神奈川県秦野市の財政状況(最新・2024年度)
神奈川県秦野市の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
収録データの年度
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概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
単年度の財政力指数は、人口減少や少子高齢化が進行する中、社会保障費などが増加し続けており、平成21年度に1.0を下回ってから16年続けて普通交付税交付団体となっている。令和6年度は、0.766と減少しており、3年間の平均でも減少が続いている。これは、企業業績の改善などを背景に、法人税割が140,076千円増加したことなどから、基準財政収入額は299,370千円増加したが、国税収入等の増加を背景に臨時財政対策債の発行額が縮減されたことや、給与改定費などの増により基準財政需要額が991,218千円増加したことから、この増額幅が基準財政収入額の増額幅を上回ったためである。
経常収支比率の分析欄
令和6年度は、神奈川県平均を2.2ポイント下回っているものの、類似団体内平均及び全国平均をそれぞれ3.2ポイント、2.2ポイント上回っている。経常収支比率が前年度と比べて1.0ポイント悪化した要因は、経常経費充当一般財源等(分子)が人件費や物件費、扶助費等の増加により、1,427,669千円増加した一方、経常一般財源等歳入(分母)も地方交付税などの増加により1,161,958千円増加したが、経常一般財源等歳入(分母)の増額幅を経常経費充当一般財源等(分子)の増額幅が上回ったためである。引き続き、予算の編成や執行においては、全ての事務事業の必要性や優先度、経費の内容を見直し、経常経費の抑制に努める。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
令和6年度は、前年度に引き続き、類似団体内平均、全国平均及び神奈川県平均の各数値を下回っているものの、前年度と比べて6,422円の増加となった。増加した要因は、給料月額や期末・勤勉手当の支給率の引上げ、会計年度任用職員への勤勉手当の支給が開始に伴う職員給与費の増などにより、人件費全体で581,248千円増加したことに加え、HPVワクチン接種の需要の増や新型コロナウイルスワクチンの定期接種化などにより、物件費全体で273,337千円増加したためである。
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体平均及び全国市平均との比較では、それぞれ1.4ポイント、2.5ポイント上回っており、過去5年間においては、僅差ではあるが、上昇及び下降しながら推移している。ラスパイレス指数が高い要因としては、高卒者で職位の高い者がいることや、初任給の基準が国よりも高いことなどが挙げられる。なお、人件費抑制の取組として、平成28年4月1日からの給与制度の総合的見直しを始め、令和5年度からの住居手当の見直し(持家手当額の引下げ)や国に準じた扶養手当の見直し(平成30年度から段階的に行っており、令和2年度に制度が完成)を実施しているが、今後も引き続き、給与体系の適正化に努めていく。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
地方創生の取組や自然災害の激甚化等による行政需要の変化を受け、職員数は、令和2年度の1,091人から、令和6年度の1,097人へと微増しているとともに、人口減少状況にあるため、人口に占める職員数は増加傾向にある。令和6年度におけるこの値は、全国平均と県平均を下回り、類似団体の平均とほぼ同等で、令和2年度からのグラフの傾きも類似している。定員管理計画では現状ベースで職員数を維持するものとしている。
実質公債費比率の分析欄
令和6年度は、類似団体内平均、全国平均及び神奈川県平均をそれぞれ2.3ポイント、4.1ポイント、5.7ポイント下回っている。令和3年度と令和6年度の単年度での比率を比較すると、分母では、普通交付税額が増加したことにより標準財政規模が増加したため、884,399千円の増額となった。分子では、公共下水道事業で借り入れた地方債の償還が進み、公営企業に要する経費の財源繰入金などが減少したため、111,316千円の減額となった。その結果、令和6年度は令和3年度と比較し、0.4ポイント減少し、3か年平均でも0.1ポイント減少している。
将来負担比率の分析欄
