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地方財政ダッシュボード

京都府与謝野町の財政状況

🏠与謝野町

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

3カ年平均は昨年度と比較して増減なしであるが、類似団体との比較では大きく平均を下回っている。単年度では基準財政需要額、基準財政収入額とも増加し、数値自体は0.008ポイント増加しているが、今後も交付税に依存した財政運営となることは必至であり、財政指数は低水準で推移していく見込で、財政力の弱さは顕著になっている。今後は施設の統廃合などによる歳出抑制に努め、財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

昨年度と比較して1.7ポイントの増であり、依然として類似団体平均を超過している。歳入の経常一般財源額は、基準財政収入額の増加により普通交付税が減少し、歳出の経常一般財源額は、会計年度任用職員報酬の増加による人件費の増加や一部事務組合負担金の増加による補助費等の増加により増加したことが要因である。類似団体平均を超過している要因は、令和元年度からの幼保無償化の通年化に伴い、経常経費充当財源であった保育所保育料が減となったため、経常一般財源が増加したことである。また、繰出金、公債費は依然として高い水準にあるため、普通建設事業費の緊縮などによる公債費の抑制と繰出金の対策となる取組みの継続が必要である。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費は、平成18年の合併以降、勧奨退職や採用調整等により着実に削減を進めてきたが、合併10年を経て職員の削減が業務に支障を来すなど、現状から大幅に職員数を削減することが困難な状況にある。昨年度と比較して2,369円の減となっており、新型コロナウイルスワクチン個別接種委託料や公共施設解体交付費等の減が大きな要因である。ラスパイレス指数の水準は高くないものの、人件費の抑制に繋がっていない現状である。物件費等については抑制状況にあるが、施設の統廃合も含め、抜本的な取組みが必要である。

ラスパイレス指数の分析欄

昨年度と同水準であるが、類似団体平均との比較では2.6ポイント下回り水準である。今後も引き続き給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

合併により、3町と3つの一部事務組合を普通会計に含むことになったため、類似団体平均を上回っている。今後も適切な定員管理に努める必要がある。

実質公債費比率の分析欄

昨年度と比較して0.4ポイント増加となり、類似団体平均との差は10.8ポイントと昨年度と比べ0.2ポイント広がった。今後は令和9年度までに大規模施設整備を行う中でも、町の財政計画に基づき地方債の発行抑制を行う等の対策を講じるとともに、下水道道等の公営企業会計にかかる公営企業債の償還が減少に転じる等、準元利償還金が減少することから、令和5年度の比率をピークとして実質公債費比率も減少に転じる見込みである。

将来負担比率の分析欄

地方債現在高の減により、昨年度と比較して4.7ポイントの減、過去最低値の平成27年度の93.5%を更新し、京都府平均を下回ったが、例年同様に類似団体平均を大きく上回っている。公営企業債繰入が減となるなどのマイナス要因があったが、令和元年度の大規模事業による起債現在高の大幅増の影響により将来負担比率が高い水準で推移することが予想される。今後も事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

合併以後に進めてきた勧奨退職、採用調整等により、類似団体平均とほぼ同数値で推移しており、今後も職員の定員管理とともに、事務事業の効率化による時間外手当の抑制などの人件費の抑制に努めなければならない。

物件費の分析欄

類似団体平均と比べ7.4ポイント低い水準にあり、前年比では0.7ポイントの減となっている。一部の公共施設が町直営となり指定管理料が減少したことが要因である。引き続き、機能が重複する施設を整理、統合といった抜本的な改革を進めていく必要がある。

扶助費の分析欄

子育て支援事業(児童生徒医療費の軽減)など、町独自の福祉施策を実施しているものの、人口減少による影響で類似団体平均より4.4ポイント減となっている。

その他の分析欄

昨年度と比較して0.2ポイント減少しているが、類似団体平均との比較では大きく上回っている。その要因としては、下水道特別会計への繰出金が大きいが、使用料金の適正化等により、繰出金の圧縮を図る必要がある。

補助費等の分析欄

昨年度と比較して1.8ポイント増加している。ここ数年は類似団体平均を下回る数値で推移しており、今後も補助金対象団体や金額の見直し等により更なる削減を図る必要がある。

公債費の分析欄

昨年度と比較して0.1ポイント減少しているが、類似団体平均との比較では大きく上回っている。大型事業に充てた起債の償還開始により公債費は増加傾向にある。今後も大規模事業が実施・計画されていることから、普通建設事業の圧縮、すなわち起債発行の抑制に努めなければならない。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率は類似団体平均と比較して3.2ポイント下回っている。扶助費、物件費、補助費等は類似団体平均を下回っているが、本比率で類似団体平均との差が小さいのは、他会計繰出金が多額であることが要因である。今後は実質公債費率等の指標の動きに注視し公債費の抑制に努めなければならない。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

