減少を考慮し統廃合を行うなどして学校施設の削減と施設更新・長寿命化を行わなければならない。施設の更新・長寿命化については、計画に沿った形で必要な施設の更新・長寿命化を実施しなければならいない状況にあるが、各項目でも段階的に行い、年度ごとの突出した借入額とならないよう平準化していく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率のほとんどの項目で類似団体平均を大きく上回っているものの、【庁舎】に関しては、令和2年度に新庁舎移転建設を行ったため類似団体平均を下回っている。施設の老朽化が進み、更新・長寿命化または除却を検討していかなければならいないが、町全体に集落が点在おり、【消防施設】、【市民会館】の施設も付随する形で整備されている。集落ごとに地域課題がある中で地域住民の対話を行い、理解を得ながら施設の持つ役割を統廃合・集約し、施設数のスリム化を図り、平準化された施設管理を行っていく必要がある。
財務書類に関する情報①(2021年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
前年度と比較すると、一般会計等において資産は約3.88億円(1.4%)の減少、純資産は約1.57億円(1.1%)の減少、負債は約2.30億円(1.7%)の減少となった。また、全体会計では資産は約27.99億円(8.9%)の増加、純資産は約8.39億円(5.9%)の増加、負債は約19.59億円(11.4%)の増加となり、連結会計では資産は約25.27億円(7.3%)の増加、純資産は約5.83億円(3.7%)の増加、負債は約19.44億円(10.3%)の増加となった。一般会計等では、流動資産の基金が前年度から大きく増加しているが、令和2年度に取得した新庁舎等の減価償却が令和3年度から始まったことで、減価償却累計額が増加したことにより、有形固定資産が減少、資産全体も減少した。全体会計では、水道事業会計が令和2年度まで含まれておらず、それによりインフラ資産の建物や工作物を中心に大きく増加し、全体会計のみで約30億円以上増加している。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
前年度と比較すると、経常費用は一般会計等で約5.57億円(7.1%)の減少となっている。一方、使用料や手数料などの経常収益は一般会計等で約0.39億円(21.9%)の減少となり、経常費用から経常収益を引いた純経常行政コストは一般会計等で約5.18億円(6.7%)の減少、臨時損益を加えた純行政コストは約4.79億円(6.3%)減少となっている新庁舎への移転や新型コロナウィルス対策によるり物件費等が増え、業務費用は増加したが、移転費用の補助金等が減少したことで、純行政コストの減少につながっている。また、全体会計のみでは微増しているが、連結会計では減少となっている。各会計で大きな増減はないものの、水道事業会計を計上したことで、全体会計においては使用料及び手数料などで大きく増加している。また、連結会計では。鯵ヶ沢地区消防事務組合が令和3年度から財務書類を作成したので、連結を開始している。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
前年度と比較すると、一般会計等では本年度末純資産残高が約1.57億円(1.1%)減少、全体会計では約8.39億円(5.9%)増加、連結会計では約5.83億円(3.7%)増加となっている。一般会計等においては、前述の通り純行政コストは減少しているが、財源については国県等補助金が減少したことにより、減少している。税収等は約10%増加しているが、今後も行政コストを縮減していきながら、財源を確保していく必要があるため、企業誘致や町内企業の収入増加に向けた支援活動と起業支援、Uターンの呼びかけや人口減少を緩やかに抑える、ふるさと納税への積極的な取組等により税収確保に努める必要がある。全体会計については、水道事業会計が入ったため、それにより変動が出ている。連結会計では鯵ヶ沢地区消防事務組合の財務書類を今年度から反映したことで、行政コストなどが大きく悪化している。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
本年度資金収支額は一般会計等で約0.15億円のマイナスで、資金残高は約1.67億円に減少した。全体会計では約1.54億円のプラスで、資金残高は約4.27億円に増加、連結会計では約2.01億円のプラスで、資金残高は約6.57億円に増加した。物件費の支出において43.5%増えているが、補助金等支出が35%ほど減少した為、業務支出は減少している。公共整備費支出については令和2年度で新庁舎の建設等により20億円超の計上があったため飛びぬけて高く、その影響で地方債の発行収入も多くなっていたが、今年度は基金の積立金として計上しているため、元年度以前よりも投資活動収支は高めの水準となっている。全体会計では、水道事業の影響で現預金が増加しており、連結においても消防事務組合の関係で業務支出などが大きく増加している。
財務書類に関する情報②(2021年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たりの資産額については、類似団体の平均よりも200万円以上下回っている。当町も令和2年度に新庁舎建設等により資産額が増えているが、類似団体の平均も令和2年度に大きく増加しており、分類が変わったことが予想されるが、令和元年度以前と比べると同等の水準である。反対に、庁舎建設により有形固定資産減価償却率が少し改善されたとはいえ、未だに類似団体よりも悪く、70%を超えている。今後も施設の更新等だけではなく、統廃合や利用率の低いものなどの除却などを検討する。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率については50.5%と類似団体よりも25%ほど低く、新庁舎建設した令和2年度に9%ほど下落している。これまでにおいても、計画的な基金の積み立てや地方債償還と借入のバランスが崩れていた側面もある。今後については、公共施設等の大きな建替え等は予定していないため、徐々に純資産比率も回復していくことが見込まれるが、長寿命化や人口減少に伴う施設等の最適化を視野に、計画的な地方債の借入と償還を進め、将来世代負担比率を押し下げる方向で検討していくことが求められる。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストについては類似団体よりは低い水準である。人員などを大きく減らすことについては行政サービスの質の低下に直結する為、物件費などの圧縮、業務の効率化を進め、施設の適正管理などを念頭に公共施設等総合管理計画への反映及び実行を図る。反対に、人口減少により今後も使用料及び手数料については自然と下がってしまうため、施設利用料の向上、維持管理コストを再算定した上で適正な料金水準を見直すなどの対応が必要である。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額については、平均よりも25万円程高い水準となっている。令和2年度に新庁舎の建設により20億円超借入していることもあるが、今後の計画的な償還及び起債の発行を実施していくことが重要である。自然災害なども影響し、令和4年度以降の負債の状況についても芳しくないことが予想されるが、基礎的財政収支はの水準は類似団体よりも健全な値を示しているため、地方債の償還と減債基金等の積増しなど、長期的な視点での対応が求められる。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
経常費用も減少となっているが、使用料及び手数料等の経常収益は前年度から大きく減少しているため、受益者負担比率は類似団体平均値よりも低い水準となった。新型コロナウィルスによる施設の利用頻度減少による部分も大きく、更に人口減少は進行している為、公共施設等の適正管理により、経費の縮減を図るとともに、公共施設の使用料の適正化や施設利用の促進を促す住民への周知活動を積極的に行った上で受益者負担の公平性、公正性の確保に努める。また、今後も利用頻度の向上が難しい施設等に関しては、統廃合などを積極的に住民と協議していくことが重要である。
地方財政ダッシュボードについて
本ウェブサイトは、地方公共団体の財政に関するオープンデータのうち再利用困難なものを収集・整理し、
日本の経済学・財政学・情報技術の発展をめざして公表する場です。またオープンサイエンスの意味合いも含みます。
原典は、以下の資料です。参照先として(澁谷英樹「地方財政ダッシュボード」、(https://shibutani.org)
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収録資料
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| 「経営比較分析表」
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