電気事業 簡易水道事業(法適用) 公共下水道 農業集落排水施設 簡易水道事業(法適用)
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人口の減少や全国平均を大きく上回る高齢化率に加え、町内に大企業や中心となる産業がないこと、基幹産業である農業も担い手の高齢化等により、財政基盤は極めて弱く、財政力指数は0.28と類似団体と比較してもやや低水準となっている。今後は事務・事業の見直しや職員の人事管理等により経費を抑制する等、歳出の徹底的な見直し(5年間で5%の縮減)を実施するとともに、定住・子育て施策等の重点化を行うことにより、効率的な行政の運営と財政の健全化を図る。
公債費の削減等により改善に努めているが、平成30年度の経常収支比率は86.5%であり、依然として高い水準となっている。普通交付税の縮減により経常一般財源が減少する一方で、物件費や公共施設の維持修繕費の増加により経常収支比率が上昇していることが要因である。今後、事務・事業について、優先順位をつけて実施を検討するとともに、根本的な見直しを行う。また、吉備中央町公共施設等総合管理計画に基づき、計画的に公共施設等の整備や維持管理を行い、長寿命化を図りながら公共施設等の利活用の促進や統廃合を進めることにより、経常経費の削減(5年間で3%減)に努める。
人口1人当たりの人件費、物件費等の状況は、241,257円と類似団体を上回っている。これは町域が広く集落が点在しているため、小学校、幼稚園、保育所、支所・出張所等の公共施設が多く、各施設に職員を配置せざるを得ないためである。さらに、ふるさと納税制度を活用した協働のまちづくり応援事業(米づくり農家応援事業)の拡大により、返礼品の購入費用、発送費用に伴う物件費が拡大し、決算額が年々上昇している。(ふるさと納税による寄付金額も順調に伸びており、必要経費との差額を基金に積み立てて、農業振興事業の財源としている。)
平成30年度のラスパイレス指数は93.9となっており、類似団体内平均値と比較して低い数値となっている。前年度と比較すると上昇しているものの、ほぼ横ばいで推移しており、今後も適正な給与体系を維持していくこととする。
人口千人当たりの職員数は、17.08人と類似団体平均を5.79人上回っている。要因としては、町域が広く、保育園、こども園、幼稚園、小学校に職員を配置していることや、高齢化に伴い老人福祉部門の職員数が多くなっていることが挙げられる。また、子育て・定住施策に力を入れているため、担当する部署を設けて職員を配置していることも要因となっている。今後、職員数の抑制のため施設の統廃合や職員の計画的な採用、定員の適正化を図る。
地方債の発行、債務負担行為の抑制に努めているため、実質公債費比率は年々減少している。平成30年度の実質公債費比率は9.7%となっており、類似団体内平均値を下回っている。今後も引き続き、地方債発行の抑制(歳入総額の10%以内)に努めていく。
地方債の現在高、債務負担行為に基づく支出予定額、公営企業債等借入見込額等が減少したことにより、将来負担比率は年々減少している。平成30年度の将来負担比率は21.2%となっており、類似団体内平均値を大きく下回っている。今後も後世への負担を軽減するため、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うことにより公債費等義務的経費の削減を図り、財政の健全化に努める。
人件費に係る経常収支比率は、25.3%となっている。退職者数や新規採用職員数の変動等により多少の増減はあるものの、町域が広く職員数が多いため類似団体と比較すると依然として高い指数を示している。今後、職員数の抑制や効率的な事務・事業の執行、適正な人員配置を行うことで、人件費の削減に努める。
物件費に係る経常収支比率は、12.1%となっており、類似団体と比較すると若干低くなっているものの、年々上昇傾向にある。ふるさと納税制度を活用した協働のまちづくり応援事業の通信運搬費や印刷製本費が増加していることが要因となっている。今後、消耗品費や印刷製本費等の需用費、委託料等の削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、3.4%となっており、類似団体内平均値と比較しても低い状況が続いている。しかし、障害者介護給付費や児童手当等の経費は年々伸びており、今後も扶助費が増加していくことが想定される。
その他の経常収支比率は、昨年度から0.2%減少し、13.0%となっている。介護保険特別会計への繰出金が増加したものの、その他の特別会計への繰出金が前年度から減少したことが要因である。施設の処分や車両の計画的な更新を図るとともに、各会計の赤字補填的な繰出金の抑制を図り、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等に係る経常収支比率は15.3%となっており、年々上昇傾向にある。農地維持関係の補助金、関係団体への補助金、交通体系維持のための補助金等の増によるものである。公共交通の充実、農業の振興、若者の定住、雇用の確保等、喫緊の課題が山積しており補助費等の削減は困難であるが、必要性、緊急性を見極めながら抑制・削減に努める。
