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地方財政ダッシュボード

三重県津市の財政状況(2011年度)

🏠津市

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2011年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は0.74と前年度と比較して0.02ポイント悪化しています。基準財政収入額は近年微減傾向にあるのに対し、基準財政需要額は概ね横ばいで推移しているため、3ヶ年平均で算出される財政力指数は少しずつ低下する傾向にあります。類似団体平均値(0.85)を下回っていることから、財政状況は厳しい状態にあります。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は90.8%と前年度と比較して3.4ポイント悪化しています。一部の未課税地域への課税開始に伴う都市計画税や地方財政計画に基づく普通地方交付税の増があったものの、臨時財政対策債が大幅な減となり、比率の分母となる歳入経常一般財源が減少した一方、歳出については、人員の削減等、行財政改革の取組を進めたものの、民間活力の導入による委託業務の増加や社会保障関係経費の増などにより、トータルで歳出経常一般財源が増となりました。これらにより経常収支比率が悪化しています。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口一人当たり人件費・物件費等決算額は、133,866円と前年度と比較して5,029円増加しています。概論としては人口が微減している状況で歳出が膨らんでいることによるものですが、人件費の増については地方公務員共済組合等負担金の増加で、物件費の増は民間活力の活用による委託の増加などによるものです。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は106.5と前年度と比較して8.2ポイント悪化しています。この要因は国家公務員の時限的な給与削減措置を加味した数値であり、津市の職員給与の増減の実態を表したものではないことに注意が必要です。時限的な削減措置がないとした場合の値は98.4となり、昨年度と同値となり、全国平均を下回っています。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口千人当たりの職員数は8.31人と前年度と比較して0.16ポイント改善しています。津市では合併以後、合併時の総職員の約2割削減を目標として定員管理の適正化に取り組んできたことが要因です。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は10.9%と前年度と比較して、1.3ポイント改善しています。地方債元利償還金の減少、一部の未課税地域への都市計画税課税開始や、有利な地方債の借入等に伴う元利償還金に係る基準財政需要額算入額の増加等などが主な要因です。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は51.5%と前年度と比較して36.8ポイント改善しています。地方債残高の減少や財政調整基金を中心とする充当可能基金残高の増加に努めてきたことや、平成23年度から一部の未課税地域への都市計画税課税を開始したことなどが大きな要因です。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2011年度)

人件費の分析欄

人件費の経常収支における比率は27.6%と前年度比1ポイント増加しています。定員管理の適正化に取り組んできていますが、地方公務員共済組合等負担金や災害補償費の増加が主な要因ですが、収支比率の分母である歳入経常一般財源の減少も要因です。

物件費の分析欄

物件費の経常収支における比率は17.3%と前年度比0.8ポイント増加しています。臨時職員などの賃金、民間活力の活用に伴う委託料、施設の光熱水費などの需用費の増加や、収支比率の分母である歳入経常一般財源の減少も要因です。

扶助費の分析欄

扶助費の経常収支における比率は8.1%と前年度比0.4ポイント増加しています。生活保護や障害者自立支援法関係事業など社会保障給付費の増加が要因ですが、収支比率の分母である歳入経常一般財源の減少も要因です。

その他の分析欄

その他の経常収支における比率は16.6%と前年度比0.9ポイント増加しています。国民健康保険事業や下水道事業など特別会計への繰出し金が減少するなど、トータルでは減少しているものの、収支比率の分母である歳入経常一般財源の減少が増加の主な要因となっています。

補助費等の分析欄

補助費等の経常収支における比率は3.7%と前年度比0.1ポイント増加しています。企業立地奨励金の減など、トータルでは減少しているものの、収支比率の分母である歳入経常一般財源の減少が増加の要因となっています。

公債費の分析欄

公債費の経常収支における比率は17.5%と前年度比0.2ポイント増加しています。元利償還金の額は減少しているものの、収支比率の分母である歳入経常一般財源の減少が増加の要因となっています。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支における比率は74%と前年度比3.9ポイント増加しています。財政調整基金への積立金の大幅な増加をはじめ、人件費や物件費、扶助費など割合の大きい区分で比率が上昇しており、当該比率を押し上げています。また、収支比率の分母である歳入経常一般財源の減少も要因です。

実質収支比率等に係る経年分析(2011年度)

分析欄

財政調整基金については、毎年着実に積み上げてきていることから、平成23年度末残高においては標準財政規模比で25%を超える高水準を確保しています。実質収支は安定して黒字を確保してきており、今後も黒字を確保しつつ財政調整基金の水準を維持できるよう努めます。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2011年度)

分析欄

平成23年度の津市の一般会計と特別会計で赤字となった会計はなく、近年の状況からも市全体として安定して黒字を計上しています。黒字となる主な要因については、水道事業会計において将来の更新投資に備えた現預金水準が高いこと(貸借対照表上約61億円)、一般会計において実質収支額が安定して十億円台から三十億円台で推移しているためです。

実質公債費比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

津市では地方債残高の削減に努めていることから、分子の主要構成要素である元利償還金も着実に減少してきています。また、交付税算入率の高い臨時財政対策債、合併特例債などの残高が地方債全体の残高に占める割合が高まっていることに伴い、分子から控除する算入公債費等が毎年増加しています。これらの結果、元利償還金等から算入公債費等を差し引いた実質公債費比率の分子は着実に減少しています。

将来負担比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

津市では、合併以後市債発行を元利償還金の範囲内に抑えてきていることから、分子の主要な構成要素である地方債の現在高が着実に減少してきています。一方で、下水道事業を中心とした公営企業債等繰入見込額は750億円前後、職員の退職手当負担見込額は250億円前後で推移しており、地方債現在高以外にも合わせて1,000億円近い将来負担があることを念頭に置いた財政運営を行っていく必要があります。これらの将来負担に備え、財政調整基金を中心とした充当可能基金を200億円を超える水準で確保していること、地方債残高の構成を臨時財政対策債、合併特例債など交付税算入率の高いものに切り替え、分子から控除される基準財政需要額算入見込額も1,000億円を超える水準で確保してきていること、平成23年度から一部の未課税地域への都市計画税課税が開始されたことによる充当可能特定歳入が増加したこともあり、将来負担の分子は毎年度着実に減少しています。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,