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地方財政ダッシュボード

三重県津市の財政状況(2022年度)

🏠津市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は0.68となり、類似団体平均を下回っているが、10の市町村合併による広大な面積と多様性ある地域性により、類似団体と同様の推移をしていないものと考える。引き続き、市税の収納率向上などに努め、自主財源の確保を図る。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率については97.5%となり前年度比4.8ポイント増加となった。増加の要因について、経常一般財源の決算額が、前年度に比べ歳入については減少し、歳出は物件費(光熱水費等)や公債費が増加したことによる。類似団体も同様に推移したため、平均値を上回る結果となった。社会保障等関係経費の自然増に加え、合併特例債等の公債費負担に対し基金等の確保を図るとともに、経常経費の縮減を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費については、期末勤勉手当の支給率の引下げなどによる影響で、前年度と比較して減額となり、物件費については、プレミアム付商品券発行事業や光熱水費による影響で増額となったことから、1人当たりの額が2,012円の増額となった。今後も業務改善に努め、コストの低減を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は、99.4と前年と比較して0.1ポイント減少している。この主な要因としては、経験年数階層内における職員分布の変動(職員構成の変動)によるものである。本市は、従来から人事院勧告の趣旨を尊重し、給与改定を実施しており、引き続き国、他の地方公共団体及び民間給与との均衡を踏まえ、給与の適正化に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口1,000人当たり職員数は8.61人と前年と比較して0.04ポイント増加している。本市では合併以降、定員管理の適正化に取り組み、平成26年度には合併時の総職員数の2割削減を達成したが、令和4年度においては、職員数について前年度からの変化は無いものの、分母となる人口が減少したことにより指数は増加した。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は4.9%となり、前年度より0.2ポイント増加した。単年度数値では5.3%と前年度比0.6%の増加となった。増加の要因について、合併後に実施した大規模事業の償還により元利償還額が上昇したことによる。今後も、合併特例債を中心とした大規模事業の償還が続くが、交付税算入が有利なことから、単年度比率の急激な上昇とはならないと考える。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は32.1%となり、前年度比3.6ポイントの減少となった。観光施設整備事業や、消防署整備事業などにより市債を借り入れたものの、合併後に実施した大規模事業の償還や臨時財政対策債により元利償還額が増加傾向にあり、償還額が借入額を上回ったことによる地方債現在高の減少などが要因である。今後、地方債現在高は減少する見込みだが、事業の優先度の判断や活用する財源の選択を行うなど、引き続き、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

本市では平成18年の合併以降、定員管理の適正化に取り組み、平成26年度には合併時の総職員数の2割削減を達成している。令和4年度の人件費は、期末勤勉手当の支給率の引下げなどによる影響で減額となっているものの、経常収支比率では前年度比0.5ポイント増加となっている。また、類似団体平均を3.6ポイント上回る高い水準となっていることから、引き続き、業務改善などに努める。

物件費の分析欄

物件費については決算額は増加し、経常収支比率は1.6ポイント増加となったことから、類似団体平均との比較では0.5ポイント上回っている。市町村合併等により保有する施設が多い状況であることから、公共施設の在り方を見直す中で、施設の統廃合を図り、維持管理経費の縮減につなげる。

扶助費の分析欄

扶助費の経常収支比率は、決算額が減少しているものの、前年度と比べ0.4ポイント増加しており、類似団体平均よりも低い水準となっている。障害者総合支援法関係事業が増額となった一方、財源が国補助金の子育て世帯等臨時特別給付金給付事業及び住民税非課税世帯等臨時特別給付金給付事業が大幅に減額となっている。今後も社会保障経費については増額が見込まれることから、動向を注視していく。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は12.3%と前年度と比べ0.4ポイント増加となった。合併浄化槽の受け入れ等に伴う維持管理対象浄化槽の基数の増などによる市営浄化槽事業に対する繰出金の増や高齢者の増等による後期高齢者医療事業に対する繰出金の増によるものである。今後も高齢化の進展などによりこの傾向は続くことが見込まれるため、介護予防の推進等により、経費の縮減に努めていく。

