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人口減少が続くなか、町民の3人に一人が高齢者という状況で、個人所得の増加が見込めない上に、離島という地理的悪条件から大きな企業もないため、税収構造は非常に脆弱である。そのため財政力指数は類似団体平均を大きく下回り0.19となっている。観光・農林水産業振興のほか、新たな産業創出も視野に入れ税収基盤の強化を図るとともに、行財政改革の確実な実施により財政の健全化を図る
町村合併以降行っている行財政改革実施計画に基づく職員数の削減効果により、人件費において1.3%減、また地方債の新規発行抑制の成果により公債費において1.5%減となった。一方で義務的経費の扶助費が年々増加の傾向にあり、その増加分を他の経費の削減や、使用料・手数料の見直しを含めた特定財源の確保によりまかなわなければならない。
離島という地域特性から、他市町村との社会福祉施設・環境衛生施設等の広域事業連携が難しく、施設運営のコストが高くなっている。また、集落が点在していることも、交通機関の維持やスクールバスの運行、ごみ収集などのコストが高くなる要因となっている。さらに、油槽所の管理運営が加わったこと、緊急雇用・経済対策に伴う事業により、類似団体平均と比較し大きく膨らんでいる。
平成16年の町村合併以降、給与カットを実施しているため、類似団体平均と比較し低い水準にあった。人員削減が行財政改革実施計画どおり進んでいることもあり、平成22年度よりカット率を引き下げたため、指数は前年と比較し2.2%上昇した
行財政改革実施計画に基づく職員数の削減は計画どおり進んでいるものの、類似団体と比較すると非常に高い数値となっている。離島という地理的悪条件から公共施設の管理等への民間参入も期待できないため、さらなる職員数の削減が難しい状況である。
近年行ってきた地方債の新規発行抑制や繰上償還の実施の効果により、最も高かった平成18年と比較し、4.5%改善している。当面は経済対策と財政健全化のバランスを考えながら計画的に地方債を発行し、継続的な財政運営を行う。
町村合併前の旧町村において、国の経済対策を背景に、地方債に依存した社会基盤整備を行ってきた。特に平成5年から平成8年ごろには、毎年約50億円の地方債を発行したことにより地方債残高が膨らんだため、類似団体平均と比較し高い比率となっている。平成16年の町村合併以降、行財政改革の一環として取り組んでいる繰上償還や起債発行抑制の効果で将来負担率は年々減少の傾向にある。
離島という地域特性上、ごみ処理や下水道等本町単独で維持管理しなければならない施設が多い中、類似団体内で上位を維持している理由に、町村合併以来の大幅な人員削減があげられる。平成16年10月に布施村、五箇村、都万村、西郷町の4ヶ町村が合併してから、行財政改革実施計画のもと、事務のスリム化や統合、退職勧奨を行い職員数の削減に取り組んできた。平成16年度末の職員数は345人であったが、平成22年度末には291人と54名の削減となっている。
平成22年4月に行った学校の統廃合(中学校:6校→4校、小学校:11校→7校)の効果により、前年と比較し0.5%改善した。今後さらに業務の効率化等を進め物件費の縮減を行う。
社会福祉費(高齢者・障がい者・児童・生活保護)全般の扶助費が増加の傾向にある。今後も扶助費の増加が見込まれるが、義務的経費であり、歳出抑制は難しいため、扶助費以外の経費の抑制に努める。
平成21年度に五箇診療所建設にかかる起債の償還が終了したことにより、診療所会計への繰出金が大幅に減ったため、平成21年度に比べて1.2ポイント改善した。しかし、今後は下水道事業特別会計や国民健康保険事業勘定特別会計への繰出金の増加が見込まれており、悪化が予想される。現在、町内各地域でにおいて進めている下水道整備に伴う繰出金を抑える手立てとして、供用開始後の速やかな加入接続を促す必要がある。
平成の初めから、平成10年頃までに進めてきた大規模プロジェクトで多額の地方債を発行してきた。この償還がピークを迎え、類似団体中最も高い数値となっている。しかし、類似団体平均が横ばいで推移する状況において、本町においてはここ数年の地方債新規発行抑制や繰上償還などの取り組みにより着実に改善しつつある。
公債費を除けば、類似団体平均と比較しても、低い数値を維持している。しかし今後は下水道事業会計へ償還に係る繰出金が増える傾向にあることから、更なる行財政改革に努め、人件費、物件費等の抑制を行う必要がある。
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