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山口県岩国市:簡易水道事業の経営状況

🏠岩国市

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収録データの年度

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経営比較分析表(2023年度)

経常収支比率

累積欠損金比率

流動比率

企業債残高対給水収益比率

料金回収率

給水原価

施設利用率

有収率

経営の健全性・効率性について

岩国市の簡易水道事業は、岩国港から高速艇で約1時間に位置する離島の柱島で管理・運営を行っている。令和2年度から一部法適用による企業会計に移行したため、令和元年度については左図の各指標に計上されていないが、その決算状況は令和2年度決算の状況とほぼ同様の傾向であり、「人口減少による給水収益の減少」、「施設の老朽化」については、検討課題としているところに変わりはない。①経常収支比率は100%であるが、収益の大半は一般会計からの繰入金で賄われている。②累積欠損金については赤字補填として、一般会計から繰入れており、発生していない。③流動比率は100%を下回っているが、企業債の償還金は一般会計からの繰入金により賄われるため、資金不足は発生していない。④企業債残高対給水収益比率は、施設の大規模改修等がなく新規起債の借入が無かったこと、令和5年7月に実施した料金改定の結果、数値が減少し類似団体平均値を下回った。⑤⑥⑦の各指標については、いずれも急激な過疎・高齢化による水需要の減少から、類似団体平均値と比較すると、大きくかけ離れている。⑧有収率は令和4年に発生した漏水の解消に伴い、改善が見られた。

有形固定資産減価償却率

管路経年化率

管路更新率

老朽化の状況について

施設の大半が昭和40年代後半に整備され、その多くが法定耐用年数を超えている状況である。有形固定資産減価償却費及び管路経年化率も類似団体平均値と比較し高い状況であり、管路からの漏水件数も年々増加傾向にあるため、更新の必要性は高まっている。令和5年度においては、管路を更新する必要があるような大規模な漏水が発生しなかったことから管路更新率が0%であった。きめ細やかな維持・修繕を継続し、施設の長寿命化を図りつつ、適宜、主要な管路を計画的に更新していくことにより、水道水の安定供給に努める。

全体総括

離島での事業運営ということもあり、加入率・収納率はほぼ100%ではある。令和5年度中に料金改定を実施したことにより料金回収率が若干上昇したものの、引き続き人口減少は進んでおり、給水収益は今後も減少していくとみられ、収益全体に対する一般会計からの繰入金の割合は増加していくと考えられる。重要なライフラインである水道水の安定供給を維持していくことはもちろんであるが、同時に財政健全化にも努める必要がある。人口減少や施設の老朽化などを踏まえ、今後はより一層効果的な投資や細やかな維持・補修を行う必要がある。今後も的確な将来の収支見通し等を立て、同時に経営戦略に基づく計画的な経営を行っていくことで、さらなる経営改善に努める。

出典: 経営比較分析表,

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