佐賀西部広域水道企業団:末端給水事業

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末端給水事業 用水供給事業


収録データの年度

2023年度 2022年度 2021年度 2020年度

経営比較分析表(2023年度)

202020210%累積欠損金比率
20202021360%370%380%390%400%410%420%430%440%450%460%470%480%490%流動比率
20202021140%145%150%155%160%165%企業債残高対給水収益比率
2020202175.7%75.8%75.9%76%76.1%76.2%76.3%76.4%76.5%76.6%76.7%76.8%料金回収率
2020202124,700円24,750円24,800円24,850円24,900円24,950円25,000円25,050円25,100円給水原価
2020202155.9%55.95%56%56.05%56.1%56.15%56.2%56.25%56.3%施設利用率
2020202177%77.5%78%78.5%79%79.5%80%80.5%81%81.5%82%82.5%83%有収率

経営の健全性・効率性について

当企業団水道事業は、令和2年4月1日に多久市、武雄市、嬉野市、大町町、江北町、白石町及び西佐賀水道企業団の水道事業を統合して事業を開始したところである。経常収支比率と料金回収率はともに前年度から悪化し、100%を下回っている。これは、本年度に水道料金を引き下げたことによる収益の減少が主な要因である。企業債残高対給水収益比率は類似団体と比べ低くなっている。事業統合後は新規で企業債借入を行っていなかったが、国の交付金事業を主体に施設更新等を進めていく中で、企業債を財源として有効に活用していく方針として、令和4年度から一定の企業債借入を実施している。有収率は年々改善しているものの、依然として類似団体と比べ低い状況であり、現在、国の交付金を活用して老朽管更新事業を行うなど、漏水防止に取り組むことでさらなる改善に努めている。
2020202156.59%56.6%56.61%56.62%56.63%56.64%56.65%56.66%56.67%56.68%56.69%56.7%56.71%有形固定資産減価償却率
2020202111%11.2%11.4%11.6%11.8%12%12.2%12.4%12.6%12.8%13%13.2%13.4%13.6%管路経年化率
20202021-0.1%-0%0.1%0.2%0.3%0.4%0.5%0.6%0.7%0.8%0.9%1%1.1%管路更新率

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率は類似団体と比べ高いが、管路経年化率は類似団体と比べ低くなっていることから、特に浄水施設等の老朽化が進んでいることがわかる。事業統合により、企業団内部での水の融通が可能となったことから、余剰施設となる老朽化した5か所の浄水場を廃止する計画である。また、管路については、老朽管の更新と耐震化を国の交付金を活用して進めているところである。

全体総括

令和2年度から水道事業を統合し、事業を開始したところであるが、事業統合前の想定と比較して、施設・設備の保守点検整備の考え方を事後保全から予防保全に移行していることによる施設や設備の計画的な更新・修繕の経費が増加している。また、近年の物価高騰の影響による電気代、薬品費、委託料といった様々な経費の増加に加え、賃金引上げによる人件費も増加しており、経営はますます厳しくなってきている。このような状況の中、持続的に安定した水道事業の運営を行っていくため、事業統合により可能となった浄水場の廃止や6営業所の統廃合を進めることにより、人件費や施設の維持管理費を削減していく予定であるが、事業の健全経営を維持するための財源確保には、水道料金の改定が必要不可欠である。令和6年度に水道料金審議会を設置し、適正な水道料金の設定について検討を行っているところである。令和6年2月に改訂した「佐賀西部広域水道企業団新水道事業ビジョン」に掲げる『「安全で安心な水を確かな技術・運営力で安定的に」(持続可能な水道事業の確立)』を水道事業の基盤強化に向けた基本方針とし、事業を推進していく。