令和6年度は、類似団体内平均及び全国平均をそれぞれ5.4ポイント、1.0ポイント上回っている。分母となる標準財政規模については、臨時財政対策債発行可能額は減少したものの、普通交付税及び標準税収入額等の増加額が臨時財政対策債発行可能額の減少額を上回ったため、全体で990,370千円の増額となった。一方、分子では、公共下水道事業で借り入れた地方債の償還が進み公営企業債等繰入見込額が減少したほか、秦野市伊勢原市環境衛生組合で借り入れたクリーンセンター建設事業債の償還が進んだことにより、組合への負担等見込額が減少するなど、全体で243,542千円の減額となった。結果、分母が増額し、分子が減額したため、負担比率は1.2ポイントの減少となった。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
令和6年度は、前年度と比べて1.3ポイント増加し、神奈川県平均を1.7ポイント下回っているものの、類似団体内平均及び全国平均をそれぞれ3.4ポイント、2.1ポイント上回っている。増加した要因は、会計年度任用職員への勤勉手当の支給が開始などに伴う職員給与費の増などにより、経常経費充当一般財源(分子)が763,238千円増加し、その増加率(+8.6%)が地方交付税などにより増加した経常一般財源等歳入(分母)の増加率(+3.6%)を上回ったためである。
物件費の分析欄
令和6年度は、前年度と比べて0.5ポイント増加し、全国平均及び神奈川県平均をそれぞれ2.7ポイント、2.1ポイント上回っているものの、類似団体内平均と比べると1.2ポイント下回っている。増加した要因は、HPVワクチン接種の需要の増加などに伴い予防接種事業費が52,576千円増加したことに加え、新型コロナウイルスワクチンの定期接種化などに伴う感染症対策事業費が43,397千円増加したことなどにより、経常経費充当一般財源(分子)が364,227千円増加し、その増加率(+6.3%)が経常一般財源等歳入(分母)の増加率(+3.6%)を上回ったためである。
扶助費の分析欄
令和6年度は、前年度と比べ増減はなく、神奈川県平均を3.2ポイント、類似団体内平均を0.1ポイント下回っているものの、全国平均を1.5ポイント上回っている。増減がなかった要因は、障害福祉サービス利用者の増により、介護給付・訓練等給付費事業費が67,124千円増加したことや1歳児保育士の配置改善に伴う民間保育所等支援事業費が55,359千円増加したことなどにより、経常経費充当一般財源(分子)が167,583千円増加したものの、その増加率(+3.5%)と経常一般財源等歳入(分母)の増加率(+3.6%)が同水準だったためである。
その他の分析欄
令和6年度は、前年度と比べて0.1ポイント減少し、類似団体内平均、全国平均及び神奈川県平均をそれぞれ1.2ポイント、1.3ポイント、3.3ポイント上回っている。減少した要因としては、被保険者数の増加に伴う後期高齢者医療広域連合負担金が58,504千円増加したことに加え、要介護・要支援認定者数の増加に伴う介護保険事業特別会計繰出金が35,530千円増加したことなどにより、その他の経常経費充当一般財源(分子)が128,212千円の増加したものの、その増加率(+2.8%)が経常一般財源等歳入(分母)の増加率(+3.6%)を下回ったためである。
補助費等の分析欄
令和6年度は、前年度と比べて0.1ポイント減少し、全国平均を0.3ポイント下回ったが、類似団体内平均及び神奈川県平均をそれぞれ1.1ポイント、1.6ポイント上回っている。減少した要因は、秦野市伊勢原市環境衛生組合の施設維持管理等に伴う負担金が107,963千円増加したことなどにより経常経費充当一般財源(分子)が78,865千円増加したものの、その増加率(+2.3%)が経常一般財源等歳入(分母)の増加率(+3.6%)を下回ったためである。
公債費の分析欄
市債のプライマリーバランスの黒字化や繰上償還など、平成16年度から取り組んできた市債残高を縮減する取組により、令和6年度は、類似団体内平均、全国平均及び神奈川県平均をそれぞれ1.2ポイント、5.1ポイント、4.3ポイント下回っており、前年度と比べて0.6ポイント減少した。減少した要因は、国税収入の増加による臨時財政対策債への振替率の低下に伴い、令和4年度以降はプライマリーバランスの黒字化を達成していることから、経常経費充当一般財源(分子)が前年度に比べ74,456千円減少し、経常一般財源等歳入(分母)が増加したためである。引き続き、プライマリーバランスや将来の公債費負担を考慮した適正な市債の借入れに努める。
公債費以外の分析欄
公債費を除いた令和6年度の経常収支比率は、前年度と比べて1.6ポイント増加し、類似団体内平均、全国平均及び神奈川県平均をそれぞれ4.4ポイント、7.3ポイント、2.1ポイント上回った。増加した要因は、人件費及び物件費の増による経常経費充当一般財源(分子)が全体で1,502,125千円増加し、その増加率(+5.5%)が、経常一般財源等歳入額(分母)の増加率(+3.6%)を上回ったためである。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
