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財政力指数は、ほぼ類似団体の平均となっており、前年度より0.03ポイント上昇している。歳入において、堅調な個人消費により地方消費税交付金が増加し、基準財政収入額が増加したことから、単年度でも0.024ポイントの良化となっている。今後も一層の歳入確保に努めるとともに徹底した経費節減に努め、健全な財政運営に努めていく。
経常収支比率は類似団体及び全国平均を下回っているが、前年度と比較して0.6ポイント上昇している。これは、歳出において、更新期を迎えている公共施設等の維持補修費等が増加したこと、また、歳入においては、普通交付税(7.1%減)、臨時財政対策債(10.5%減)ともに減少したことの影響により上昇した。今後も維持補修費の平準化等を図るとともに、歳出全般にわたる経費節減に努めていく。
人口一人当たりの人件費・物件費等は類似団体を大きく上回っているが、これは、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い放出された放射性物質の除染事業によるものである。除染事業がピークを越えたことによる物件費の減少(14.7%減)で、前年度に比べ10.9%の減少となった。今後は、除染事業から除去土壌等の搬出事業に遷移するため、類似団体の値に接近していくものと思われるが、各事業費の適正な執行に努める。
採用前の経験年数が長い職員を一部1級に格付けたことにより指数は低下したが、全国平均及び類似団体の平均も上回っていることから、今後も福島県人事委員会勧告に準じた給与改定を行うとともに、一層の給与適正化に努めていく。
人口千人当たり職員数は、類似団体及び全国平均を下回っているが、業務量が増加していること等から採用人数を増加したため、前年度と比較して0.04ポイント上昇している。これまでも、行財政改革大綱実施計画に基づく定員適正化及び民間委託の推進等、業務のアウトソーシングに取り組んできたところであるが、引き続き、市民サービスの低下を招かぬよう適正な人員の配置及び事務の効率化の向上に努めていく。
実質公債費比率は、類似団体及び全国平均を下回るとともに、前年度と比較して0.4ポイント減少している。これは、元利償還金が減少傾向にあることによるものであり、今後も財政措置が見込まれる起債の活用や高利債の借換え等を積極的に行い、一定の水準を保てるよう努めていく。
将来負担比率は、下水道事業をはじめとする公営企業債に対する繰入見込額、債務負担行為に基づく支出予定額等が減少したことにより、前年度に引き続き、将来負担比率が算出されない(マイナス値)結果となっている。今後も計画的な起債償還と財源確保を図り、将来負担の軽減に努めていく。
人件費比率は、類似団体及び全国平均を下回っており、前年度と比較し0.4ポイント減少しているが、これは、退職手当の減少による影響が現れているものである。今後も、定員及び給与の適正化に努めていく。
物件費は類似団体を上回っており、前年度と比較すると0.7ポイント上昇しているが、これは、情報端末機の更新や、新公会計制度等に対応するためのシステム改修等の増加によるものである。本市では、業務効率化及び経費節減のため、退職者不補充により学校用務員や学校給食調理の業務委託を進めているところであり、経常的な物件費は上昇傾向にあるが、今後とも各事業費の適正な執行に努めていく。
扶助費は、保育所等の数が類似団体に比べ少ないことから、全国平均及び類似団体を下回っており、概ね横ばいで推移している。現在、待機児童解消のため保育施設の整備等を推進しており、また今後は、子ども子育て支援新制度や高齢化の進展により扶助費の増加が予想されるが、引き続き単独事業の見直しを図り、適正な水準を保てるよう努める。
その他については類似団体及び全国平均をやや上回っており、前年度と比較すると0.5ポイント上昇している。これは、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計への繰出金が多額となっているためであるが、今後も各会計の経費節減を図り、繰出金の抑制に努めるとともに、更新が予定される施設等の計画的な維持補修により、経費の節減、平準化に努めていく。
補助費等については、前年度と比較すると0.2ポイントの上昇となっており、類似団体及び全国平均を上回っている状態が続いている。これは、公共下水道事業会計や広域消防組合への負担金が多額となっているためであるが、今後も各補助金等の内容を精査し、補助額や補助率の見直しを図り合理化に努めていく。
公債費は類似団体及び全国平均を下回っており、前年度と比較して0.5ポイント減少している。これは元利償還金の一部償還完了によるものであり、今後も、計画的な償還に努めるとともに、地方財政措置の厚い起債を優先的に活用するなど将来負担の軽減に努めていく。
公債費以外については、前年度と比較して1.1ポイント上昇しており、類似団体平均をやや上回っている。これは、主に物件費や補助費の増加による影響であるが、今後も事業執行に努めるとともに、補助金や使用料・手数料等の見直しを進め、一層の合理化に努めていく。
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