補助費等の分析欄

補助費等については、公共下水道事業への繰出金の増などにより決算額が増加したことにより、経常収支比率は0.4ポイント増加となり、類似団体平均との比較では0.7ポイント上回っている。市が出資する法人等の団体への補助金等について、補助対象経費や事業内容を精査し、見直しを行うことなどにより経費縮減に努める。

公債費の分析欄

減税補てん債や学校教育施設等整備事業債などの償還元金の減額があったものの、臨時財政対策債や合併特例事業債の増により、公債費の経常収支比率は1.5ポイント増加となり、類似団体平均に比べて4.7ポイント上回っている。令和5年度をピークに大規模事業の償還に伴い公債費負担の増が見込まれるため、今後の新規発行については、事業の選択により償還とのバランスを注視しながら市債の管理に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率は3.3ポイント増加している。普通建設事業費や補助費等が増額となったものの、国庫支出金や市債が減少したことによるものである。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費は本庁舎大規模改修事業の終了等により一人当たりのコストが9,470円減、民生費は子育て世帯等臨時特別給付金給付事業等の減により9,571円減となった一方、商工費はプレミアム付商品券発行事業により2,086円増、消防費は北消防署整備事業により1,124円増となった。土木費は50,230円となっており、類似団体平均に比べ高どまりしているのは、大谷踏切拡幅工事による道路新設改良事業、香良洲高台防災公園などの都市公園整備事業等の継続した普通建設事業費によるものである。公債費については、合併特例事業債を活用し、合併後の一体的なまちづくりに取り組んでいるため、この償還が続いている。住民一人あたり43,275円で、前年度比2,682円の増となり、類似団体と比べ16,760円高くなっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費は、市町村合併以降取り組んできた職員数の削減の当初の目標を平成26年度で達成したものの、類似団体と比較すると依然として高い水準にある。なお、令和2年度より、会計年度任用職員制度への移行による影響で、住民一人あたりのコストは高止まりとなっている。扶助費については、子育て世帯等臨時特別給付金給付事業及び住民税非課税世帯等臨時特別給付金給付事業の減額などにより住民一人当たりのコストは減(14,311円)となり、積立金はスポーツ振興の積立金などによる減(-9,138円)となっている。普通建設事業費については、北消防署整備の影響などにより、住民一人当たりのコストは前年度より3,088円増となった。今後については、公債費の増加が見込まれる中で健全な財政運営を行っていく必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

歳入は地方交付税の増(5.0億円)や市税収入の増(前年度3.7億円)があったものの、国庫支出金の減(前年度-47.1億円)や市債の減(前年度-27.5億円)などにより減少し、歳出においても、普通建設事業費の増(8.0億円)があったものの、扶助費の減(前年度比-40.7億円)などにより減少したが、歳入の減少幅が歳出よりも大きかったことから実質収支額は2.87ポイント悪化した。地方交付税の増などにより財政調整基金の取り崩しは行わず基金残高は増加し、財政調整基金残高の標準財政規模比は2.23ポイント増加している。今後も事業の選択や見直し、有利な財源の活用等に取り組みながら改善するよう努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

令和4年度の津市の一般会計、特別会計、企業会計で赤字になった会計はなく、近年の状況から市全体として安定して黒字を計上している。モーターボート競走事業会計については、平成29年度に特別会計から企業会計に移行したが、老朽化した施設の整備のために一般会計への繰出を見送ったことや、年間場間場外発売事務受託収益の増等による流動資産の増加などから、黒字幅が増加傾向となっている。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

市町村合併後に、一体的なまちづくりの推進を目的に取り組んできた大型プロジェクトの実施や産業・スポーツセンター、認定こども園等の整備、学校施設大規模改造などの大規模事業により合併特例事業債をはじめとする元利償還金は増となった。近年は有利な地方債を活用していることから実質公債費率は急激な上昇とはならず、ゆるやかに上昇するものと見込んでいる。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