人口減少により、住民一人当たりのコストは全体的に増加傾向であることに加え、多くの費目で類似団体平均を上回っており、合併後の歳出のスリム化が進まず、財政規模の縮小が図れていない状況にある。本年度は消防費が大きく減少しているが、前年度に実施した新型コロナウイルス経済対策事業(住民生活商品券事業)の皆減が主な要因である。民生費では物価高騰対策生活者支援事業や高齢者福祉施設整備助成事業の実施による皆増、商工費では物価高騰対策商工業者支援事業の実施による皆増やクアハウス岩滝の直営化による経費増加などの要因で、大きく増加した。また、公債費は類似団体平均と比較して大きく上回っており、土木費の類似団体平均を上回る要因である下水道特別会計への繰出金については、これまでと同様に手立てを行う必要がある。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人口減少により、住民一人当たりのコストは全体的に増加傾向であることに加え、多くの費目で類似団体平均を上回っており、合併後の歳出のスリム化が出来ていない状況にあることが分かる。本年度は、後年度公債費を抑制するために繰上償還を実施したことから公債費が増加している。また、つばきこども園新築等の大規模事業に係る元金償還が開始し、今後も公債費は類似団体平均を大きく上回る水準で推移する見込みである。繰出金は、これまで同様に類似団体中1位であり当町の財政における大きな負担であるが、下水道事業に対し毎年10億円近い額の繰出金は、料金改定等を行ったとしても、即時的に解消されるものではなく、財政負担においては最大の課題になっている。今後も、普通建設事業費の緊縮などによる公債費の抑制と、繰出金への対策に努めなければならない。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

財政調整基金残高は、取り崩しを行ったことにより前年と比較し減少となっている。実質収支額は前年と比較して減少している。そのため、実質単年度収支は、財政調整基金の取り崩しの実施や公債費の繰上償還の実施により、平成30年度以来の赤字となった。今後も施設統廃合に伴う大型整備事業等が控えており、事務事業評価等の実施により事業見直しを行うなど行財政改革の推進に努めなければならない。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

全会計黒字となっている。しかし、特別会計は依然として繰入金割合が大きく、一般会計に強く依存している。下水道事業等の法適用化が推進される中、移行した場合でも料金改定や利用促進対策等による安定的な収入確保を講じ、一般会計からの繰入金に頼らない経営が行えるよう努める必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

実質公債費比率は昨年度との比較で3カ年平均の比率は0.4ポイント増であり、類似団体平均との差は10.8ポイントと昨年度よりも広がっている。一般会計の元利償還、公営企業会計の元利償還金に対する繰入金は徐々に減少傾向にあるが、全会計のバランスを見渡して、計画的な起債発行を努めていく必要がある。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

昨年度と比べ、分母を構成する普通交付税は減となっており、繰上償還の実施により地方債残高が減少し、4.7ポイントの減となっているが、類似団体平均を大きく上回っている。償還が進むにつれて地方債残高は減少していくが、今後も大規模建設事業の実施が予定されおり、計画的な地方債発行に努めなければならない。加えて比率が大きくなっている要因が繰出金にあるため、繰出金の見直しを行わなければ将来負担は解消されず、今後も比率が悪化していく懸念がある。

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

(増減理由)令和5年度は財政調整基金を1億3,000万円取り崩すなどしたため、基金全体で約1億1,000万円の減額となった。一方で公共施設等総合管理基金に3,000万円を積立て、減債基金に1億円を積立てて繰上償還を実施する等、将来の負担に備えた基金の積立てや活用を行うことができた。(今後の方針)今後も基金活用により効果的に事業を進めていくこととし、全体的な事務事業の見直しも同時に行い、無為に基金を取り崩す財政運営にならないよう努める。

財政調整基金

(増減理由)令和5年度については、1億3,000万円の取り崩しを行った。減債基金と公共施設等総合管理基金への積立てを1億3,000万円行ったことによる収支不足が原因となり、約1億円の減額となった。(今後の方針)これまでから普通交付税の逓減のほか、一般財源総額の減少も基金取崩の大きな要因となっていることから、全体的な事務事業の見直しを行うことで無為に基金を取り崩すことのないよう財政運営に努める。

減債基金

(増減理由)令和5年度に実質公債費比率、将来負担比率の抑制を図るため、減債基金約1億300万円を活用し地方債の繰上償還を実施した。一方で一般財源により約1億円の積立てを行ったため、前年度比で残高の大きな変動はなかった。(今後の方針)今後予定している大規模事業の実施に伴う実質公債費比率悪化の抑制のために、後年度に活用できるよう引き続き減債基金の積み立てに努める。

