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地方財政ダッシュボード

埼玉県富士見市の財政状況

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

令和5年度においては、社会保障関係経費の増や臨時財政対策債への振替額の大幅な減等による基準財政需要額の増加率が4.1%となり、個人市民税や地方消費税交付金の増等による基準財政収入額の増加率3.0%を上回ったことから、単年度指数、3年平均ともに前年度より減少した。

経常収支比率の分析欄

令和5年度においては、人件費や扶助費等の義務的な支出の増による経常経費充当一般財源の増加率は5.5%となり、市税や地方消費税交付金、地方交付税の増、臨時財政対策債の減等による経常一般財源と臨時財政対策債の増加率1.7%を上回ったことから、経常収支比率は前年度より増加した。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費については、職員数の増加及び人事院勧告に伴う給料表の改定等の要因により、前年度比0.5%の増額となった。また、物件費については、学校給食費の公会計化に伴う賄材料費等の計上や、学校給食の調理業務等の委託化に伴う委託費用の皆増等の影響で、前年度比で10.2%の増額となった。今後については、職員の適正化を図りつつ、物件費についてはDX関係等で決算額の増加が見込まれるため事業内容の精査や入札等競争により抑制を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

職員の経験年数階層の変動等による影響はあるものの、給与体系に変更がないことから昨年度と同じ水準となっている。全国市平均や類似団体内平均は下回っているものの、今後についても、引き続き給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

全国平均及び埼玉県平均を大きく下回っており、類似団体内順位についてもここ数年、上位となっている。職員数及び人口について、どちらも増加となったが、人口の伸び率の方が高かったため、前年度比で0.06ポイント減少した。今後についても、引き続き定員の適正な管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

起債の抑制を図ってきたことにより、平成22年度以降実質公債費比率は減少を続けていたが、近年は公共施設の老朽化に伴う大規模改修工事や学校教育施設の整備に係る起債の償還額増加などにより、令和2年度以降実質公債費比率は増加傾向となっている。令和5年度については、直近の施設改修等に係る地方債の元金償還の開始に伴う公債費の増や、都市計画税の公債費への充当額の減等の影響により、実質公債費比率は前年度から0.5%増加した。比率は類似団体平均や健全化基準より良いものであるが、庁舎建設のほか引き続き施設の老朽化に対する整備が見込まれるため、比率が悪化しないよう努める。

将来負担比率の分析欄

地方債残高の減や充当可能基金の増により、平成26年度から引き続きマイナスとなっている。今後、施設の老朽化に伴う改修工事や防災関連工事の増加により地方債残高の増加も見込まれることから、事業費の削減や交付税算入のある有利な起債の活用を図り、現在の水準を維持するよう努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

人事員勧告に伴う給料表の改定により、一般職員の給料、期末手当及び勤勉手当が増額となったことから歳出額は増加した。一方で市税や普通交付税の経常一般財源等が歳出以上に増加したことにより、数値は前年度に比べて改善した。引き続き職員の適正管理を継続し、数値の改善に努める。

物件費の分析欄

学校給食費を公会計化したことに伴い、賄材料費を計上することとなったほか、これまでの給食センター直営による調理を委託化したため委託料が増額となったことにより数値は大きく悪化した。昨今の物価高騰や労務単価の上昇を踏まえると、歳出額の更なる増加が見込まれるため、必要な事業の精査に努める。

扶助費の分析欄

対象者の利用増による障害介護給付費の増や、新型コロナウイルス感染症の影響による受診控えの反動により子ども医療費が増加したほか、市内保育園等の入所児童延べ人数の増により管内施設型・地域型保育給付費も増加したものである。経常一般財源等は市税や交付税により増額となったものの、扶助費充当経常一般財源等の上昇率が上回ったため悪化となった。扶助費の予算額は増加傾向にあるため引き続き自主財源の確保に努める。