職員の若年化などによる退職手当負担見込額の減少、合併特例債等の地方債の元金償還により、地方債現在高が減少したこと及び基金残高の増などにより、将来負担額が減少し、将来負担比率の分子は減少している。今後は学校施設改修、道路整備等で借入を予定するが、合併特例債を財源として活用することなどにより将来負担比率への影響はある程度抑制できるものと考えられるが、財政調整基金などの充当可能基金の減少も見込まれるため、将来負担比率が上昇することが予想される。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)財政調整基金を14.4億円積み立てたこと等により。基金全体としては2億円の増。(今後の方針)財政調整基金については、予算編成時の財源調整のため一定額の確保に努める。また、特定目的基金については、それぞれの目的に応じて計画的な活用を行う。

財政調整基金

(増減理由)決算剰余金による新規積立金の増(今後の方針)市税収入等の大幅な伸びが込めない中、市政運営を支える財源として計画的に取り崩していくことから減少予定ではあるが、予算編成時の財源調整のため一定額の確保に努める。

減債基金

(増減理由)地方債の償還に伴い、6.9億円を取崩したことによる減(今後の方針)これまで計画的に積立てを行ってきたが、平成30年度から大型事業に係る地方債の元金の償還が始まったことにより元利償還金の額が大きく増加していることから、今後も取り崩しを行いながら償還を行う予定である。

その他特定目的基金

(基金の使途)まちづくり振興基金住民の一体感の醸成及び地域振興に必要な財源を確保することにより、まちづくり振興事業を推進する。美杉地域振興事業基金美杉地域における地域振興に係る事業の実施に必要な財源を確保する。ふるさと津かがやき基金ふるさと津市の未来に向けての発展を支援しようとする者からの寄付金を積み立て、本市のまちづくり事業の推進に寄与する。(増減理由)まちづくり振興基金子ども医療費助成(市単分)、新市まちづくり計画に挙げている合併後のまちづくりに関する事業により3.5億円を取り崩したことによる減少。ふるさと津かがやき基金令和4年度中に頂いた寄附金等を2.1億円積み立て、令和3年度以前に頂いた寄附をこどもたちが未来に向かってかがやくまちづくりなどの事業により1.9億円取り崩したことによる増(今後の方針)まちづくり振興基金合併特例債事業を原資に合併後のまちづくりへの財源として活用する目的で設置した基金であり、その活用については償還元金の範囲と定められており、平成30年度に償還が完了したことから、今後は積極的に活用する予定。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

類似団体平均より高い水準にあるが、当市では、公共施設等総合管理計画を基に、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。今後も管理計画を実効あるものにしていくため、体制や仕組みの整備に取り組んでいく。

債務償還比率の分析欄

市町村建設計画によりごみ処理施設やスポーツ施設の建設に合併特例事業債を発行してきたことから、将来負担額は高い水準にある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、令和4年度は地方債現在高の減少などにより改善したが、引き続き、財源の確保や歳出予算縮減の徹底等により財政の健全化に努める。また、有形固定資産減価償却率については、類似団体よりも高く、上昇傾向にあり、公共建築物の延床面積は類似団体に比べて多く、建築後30年以上を経過した施設の延べ床面積は全体の60%を超えている。公共施設等総合管理計画に基づき、今後、施設の有効活用、複合化・集約化などを図りながら、老朽化対策に取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、類似団体と比較して高く、将来負担比率も高い水準にある。市町村合併後に進めてきた大規模事業により、増加傾向にあった地方債残高は令和元年度をピークに減少傾向であるが、元利償還金は上昇傾向にあり、令和5年度まで上昇傾向は続く見込みである。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

