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地方財政ダッシュボード

神奈川県開成町の財政状況(2019年度)

🏠開成町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

開成町南部地区土地区画整理事業により、新たな居住環境が整うなど人口の増加が続き、それに伴い町民税(個人)の増収が続いている。一方、町民税(法人)は減収となっている。基準財政収入額は平成29年度に町民税(法人)が急増したことに伴い、平成30年度はプラスの精算により単年度の財政力指数が0.97まで上昇した。平成30年度の町民税(法人)は平成29年度までの税収には届かなかったため、令和元年度はマイナスの精算が生じたことから、単年度の財政力指数は0.93となっている。持続可能な町政運営を行うには、引き続き人口構造を意識し、出生率を上げることが重要であることから、子どもを安心して生み、育てる環境整備等施策を展開する。

経常収支比率の分析欄

当該比率の分母を構成している項目の内、交付税及び臨時財政対策債が、平成30年度の町民税(法人)の減収に伴うマイナスの精算の影響等により分母が257百万増額となったことにより、経常収支比率が類似団体平均を下回っている。令和2年度までは、精算額の縮小により比率は下降し、類似団体平均を下回ると思われるが、経常経費は、今後も増加していくことが想定されるため、引き続き収入の確保及び健康寿命の延伸等により扶助費等の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費は、平成29年度から新庁舎建設に従事する職員を事業支弁職員としたことから人件費から普通建設事業費に移行している。例年の変動要素としては、選挙の有無や退職者数により増減が生じている。物件費は、ふるさと納税の推進によりふるさと納税の委託料が増となっている。類似団体平均を大きく下回っていることから、両支出とも抑制できていると認識するとともに、引き続き抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

人口千人当たりの職員数を見ても類似団体と比較しても低い水準であるため、数名の退職、昇格、採用により、数値が大きく変動する。近年は、退職者が多くないため指数が100近辺を推移している。今後も、給与制度全般にわたり、適正な運用に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口の増加や地方分権に伴い業務量が増加するなか、限られた職員数で行政運営にあたってきた結果、類似団体の平均を大きく下回っている。今後も適正な業務量を把握するとともに、職員定員適正化計画に基づき職員の確保に努める。

実質公債費比率の分析欄

新庁舎の建設を見据え、臨時財政対策債以外の地方債の発行を抑制してきたことから比率が下がっている。新庁舎建設に伴い町債を発行し、令和5年度以降元金の返済が始まるため比率が上昇する。町債の発行は財源の確保はもとより世代間の負担の公平性もあることから、今後も町債発行に伴う将来の公債費の負担を考慮しつつ効果的に活用していく。

将来負担比率の分析欄

新庁舎建設に向け、平成26年度以降臨時財政対策債以外の町債の発行の抑制や公共施設整備基金への積立を行ってきた。令和元年度は新庁舎建設により、町債の発行や公共施設整備基金の取崩しなどにより比率が大幅に上昇したが、平成28年度並みに抑制することができた。今後も将来の公債費を見据えて計画的に活用していく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

分子となる人件費(経常・一般財源)は、前年度比-7.3百万円となっている。分母となる経常一般財源収入額は、交付税及び臨時財政対策債が、平成30年度の町民税(法人)の減収に伴うマイナスの精算の影響等により257百万円増額となるなど、比率が減少している。年度間で退職者数及び採用者数により変動するがおおむね横ばいで推移している。今後も職員定員適正化計画に基づき職員の適正配置に努めるとともに、業務の効率化等を図り時間外勤務手当の抑制など人件費の上昇を抑える。

物件費の分析欄

分子となる物件費(経常・一般財源)は、前年度比+6.5百万円となっている。個別接種委託料等各種委託料の増が主な要因と考える。類似団体、神奈川県平均と比較しても高い比率のため、委託事業の見直し等経費削減に努める。

扶助費の分析欄

分子となる扶助費(経常・一般財源)は、前年度比+26.0百万円となっている。人口増等に伴い、自立支援給付費や保育所入所児童委託料が増加したことが主な要因となっている。障がい者自立支援給付費の増や保育園の入所児童委託料等の増、小児医療費の助成対象年齢の拡大により扶助費は増加している。当町は人口が増加しており、今後も子育て支援施策の充実により増加が見込まれる。

その他の分析欄

その他を構成する主な区分は繰出金となるが、前年度比-53.9百万円となっている。下水道事業の公営企業法の適用に伴い、繰出金から補助費に移行したことが主な要因となっている。その他に係る経常収支比率は、類似団体のなかでも低い水準となっているが、高齢化に伴い介護保険事業特別会計や後期高齢者医療事業特別会計への繰出金が年々増加している。今後も高齢化の進展は続くため、健康寿命の延伸や介護予防の推進等により、経費の削減に努める。

