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地方財政ダッシュボード

宮城県南三陸町の財政状況(2023年度)

🏠南三陸町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(令和5.3.31現在39.4%)に加え、町内に大きな企業が少ないこと等により、財政基盤が弱く、類似団体平均と同程度であるが低い水準となっている。必要な事業を峻別し、投資的経費を抑制する等、歳出の徹底的な見直しを実施し、行政の効率化に努めることにより財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

前年度に比べ0.7ポイント減少している。復旧・復興事業において更新された公共施設の維持管理等に係る物件費の増加や、災害公営住宅の建設時に発行した地方債の元金償還が始まったことから公債費等の支出が若干増加したことにより、類似団体平均よりも高くなっており、経常収支比率が高止まりしている状況である。事務事業の見直しや、地方債の新規発行の抑制により経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

前年度に比べ540円増加し、かつ類似団体平均を上回っている。震災からの復旧・復興事業により多くの公共施設が新たに建設等されたため、その維持管理経費が増嵩していることが主な要因である。人件費については、復興事業が終息したことに伴い、減少していくことが予想される。

ラスパイレス指数の分析欄

従来から人事院勧告への準拠(国家公務員準拠)を基本としており、類似団体や全国町村平均と比較しても低い水準にある。今後とも引き続き給与の適正化を図る。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

東日本大震災の影響による人口減少と復興事業に係る職員採用により、類似団体平均を1.3ポイント程度上回る数値となっている。事業計画に見合った職員数を確保・調整し、住民サービスを低下させないよう努める。

実質公債費比率の分析欄

前年度に比べ0.1ポイント増加している。復旧・復興事業に充てた地方債の元金償還の開始に伴い、元金償還額が増加したためである。今後も、元金償還開始により比率が高くなることが予想される。

将来負担比率の分析欄

平成24年度から将来負担比率が発生しない状況となっている。主な要因は、地方債の償還額等に充当可能な基金の残高が増加したことによるものである。復旧・復興事業を行った施設の維持管理に係る物件費の増等により、基金残高が減少することが予想されることから、今後も公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

市町村合併により2つの一部事務組合も新町の職員となったことなどから、人件費に係る経常収支比率が類似団体と比較して高くなっている。民間でも実施可能な部分は指定管理者制度を導入することを検討し、今後も、適正な職員数にすることに努め、低水準化を目指す。

物件費の分析欄

前年度と比べ1.2ポイント増加しており、類似団体平均と比較すると7.8ポイント高くなっている。復旧・復興事業により公共施設等が新しくなったため、維持管理経費等が増加し、高い水準となっている。

扶助費の分析欄

前年度と同程度で推移している状況である。人口は減少しているものの、子育て施設関連経費の増加が見込まれることから、今後も同程度で推移することが見込まれる。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が類似団体平均を4.3ポイント下回っているが、公営企業会計への繰出金等が依然として多額となっていることから、今後も注視していく必要がある。各事業とも経費を削減するとともに独立採算の原則に基づいた事業運営に努める。

補助費等の分析欄

病院事業会計への補助費等があるため、類似団体と比較すると0.2ポイント上回っており高い水準となっている。今後、全ての補助金の見直し等を行い、経費の削減に努めていく。

公債費の分析欄

前年度から増減はないものの、類似団体平均と比較すると2.5ポイント高くなっている。復旧・復興事業に係る地方債の元金償還開始に伴い、今後も数値の高い状況が続くことを見込んでいる。他の事業においては、起債依存型の事業実施とならないよう財政運営に努める。

公債費以外の分析欄

前年度から0.7ポイント減少し、類似団体平均と比較すると5.9ポイント高くなっている。復旧・復興事業が完了した公共施設等の維持管理経費が増加していることにより、公債費以外が類似団体平均よりも高い水準となっている。人件費、補助費等、その他(繰出金)について、ぞれぞれ改善に努め、全体としても類似団体平均よりも低水準となるよう努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