議会費:決算額は、令和5年度の市議会議員選挙の実施に伴い、欠員していた議員が定数に戻ったことなどから、議員報酬及び手当等が19,743千円増加したことなどにより、前年度と比べて25,223千円増加となった。住民一人当たりのコストでは、前年度と比べて168円増の2,148円となり、類似団体内平均及び神奈川県平均を上回っているが、全国平均を下回っている。総務費:決算額は、退職者の増や常勤職員の給料の増に伴う職員給与費の増加に加え、新たに基幹系システム標準化対応事業費が234,300千円増加したことなどにより、前年度と比べて673,252千円増加となった。住民一人当たりのコストでは、前年度と比べて4,380円増の35,537円となり、類似団体内平均、全国平均及び神奈川県平均をいずれも下回っている。民生費:決算額は、物価高対策として、定額減税補足給付金給付事業を実施したことや、サービス利用者の増に伴う介護給付・訓練等給付費事業費の増などにより、前年度と比べて1,776,735千円増加となった。住民一人当たりのコストでは、前年度と比べて11,938円増の182,126円となり、類似団体内平均、全国平均及び神奈川県平均をいずれも下回っている。衛生費:決算額は、新型感染症の5類移行などに伴い、ワクチン接種事業費が減少したことや、地域医療体制を充実させるために実施した産科有床診療所整備等支援事業費補助金の完了により、前年度と比べて444,158千円の減額となった。住民一人当たりのコストでは、前年度と比べて2,672円減の27,235円となり、類似団体内平均、全国平均及び神奈川県平均をいずれも下回っている。土木費:決算額は、南矢名陸橋修繕・耐震補強工事等の実施に伴い橋りょう長寿命化・耐震化事業費が増となったことに加え、市道71号線の歩道設置に伴う国庫関連通学路安全対策事業費の増などにより、前年度と比べて462,131千円の増加となった。住民一人当たりのコストでは、前年度と比べて,3,068円増の338,718円となり、全国平均及び神奈川県平均を下回っている。消防費:決算額は、秦野市・伊勢原市共同消防指令センターの施設等整備を進めたことなどにより、前年度と比べて719,881千円増加となった。住民一人当たりのコストでは、前年度と比べて4,604円増の19,634円となり、類似団体内平均、全国平均及び神奈川県平均をいずれも上回っている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
人件費:決算額は、定年延長の影響による退職者数の増により、退職金が369,733千円増加したほか、会計年度任用職員への勤勉手当の支給に伴う職員給与費の増などにより、全体では前年度と比べて941,749千円増額となった。住民一人当たりのコストでは、前年度と比べて6,203円増の67,472円となり、類似団体内平均と同水準ではあるが、全国平均及び神奈川県平均を下回っている。扶助費:決算額は、物価高対策として、定額減税補足給付金給付事業の実施による1,139,540千円の増額やサービス利用者の増に伴う介護給付・訓練等給付費事業費が304,059千円増額したことなどにより、全体では前年度と比べて1,527,870千円増額となった。住民一人当たりのコストでは、前年度と比べて10,122円増の123,028円となり、類似団体内平均、全国平均及び神奈川県平均のいずれも下回っている。物件費:決算額は、HPVワクチン(キャッチアップ接種)の需要の増加に伴い予防接種事業費が増となり、需用費が148,874千円増加したことなどにより、全体では前年度と比べて273,337千円増額となった。住民一人当たりのコストでは、前年度と比べて1,961円増の56,779円となり、類似団体内平均、全国平均及び神奈川県平均のいずれも下回っている。普通建設事業費:決算額は、秦野市・伊勢原市共同消防指令センターの施設等整備を進めたことに加え、南矢名陸橋の修繕・耐震補強工事などの大型の建設事業を実施したことなどから、全体では前年度と比べて1,152,323千円増額となった。住民一人当たりのコストでは、前年度と比べて7,382円増の34,023円となったが、類似団体内平均、全国平均及び神奈川県平均のいずれも下回っている。繰出金:決算額は、国民健康保険事業特別会計において財政調整基金への積立てに伴う繰出金がなくなったことや、国民健康保険税の税率改定により赤字繰入も減少したことから、全体では前年度と比べて234,912千円の減額となった。住民一人当たりのコストでは、前年度と比べて1,317円減の36,695円となり、類似団体内平均及び神奈川県平均を上回っているが、全国平均を下回っている。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
