経営の健全性・効率性について
・経常収支比率は100%を上回っており,累積欠損金もないことから,現時点では経営の健全性は確保できている。・流動比率は390%で全国平均を上回っており,他団体と比べ短期的な支払能力を十分確保している。・企業債の発行抑制等に努めた結果,企業債残高対給水収益比率は全国平均より低い水準を維持しており,近年減少傾向にある。・給水原価については,全国平均に比べ高い水準にある。・施設利用率は全国平均を下回っており,今後も水需要の減少が見込まれることから,施設更新時にはダウンサイジング等による施設規模の最適化を検討していく必要がある。
老朽化の状況について
・劣化状況の把握や補修等により施設の長寿命化を図っていることから,有形固定資産減価償却率や管路経年化率はともに全国平均を上回っており,他団体に比べ施設の老朽化が進んでいる。・本水道事業は昭和49年に供用を開始し,供用開始後40年が経過しており,管路経年化率は数年のうちに大きく上昇すると見込まれる。このため,管路更新率は全国平均を上回ってはいるものの十分とは言えず,経営への影響を考慮しつつ,早急に適切な更新時期の設定を行い,更新をペースアップしていく必要がある。
全体総括
・これまでのところ経営は,比較的堅調に推移している。・水需要が減少していく中で,引き続き安定的な経営を維持するため,施設の効率化や広域化,公民連携等の取組を進めていく。・これまでも順次施設の老朽化には対応しているが,今後,特に管路については更新が本格化することから,経営への影響を考慮しつつ,早急に適切な更新時期の設定を行い,更新をペースアップしていく必要がある。