その他の分析欄

高齢人口の増加や介護保険利用者の増により後期高齢者医療基盤安定繰出金や介護保険特別会計繰出金が増加している。また、後期高齢者医療費負担金や後期高齢者医療広域連合負担金も増加となっている。今後も高齢化等により国民健康保険、後期高齢者医療保険及び介護保険に関する繰出金の増額が見込まれるので、適正な予算編成・執行に努める。

補助費等の分析欄

消防、ごみ、し尿処理、火葬場業務を一部事務組合で行っているため、例年類似団体の平均値を上回っている状況にある。一部事務組合の施設も老朽化が進んでおり、今後大きな整備も見込まれるため、構成市町と連携し負担金の精査に努める。

公債費の分析欄

建設事業の抑制により地方債の借入額は減少傾向となっているほか、償還開始となる元金の額が償還完了となった元金を下回ったことから比率は横ばいとなっている。マイナス金利の解除により借入利率が上昇傾向であるほか、新庁舎整備により多額の借入れが想定されるため、引き続き借入抑制等を行い数値の維持に努める。

公債費以外の分析欄

物価高騰や労務単価の上昇による物件費の増加や、利用者の増加による扶助費の増加により数値は悪化傾向となっている。今後についても、物価・人件費の高騰や、扶助費の増加等が見込まれるため、経常一般収入の確保に努めつつ、健全な財政運営に関する条例に基づき、計画的な財政運営により、弾力的かつ持続可能な財政基盤の確立を目指す。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

前年度に比べて、教育費の住民一人当たりコストが+28.2%となっている。主な要因としては、学校給食費の公会計化に伴う賄材料費等の計上や、学校施設整備工事の増によるものである。一方、土木費については前年度に比べ-44.5%となるが、びん沼自然公園整備工事の皆減と幹線道路整備事業道路整備工事の減が主な要因となっている。歳出総額に対する一人当たりのコストは351,031円となっており、前年度に比べて-8,785円となった。引き続き適正な予算執行となるよう努める。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

当市における歳出決算総額は、住民一人当たり351,031円となっており、その中で大きな割合を占めている扶助費は歳出総額の33.3%を占めている。扶助費における住民一人当たりのコストは117,031円であり、類似団体平均と比較し下回っているものの、障害介護給付費等が増加傾向にあり、今後も同じ傾向が続くものとみられる。令和5年度は電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金の皆増や、物価高騰重点支援給付費の皆増等の要因により扶助費の割合は増加した。他に歳出総額に対し大きな割合を占める項目としては人件費と物件費が挙げられ、人件費については人事院勧告に基づく給料・各種手当の増、物件費においては学校給食費の公会計化に伴う賄材料費等の計上が要因として挙げられるが、類似団体との比較では下回っている。このことから、財政運営上、直ちに解決すべき喫緊の問題はないと捉えられるが、今後の推移の見通しについて注視していく必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

財政調整基金は、令和4年度決算確定に伴い発生した決算剰余金の2分の1である約4億4,600万円を積み立てたが、歳入歳出の決算見合いや後年度の財政需要等を考慮した結果、8億円の取崩しを行った。財政調整基金残高比率は前年度よりマイナスとなったが、直近5ヵ年では前年度に次ぐ数値となった。実質収支額比率は、実質単年度収支の比率が大きくマイナスとなっていることが示すとおり、算出に用いる分子の実質収支額が前年度比で約1億700万円減少したことで下がり、直近の5カ年で2番目に低い数値となった。今後も、「健全な財政運営に関する条例」に基づき設定した財政調整基金比率の目標値を維持できるよう努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

各会計ともすべて黒字となっており、健全な財政状態を維持している。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

高利率の地方債残高は減少しているものの、直近の施設改修等に係る地方債の元金償還が開始したこと等により、元利償還金は前年度比で微増。また、債務負担行為に基づく支出額については、つるせ台小のPFI事業の支出が完了したことで皆減となった。算入公債費等については前年度比で259百万円の減少。交付税措置の地方債の活用を行い、比率の改善に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

