富士宮市：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

各指標①から⑥における経営状態については、類似団体の平均値と比較し良好であり、健全性を維持していると思われる。これは、当市が富士山麓の清流と豊富な湧水等の自然に恵まれ、おいしい水を安価に供給できる環境にあること、平成19年度から起債を行わず起債の未償還分を減少させてきたことが要因と考えられる。しかしながら、人口減少による給水収益の減少が見込まれるため、より一層の経営の効率化を進めていく必要がある。⑦施設利用率については、毎年類似団体の平均値より高い値で推移している。なお、平成28年度は取水施設の改修により配水能力を調整したため施設利用率は上がっている。⑧有収率については市域面積が広く管路延長も長いことから類似団体の平均値より低い。このため、有収率が向上するよう、老朽管の更新を進めていく必要があり、すでに策定した水道ビジョンに基づき施設の耐震化と、老朽管の効率的な更新を進めていく予定である。

老朽化の状況について

資産の老朽化度合を示す①有形固定資産減価償却率、②管路経年化率は、類似団体の平均値を下回っているが、各値とも年々上昇している状況である。③管路更新化率は年度ごとばらつきがあるが、料金負担を極力増加させることのないよう、水道ビジョンを踏まえ平準化した事業費で効率的な更新に努めたい。※平成27年度の②管路経年化率及び③管路更新化率については、決算状況調査の報告漏れがあったため0％となっているが、正しい値は下記のとおりである。②管路経年化率(H27)：7.85③管路更新率(H27)：1.37

全体総括

人口減少など料金収入の減少が見込まれる一方で、今後施設の更新費用の増加が見込まれるなど水道事業の経営環境は厳しいものがある。重要なライフラインである水道事業を継続的に維持できるよう、広域化、包括的委託など最も効率的な運営手法を検討し、利用者が安心して利用していただけるよう努めたい。