令和6年度は、前年度と比べて歳入・歳出決算額のいずれも増加したが、国・県支出金や地方特例交付金の増により、歳入決算額が上回り、形式収支は439,884千円の増加となった。また、繰越事業総額の増加に加え、特定財源のない繰越事業の増加により翌年度に繰り越すべき財源が40,293千円増加し、実質収支は399,591千円増加(1.0ポイント上昇)した。財政調整基金は、一般財源不足の補填や臨時財政対策債の償還費の財源として取り崩した。一方、普通交付税の再算定により追加交付された、臨時財政対策債償還基金費分を積み立てたことに加え、令和5年度の剰余金を積み立てた結果、積立額が取崩額を上回ったため前年度末と比べて571千円増の4,113,503千円となった。標準財政規模が増加したため、それに対する財政調整基金残高の割合は、前年度から0.35ポイント減の12.48%となったが、本市が適正な残高の目安としている10%を上回った。今後も市債の借入れとのバランスを考慮しながら、適正規模の残高確保に努める。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
令和6年度の一般会計及び特別会計等の連結決算額は、6,039,009千円の黒字となっている。また、連結実質赤字比率は-18.32%で黒字となっており、いずれの会計においても赤字は生じていない。前年度との比較では、連結決算額が261,446千円の増(前年度5,777,563千円)、連結実質赤字比率が0.3ポイントの減(同-18.02%)となっている。これは、標準財政規模に対する決算額の割合が、水道事業会計及び公共下水道事業会計でそれぞれ、0.96ポイント、0.54ポイント減少したものの、その他の会計でそれを上回る増加をしたためである。一般会計の増加要因は、形式収支が439,884千円増加したことなどにより、実質収支が前年度と比べて399,591千円増加したためである。特別会計の実質収支は、介護保険事業特別会計が391,154千円、後期高齢者医療事業特別会計が230,980千円、国民健康保険事業特別会計が76,205千円と、それぞれ黒字となっている。公営企業会計の資金不足・剰余額は、水道事業会計が1,832,118千円、公共下水道事業会計が582,472千円と、それぞれ剰余額が生じている。一般会計における今後の見通しについて、歳入の根幹をなす市税では、新型感染症の影響を受けた社会経済活動の正常化が進み、定額減税の実施による地方特例交付金による補填を含めると令和6年度は増収となった。短期的には賃金上昇等により、増収が見込まれるが、長期的には生産年齢人口の減少等による減収が見込まれる。また、歳出では、超高齢社会の進行により特別会計への繰出金や、物価高騰による物件費の増加が見込まれ、引き続き、厳しい財政状況が続くと想定される。このような状況にあっても、事業の選択と集中を図りながら、総合計画に位置付けた事業を着実に進めていく。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
令和6年度の実質公債費比率の分子は、前年度と比べて16百万円増加した。これは、算入公債費等(B)が115百万円減少したものの、元利償還金等(A)が99百万円減少したためである。元利償還金等(A)が減少した要因は、公共下水道事業会計が起こした地方債の償還が進んだことで、公営企業債繰入金が減少したことによる。算入公債費等(B)が減少した要因は、基準財政需要額の公債費の算定額が、98百円減少したことなどのためである。今後も、プライマリーバランスや将来の公債費負担を考慮した適正な市債の借入れに努める。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