公債費に係る経常収支比率は17.4%と前年度と比較し2.1%減少している。主な要因としては、合併前後に借入れた起債の償還が終了したことが挙げられる。今後も引き続き、地方債の新規発行の抑制に努めることとしている。
公債費以外の経常収支比率については、69.1%と増加しているが、類似団体と比較すると低い水準となっている。今後も引き続き人件費、物件費等の節減に努めるとともに、投資効果を見極めて補助金の削減にも取り組む。繰出金については、料金の見直しなども含め、健全化に努める。
(増減理由)基金全体では、前年から42百万円増加し、3,676百万円となっている。主な増要因としては、ふるさと納税による寄附金の増収による協働のまちづくり基金の積立金の増、再生可能エネルギー事業特別会計からの繰入金を子育て・定住応援基金に積立てたことが挙げられる。(今後の方針)今後、地方交付税の減少等に伴い、自主財源確保のため基金の取り崩しが増加していくことが想定される。健全な財政運営を行えるよう設置目的に応じた基金の積立や管理を計画的に行っていくよう努める。
(増減理由)財政調整基金は、前年度から3百万円増加し、2,549百万円となっている。平成30年度は、積立203,165千円に対し、取り崩し200,000千円となったことにより増加となった。(今後の方針)今後、地方交付税の縮減等に伴い、中長期的には基金残高が減少していくことが想定される。標準財政規模に応じた適切な基金残高が確保できるよう努める。
(増減理由)償還のための取り崩しや基金の積立もなかったため、基金残高は3百万円から増減なし。(今後の方針)地方債の現在高の減少、借入額の抑制等により、起債償還額は年々減少しており、当面は取り崩しや積立を行う予定はない。
(基金の使途)ふるさとづくり基金:町民の融和及び地域振興を図るため、新町の一体感の醸成に資するもの及び旧町単位の地域の振興に充てるもの。協働のまちづくり基金:寄附者から収受した寄附金を適正に管理し、米作り農家応援事業、22世紀の理想郷ふるさとづくり事業、町内に主たる事務所を置く特定非営利活動法人を支援する事業に充てるもの。義務教育施設整備基金:小中学校の統合等適正配置事業の実施に必要な経費の財源とするもの。子育て・定住応援基金:子育て環境の充実及び若者の定住促進に関する施策の推進に充てるもの。災害対策基金:各種災害に伴う復旧事業等に係る経費に充てるもの。(増減理由)ふるさとづくり基金:岡山医療センターバス運行業務、協働のまちづくり事業、総合会館運営事業等の財源として、65百万円を取り崩し、301百万円となった。協働のまちづくり基金:ふるさと納税の寄附金の増収等に伴い、6百万円増加し、263百万円となった。義務教育施設整備基金:平成30年度中に積立ても取り崩しも行っていないため増減なし。子育て・定住応援基金:再生可能エネルギー事業特別会計からの繰入金70百万円を積立て、児童福祉費や定住促進事業の財源として31百万円を取り崩したため121百万円となった。災害対策基金:自然災害に備えて50百万円の積立てを行い、87百万円となった。(今後の方針)ふるさとづくり基金:協働のまちづくり事業、総合会館管理運営事業等への充当を計画的に行っていく予定である。協働のまちづくり基金:米作り農家応援事業等に活用を行っていく予定である。義務教育施設整備基金:小学校の統合等に向けて、現在の基金残高を引き続き確保する予定である。子育て・定住応援基金:子育て・定住促進に関する施策に充当を行う予定である。災害対策基金:災害時に備えるため、積立を計画的に行っていく予定である。
有形固定資産減価償却率は類似団体と同様緩やかに上昇しており、公共施設の老朽化が進んでいる。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画では、計画的に公共施設等の整備や維持管理を行い、長寿命化を図りながら公共施設等の利活用の促進や統廃合を進める方針としている。
公共施設の新設、更新を行わず、維持管理をしながら長期に使用することにより財政支出を抑えてきた経緯から、類似団体に比して将来負担比率は低くなっており、有形固定資産減価償却率は高くなっている。町営定住促進住宅の整備等により、有形固定資産減価償却率は今後下がることが予想される。
実質公債費率、将来負担比率ともに類似団体の平均を下回っている。合併前後に必要な事業の財源を起債によって確保したため比率が高くなっていたが、その当時の起債を概ね償還したことや充当可能基金の増加により、実質公債費率、将来負担比率ともに減少傾向にある。今後も起債の発行の抑制に努めていくこととしている。
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