経営の健全性・効率性について
平成29年度の経営状況としては、累積欠損比率は0となっているものの、経常収支比率が97.52%と100%を下回り、赤字経営に転換した。短期的な支払能力を表す流動比率は734.73%と100%以上であることから、短期的債務に対する支払は十分対応できると考えられる。料金回収率は92.00%と、100%を下回る状態が続いており経営に必要な費用を料金で賄うことができない経営状況であるといえる。施設利用率については、91.58%で平均を上回っており、効率的な施設運転ができているといえる。(その反面、施設能力に余裕がないともいえる。)
老朽化の状況について
平成16年2月の供給開始から15年以内であり、送水管については老朽化の該当はない。今後は、平成28年に策定した「更新基本計画(電気・計装・機械)」に基づき設備改良及び更新事業を実施し、適切な施設の維持管理・運営を行っていく。
全体総括
「経常収支比率」及び「料金回収率」の数値が示すように、3条予算による利益を生むことができず、資金確保が不十分といえる。今後は、「更新基本計画」に基づく設備改良及び更新事業を確実に実施し、安定かつ健全な事業経営を維持するため、平成29年度に策定した「経営戦略」を基に料金改定に取り組む必要がある。