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地方財政ダッシュボード

宮城県南三陸町の財政状況(2018年度)

🏠南三陸町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成31.3.31現在35.6%)に加え、町内に大きな企業が少ないこと等により、財政基盤が弱く、類似団体平均と同程度であるが低い水準となっている。必要な事業を峻別し、投資的経費を抑制する等、歳出の徹底的な見直しを実施し、行政の効率化に努めることにより財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

歳入においては、地方税が前年度と比較し81百万増加しているが、普通交付税が合併算定替の縮減等により90百万減少している。歳出においては、復興事業等による地方債の元金償還が始まったことから、元金が48百万増加している。そのため、前年度と比べると2.8ポイント増加しており、類似団体平均と比べると0.7ポイント高い水準となっている。震災前と同程度の水準ではあるが、事務事業の見直しを進め、経常経費の削減を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

前年度から25,545円減少している。人件費は、派遣職員の減少等により前年度と比べ41百万減少し、物件費についても復興事業の進捗により360百万減少している。来年度以降も東日本大震災による影響で類似団体と比較すると高い水準となることが予想される。

ラスパイレス指数の分析欄

従来から人事院勧告への準拠(国家公務員準拠)を基本としており、類似団体や全国町村平均と比較しても低い水準にある。今後とも引き続き給与の適正化を図る。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

東日本大震災の影響による人口減少と復興事業への職員採用が大きな要因である。類似団体平均を4.0ポイント程度上回る数値となっているが、今後も復興事業が続くため、事業計画に見合った職員数を確保・調整し、住民サービスを低下させないよう努める。

実質公債費比率の分析欄

前年度に比べ0.9ポイント減少している。平成28年度から平成30年度の3ヶ年平均となったことにより、元利償還金が減少したことが主な要因である。今後、東日本大震災の影響により借り入れた公営住宅事業債の償還開始によって、比率が大きくなることが予想される。

将来負担比率の分析欄

平成24年度から将来負担比率が発生しない状況となっている。主な要因は、地方債の償還額等に充当可能な基金の残高が増加したことによるものである。復興事業等の完了に伴う清算により、基金残高が減少することが予想されることから、今後も公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

市町村合併により2つの一部事務組合も新町の職員となったことなどから、人件費に係る経常収支比率が類似団体と比較して高くなっている。民間でも実施可能な部分は指定管理者制度を導入することを検討し、また、今後も適正な職員数にすることに努め、低水準化を目指す。

物件費の分析欄

前年度と比べて1.8ポイント高くなり、類似団体平均と比較すると5.4ポイント高くなっている。計画策定業務の委託や公共施設等の復旧復興による維持管理経費等が増加し、高い水準となっている。

扶助費の分析欄

類似団体平均よりも1.0ポイント低く、低水準であるが、子ども医療費助成制度を以前に拡充したこと、事業所の開所によるサービス利用の増加などにより前年度に比べ0.6ポイント増加している。人口は減少しているもののサービスを受けられる環境が整ってきていることから、今後も同程度で推移することが見込まれる。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体平均を3.3ポイント下回っているが、公営企業会計への繰出金等が依然として多いことから、今後も注視していく必要がある。各事業とも経費を削減するとともに独立採算の原則に基づいた事業運営に努める。

補助費等の分析欄

一部事務組合及び病院事業会計等に対する補助金等が大きく、歳出抑制の効果を表すのは困難であるが、類似団体平均が高くなっていることから昨年度と同程度であり、類似団体平均から0.3ポイント高くなっている。

公債費の分析欄

元金償還の開始等により、前年度に比べ0.7ポイント増加しているが、類似団体平均と比べ3.6ポイント低くなっている。東日本大震災の影響による災害公営住宅建設事業に多額の地方債を充てているため、今後数値が高くなることを見込んでいる。他の事業においては起債依存型の事業実施とならないよう財政運営に努める。

公債費以外の分析欄

前年度と比較すると2.1ポイント増加し、類似団体平均と比較すると4.3ポイント高くなっている。復旧復興事業が完了した公共施設等の維持管理経費が増加していることにより、公債費以外が類似団体平均よりも高い水準となっている。人件費、補助費等、その他(繰出金)をそれぞれ改善に努め、全体としても類似団体平均よりも低水準となるよう努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

