経営の健全性・効率性について
①経常収支比率例年125%程度で推移しており、類似団体の平均を10ポイント以上上回っていることに加え、経常収益の95%以上を給水収益で賄っていることから、特に問題は無い。③流動比率類似団体平均を常に上回っている。なお、平成26年度において前年度から大きく減少しているが、これは会計制度の改正により企業債を負債に計上することとなったことによって分母が増となったことにより指標が悪化したものであり、短期債務に対する支払能力が低下したことを示すものではない。④企業債残高対給水収益比率繰上償還に係る借換えを除いて平成20年度以降新たな企業債の発行を行っていないため、企業債残高は毎年度減少することから、併せて指標も減少するものであり、類似団体と比較しても低い水準である。⑤料金回収率横ばいからやや減少傾向ではあるが、類似団体と比較しても高い水準を保っている。⑥給水原価横ばいから微増傾向であるが、類似団体と比較しても低い水準を保っている。⑦施設利用率75%程度で推移し、類似団体と比較しても高い水準を保っている。⑧有収率近年は類似団体平均を下回っているが、老朽管の更新等による漏水の防止等、有収水量の増加に努めたい。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率類似団体をやや上回っているが、年々償却率が上昇しており、施設の老朽化が着実に進行していることを示している。②管路経年化率類似団体を下回っているが、管路の老朽化は着実に進行している。なお、平成25年度において大きな上昇がみられるが、当該年度において耐用年数を終了した管路が多かったことに起因する。③管路更新率各年度における既設管路の更新工事の執行状況に依存するため年度ごとの差異が大きいが、平成21年度から平成25年度までの平均値では類似団体平均を上回っている。なお、平成25年度が特に大きいのは、消費税率改定を前にして年度内執行に努めたことも一因である。
全体総括
ほとんどの項目において類似団体の平均を上回っており、良好な経営状況であると考えるが、有収率については近年減少傾向が続いており、漏水対策を講じるなど、改善に向けた取組みを継続する必要がある。また、老朽管対策についても、毎年度の布設替工事や耐用年数の長い管種の採用等により、引き続き計画的な更新や長寿命化を図る必要がある。なお、現在水道事業基本計画を策定中であり、当該計画に基づき、安全で安定した給水サービスを目指すものである。