令和6年度の将来負担比率の分子は、前年度と比べて243百万円減少した。これは、充当可能財源等(B)が2,650百万円減少したものの、将来負担額(A)が2,894百万円減少したためである。将来負担額(A)が減少した要因は、公共下水道事業会計が起こした地方債の償還が進んだことで、公営企業債繰入金見込額が減少したことなどによるものである。充当可能財源等(B)が減少した要因は、都市計画税収の減による充当可能特定歳入の減少などによるものである。今後も、プライマリーバランスや将来の公債費負担を考慮した適正な市債の借入れを行うとともに、適正な規模の財政調整基金残高を確保することにより、将来世代において財政の自由度を狭めることのないよう、持続可能な財政運営に努める。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)令和5年度は、公共施設整備基金やふるさと基金などが取崩額を上回る額の積立てを行ったことにより、その他特定目的基金が87百万円増加した。一方で、財政調整基金は、一般財源の補填や臨時財政対策債の繰上償還などの財源として活用したため、236百万円減少したことから、基金全体では前年度末と比べて149百万円の減少となった。令和6年度は、公共施設整備基金や職員退職給与準備基金などが取崩額を上回る額の積立てを行ったことにより、その他特定目的基金が46百万円増加した。また、財政調整基金では、一般財源の補填などの財源として活用したたものの、取崩額以上の積立てをしたため、1百万円増加したことから、基金全体では前年度末と比べて47百万円の増加となった。(今後の方針)財政調整基金は、災害など不測の事態への備えとして、標準財政規模の10%となる約3,000百万円を適正な残高の目安とし、確保に努めている。今後も、適正規模の残高を確保しつつ、自然災害など、臨時突発的な財政需要にも柔軟かつ迅速に活用していく。また、その他特定目的基金は、各基金の設置目的に沿って、適正な管理、運用に努める。
財政調整基金
(増減理由)令和5年度は、普通交付税の再算定により追加交付された、臨時財政対策債償還基金費分を積み立てたことに加え、令和4年度の決算で生じた剰余金を積み立てた。一方で、一般財源不足の補填や過年度に積み立てた臨時財政対策債償還基金費分の取り崩したことにより、積立額を取崩額が上回ったため、前年度末と比べて236百万円減の4,113百万円となった。令和6年度は、普通交付税の再算定により追加交付された、臨時財政対策債償還基金費分や令和5年度の決算で生じた剰余金などの積立額が、一般財源不足の補填や過年度に積み立てた臨時財政対策債償還基金費分などの取崩額を上回ったため、前年度末と比べて1百万円増の4,114百万円となった。(今後の方針)災害など不測の事態への備えとして、標準財政規模の10%となる約3,000百万円を適正な残高として確保に努めている。今後も、適正規模の残高を確保しつつ、自然災害や新型感染症対策など、臨時突発的な財政需要にも柔軟かつ迅速に活用していく。
減債基金
(増減理由)減債基金については該当なし(今後の方針)減債基金については該当なし
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設整備基金:教育施設、公園その他の公用又は公共用に供する施設(公共施設)の整備を目的とする寄附金等を積み立て、公共施設の整備を図る。・ふるさと基金:市の発展のために全国の寄附者から寄せられた寄附金を活用し、その特性を生かしたまちづくりに役立てる。・新型コロナウイルス感染症対策利子補給基金:新型感染症の感染拡大の影響により事業資金の融資を受けた中小企業者を支援する。(増減理由)・ふるさと基金:寄附者が指定した使途に沿った事業の財源とするため262百万円を取り崩し、令和6年中に収入した寄附金を256百万円積み立てたことで、6百万円減少した。・新型コロナウイルス感染症対策利子補給基金:新型感染症の影響により事業資金の融資を受けた中小企業者等に継続して支援を行うため、33百万円を取り崩した。・職員退職給与準備基金:地方公営企業及び秦野市伊勢原市環境衛生組合からの負担金を積み立てる一方で、取崩しを行わなかったため、36百万円増加した。(今後の方針)・ふるさと基金:寄附者が指定した使途に沿って事業の早期実現を図るため、適正な管理、運用に努める。・職員退職給与準備基金:退職手当の支払に係る年度間の不均衡を調整するため、一定規模の確保に努めながら、運用を図る。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市の有形固定資産は、約60%を道路等のインフラ資産が占めており、その更新等の状況が有形固定資産減価償却率に大きく影響している。そのため、当市では、昭和40年から50年代に建設した庁舎や学校施設をはじめ、30年を経過した建物が多くあるものの、道路の計画的な更新を進めていることにより、有形固定資産減価償却率は、類似団体及び全国平均と比較して低い水準となっている。引き続き、平成29年3月に策定した「公共施設等総合管理計画」や付随する個別施設計画に基づき、施設の老朽化対策を進めていく。