将来負担比率の分子は、一般会計等に係る地方債の現在高の減や充当可能基金の増等が影響し、前年度に引き続き大きくマイナスとはなっているものの、前年度比では864百万円増加している。要因としては公債費以外の都市計画事業費が増加したことによる都市計画税の公債費への充当額の減により、充当可能財源等のうちの充当可能特定歳入が前年度比で1,000百万円減少したことなどが挙げられる。今後についても、新庁舎整備や老朽化した施設の改修等により、一般会計等に係る地方債の現在高などについては大きく増加することが見込まれるため、より一層事業実施の適正化を図るとともに、交付税措置のある地方債の活用に努めていく。

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

(増減理由)・令和5年度の基金残高合計は普通会計ベースで約95億円であり、前年度比で約2億円増加した。・これは、財政調整基金の取り崩しがあったものの、新庁舎整備に向けて、新庁舎整備基金を5億円積み立てたことが要因である。(今後の方針)・財政調整基金については、「健全な財政運営に関する条例」に基づき設定した財政運営判断指標の目標を達成できるよう、基金の取り崩しに留意する。・その他特定目的基金については、新庁舎整備基金において計画的な積み立てを行い、今後予定している新庁舎整備の財源を適切に確保する。

財政調整基金

(増減理由)・令和5年度の財政調整基金残高は約49億円であり、前年度比で約3億円減少した。・これは、人件費や扶助費等の義務的経費の増などによる財源不足のため行った財政調整基金の取り崩しが、令和4年度における決算剰余金のうちの財政調整基金編入額を上回ったことによる。(「財政調整基金条例」に基づき、令和4年度の決算剰余金の2分の1を令和5年度財政調整基金に編入するため)。(今後の方針)・「健全な財政運営に関する条例」に基づき設定した財政運営判断指標における本市の財政運営目標は、財政調整基金の残高を標準財政規模の15%以上と設定している。景気後退による市税収入の減や大規模災害の発生などの不測の事態に備えるため、今後も健全な財政運営ができるよう無駄な経常経費の削減に努めていく。

減債基金

(増減理由)(今後の方針)

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設整備基金:公共施設の整備に充てるため、施設の大規模修繕等の財源に充当するもの・新庁舎整備基金:新庁舎の整備に必要な経費の財源に充当するもの・緑地保全基金:市内の緑地の保全を図るため、緑の散歩道の整備等の財源に充当するもの・まちづくり寄附基金:子どもを育むまちづくりのための事業など、条例で定める5事業の財源に充当するもの・産業振興基金:市内の産業の振興に関する施策の推進に必要な経費の財源に充当するもの(増減理由)・新庁舎整備基金:新庁舎整備に係る事業費の財源を確保するため、5億円積み立てたことによるもの・まちづくり寄附基金:ふるさと納税により3,900万円積み立てたものの、まちづくりのための事業に活用したことで6,040万円取り崩したことによるもの・産業振興基金:産業振興に係る事業費の財源を確保するため、5,000万円積み立てたことによるもの(今後の方針)・新庁舎整備に向けて令和3年度に新庁舎整備基金を新設した。新庁舎整備が本格化する前に必要な財源を確保するために、計画的に積み立てを実施する。・公共施設の老朽化に伴う改修や長寿命化等の更新に対し、必要な財源を捻出するために公共施設整備基金を充てていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

当市では、令和3年3月に策定した公共建築物の富士見市公共施設個別施設計画で定めた対策内容と実施時期について、10年間のスケジュールを定め、個別施設計画を推進していくための計画として、令和4年3月に富士見市公共施設個別施設計画第1期実行計画を策定した。有形固定資産減価償却率については、改修等により改善し、令和4年度からは類似団体を若干下回ってはきているが、依然として取得してから長期間経過している資産も多くあるため、引き続き老朽化した公共施設について適正な管理を行っていく。