補助費等の分析欄

分子となる補助費等(経常・一般財源)は、前年度比+165.6百万円となっている。下水道事業の公営企業法の適用に伴い、繰出金から補助費に移行したことや、町村情報システム共同事業組合負担金や常備消防事務委託料が増となったことが主な要因となっている。常備消防事務委託料や各種負担金では、人口割による負担が設定されているため、人口増に伴い人口割の負担は年々増加している。町が補助金を交付している団体については、決算書などにより経営状況を確認し、補助金の適正化に努める。

公債費の分析欄

公債費は、町債の発行を抑制してきたことから、前年度比-3.1百万円と微減となっている。新庁舎建設に伴い町債を発行し、令和5年度以降元金の返済が始まるため比率が上昇する。町債の発行は財源の確保はもとより世代間の負担の公平性もあることから、今後も町債発行に伴う将来の公債費の負担を考慮しつつ効果的に活用していく。

公債費以外の分析欄

分母となる経常一般財源収入額は、交付税及び臨時財政対策債が、平成30年度の町民税(法人)の減収に伴うマイナスの精算の影響等により分母が257百万円増額となるなど、比率が減少している。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

類似団体平均より、全体的に住民一人当たりコストは低い水準となっている。議会費及び総務費は、新庁舎建設により急増している。消防費は、防災行政無線デジタル化により急増している。引き続き住民サービスを下げることなく業務等の効率化を図っていく。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

全体的に住民一人当たりのコストが類似団体平均を下回っている。一概には言えないが、事業費の圧縮や選択と集中による事業の実施による効果と思われる。ただし、扶助費については類似団体平均とほぼ同水準となっていることから、効果的な対策がとれてはいないと考える。適切な食事習慣や日常的な運動習慣の確立など健康寿命の延伸の取組を引き続き実施し扶助費の削減に努めていく。類似団体平均を上回っている区分の一つは普通建設事業費だが、新庁舎建設によるものであるため、翌年度以降は類似団体平均を下回る。もう一つは投資及び出資金だが、下水道事業の公営企業法の適用により増となっている。類似団体が公営企業法非適用であった場合は比較が難しいと考える。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

財政調整基金残高は、今後の大型事業等を見据え計画的に積立てる。近年では町税(法人)の予定納税分を翌年度に活用するため、予定納税相当額以上は積立てるようにしている。よって、前年度予定納税分の取崩しと翌年度備え等の積立の差額が実の積立額となる。なお、令和元年度は、取崩しと積立がほぼ同額となっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

一般会計の実質収支は黒字であり、また、いずれの会計も資金不足は生じておらず、連結実質赤字比率は算出されない。今後も引き続き慎重な財政運営に努めていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

新庁舎建設などの大型事業の実施に伴い、臨時財政対策債以外の町債の発行を抑制してきたことや公営企業債の元利償還金に対する繰入金の減少により実質公債費比率の分子は減少している。今後も公共施設の老朽化対策などの大型事業を控えていることから引き続き臨時財政対策債以外の地方債の発行を抑制する必要がある。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

新庁舎建設に向け町債の発行抑制や基金への積立を行ってきたことにより、新庁舎建設に伴う町債発行に際しても将来負担比率は上昇したものの、当初想定していたよりも比率は抑えることができている。今後も公共施設の老朽化対策など大型事業を控える中で、計画的な町債の発行や基金への積立など将来に備えることができるかが課題である。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)新庁舎建設に伴い、公共施設整備基金を取崩したことから基金増額としては減額となっている。(今後の方針)公共施設の老朽化に備えた計画的な基金の積立や年度間の財政バランスをとるための財政調整基金の積立を行っていく。

財政調整基金

(増減理由)前年度積立分の内、予定納税分を取崩したが、町民税(法人)の予定納税もあったことから積立もすることができ、結果として預金利息分が増となる。(今後の方針)今後も町税及び交付税の動向に注視しながら、年度間の歳入のバランスをとるため積立及び取崩しを行っていく。

減債基金

(増減理由)預金利息分の積立を行い毎年微増している。(今後の方針)満期一括償還の町債がないことから、当面は預金利息のみ積立を行っていく。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設整備基金:公共施設(学校等校舎等整備基金の校舎を除く)の建設、改修その他の整備に活用・学校校舎等整備基金:開成町立小学校、中学校、幼稚園の校舎、園舎その他の学校用建物の建設、改修その他の整備に活用・育英奨学金貸付基金:育成奨学金の財源として活用・あしがり郷瀬戸屋敷基金:あしがり郷「瀬戸屋敷」で実施する事業及び施設の維持管理経費に活用・商工振興事業基金:商工業の振興を図るために活用(増減理由)・公共施設整備基金:新庁舎建設に伴い取り崩したため・学校校舎等整備基金:増減なし・育英奨学金貸付基金:育英奨学金貸付金元利収入の積立を行っている・あしがり郷瀬戸屋敷基金:あしがり郷瀬戸屋敷維持管理事業寄附金の積立を行っている・商工振興事業基金:増減なし(今後の方針)・公共施設整備基金:今後の公共施設等の老朽化対策として随時積立を行っていく・学校校舎等整備基金:各学校、園の老朽化対策を見据え今後も随時積立を行っていく・育英奨学金貸付基金:今後も育英奨学金貸付金元利収入の積立を行っていく・あしがり郷瀬戸屋敷基金:あしがり郷瀬戸屋敷維持管理事業寄附金の積立及び老朽化対策に備え積立を行っていく・商工振興事業基金:効果的に活用していく