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、類似団体及び全国平均と比較して高い水準となっているものの、令和5年度は、臨時財政対策債の繰上償還により将来負担額が減少したため、62.6ポイント減少している。今後も、大規模改修や建替えを行う場合には、中長期的な財政見通しを立てたうえで、将来に過度な負担を残すことのないよう計画的な市債の発行に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、公営企業債等繰入見込額が減少したことや普通交付税の増額などにより、対前年度比で3.8ポイント減少したものの、類似団体との比較では高い水準となっている。一方で、有形固定資産減価償却率は、道路の更新を計画的に実施してきたことなどにより、類似団体よりも低くなっており、将来の財政負担を見据えながら、施設の更新を進めたことによるものと考えられる。今後も、中長期的な財政見通しを立て、財政負担を平準化しながら、「公共施設等総合管理計画」や個別施設計画に基づき、老朽化対策に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は、類似団体と比較して高い水準にある。一方で、実質公債費比率は、類似団体と比較して低い水準となっており、3ヵ年平均で前年度と同数値となったものの、標準財政規模の増加により、単年度の実質公債費比率は対前年比で0.1ポイント減少(R4:1.6%→R5:1.5%)した。将来に過度な負担を残すことのないよう、中長期的な財政見通しを立てたうえで、計画的に市債を活用するとともに、財政調整基金の一定残高を確保し、その活用を図りながら、それぞれの比率が一定の水準を保てるよう引き続き努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、認定こども園・幼稚園・保育所、学校施設、児童館である。一方で、低くなっている施設は、道路、橋りょう・トンネル、公営住宅、公民館である。認定こども園・幼稚園・保育所及び学校施設については、耐用年数を経過していないものの、施設の多くが昭和40年から50年代に建設されており、老朽化が進んでいることから、各施設の個別施設計画に基づき、予防保全による老朽化対策を進めていく。児童館については、昭和40年代に建設され、耐用年数を経過している施設が多くあることから、老朽化の状況を考慮しながら、近隣の公共施設等に児童館の機能を移転するなど、施設の再配置を進めていく。公民館については、11館のうち5館が建設から30年未満であり、本市の公共施設の中では、比較的新しい施設となっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、福祉施設(ほうらい会館)、市民会館(文化会館)、庁舎である。一方で、低くなっている施設は、一般廃棄物処理施設、保健センター・保健所、消防施設である。図書館と市民会館(文化会館)については、耐用年数を経過していないものの、建設から約40年が経過し、老朽化が進んでいることから、各施設の個別施設計画に基づき、予防保全による老朽化対策を進めていく。福祉施設(ほうらい会館)については、建設から43年が経過し、老朽化が進んでいるが、公民館と重複する機能が多く、他施設に比べ、優先的に更新する施設ではないため、耐用年数の満了を迎えるまでに、施設のあり方を検討していく。庁舎については、昭和44年に建設しており、老朽化が進んでいるが、平成30年度までに耐震改修を行っており、構造上の安全性は確保されている。今後は、個別施設計画に基づき、予防保全による老朽化対策を進めていく。一般廃棄物処理施設については、秦野市伊勢原市環境衛生組合において、平成25年度に新たな焼却施設である「はだのクリーンセンター」の建設が完了したことにより、減価償却率が低くなっている。保健センター・保健所については、平成10年度に秦野市保健福祉センターを建設しており、比較的新しい施設であることから、減価償却率が低くなっている。消防施設については、令和元年度に消防署西分署の建替えが完了したこと、また、消防団車庫・待機室の計画的な建替えを行っていることにより、減価償却率が低くなっている。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、建物(事業用資産)及び工作物(インフラ資産)の償却が進み、償却額が各種工事による資産の増額分を上回ったことなどにより、有形固定資産が減少した結果、資産は前年度末から2,583百万円の減少となった。また、負債は地方債の償還が進んだため前年度末から2,511百万円の減少となった。なお、有形固定資産が資産総額の95.3%を占めており、今後、施設の老朽化に伴う多額の維持管理費用等の発生が懸念されることから、引き続き公共施設の適正管理に努める。特別会計及び公営企業会計を加えた全体会計では、資産は前年度末から4,600百万円減少し、負債も4,749百万円減少した。