主に東日本大震災に係る復旧・復興事業の影響で、多くの項目で類似団体平均と比較し高い水準となっている。消防費の増については、防火水槽の整備及び消防団屯所の整備を行っているため、類似団体と比較すると増加傾向にある。住民一人当たりコストが特に大きくなっていた、災害復旧費については、漁港や道路の災害復旧事業によるものであるが事業が完了したことに伴い、大きく減額となった。今後は、復旧・復興事業の進捗に伴い、多くの項目で減少していくことが見込まれる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり961,529円となっている。主に東日本大震災に係る復旧・復興事業の影響で、多くの項目で類似団体平均と比較し高い水準となっているが、事業が終息したことに伴い、災害復旧費については前年度と比較すると減額となっている。また、公債費については、復旧・復興事業に係る地方債の元金償還開始に伴い、類似団体と比較をすると高い水準となっている。今後は、復旧・復興事業及び台風に係る災害復旧事業の進捗に伴い、災害復旧事業費の項目において減少していくことが見込まれるが、復旧・復興事業で整備した施設の維持管理経費が増え、物件費の増が見込まれる。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

主に施設管理の維持管理経費等、物件費が増加したことに伴い財政調整基金の取崩しを行ったため、標準財政規模比は前年度と比較すると11.02ポイントの減となっている。今後、復旧・復興事業の完了等により、いずれの数値も減少していくことが予想されるが、健全な財政状況を維持し、より良く向上させるためにも、必要な事業を峻別し、歳出の徹底的な見直しと、歳入の確保に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

連結実質赤字比率は0%を維持しており、健全な財政状況となっている。各会計毎に見てみると、一般会計では、前年度と比較すると1.91ポイントの増となっている。各特別会計においては、ほぼ同等値を維持している。しかし、水道事業会計は東日本大震災の影響による給水人口の減少、病院事業会計においては、医療機器の更新等への対応など、様々な問題が山積みの状態である。可能な限り企業債に頼ることのない事業の実施が必要となる。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

前年度と比較すると3百万円増加しているが、復旧・復興事業に充てた地方債の元金償還開始に伴い、元利償還金の額が増加傾向にある。算入公債費等については、災害公営住宅の入居者数の増加に伴い、地方債の償還額等に充当可能な公営住宅使用料の額が多額となっている。今後は、地方債の新規発行の抑制と計画的な財政運営に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

東日本大震災に係る財政措置等による影響から、将来負担比率については平成24年度から発生しない状況となっている。比率が0となっていることについては、財政調整基金等の充当可能基金が多額となっていることが要因である。現状を維持することで将来の財政を圧迫する可能性は低くなるが、充当可能基金の増加は東日本大震災の影響による一時的なものであり、今後は比率が発生することが考えられることから、計画的な財政運営に努める。

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

(増減理由)前年度と比較すると212百万円増加している。増加理由としては東日本大震災災害公営住宅家賃対策事業補助金の基金への積み立てが主な理由である。(今後の方針)東日本大震災の影響で基金残高が多額となっているが、復旧・復興事業等に関係するもので一時的なものである。復旧・復興事業の完了、その後の清算等が完了するまで、大きく増減することが見込まれることから、計画的な財政運営に努める。

財政調整基金

(増減理由)前年度と比較すると維持管理経費の増等に伴う物件費等が増大したため、財政調整基金を取崩し、583百万円の減少となっている。(今後の方針)東日本大震災の影響で基金残高が多額となっているが、復旧・復興事業等に関係するもので一時的なものである。復旧・復興事業の完了、その後の清算等が完了するまで、大きく増減することが見込まれる。類似団体と比較すると多額の財政調整基金残高となっているが、復旧・復興事業により施設等が新しくなり維持管理経費が増加しているため、今後においても将来を見据えた財政運営をしなければならない。