その他特定目的基金

(基金の使途)〇地域振興基金…町民の連帯の強化及び均衡ある地域振興を図るための事業に活用。〇公共施設等総合管理基金…公共施設の建設及び整備並びに車両の保全等の事業に係る経費に加え、解体等の除却に係る経費財源として活用。〇有線テレビ放送等施設基金…有線テレビ放送等施設の大規模な改修等に要する費用に充て活用。〇ふるさと人づくり基金…「自ら考え自ら行う地域づくり」の意識を広め、活力と魅力ある与謝野町のまちづくりを進める人材の養成に活用。〇ひと・しごと・まち創生基金…人口減少かつ少子高齢社会において、将来にわたって活力ある町の地域社会を維持及び発展させるため、豊かな生活を安心して営むことができる地域社会の形成、地域社会を担う多様な人材の確保及び地域における魅力ある就業機会の創出を一体的に推進する「与謝野町ひと・しごと・まち創生総合戦略」に係る事業に活用。(増減理由)地域振興基金において生活交通路線維持確保事業(11百万円)、地域づくり支援事業(5百万円)等へ活用公共施設等総合管理基金の34百万円の積立(今後の方針)各種基金の使途に則る事業へ活用していくとともに、基金の使途の明確化を図るために、個々の特定目的基金に積み立てていくことを予定している。また、公共施設建設基金については、令和5年度に公共施設等総合管理基金に条例改正し、公共施設の整備事業に活用するだけでなく、公共施設マネジメントを推進するため、施設の長寿命化や老朽化施設の解体等、柔軟に活用していく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

当町は、合併団体であるため多くの施設を管理していますが、条例上の施設廃止が進んでも、財政負担の面から施設の解体まで進んでいないケースがあり、高い比率となっています。今後、学校給食センタ―の整備や町内保育所を3地域ごとの認定こども園に統合等、既存施設の複合化、老朽化施設の廃止等を進め、比率低下を見込んでいますが、既存施設の減価償却も進んでいるため、大きな比率の改善は見込めない状況にあります。

債務償還比率の分析欄

類似団体と比較し、大きな開きがあります。施設統廃合等に係る大型建設事業、宮津与謝環境組合の分担金等により、令和6年までは債務償還比率が減少傾向に転じるのは困難となっています。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率、有形固定資産減価償却率ともに類似団体内平均値を大きく上回っている状況にあります。将来負担比率は準元利償還金の比率が高いため、一般会計が負担すべき下水道事業会計の公債費に充てられる繰出金(補助金、出資金)が増大していることが大きな要因となってますが、今後、下水道事業会計の元利償還が進むにつれて将来負担比率は減少する傾向にあります。有形固定資産減価償却率については、既存施設の減価償却が進んでいるため、長期的には比率は増加する傾向になります。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率、実質公債費比率ともに類似団体平均値と比較して大きな数値となっています。平成27年度以降加悦中学校の改築、認定こども園2園の新設等の大規模事業、宮津与謝環境組合のごみ処理施設の建設負担金等により多額の起債を発行し、現在も給食センター移設工事や野田川地域認定こども園の新設に着手しているため、令和6年までは高い水準で推移する期間になると予測しています。これらの期間における予測をふまえて、事業の見直し、公債費の増大に繋がる普通建設事業の抑制を積極的に進めるとともに、計画的に有利な起債、基金を活用し、公債費の抑制に努めます。

施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

・道路については、新設ではなく、老朽化に対応する長寿命化工事が主となるため、ほぼ横ばいで推移しています。・橋りょう・トンネルについては、橋りょう長寿命化計画により、橋りょう補修を進めており、ほぼ横ばいを推移しています。・学校施設については、平成28年度の加悦中学校の全面改築を行ったことにより、以降は類似団体平均程度に収まっています。令和2年度に加悦地域の小学校が統廃合が完了しましたが、野田川地域の小学校統廃合が進んでおらず、減価償却が進む傾向にあります。・公営住宅については、類似団体と比較して公営住宅が多い状況であり、今後も老朽化した施設から順次解体することとしています。・公民館についても類似団体と比較して老朽化が進んでいる状況です。建て替えとなると住民負担も伴うため、長寿命化を図る等検討する必要があります。・認定こども園・幼稚園・保育所については、つばきこども園の新園舎開園に伴い、保育所が統合され旧施設が廃止となったことから令和5年度の減価償却率が減少しています。

施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

・図書館については、生涯学習センター知遊館(岩滝)に図書館本館を併設し、旧町(野田川、加悦)単位で分館を設置しています。本館は平成13年開館と比較的新しいですが、分館は昭和57年、昭和50年供用開始となるため老朽化が進んでおり、今後、図書館のあり方についても検討をしていきます。・一般廃棄物処理施設については、類似団体と比較しても高い比率となっています。宮津市、伊根町と宮津与謝環境組合を組織し、令和2年度に新ごみ処理施設が稼働したことから、これまでの施設は順次閉鎖することとしているため比率の低下を見込んでいますが、既存施設の減価償却も進んでいるため大きな比率の改善は見込めない状況です。・福祉施設は類似団体と比較して高い比率となっています。老朽化が進んでおり、総合管理計画に基づき閉鎖している施設もあるため、減価償却率の上昇要因となっています。閉鎖施設の活用・廃止について今後検討していきます。・消防施設は合併以降詰所の耐震補強、改修を行っており類似団体平均程度で推移しています。今後も横ばいで推移すると見込んでいます。・市民会館は類似団体と比較して高い比率となっています。中央公民館を除き改修する方針ですが、全体的に老朽化が進んでおり今後も比率の増加を見込んでいます。・庁舎は類似団体と比較して高い比率で推移しています。今後は空調設備などの付属設備の改修等の課題があります。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,