一般会計等と比べて、水道管や下水道管等のインフラ資産を計上していることなどにより、資産は93,139百万円多くなっているが、そのインフラ資産の耐震化などに地方債を活用しているため、負債も64,152百万円多くなっている。秦野市伊勢原市環境衛生組合などの関連団体を加えた連結会計では、資産は前年度末から4,671百万円減少し、負債も5,155百万円減少した。一般会計等と比べて、水道管等のインフラ資産に加え、ごみ処理施設や斎場といった資産を計上していることなどにより、資産は100,508百万円多くなっているが、その資産の耐震化や更新などに地方債を活用しているため、負債も67,082百万円多くなっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては経常費用は54,306百万円であり、前年度に比べて804百万円の増加となった。最近5年間の傾向としては、新型感染症対策や物価高騰対策に係る事業の実施による移転費用の増減はあるものの、高齢化の進行により社会保障費が増加し続けており、今後も増加傾向が続くと見込まれる。全体会計では、経常費用は88,092百万円であり、内訳は業務費用が33,017百万円、移転費用が55,075百万円となっている。一般会計等と比べて、水道料金や下水道使用料を使用料及び手数料に計上している一方で、国民健康保険、介護保険及び後期高齢者医療保険の各保険給付を補助金等に計上しているため、移転費用が25,889百万円多くなり、純行政コストは28,608百万円多くなっている。連結会計では、経常費用は107,441百万円であり、内訳は業務費用が34,549百万円、移転費用が72,892百万円となっている。一般会計等と比べて、関連団体の使用料及び手数料等を計上している一方で、後期高齢者医療広域連合による保険給付を補助金等に計上しているため、移転費用が43,706百万円多くなり、純行政コストは46,418百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等と国県等補助金からなる財源が純行政コストを下回ったことから、本年度差額は△621百万円となり、無償所管換等により資産が増加したものの、純資産残高は171,588百万円(前年度比△72百万円)となった。前年度に引き続き、税収等の財源により純行政コストを賄えていない状況であることから、未収金対策の強化等、自主財源の確保に努める。全体会計では、国民健康保険税や介護保険料などが税収等に、国県からの交付金や負担金が国県等補助金に含まれることから、一般会計等と比べて財源が27,740百万円多いが、純行政コストを賄えず、本年度差額は△1,489百万円となった。しかし、無償所管換等などによる資産の増加で、純資産残高は200,575百万円(前年度比+149百万円)となった。連結会計では、神奈川県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金などが財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が45,886百万円多いが、純行政コストを賄えず、本年度差額は△1,153百万円となった。しかし、全体会計と同じく無償所管換等などによる資産の増加で、純資産残高は205,014百万円(前年度比+484百万円)となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は3,367百万円であり、経常的な活動に係る経費は、税収等の収入で賄えている状況である。投資活動収支は、財政調整基金を取り崩したこと等により、投資活動支出が投資活動収入を上回る幅が前年度に比べ縮小したものの、△1,398百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が発行額を上回ったことから、△2,377百万円となっている。この結果、本年度末資金残高は2,572百万円(前年度比△408百万円)となった。全体会計では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等が使用料及び手数料に含まれることから、業務活動収支は5,549百万円となっている。投資活動収支は、一般会計等と同様の理由により、△2,830百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が発行額を上回ったことから、△3,637百万円となっている。この結果、本年度末資金残高は6,094百万円(前年度比△917百万円)となった。連結会計では、神奈川県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金などが業務収入に含まれることから、業務活動収支は6,007百万円となっている。投資活動収支は、一般会計等と同様の理由により、△2,846百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が発行額を上回る幅が一般会計等から全体会計より拡大したため、△4,057百万円となっている。この結果、本年度末資金残高は6,433百万円(前年度比△892百万円)となった。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