ほとんどの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体を上回っており、特に漁港、児童館、認定こども園・幼稚園・保育所、公営住宅は高い水準にある。公営住宅については、建設から相当年数が経過し老朽化が著しい建物が多いことから、既存ストックの長寿命化を図るため公営住宅等長寿命化計画に基づき、計画的な改修・改善を進めている。児童館については、市立で5館あり、耐震性は確保されているが、築30~40年を経過している施設も多く、老朽化が進んでいる。配置が地域的に偏っていることや利用状況の実態に鑑み、青少年を含む子どもの居場所づくり事業への転換を図り、施設の在り方について検討していく。また、保育所と幼稚園の一体化による幼保連携型認定こども園に整備することで施設の最適配置を図るとともに、老朽化した保育所を廃止した幼稚園に移転するなど施設の最適化を図っている。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は図書館(64.8ポイント)である。図書館については、市内9館2室あるが、一人当たりの面積は類似団体の中で低い状況にあることから、今後、資料や情報の提供・調査等の図書館サービスのあり方について、指定管理者制度の導入による管理運営方法を含めて検討していく。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から19,927百万円の減少(▲3.8%)となったが、資産総額のうち有形固定資産の割合が93.9%となっており、これらの資産は将来の維持管理及び更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体会計においては、資産総額が前年度末から15,785百万円減少(▲2.0%)し、負債総額は前年度末から8,114百万円減少(▲2.7%)した。資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて263,528百万円多くなるが、負債総額も下水道整備事業等に地方債(固定負債)を充当したこと等から170,226百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は123,851百万円となり、前年度と比べて1,848百万円増(1.5%)であった。業務費用の方が移転費用よりも多く、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(43,811百万円、前年度比833百万円増)であり、純行政コストの37.9%を占めている。施設の集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理を図ることにより、経費の縮減に努める。全体会計においては、一般会計等と比較すると、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益は69,710百万円多くなっているが、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が49,836百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(99,552百万円)が純行政コスト(115,580百万円)を下回っており、本年度差額は▲16,028百万円となり、純資産残高は13,895百万円の減少となった。市税等の各種収納金については、これまで行財政改革の推進において目標収納率を定めるなど収納金の確保に努め、税収等は765百万円の増となったものの、国県等補助金が4,715百万円の減少となったことにより、財源は全体として前年度を下回ることになった。全体会計においては、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険料や介護保険料が税収等に含まれ、一般会計等と比べて税収等の財源が21,782百万円多くなっており、純資産残高は前年度と比較し7,671百万円少なくなっている。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は3,689百万円となり、税収等の不足分を補うため、まちづくり振興基金等を取り崩したことから、投資活動収支は499百万円となっている。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を下回ったことから、▲6,344百万円となっており、本年度末資金残高は前年度より2,155百万円減額の1,047百万円となった。全体会計においては、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より11,589百万円多い15,278百万円となっている。投資活動収支では、水道管の老朽化対策事業等を実施したため、▲4,968百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲7,689百万円となり、本年度末資金残高は前年度から2,621百万円増加し、26,435百万円となった。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は、合併前に旧市町毎に整備した公共施設があるため、保有する施設数が非合併団体よりも多く、類似団体平均を上回っている。しかし、老朽化した施設が多く、前年度末に比べて6.3万円(▲3.3%)減少している。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、今後30年間の取組として公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

市域が広域なことから純行政コストが税収等の財源を上回り、純資産が減少しており、純資産比率は類似団体平均値を5.5ポイント下回ることとなった。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、「行政経営計画」等に基づき経営資源の効果的な活用等を推進し、行政コストの削減に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており、また昨年度に比べ0.8ポイント増加している。特に、市町村合併等により所有する施設が多いことから、純行政コストのうち物件費等の5割を超える減価償却費が、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが高くなる要因となっていると考えられる。公共施設の最適化に向けて、推進体制、総合的管理や指定管理者制度の導入などの市民協働・公民連携のための仕組の整備などを一層推進し、行政コストの削減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支と業務活動収支が黒字となったため、4,683百万円の黒字となっている。投資活動収支が黒字となっているのは、事業が終了したことなどにより主に公共施設等整備費支出が減少したことによるものである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

経常収益は昨年度から71百万円増加しているものの、経常費用が昨年度から1,848百万円増加したことにより、受益者負担比率は昨年度と同値となった。経常費用のうち人件費が増加傾向にあり、今後も増加していくことが見込まれるため、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,