電気事業 簡易水道事業(法適用) 公共下水道 農業集落排水施設 簡易水道事業(法適用)
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人口の減少や全国平均を大きく上回る高齢化率に加え、町内に大企業や中心となる産業がないこと、基幹産業である農業も担い手の高齢化等により、財政基盤は極めて弱く、財政力指数は0.26と類似団体と比較してもやや低水準となっている。今後は事務・事業の見直しや、職員の人事管理等により、経費を抑制する等、歳出の徹底的な見直し(5年間で5%の縮減)を実施するとともに、定住・子育て施策等の重点化を行うことにより、効率的な行政の運営と財政の健全化を図る。
人件費の削減や公債費の減少等により改善に努めているが、公共施設の維持修繕経費の増加により、経常収支比率は85.1%となっており、依然として高い水準となっている。また、普通交付税の減額による経常一般財源が減少する一方で、扶助費等の増加や維持修繕費の増加により経常収支比率の上昇が予想される。今後、事務・事業については優先順位をつけて実施を検討するとともに、根本的な見直しを行う。また、平成29年度に策定した吉備中央町公共施設等総合管理計画に基づき、計画的に公共施設等の整備や維持管理を行い、長寿命化を図りながら公共施設等の利活用の促進や統廃合を進めることにより、経常経費の削減(5年間で3%減)に努める。
人口1人当たりの人件費、物件費等の状況は、233,062円と類似団体を上回っている。これは町域が広く集落が点在しているため、小学校、幼稚園、保育所、支所・出張所等の公共施設が多く、各施設に職員を配置せざるを得ないためである。さらに、ふるさと納税制度を活用した協働のまちづくり応援事業(米づくり農家応援事業)の拡大により、返礼品の購入費用、発送費用に伴う物件費が拡大し、決算額が年々上昇している。(ふるさと納税による寄付金額も順調に伸びており、必要経費との差額を基金に積み立てて、農業振興事業の財源としている。)
ラスパイレス指数は92.3となっており、平成28年度から変動はないものの、全国町村平均より大幅に低い数値となっており、類似団体の中でも低い数値となっている。これは、中途採用での職員が増えたことが要因と考えられる。給与については、今後も適正な運用を維持していくこととする。なお、平成29数値については、当該資料作成時点において、平成30年調査結果が未公表のため、前年度数値を引用している。
人口千人当たりの職員数は、15.71人と類似団体と比較して大幅に多くなっている。特に民生、教育部門に占めるウエイトが大きくなっている。これは町域が広く、保育園、幼稚園、小学校に職員を配置していることや、高齢化に伴い老人福祉部門の職員数が多くなっていることが挙げられる。また、子育て・定住施策に力を入れているため、担当する部署を設けて職員を配置していることも職員数が多い要因となっている。今後、職員数の抑制のため計画的な採用、定員の適正化を図る。
地方債の発行、債務負担行為の抑制に努めているため、実質公債費比率は年々減少しており、10.8%と類似団体の平均に近づいている。今後も引き続き、地方債発行の抑制(歳入総額の10%以内)に努めていく。
地方債の現在高、債務負担行為に基づく支出予定額、公営企業債等借入見込額等が減少したことにより、将来負担比率は年々減少し、40.4%となっており、類似団体内平均値をわずかに下回っている。今後も後世への負担を軽減するため、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うことにより公債費等義務的経費の削減を図り、財政の健全化に努める。
人件費に係る経常収支比率は、23.3%となっており、退職者数や新規採用職員数の変動等により年度により多少の増減はあるものの、類似団体と比較すると依然として高い指数を示している。今後は職員数の抑制や効率的な事務・事業の執行、適正な人員配置による時間外勤務手当の削減を図り、人件費の削減に努める。
物件費に係る経常収支比率は、11.3%となっており、類似団体と比較すると若干低くなっているが、年々上昇している。これは、ふるさと納税制度を活用した米づくり農家応援事業が順調に伸びているため、その経費が増加していることが大きな原因となっている。今後、消耗品費や印刷製本費等の需用費、委託料等の削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、3.2%となっており、類似団体と比較してもかなり低い状態が続いている。しかし、子ども手当や障害者介護給付費等が伸びており、高齢化の更なる進展により、扶助費が増加していくことが想定される。
その他の経常収支比率は、簡易水道事業特別会計の公営企業会計への移行に伴い、操出金が補助費に計上されたため、昨年度から1.3%減少し、13.2%となった。引き続き施設の処分や車両の計画的な更新を図るとともに、各会計の赤字補填的な繰出金の抑制を図る。
