経営の健全性・効率性について
収益的収支比率84.22%、経費回収率93.95%と上向いているのは、ブロワー更新時期では無いためであるが、100%を下回っていることから一般会計の繰入金に依存している状況であります。起債残高対事業規模比率は、今後借入を行っての事業は無いため、年々減少するものと考えています。次回の料金改定時期には、値上げの検討を行い、料金収入の確保につなげていきます。また、今後は、1基当たりの世帯人員の減少により、維持管理経費も減少傾向にあることから、汚水処理原価が低くなり、経費回収率が伸びるものと考えています。※本町の農業集落排水処理区域以外(農家地区)について、平成11~15年度の期間、助成事業を実施し、122基の合併浄化槽を設置。年々離農などにより、撤去となる合併浄化槽もあるため、水洗化率は減少傾向となります。現在新規で設置している合併浄化槽は個人設置となるため、数値として増加することは無い状況です。本来の水洗化率は、個排・特定・個人設置の合計に対して率を求めた数値が正しいものと考えています。
老朽化の状況について
合併処理浄化槽は、平成11年度30基、平成12年度40基、平成13年度17基、平成14年度13基、平成15年度22基の計122基を設置。うち既に離農などにより住宅解体に併せて9基撤去しているため、現在は113基となっています。環境省の「生活排水処理施設整備計画策定マニュアル」によると耐用年数は30年以上となっているため、耐用年数を超える資産はありません。また、浄化槽法に基づく保守点検(年3回)時に必要に応じて消耗品及びブロワーなどの交換を行っている状況です。
全体総括
平成11~15年度に実施した事業であるため、起債の借入が今後は無く、改善方向へ向かってはいるものの、依然として一般会計からの繰入れに依存している状態であります。個別排水処理事業も特定地域生活排水処理事業と同様に使用料が全道でも高い水準であり、町内市街地区の農業集落排水使用料と比較しても割高となっていることから、料金改定は当初より見送っている状況にありました。しかし、平成28年度に策定した経営戦略において、次回の料金改定時には5%の値上げを計画していますので、計画通り実行し、経営改善につなげる必要があると考えています。