債務償還比率の分析欄

新たな地方債の発行収入が地方債の償還額を下回ったことにより地方債残高が減少(-720,803千円)している一方、物件費や扶助費の増による経常経費充当一般財源の増加(+1,120,334千円)により、令和5年度の債務償還比率は前年度と比較して上昇しているが、類似団体で比較すると平均を下回っている。要因としては、過去地方債の残高抑制のため借入の抑制を図ってきたことなどが考えられる。今後新庁舎整備や公共施設の老朽化に伴う大規模修繕等により、地方債残高の増加が見込まれるため、事業費の圧縮等に取り組み財政の健全化に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

過去地方債の新規発行を抑制してきた結果、将来負担比率はマイナスの状態を維持している。一方有形固定資産の減価償却率について、令和5年度は水谷小学校の増築等により減少し、前年度に引き続き類似団体平均を下回ったが、市役所本庁舎や小・中学校、特別支援学校校舎の多くが昭和40年代・50年代に集中して整備されているなど、依然として公共建築物の約6割が築30年以上を経過している状況にあり、多くの公共施設が更新時期に近づいているため、富士見市公共施設等総合管理方針に基づき、老朽化した公共施設について適正な管理を行っていく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率については、地方債残高の減などが影響し、平成26年度からマイナスに転じている。実質公債費比率については、前年度3年平均数値より0.5ポイント上昇し、3.0%と悪化している。これは、元利償還金は増加していながらも公債費算入される地方債の償還が進み、元利償還に係る基準財政需要額が減少したことや、一部事務組合の起こした地方債に充てたと認められる補助金(負担金)が増加したことによるものである。今後は公共施設の老朽化に伴う大規模修繕を控え地方債残高の増加が見込まれることから、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体内の平均値と比較して、有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は、道路79%、保育所83.2%であり、特に保育所の有形固定資産減価償却率が平均値の53.3%より29.9%高くなっている。また、一人当たりの面積は類似団体と比較し、平均値より低くなっていることから、類似団体内で建物の経過期間が長く、施設保有数が少ないことが分かる。なお、施設に関しては施設保全計画に基づき、適切に維持管理を行っているため、使用する上での問題はない。令和3年3月に富士見市公共施設等総合管理方針を改定し、インフラ施設を除いた全ての公共建築物において、富士見市公共施設個別施設計画を策定した。令和4年3月には富士見市公共施設個別施設計画第1期実行計画を策定し、富士見市公共施設個別施設計画で定めた対策内容と実施時期について、10年間のスケジュールを定めた。今後も計画に基づいて、公共施設マネジメントの目的である、安全な施設の提供と経営的視点の確保、市民サービスの向上を達成し、財政負担の軽減を図りながら、改修、修繕、更新等を実施する。

施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

特に、福祉施設100.0%、庁舎89.2%と有形固定資産減価償却率が高く、老朽化が進んでいることが確認できる。施設に関しては施設保全計画に基づき、適切に維持管理を行っているため、使用する上での問題はない。令和3年3月に富士見市公共施設等総合管理方針を改定し、インフラ施設を除いた全ての公共建築物において、富士見市公共施設個別施設計画を策定した。令和4年3月には富士見市公共施設個別施設計画第1期実行計画を策定し、富士見市公共施設個別施設計画で定めた対策内容と実施時期について、10年間のスケジュールを定めた。今後も計画に基づいて、公共施設マネジメントの目的である、安全な施設の提供と経営的視点の確保、市民サービスの向上を達成し、財政負担の軽減を図りながら、改修、修繕、更新等を実施する。

