青森市:簡易水道事業(法適用)

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収集されたデータの年度

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経営比較分析表(2020年度)

経営の健全性・効率性について

新型コロナウイルス感染症対策として水道料金の減免措置を講じたことにより、単年度の収支を示す「①経常収支比率」、供給単価と給水原価の関係を示す「⑤料金回収率」は100%を下回り、1年以内に支払うべき債務に対して支払うことができる現金等を示す「③流動比率」は前年度に比較して69.33ポイントの減少、「④企業債残高対給水収益比率」については前年度に比較して23.65ポイントの増加となりました。有収水量1㎥あたりの費用を示す「⑥給水原価」については、本市は水源が多く、水源ごとに所有する施設の運営経費がかかることから、もともと類似団体の平均値より高い水準にあるなかで、維持修繕費、人件費の上昇などに伴い前年度に比較して上昇しました。配水能力に対する配水量の割合であり、施設の適正規模の判断指標である「⑦施設利用率」は、類似団体の平均値より低い水準となっているなか、令和元年12月に油川配水所の機能を停止し天田内配水所へ機能統合したことから、令和2年度は前年度に比較して上昇しました。施設の稼働と収益とのつながりを示す「⑧有収率」については、類似団体の平均値より低い水準が続いているなか、漏水調査の実施、老朽管の更新、老朽塩化ビニル給水管改修事業などの漏水対策へ継続的に取り組んできたことにより、改善傾向にありましたが、冬季間の凍結による漏水等により配水量が増えたことから、前年度に比較して0.63ポイント減少しました。

老朽化の状況について

償却対象資産の減価償却の進捗を表し、資産の老朽化度合を示す「①有形固定資産償却率」及び法定耐用年数を超えた管路延長の割合を表し、管路の老朽化度合を示す「②管路経年化率」については上昇傾向が継続しているとともに、類似団体の平均値より高い水準にあります。固定資産の大半を占める施設や管路などは昭和50年代に取得したものが多く、これらの更新需要への計画的な対応が必要となっている状況にあると認識しています。当該年度に更新した管路延長の割合を表し、管路の更新ペースが把握できる指標である「③管路更新率」については、前年度に比較して上昇し、類似団体の平均値と比較しても高い水準にあります。

全体総括

本市の水道事業は、概ね健全な経営を維持していますが、令和2年度においては、水道料金の減免措置により、経営の健全性・効率性を示す指標の一部が一時的に悪化しました。また、施設や管路の老朽化を示す指標についても、類似団体の平均値より高い水準にあります。現在、施設については、明治42年に建設された横内浄水場の北系沈殿池及びろ過池の更新を重点的に進めており、管路については、これまでの実績や厚生労働省の資料等を参考に本市が独自に設定した管種ごとの更新基準に基づき、漏水履歴を踏まえた更新を計画的に進めているところです。今後も給水人口の減少などによる水需要の減少を見据え、各施設の機能を踏まえたダウンサイジングや統廃合、更新基準を目安に緊急度を考慮した配水管の更新、適切な維持管理による施設・設備の長寿命化、優先順位付けによる施設・設備の更新事業費の平準化といった取り組みを継続的に実施し、限られた財源のなかで安定的な経営を持続できるよう効率的・効果的な事業運営を進めてまいります。なお、これらの取り組みの進捗・成果を踏まえ経営戦略(「青森市水道経営プラン(2019~2028)」)について、適時適切に見直し・改定を行います。

類似団体【A2】

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