阪神水道企業団:簡易水道事業(法適用)

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経営比較分析表(2015年度)

経営の健全性・効率性について

当企業団は、大きな河川(水源)のない阪神地域に水道用水を供給するために昭和11年に設立され、戦後の経済成長に伴う水需要の高まりに応えるために施設を建設・拡張し、阪神地域の発展に貢献してきました。昭和53年度から平成22年度にかけて第5期拡張工事を行いましたが、その実施に当たっては、財源として国庫補助金等の獲得に努めるとともに、企業債(借入金)を活用する等の方策により当該投資を長期にわたって回収することとし、構成市の負担の軽減・平準化に努めてきました。その結果、①経常収支比率、⑤料金回収率は平均を下回り、多額の累積欠損金(②累積欠損金比率)を有することとなりました。職員数削減や企業債の繰上償還・借換等による費用削減、資産の有効活用等の収益確保といった経営改善に取り組み、一時は700%を超えていた④企業債残高対給水収益比率を減少させ、また平成24年度以降は利益を計上することができるようになる等、財政状況は改善しつつあります。しかし、今後の施設の更新に必要な投資や水需要の減少を踏まえると、依然として厳しい状況にあり、引き続き経営改善等に努める必要があります。なお、当企業団では、企業団議会で議決された水量に基づき構成市が企業団の費用を負担する制度を採用しており、この水量と実績給水量に乖離があるため、⑧有収率が100%を上回っています。

老朽化の状況について

当企業団は設立が昭和11年(約80年前)と古いため、②管路経年化率は平均よりも高くなっています。企業団の管路の口径が大きく、更新工事に伴う断水の影響が大きいため、③管路更新率を一定にすることは困難ですが、施設整備計画を策定し、これに基づき計画的に更新を進めることにより、管路の強靭化に努めています。

全体総括

当企業団では、上記のような現状を踏まえた上で、経営環境の変化(水需要の減少・新たな災害リスク等)に適切に対応し、今後も安全な水の安定供給を持続していくため「水道用水供給ビジョン」の改定作業を進めています。ビジョン改定後、これに基づく具体的行動計画(経営戦略)を策定・推進していく予定です。

類似団体【B】

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