経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は、100%を超えかつ類似団体と同等に推移していることから、比較的良好であると言えますが、経常収益のうち給水収益以外の収入に依存していることが認められることから、引き続き経営改善に向けた取組みを推進してまいります。②累積欠損金比率は、平成25年度に0.77%となり、平成26年度に0%に回復しましたが、給水収益が減少傾向にあるため、経営改善に向けた取組みが必要であると考えられます。③流動比率は、100%を超えかつ類似団体と比較し良好な数値を示していることから、短期的な債務に対する支払い能力を十分有していると考えられます。④企業債残高対給水収益比率は、類似団体と比較し非常に数値が低く、企業債残高が少ないことを表しています。これは、財政状態が良好であると言えます。⑤料金回収率は、100%を超えていることから、給水に係る費用を給水収益で十分賄えており、これまでの職員数削減等の費用削減の効果が現れていることを示しています。⑥給水原価は、類似団体と比較し低く推移していることから、費用削減をはじめとする効率的な経営の効果が現れていることを示しています。⑦施設利用率は、類似団体と比較し非常に高い数値を示しており、施設の保有状況が適切であり、利用状況も効率的に運用していると考えられます。⑧有収率は、類似団体と比較し、非常に高い数値を示しており、これまでの漏水対策の効果が現れていることを示しております。また、施設の稼働状況が効率的に収益に反映されていると言えます。
老朽化の状況について
①有形固定資産の減価償却率は、100%を大幅に下回り、類似団体と同等に推移していることから、老朽化した施設を適切に更新していると考えられます。②管路の経年化率は、類似団体と比較し低水準を推移していることから、老朽化した管路を適切に更新していると考えられます。③管路更新率は、類似団体と同様に推移しており、管路の更新を標準的なペースで実施していると考えられます。
全体総括
経営比較分析表に示す指標によりますと、経営の健全性・効率性及び老朽化の状況のいずれも概ね良好であると言えますが、給水収益が減少傾向にあるため、収益を改善するための施策を検討してまいります。また、管路の更新につきましては、経年化率は低水準に推移していますが、今後は、耐震化率を向上させるための更新計画の策定に努めます。(参考:平成26年度末現在基幹管路の耐震適合率=44.7%)