減債基金

(増減理由)減債基金については、臨時財政対策債償還基金費に係る基金積立を行ったため、23百万円の増となっている。(今後の方針)現時点では大きく積み立てることは予定していないが、公営住宅建設事業債の元金償還が始まり公債費が増大していることから、状況に応じて積み立てを行うなど、計画的な財政運営に努める。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設の維持管理に要する資金に充てるため【公共施設維持管理基金】・合併に伴う地域ごとの個性ある振興及び住民の一体感醸成のため【合併振興基金】・東日本大震災からの復興に資する事業を推進し、住民生活の安定と町の創造的復興を図るため【震災復興基金】(増減理由)前年度と比較すると772百万円増加している。災害公営住宅等の公共施設の維持補修等に備えるため、東日本大震災災害公営住宅家賃対策事業補助金を公共施設維持管理基金へ積み立てしたことが、主な要因である。(今後の方針)今後においても、東日本大震災災害公営住宅家賃対策事業補助金を基金に積み立てることとしているため、増加傾向となることを見込んでいるものの、震災復興基金の取り崩し等により、その他基金残高は減少傾向にあることから、計画的な財政運営に努める。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

東日本大震災の復旧・復興事業で新規施設が増加したことにより、類似団体と比較すると低い水準となっている。今後施設の更新が同時期に集中し、財政負担が増大することが考えられる。公共施設等総合管理計画に基づき、適切な維持管理と計画的な改修を行うことにより、施設の長寿命化、更新費用の圧縮と平準化に努める。

債務償還比率の分析欄

類似団体平均値よりも320.3ポイント低く、算出式の分子から控除される財政調整基金等の充当可能基金が多額であることが要因である。東日本大震災の影響で充当可能基金が多額となっているが、東日本大震災の影響による公営住宅建設事業債の残高が多額となっている。現在、地方債現在高のピークを迎えているが、充当可能基金においても基金取崩しが見込まれることから債務償還比率は横ばいで推移することが予想される。今後は、経常経費の削減や起債の新規発行の抑制により、財政の健全化に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、平成24年度から0となっている。財政調整基金等の充当可能基金が多額であることが大きな要因となっている。今後、基金残高が減少することが予想されるため、今後も公債費等義務的経費の削減を中心とする行政改革を進め、財政の健全化に努める。有形固定資産減価償却率については、東日本大震災の復旧・復興事業で新規施設が増加したことにより、低い水準となっている。今後、施設の修繕・更新費用が増大する一方で人口や財政規模が減少する見込みであることから、施設の長寿命化に努めるとともに、統廃合や複合化を検討して公共施設の総量の圧縮を図る。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率については、平成24年度から0となっている。財政調整基金等の充当可能基金が多額であることが大きな要因となっている。今後、基金残高が減少することが予想されるため、今後も公債費等義務的経費の削減を中心とする行政改革を進め、財政の健全化に努める。実質公債比率については、東日本大震災後に整備した施設に係る地方債(公営住宅建設事業債・合併特例債・過疎対策事業債)の元金償還開始に伴い、増加傾向にある。今後は、事業の緊急性・住民ニーズを的確に把握し、地方債の新規発行の抑制と計画的な財政運営に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

公営住宅については、東日本大震災の復旧・復興事業で700戸以上の災害公営住宅を整備したため、類似団体平均値を大きく下回る数値となっている。一人あたり面積は、人口減少も相まって類似団体平均値を0.345ポイント上回っている。一方で、橋りょうは建設から40年以上経過したものが多く、類似団体平均値を5.6ポイント上回る減価償却率となっている。今後、公共施設の老朽化に伴い、施設の修繕や更新費用の増加が見込まれるため、適切な維持管理と計画的な改修を行い、施設の長寿命化、更新費用の圧縮と平準化に努める。

施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

図書館・保健センター・保健所・庁舎については、東日本大震災で被災した施設を建て替えたことにより、類似団体内でも低い水準での減価償却率となっている。適切な維持管理と計画的な改修を行い、施設の長寿命化に努める。一方で、廃棄物処理施設はクリーンセンターが建設から30年以上経過しており、類似団体平均値を上回る減価償却率となっている。今後、大規模改修、新設が必要となる施設については、利用状況等を勘案しながら、施設の統廃合や機能を集約する複合化を検討し、将来に渡って維持管理、更新が可能な施設整備を図る。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,