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地方財政ダッシュボード

三重県津市の財政状況(2019年度)

🏠津市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は0.71となり、類似団体平均を下回っているが、10の市町村合併による広大な面積と多様性ある地域性により、類似団体と同様の推移をしていないものと考える。引き続き、市税の収納率向上などに努め、自主財源の確保を図る。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、歳入経常一般財源が減額となり、公債費の減はあったものの扶助費及び物件費等の増加により97.3%と類似団体平均を上回っている。人口減少が進展する中で、事業の優先度なども改めて検討し、経常経費の削減を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費については、選挙等に係る時間外勤務手当の増などの影響で前年度と比較して増額となるとともに、物件費についても、プレミアム付商品券発行の委託料の増などにより、1人当たりの額が1,679円の増額となった。今後も業務改善に努め、コストの低減を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は、99.9と前年と比較して0.4ポイント増加している。この主な要因としては、経験年数階層内における職員分布の変動(職員構成の変動)によるものである。本市は、従来から人事院勧告の趣旨を尊重し、給与改定を実施しており、引き続き国、他の地方公共団体及び民間給与との均衡を踏まえ、給与の適正化に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口1,000人当たり職員数は8.44人と前年と比較して0.18ポイント増加している。本市では合併以降、定員管理の適正化に取り組み、平成26年度には合併時の総職員数の2割削減を達成したが、令和3年度の国体開催に向けて一時的に職員を増員したこと及び分母となる人口が減少したことにより指数は増加した。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は4.7%となり、前年度と同数値であるが、単年度数値では4.9%と前年度比0.4%の改善となった。単年度数値の改善の要因は、過去の地域総合整備事業債活用事業の一部などの元金の償還が終わったことにより元利償還金の額が減となったことによるものである。今後、5年程度は、大規模事業の償還により元利償還額が上昇していくものと見込んでいるが、合併特例事業債を財源としていることから単年度比率の急激な上昇とはならないと考える。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は49.8%となり、前年度比5.5%の上昇となった。財政調整基金などの充当可能基金が減少したことや、久居アルスプラザ整備事業や芸濃こども園整備事業などに伴い合併特例債等を借り入れたことにより、地方債現在高が増加したことなどが要因と考える。今後についても一定程度上昇が見込まれているため、事業の優先度の判断や活用する財源の選択を行うなど、引き続き、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

本市では平成18年の合併以降、定員管理の適正化に取り組み、平成26年度には合併時の総職員数の2割削減を達成している。令和元年度の人件費は、人事院勧告に基づく給与改定や選挙事務に係る時間外勤務手当の増額による影響により、経常収支比率では前年度比0.5ポイント増加している。また、類似団体平均を1.7ポイント上回る高い水準となっていることから、引き続き、業務改善などにより、人件費の削減に努める。

物件費の分析欄

物件費の経常経費充当一般財源等における比率は、健康診査等委託料の減などにより、0.3ポイント減少したものの、類似団体平均と比較し2.1ポイント上回っている。市町村合併等により保有する施設が多い状況であるが、公共施設の在り方を見直す中で、施設の統廃合を図り、維持管理経費の縮減につなげる。

扶助費の分析欄

扶助費の経常収支比率は、0.5%増加したものの、類似団体平均よりも低い水準となっている。増となった主な要因は、民間認定こども園運営事業や障害者福祉事業等によるが、今後も生活困窮者自立支援などにより早期の自立や生活再生などに向けて取り組み、生活保護関係経費などの削減に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が前年度と比べ0.3ポイント上昇となったのは、繰出金の増加が主な要因である。合併浄化槽の受け入れ等に伴う維持管理対象浄化槽の基数の増などによる市営浄化槽事業に対する繰出金の増や高齢者の増等による介護保険事業や後期高齢者医療事業に対する繰出金の増によるものである。今後も高齢化の進展などによりこの傾向は続くことが見込まれるため、介護予防の推進等により、経費の縮減に努めていく。

補助費等の分析欄

補助費等については、下水道事業会計への繰出金の減などにより、0.5ポイント減少したものの、類似団体平均を1.7ポイント上回っている。市が出資する法人等の団体への補助金等について、補助対象経費や事業内容を精査し、見直しを行うことなどにより経費縮減に努める。