類似団体との比較では、住民一人当たり資産額が135.1万円と平均値を27.9万円下回る一方、歳入額対資産比率は3.54年で平均値とほぼ同数、有形固定資産減価償却率は62.1%と平均値より1.1ポイント低い状況である。これは、類似団体と比較して、住民一人当たりの資産形成度は低いものの、歳入との関係では、ほぼ適切な規模の公共施設を保有しており、それらの施設は、相対的には老朽化が進んでいないことを示している。ただし、有形固定資産減価償却率は、緩やかに上昇しており、また、平均値との差も縮小傾向にある。今後、施設の老朽化の進行により、多額の維持管理費用等の発生が懸念されることから、公共施設再配置計画を踏まえ、長期的な視点により、公共施設の適正な配置と効率的な運営に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、79.7%と類似団体平均値を1.7ポイント下回る一方、将来世代負担比率は、5.6%と類似団体平均値を5.2ポイント下回っている。これは、保有している有形固定資産等が過去及び現世代の負担により形成されており、類似団体よりも将来世代への負担が少ないことを示している。本市がこれまで本市独自のプライマリーバランス(地方債償還額一地方債発行額)の黒字を意識した地方債の借入れを行ってきた結果であり、適正な規模の借入れに努めていることを示している。今後、新東名高速道路の全線開通などにより、本市を取り巻く環境が大きく変化する中で、世代間の負担の公平性を考慮しながら、本市が飛躍・発展するための機会を逸しないように必要な投資を行う。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、前年度から0.6万円増加し、類似団体平均値を3.1万円下回っている。これは、適切な定員管理や事務コストの軽減などにより行政コストを抑制しつつ、必要な行政サービスを効率よく提供したことを示している。引き続き、指定管理者制度を活用するなど、行財政改革を進める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、前年度から1.5万円減少し、類似団体平均値を2.9万円下回っている。また、基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が投資活動収支の赤字分を上回ったため、1,887百万円となっており、類似団体平均値を1,108.8百万円下回っている。これは、政策的経費を税収等で賄うとともに、事業の選択と集中により効率よく事業を実施したことを示している。引き続き、住民一人当たり負債額及び基礎的財政収支に注視しつつ、本市が飛躍・発展するために必要な投資を行う。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、前年度から0.1ポイント増加し、3.5%となった。類似団体と比較すると、平均値を1.2ポイント下回っており、受益者の負担割合が相対的に低いことを示している。本市では、受益者負担の適正化を図るため、平成29年に公共施設使用料の改定を実施したが、施設の稼働率の低下などにより、目標としていた収益が確保できていない状況にある。今後は、公共施設の使用料の改定や公共施設再配置計画を踏まえた長期的な視点により、公共施設の適正な配置と効率的な運営に努める。
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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よくある質問
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神奈川県秦野市の2024年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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