補助費等に係る経常収支比率は14.6%となっており、やや上昇傾向にある。農地維持関係の補助金、関係団体への補助金、交通体系維持のための補助金等の増によるものである。公共交通の充実、農業の振興、若者の定住、雇用の確保等、喫緊の課題が山積しており補助費等の削減は難しいところであるが、必要性、緊急性を見極めながら抑制・削減に努める。
地方債の発行の抑制により、公債費に係る経常収支比率は19.5%となっており、少しづつ減少している。合併前後に借入れた起債の償還が終了することでさらに減少が見込まれるが、今後も引き続き、地方債発行の抑制に努める。
公債費以外の経常収支比率については、65.6%となっており、類似団体と比較するとやや低い水準となっている。今後も引き続き人件費、物件費等の節減に努めるとともに、投資効果を見極めて補助金の削減にも取り組む。繰出金については、料金の見直しなども含め、健全化に努める。
(増減理由)基金全体では、前年から76百万円増加し、3,634百万円となっている。主な増要因としては、ふるさと納税による寄附金の増収による協働のまちづくり基金の積立金の増、再生可能エネルギー事業特別会計からの繰入金を子育て・定住応援基金に積立てたことが挙げられる。(今後の方針)今後、地方交付税の減少等に伴い、自主財源確保のため基金の取り崩しが増加していくことが想定される。健全な財政運営を行えるよう設置目的に応じた基金の積立や管理を計画的に行っていくよう努める。
(増減理由)財政調整基金は、前年度から1百万円減少し、2,546百万円となっている。平成29年度は、積立138,518千円に対し、取り崩し185,000千円となったことにより減少となった。(今後の方針)今後、地方交付税の減少等に伴い、中長期的は減少していくことが想定される。標準財政規模に応じた適切な基金残高が確保できるよう努める。
(増減理由)償還のための取り崩しや基金の積立もなかったため、基金残高は3百万円から増減なし。(今後の方針)地方債の現在高の減少、借入額の抑制等により、起債償還額は年々減少しており、当面は取り崩しや積立を行う予定はない。
(基金の使途)ふるさとづくり基金:町民の融和及び地域振興を図るため、新町の一体感の醸成に資するもの及び旧町単位の地域の振興に充てるもの。協働のまちづくり基金:寄附者から収受した寄附金を適正に管理し、米作り農家応援事業、22世紀の理想郷ふるさとづくり事業、町内に主たる事務所を置く特定非営利活動法人を支援する事業に充てるもの。義務教育施設整備基金:小中学校の統合等適正配置事業の実施に必要な経費の財源とするもの。子育て・定住応援基金:子育て環境の充実及び若者の定住促進に関する施策の推進に充てるもの。災害対策基金:各種災害に伴う復旧事業等に係る経費に充てるもの。(増減理由)ふるさとづくり基金:地域自治組織運営交付金、町勢要覧・PR映像制作業務等の財源として、72百万円を取り崩し、366百万円となった。協働のまちづくり基金:ふるさと納税の寄附金の増収に伴い、90百万円増加し、257百万円となった。子育て・定住応援基金:再生可能エネルギー事業特別会計からの繰入金の増に伴い、38百万円増加し、81百万円となった。義務教育施設整備基金、土地開発基金、災害対策基金:平成29年度中に積立ても取り崩しも行っていないため増減なし。(今後の方針)ふるさとづくり基金:協働のまちづくり事業、総合会館管理運営事業等への充当を計画的に行っていく予定である。協働のまちづくり基金:ふるさと納税の返礼率の見直し等による影響が不透明であるが、米作り農家応援事業等に活用を行っていく予定である。義務教育施設整備基金:小学校の統合等に向けて、現在の基金残高を引き続き確保する予定である。子育て・定住応援基金:子育て・定住促進に関する施策に充当を行う予定である。災害対策基金:災害時に備えるため、積立を計画的に行っていく予定である。
有形固定資産減価償却率は類似団体と同様緩やかに上昇しており、公共施設の老朽化が進んでいる。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画では、計画的に公共施設等の整備や維持管理を行い、長寿命化を図りながら公共施設等の利活用の促進や統廃合を進める方針としている。
公共施設の新設、更新を行わず、維持管理しながら長期に使用することにより財政支出を抑えてきた経緯から、類似団体に比して将来負担比率は低くなっており、有形固定資産減価償却率は高くなっている。認定こども園や定住促進住宅の整備により有形固定資産減価償却率は今後下がることが予想される。
実質公債費率は類似団体と比較して高いが、将来負担比率は類似団体と同等に減少している。合併前後に必要な事業の財源を起債によって確保したため比率が高くなっていたが、その当時の起債を概ね償還したことから、実質公債費率、将来負担比率ともに減少傾向にある。今後も起債の発行の抑制に努めていくこととしている。
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