公債費の分析欄

臨時財政特例債などの償還元金の増額があったものの、地域総合整備事業債の減などにより、公債費の経常収支比率は0.2ポイント減少したが、類似団体平均に比べて2.7ポイント上回っている。将来的には大規模事業の実施に伴い増加するものと見込まれるが、事業の選択により新規発行の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率は0.5ポイント上昇している。補助費等などが減少となったものの、人件費、扶助費などの経費が上昇したことによるものである。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

土木費が一人当たり47,016円となっており、類似団体平均に比べ高どまりしているのは、公共下水道事業の経営基盤を強化するための下水道事業への繰出金や道路整備計画に基づく道路新設改良事業の実施等による普通建設事業費や補助費等の増加によるものである。教育費については、小中学校の大規模改造事業等により普通建設事業費が増加したことなどから前年度比23,419円上昇し、71,717円となった。また、公債費については、合併特例事業債を活用し、合併後の一体的なまちづくりに取り組んできたため、住民一人あたり39,034円で、前年度比558円の減となり、類似団体と比べ11,756円高くなっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費は、市町村合併以降取り組んできた職員数の削減の当初の目標を平成26年度で達成したものの、類似団体と比較すると依然として高い水準にある。また、ホール整備事業などにより普通建設事業費(うち新規整備)について上昇し、小中学校の大規模改造事業等により普通建設建設事業費(うち更新整備)が上昇し、普通建設事業費全体で18,206円の増となり、類似団体を上回った。今後については、完成した施設の維持管理に係る物件費や公債費の増加も見込まれる中で健全な財政運営を行っていく必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

文化ホール等の施設整備や設備投資、障がい福祉等に係る社会保障給付の増加等があるものの、市税収入は増収(前年度+7.7億円)したことなどにより歳入額が増加し、実質収支額は改善した。なお、財源として財政調整基金を24億円取り崩したことから、標準財政規模比の財政調整基金残高は低下し12.93%となった。今後は、事業の選択や見直し、有利な財源の活用等に取り組みながら改善するよう努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

令和元年度の津市の一般会計、特別会計、企業会計で赤字になった会計はなく、近年の状況から市全体として安定して黒字を計上している。モーターボート競走事業会計については、平成29年度に特別会計から企業会計に移行したが、一般会計に継続して繰り出しており、健全な財政運営が行われている。国民健康保険事業特別会計については、被保険者の減少などにより保険料が減額する一方、医療の高度化や受診頻度の増加などにより保険給付費は増額となり単年度収支額が減少している。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

市町村合併後に、一体的なまちづくりの推進を目的に取り組んできた大型プロジェクトの実施や文化ホールや認定こども園等の整備、学校施設大規模改造などの大規模事業により、元利償還金については上昇傾向にあるが、近年の大規模事業は有利な地方債を活用していることから実質公債費率は急激な上昇とはならず、ゆるやかに上昇するものと見込んでいる。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

職員の若年化及び退職支給率の減などによる退職手当負担見込額及び債務負担行為に基づく支出予定額が減少したものの、ホール整備事業等のため一般会計等に係る地方債の現在高が増加したことなどにより将来負担額が増加し、将来負担比率の分子は増加した。今後も学校施設改修、道路整備等により地方債現在高の増加が見込まれるが、合併特例事業債を財源として活用することなどにより、将来負担比率への影響はある程度抑制できるものと考えているが、財政調整基金などの充当可能基金の減少も見込まれるため、将来負担比率が上昇することが予想される。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)文化ホール整備、道路維持費等により財政調整基金を24億円取り崩したこと等による。基金全体としては31.7億円の減。(今後の方針)財政調整基金については、予算編成時の財源調整のため一定額の確保に努める。また、特定目的基金については、それぞれの目的に応じて計画的な活用を行う。

財政調整基金

(増減理由)文化ホール整備、道路維持費等に伴う取り崩しによる減少。(今後の方針)市税収入等の大幅な伸びが込めない中、市政運営を支える財源として計画的に取り崩していくことから減少予定ではあるが、予算編成時の財源調整のため一定額の確保に努める。