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成30年度までは類似団体平均とほぼ同様となっている。令和元年度は新庁舎を整備したことにより比率が下がっている。引き続き公共施設の老朽化については計画的に改修工事を進める。

債務償還比率の分析欄

平成29年度は類似団体平均を下回っていたが、平成30年度、令和元年度と類似団体平均を上回っている。これは、新庁舎建設に伴う町債を発行したことによる将来負担額が大きくなったことが要因と考える。今後も町債の発行にあたっては償還能力を見誤ることがないように注意する。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は類似団体平均を上回り、有形固定資産税減価償却率は下回っている。上記のとおり、新庁舎建設によるものと考える。引き続き将来の起債償還額等を見定めて施設の老朽化対策を進める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

類似団体と比較して、将来負担比率は高い状況ではあるが、推移としては同様な傾向となっている。過去の将来負担比率が高いのは小学校の建設や土地区画整理事業等大型事業を実施したことによる。新庁舎建設を見据えて町債発行の抑制や基金の積立を行い比率を下げてきている.。新庁舎を建設したが平成27年度の比率にまでは達していない。実質公債費比率は、類似団体内平均値を下回っており、上記の通り町債の発行を抑制したことが大きな要因と考える。新庁舎に伴う起債の償還は3年据え置きのため令和6年以降比率が上昇するものと考える。引き続き、将来の起債償還額等を見定めた財政運営を行っていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

令和元年度は類似団体平均と比較して特に比率が高くなっているのは公営住宅と橋りょう・トンネルである。公営住宅は老朽化等の問題もあり、1団地を用途廃止したが今後も需要状況を見極め更なる整理統合についての検討が必要になる。橋りょう・トンネルは、トンネルは当町にはないため橋りょうだけとなるが、令和元年度に橋りょう長寿命化計画を改定し、優先順位の高い箇所から引き続き修繕を実施する。左記を含め道路等公共施設の老朽化対策も順次計画的に実施する。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類型団体と比較して、特に庁舎及び保健センターが有形固定資産減価償却率が高くなっていたが、庁舎は新庁舎建設に伴い改善されている。保健センターは庁舎に続き計画的に対策を講じていく。消防施設はほぼ類似団体と同様の状況となっている。こちらも順次計画的に対策を講じていく必要がある。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が1,915百万円の増加(+7.5%)となった。資産増加の主な要因は、減価償却費が約503百万円であり、新庁舎建設に伴い公共施設等整備費支出が約2,563百万円となり、公共施設の設備投資よりも減価償却費が下回っていることにより資産が増加している。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用総額で約283百万円の増加(+5.5%)となった。ふるさと納税の返礼品の増など物件費は153百万円の増加、維持補修費は公共施設等の維持補修費が48百万円増となっている。社会保障給付費は、30百万円増となっている。公共施設等の適正管理や介護予防の推進等により経費の抑制に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、純行政コストが286百万円増加したものの、税収等が221百万円増加したこと及び新庁舎建設に伴い国県等補助金が604百万円増加したことから、本年度差額は595百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は625百万円であったが、投資活動収支については、新庁舎建設に伴い▲1,841百万円となっている。財務活動収支については、新庁舎建設に伴い地方債の発行額が地方債の償還支出を上回ったことから、1,356百万円となっている。本年度末資金残高は、前年度から140百万円増加し、495百万円となった。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は、類似団体平均を大きく下回っている。町域が狭く、人口密度が高く、公共施設の施設数が少ないことが要因と考えられる。有形固定資産減価償却率は類似団体平均と同程度であることから、適正に管理してくいくことが必要である。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均とほぼ同程度となっている。また、一人当たり負債額が類似団体平均を下回っているものの、将来世代負担比率は類似団体平均と同程度であることから、有形固定資産が少ないと考えられる。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり資産額は、類似団体平均を大きく下回っている。町域が狭く、人口密度が高く、公共施設の施設数が少ないことが要因と考えられる。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を下回っている。公共施設数が少ないことや、計画的に地方債を発行していることが要因と考えられる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均を下回っている状況にある。その要因としては、公営住宅が少ないこと、指定管理者制度を導入していること、また、施設使用料について減免している団体数が多いことが考えられる。今後は受益者負担について検討する必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,