財務書類に関する情報①(2023年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等における資産合計は、1,284億25百万円となり、前年度末から15億90百万円の増(+1.3%)となった。このうち、有形固定資産においては、水谷小学校増築工事や特別支援学校施設整備工事等により12億87百万円増加した。また、投資その他の資産は、新庁舎整備基金の積み立て等により、5億20百万円増加した。流動資産は、財政調整基金の取り崩し等により2億18百万円減少した。一般会計等における負債合計は、279億25百万円となり、前年度末から7億21百万円の減(△2.5%)となった。これは、地方債が7億44百万円減少したこと等による影響である。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等において、経常費用は351億77百万円となり、前年度比15億12百万円の増(+4.5%)となった。このうち、人件費等の業務費用は174億80百万円で前年度比8億10百万円の増(+4.9%)、補助金や社会保障給付費等の移転費用は176億97百万円で前年度比7億1百万円の増(+4.1%)となっている。業務費用のう物件費の99億84百万円が57.1%を占めており、前年度比10億35百万円の増(+11.6%)となった。増の要因としては、学校給食センター賄材料費の皆増やごみ収集委託費の増などが挙げられる。移転費用のうち、社会保障給付の87億72百万円が49.6%を占めており、前年度比4億85百万円の増(+5.8%)となった。増の要因としては、障害介護給付費の増等が挙げられる。一般会計等における経常収益については、11億32百万円となり、前年度比2億34百万円の増(+26.0%)となった。これは、学校給食費徴収金の皆増等によるものである。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、財源(363億21百万円)が純行政コスト(340億31百万円)を上回ったことから、本年度差額は22億90百万円となり、純資産残高は23億10百万円の増加となった。有形固定資産の取得にあたっては、国補助金を活用することも多く、財源に当該補助金の額が計上される一方、当該施設取得による行政コストの計上は減価償却によって徐々になされるため、純資産が増加していることが考えられる。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等において、業務活動収支は34億66百万円であったが、投資活動収支は、水谷小学校増築工事や特別支援学校施設整備工事等により公共施設等整備費支出が27億73百万円となったことから、△26億9百万円となった。財務活動収支は、地方債発行収入が前年度と比較して大幅に減少(△11億67百万円)したことから、△7億21百万円となった。これは、地方債の償還額が新たな地方債の発行収入を上回ったもので、地方債残高については減少したことを示している。

財務書類に関する情報②(2023年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

有形固定資産減価償却率については、水谷小学校の増築等により減少し、前年度に引き続き類似団体平均を下回っている。その一方で、当市において市役所本庁舎の完成が昭和48年であることや、小・中学校、特別支援学校校舎の多くが昭和40年代50年代に集中して整備されているなど、公共建築物の約6割が築30年以上を経過している状況にあり、多くの公共施設が更新時期に近づいているため、減価償却累計額は今後増額していくことから、有形固定資産減価償却率は伸びていくことが想定される。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

特例地方債の残高を控除した地方債残高は前年度と比べて2億63百万円増加しているが、将来世代負担比率は類似団体平均値を下回っている。しかしながら今後も市役所本庁舎や小・中学校等など、多くの公共施設の更新時期が近づいており、地方債残高がさらに増加することが懸念されるため、富士見市公共施設個別施設計画に基づき、老朽化した公共施設について適正な維持管理・更新を実施していく。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは前年度と比較して増加しているものの、引き続き類似団体平均値を大きく下回っている。ただし、移転費用の49.6%を占める社会保障給付については、扶助費が増加傾向にあることから、今後も社会保障関係費用の動向を注視し、経常費用の抑制に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

地方債の償還額が新たな地方債の発行収入を上回ったことから地方債残高が減少したことなどにより、負債合計は7億20百万円減少した。基礎的財政収支は前年度と比較して9億21百万円増加した。要因としては、公共施設等整備費支出の減が挙げられ、前年度と比較して17億53百万減少している。収支は黒字であり、収支均衡についても概ね保たれている状況にあると考えられるも、類似団体平均値を下回っているため、今後も収支の均衡を図りつつ、老朽化の進む公共施設の改修や管理を適切に実施していく。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、経常収益が前年度と比較して2億34百万増加したことにより、3.2%(+0.5ポイント)となった。しかしながら類似団体平均値を下回っている状況なので、富士見市公共施設個別施設計画に基づき、計画的な施設の維持管理・更新に努めていく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,