性質別歳出と同じく、多くの項目で類似団体平均と比較し増減の多い突出した数値となっているが、目的別においても、すべて東日本大震災の影響による復旧復興事業によるもので、高い水準となっている。その中でも住民一人当たりコストが大きくなっているのが、土木費と災害復旧費である。性質別と同じく、土木費については、主に復興交付金事業の普通建設事業によるものであり、災害復旧費については、漁港や道路の災害復旧事業によるものである。また、総務費においても、性質別と同じで復興交付金の返還を行ったことから一時的に大きくなっている。これからも復旧復興事業を実施することから、今後数年は多くの項目で類似団体と比較して高い水準となることが予想される。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり2,200,322円となっている。多くの項目で類似団体平均と比較し増減の多い突出した数値となっているが、すべて東日本大震災の影響による復旧復興事業によるもので、高い水準となっている。その中でも住民一人当たりのコストが大きくなっているのは、普通建設事業費と災害復旧事業費である。普通建設事業費については、主に復興交付金事業による土地区画整理事業や津波復興拠点整備事業によるものであり、災害復旧事業費については、主に漁港や道路の災害復旧事業によるものである。また、国に対する復興交付金の返還を行ったことから、補助費等も大きくなっているが一時的なものである。これからも復旧復興事業を実施することから、今後数年は多くの項目で類似団体と比較して高い水準となることが予想される。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

財政調整基金残高が54.76ポイント減少、実質収支額は6.78ポイント増加、実質単年度収支については2.03ポイント増加と、標準財政規模比でそれぞれ大きな額となっている。復旧復興事業の進捗による事業の精算が多額であったことが大きな要因となっている。数値が震災以前に比べ大きく増減しているのは、東日本大震災の影響であり、一時的なものである。今後、事業の完了等により、いずれの数値も減少していくことが予想されるが、健全な財政状況を維持し、より良く向上させるためにも、必要な事業を峻別し、歳出の徹底的な見直しと、歳入の確保に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

過去5年間、連結実質赤字比率は0%を維持しており、健全な財政状況となっている。各会計毎にみてみると、一般会計では6.78ポイント増加し復旧復興事業の影響により30.49%と多額になっている。各特別会計においては、ほぼ同等値を維持している。しかし、水道事業会計や病院事業会計、公共下水道事業特別会計は、東日本大震災の影響による利用者の減少に伴う収入減や復旧復興事業等様々な問題が山積している。水道事業においては、復旧事業の完了後、管の更新も必要となってくることから、可能な限り企業債に頼ることのない事業の実施が必要となる。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

過去5年間、実質公債費比率は単純平均で9%程度で、減少傾向となっている。実質公債費比率の分子について、元金償還の開始により、前年度と比較し21百万増加している。東日本大震災の影響による災害公営住宅建設事業で借入れた多額の公営住宅建設事業債の償還が始まったことから、新規発行の抑制と計画的な財政運営に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

過去5年間をみると、将来負担額は増加してきているが、将来負担比率については平成24年度から発生しない状況となっている。比率が0となっていることについては、財政調整基金等の充当可能基金が大きくなっていることが要因である。東日本大震災の影響による公営住宅建設事業債の残高が多額であり、また、消防署復旧事業に係る地方債を借入れたことから地方債現在高が前年度に比べ115百万増加している。現状を維持することで将来の財政を圧迫する可能性は低くなるが、充当可能基金の増加は東日本大震災の影響による一時的なものであり、今後は比率が発生することが考えられることから、計画的な財政運営に努める。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)前年度と比較すると12,862百万と大きく減少している。主な要因としては、復興交付金事業の進捗による復興交付金基金の減少である。(今後の方針)東日本大震災の影響で基金残高が多額となっているが、復旧復興事業等に関係するもので一時的なものである。ここ数年、減少していて今後も復旧復興事業が完了するまでの間は、事業の進捗によって大きく減少していくことが見込まれる。

財政調整基金

(増減理由)前年度と比較すると2,879百万と大きく減少している。主な要因としては、復旧復興事業の進捗に伴う震災復興特別交付税の過大過小算定によるものである。(今後の方針)東日本大震災の影響で基金残高が多額となっているが、復旧復興事業等に関係するもので一時的なものである。今後も復旧復興事業が完了するまでの間は、事業の精算等によって大きく減少していくことが見込まれる。