減債基金

(増減理由)大型事業に係る地方債の元金の償還のため2.6億円を取り崩したことによる減少。(今後の方針)これまで計画的に積立てを行ってきたが、平成30年度から大型事業に係る地方債の元金の償還が始まったことにより元利償還金の額が大きく増加していることから、今後も取り崩す予定である。

その他特定目的基金

(基金の使途)まちづくり振興基金:住民の一体感の醸成及び地域振興に必要な財源を確保することにより、まちづくり振興事業を推進する。公共施設整備基金:公有財産に属する公共施設の計画的な整備の推進に必要な財源を確保する。(増減理由)まちづくり振興基金:子ども医療費助成(市単分)、新市まちづくり計画に挙げている合併後のまちづくりに関する事業により6.3億円取り崩したことによる減少。(今後の方針)まちづくり振興基金合併特例債事業を原資に合併後のまちづくりへの財源として活用する目的で設置した基金であり、その活用については償還元金の範囲と定められており、平成30年度に償還が完了したことから、今後積極的に活用するため減少予定。過疎地域振興事業基金過疎地域における住民が将来にわたり安全に安心して暮らすことのできる地域社会の実現を図るため積み立てているが、今後は過疎地域の医療の確保、林業振興など過疎地域の振興に係る事業に活用するため減少予定。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、類似団体平均より高い水準にあるが、当市では、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画を基に、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。有形固定資産減価償却率については、上昇傾向にはあるため、今後も管理計画を実効あるものにしていくため、体制や仕組みの整備に取り組んでいく。

債務償還比率の分析欄

市町村合併後にごみ処理施設やスポーツ施設の建設に合併特例事業債を発行してきたことから、将来負担額は増傾向にあり、債務償還比率は類似団体と比較して高くなっている。また人件費についても、類似団体と比較して職員数が多く、人件費が高い水準にあるため、市町村合併以降職員数の削減を行ってきたが、今後も定員管理の上、人件費の削減に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、地方債残高の減少などにより一時的に改善したが、令和元年度は、財政調整基金などの減少や施設整備などによる新たな合併特例事業債の借入により上昇しており、今後も一定程度上昇が見込まれているため、引き続き、財源の確保や歳出予算縮減の徹底等により財政の健全化に努める。また、有形固定資産減価償却率については、類似団体よりも高く、上昇傾向にあり、公共建築物の延床面積は類似団体に比べて多く、建築後30年以上を経過した施設の延べ床面積は全体の60%を超えている。公共施設等総合管理計画に基づき、今後、施設の有効活用、複合化・集約化などを図りながら、老朽化対策に取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、単年度の比率では低下しているものの類似団体と比較して高く、将来負担比率も高い水準にある。市町村合併後に進めてきた斎場や最終処分場等の建設、認定こども園の整備、学校施設大規模改修などの大規模事業により、平成25年度以降地方債残高は増加傾向にあり、元利償還金も平成27年度以降上昇傾向にあるが、近年実施の大規模事業については合併特例事業債や過疎対策事業債を財源としていることから、実質公債費率への影響は限定的になると考えられる。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