減債基金

(増減理由)減債基金については、利子による表示単位未満の微増となっている。(今後の方針)現時点では大きく積立てることは予定していないが、今後、公営住宅建設事業債の元金償還が始まることから、状況に応じて積立てを行うなど、計画的な財政運営に努める。

その他特定目的基金

(基金の使途)・東日本大震災復興特別区域法第78表第1項に規定する復興交付金事業等に要する経費に充てるため【復興交付金基金】・公共施設の維持管理に要する資金に充てるため【公共施設維持管理基金】・合併に伴う地域ごとの個性ある振興及び住民の一体感醸成のため【合併振興基金】(増減理由)前年度と比較すると9,982百万と大きく減少している。主な要因としては、復興交付金事業の進捗による復興交付金基金の10,340百万の減少である。このほか、土地区画整理事業に被災市街地復興土地区画整理事業基金を144百万充当している。(今後の方針)今後も復旧復興事業が完了するまでの間は、復興交付金事業の進捗によって大きく減少していくことが見込まれる。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

類似団体内平均値と比較すると25.1ポイント低く、類似団体内で最も低い数値となっている。東日本大震災の復旧・復興事業で新規施設が増加したことにより、低い水準となっている。今後、施設の更新が同時期に集中し、財政負担が増大することが考えられる。公共施設等総合管理計画等に基づき、適切な維持管理と計画的な改修を行うことにより、施設の長寿命化、更新費用の圧縮と平準化に努める。

債務償還比率の分析欄

類似団体内平均値よりも240.6ポイント低く、算出式の分子から控除される財政調整基金等の充当可能基金が多額であることが要因である。東日本大震災の影響で充当可能基金が多額となっているが、復旧復興事業等に関係するもので一時的なものであること、東日本大震災の影響による公営住宅建設事業債の残高が多額であり、今後、地方債現在高のピークを迎えることから、債務償還比率は増えていくことが予想される。今後は、経常経費の削減や起債の新規発行の抑制により、財政の健全化に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、平成24年度から0となっている。一般会計等に係る退職手当負担見込額が減少していることや、財政調整基金等の充当可能基金が多額であることが大きな要因となっている。今後、基金残高が減少することが予想されるため、今後も公債費等義務的経費の削減を中心とする行政改革を進め、財政の健全化に努める。有形固定資産減価償却率については、東日本大震災の復旧・復興事業で新規施設が増加したことにより、低い水準となっている。今後、施設の修繕・更新費用が増大する一方で人口や財政規模が減少する見込みであることから、施設の長寿命化に努めるとともに、統廃合や複合化を検討して公共施設等の総量の圧縮を図る。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率については、地方債の償還完了や標準税収入額の増加に伴い、類似団体内平均値を下回り減少傾向にある。今後、平成28年度に整備が完了した災害公営住宅の元金償還が始まることで、比率が上昇することが考えられる。そのため、事業の緊急性・住民ニーズを的確に把握し、地方債の新規発行の抑制と計画的な財政運営に努める。将来負担比率については、平成24年度から0となっている。一般会計等に係る退職手当負担見込額が減少していることや、財政調整基金等の充当可能基金が多額であることが大きな要因となっている。今後、基金残高が減少することが予想されるため、今後も公債費等義務的経費の削減を中心とする行政改革を進め、財政の健全化に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

公営住宅については、東日本大震災の復興・復興事業で700戸以上の災害公営住宅を整備したため、類似団体内平均値を大きく下回る数値となっている。一人あたり面積は、人口減少も相まって類似団体内平均値を0.659ポイント上回っている。一方で橋りょうは建設から40年以上経過したものが多く、類似団体内平均値を6.3ポイント上回る減価償却率となっている。今後、公共施設の老朽化に伴い、施設の修繕や更新費用の増加が見込まれる。適切な維持管理と計画的な改修を行い、施設の長寿命化、更新費用の圧縮と平準化に努める。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

保健センター、保健所、庁舎については、東日本大震災で被災した施設を建替したことにより、類似団体内で最も低い減価償却率となっている。適切な維持管理と計画的な改修を行い、施設の長寿命化に努める。一方で廃棄物処理施設は、クリーンセンターが建設後30年以上経過していることで、類似団体内平均値を12.7ポイント上回る減価償却率となっている。今後、大規模改修、新設が必要となる施設については、利用状況等を勘案しながら、施設の統廃合や機能を集約する複合化を検討し、将来に渡って維持管理、更新が可能な施設整備を図る。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,