ほとんどの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体を上回っており、特に港湾・漁港、児童館、認定こども園・幼稚園・保育所、公営住宅は高い水準にある。公営住宅については、建設から相当年数が経過し老朽化が著しい建物が多いことから、既存ストックの長寿命化を図るため公営住宅等長寿命化計画に基づき、計画的な改修・改善を進めている。児童館については、市立で5館あり、耐震性は確保されているが、築30~40年を経過している施設も多く、老朽化が進んでいる。配置が地域的に偏っていることや利用状況の実態に鑑み、青少年を含む子どもの居場所づくり事業への転換を図り、施設の在り方について検討していく。また、保育受入枠の拡大や園児数の減少への対応のため、保育所と幼稚園の一体化による幼保連携型認定こども園に整備することで施設の最適配置を図るとともに、老朽化した保育所を廃止した幼稚園に移転するなど施設の最適化を図っている。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は、図書館、庁舎である。図書館については、市内9館2室あるが、一人当たりの面積は類似団体の中で低い状況にある。今後、利用状況を精査し、総量や配置の在り方について検討するとともに、多様化する市民ニーズに応え、資料や情報の提供・調査等の図書館サービスのあり方について、指定管理者制度の導入による管理運営方法を含めて検討していく。庁舎については、本庁舎・総合支所庁舎10施設をはじめ、工事事務所、水道局庁舎、出張所、書庫・倉庫・車庫等があり、本庁、総合支所、工事事務所、出張所の役割分担が業務内容によって異なっていることから、改めて業務の在り方、執行体制の在り方を検討し、組織の再編も含めた最適化を進めるとともに、今後の地域の拠点施設となる本庁舎等は、長寿命化を図りながら、予防保全型の維持管理に移行することにより、施設自体のライフサイクルコストの縮減と維持管理費用の平準化に努める。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から12,310百万円の減少(▲2.2%)となったが、資産総額のうち有形固定資産の割合が95.0%となっており、これらの資産は将来の維持管理及び更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体会計においては、資産総額が前年末から15,384百万円減少(1.9%)し、負債総額は前年度末から2,800百万円減少(▲0.9%)した。資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて253,144百万円多くなるが、負債総額も下水道整備事業等に地方債(固定負債)を充当したこと等から175,819百万円多くなっている

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は111,023百万円となり、前年度と比べて1,257百万円増(1.1%)であった。業務費用の方が移転費用よりも多く、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(43,763百万円、前年度比+190百万円)であり、純行政コストの40.5%を占めている。施設の集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に図ることにより、経費の縮減に努める。全体会計においては、一般会計等と比較すると、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益は50,495百万円多くなっているが、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が48,742百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(92,742百万円)が純行政コスト(108,021百万円)を下回っており、本年度差額は15,280百万円となり、純資産残高は15,495百万円の減少となった。しかしながら、市税等の各種収納金については、これまで行財政改革の推進において目標収納率を定めるなど収納金の確保に努めており、平成28年3月に策定した行政経営計画においても、「市税等各種収納金の収納率の向上」を政策として掲げ、税収等の増加に努めており、税収等の財源は+1,126百万円となっていることから、一層の推進に努める。全体会計においては、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険料や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等の財源が54,554百万円多くなっており、純資産残高は77,324百万円多くなっている

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は5,036百万円となり、税収等の不足分を補うため、財政調整基金等を取り崩したことから、投資活動収支は▲8,607百万円となっている。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、3,422百万円となっており、本年度末資金残高は前年度より149百万円の減額の644百万円となった。行政活動に必要な資金を基金の取崩しと地方債の発行収入によって確保している状況であり、行財政改革を更に推進する必要がある。全体会計においては、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より7,836百万円多い12,872百万円となっている。投資活動収支では、水道管の老朽化対策事業等を実施したため、13,159百万円となっている。財務活動収支は、地方債発行収入が地方債の償還額を上回ったことから、962百万円となり、本年度末資金残高は前年度から675百万円増加し、14,481百万円となっした。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は、合併前に旧市町毎に整備した公共施設があるため、保有する施設数が非合併団体よりも多く、類似団体平均を上回っている。しかし、老朽化した施設が多く、前年度末に比べて3.2万円(▲1.6%)減少している。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、今後30年間の取組として公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均と同程度であったが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が減少し、昨年度から1.1%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、「行政経営計画」等に基づき経営資源の効果的な活用等を推進し、行政コストの削減に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており、また、昨年度に比べても増加している。特に、市町村合併等により所有する施設が多いことから、純行政コストのうち物件費等の5割を占める減価償却費が、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが高くなる要因となっていると考えられる。公共施設の最適化に向けて、推進体制、総合的管理や指定管理者制度の導入などの市民協働・公民連携のための仕組の整備などを一層推進し、行政コストの削減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため、6,229百万円となっている。類似団体平均を下回っているが、投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、アルスプラザ整備事業など公共施設等の必要な整備を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均を下回っている状況にあり、昨年度から0.1%減少している。特に、経常費用は昨年度か1,257百万円増加しており、経常費用のうち維持補修費の増加が顕著であることから、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,