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財政力指数の分析欄雇用の場が少ないこと等による人口の減少(平成22国勢調査人口:34,407人→平成27国勢調査人口:31,457人)が続き、財政基盤が弱く、類似団体平均を大きく下回っている。現状では税収の大きな伸びは期待できないが、効率的な行政運営に努めつつ、移住・定住促進、雇用機会拡充支援、子育て支援等、人口減少抑制につながる事業を展開し、市の活性化、財政基盤の強化を図る。 | 経常収支比率の分析欄性質別経費毎に見ると、扶助費、公債費については前年度に比べて減(扶助費:6.2→5.9、公債費:24.8→24.7)となったが、普通交付税合併算定替の縮減等により人件費や物件費、補助費、公債費等については前年度に比べて増(人件費:24.8→25.1、物件費15.3→15.7、補助費等7.0→7.9)となり、合計では対前年度比1.3ポイントの増となった。今後は、普通交付税合併算定替の終了(令和元から一本算定)や近年の大型事業(対馬病院建設負担金等)に係る地方債元金償還の開始等による公債費の増額が見込まれるため、公共施設管理運営の見直し等により効率的な財政運営に努め、財政硬直化の抑制を図る。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄険しい地勢で広範囲に集落が点在するため、市役所機能の分散や小規模な保育所、小・中学校の運営等、効率の悪い行政運営を余儀なくされている。また、離島であるため、海岸漂着物対策に多額の経費を要したり、事業に係る経費が割高になり、他団体に比べ高額になっている。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づく施設の統廃合や事務の効率化等を進め、経費の抑制に努める。 | ラスパイレス指数の分析欄類似団体平均と同様に推移しているが、若干平均値を上回っている。今後は、年功的な給与体系から能力や成果を重視する給与体系への移行を図り、より一層の給与適正化に努める。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄住民基本台帳人口の減少(住民基本台帳人口:31,413人【平成30.1.1】→31,005人【平成31.1.1】)により前年度に比べ増加している。また、地理的要因等により類似団体平均と比較して大きく上回っている。住民サービスを低下させないよう配慮しながら事務の効率化を図り、人員の削減に努める。 | 実質公債費比率の分析欄交付税措置率の低い残債を中心に繰上償還を実施してきたこと等により合併直後に比べ大幅に改善しているが、今後は合併算定替の終了等による普通交付税の減、合併特例債の終了等による交付税措置率の低い地方債発行の増が予想される。積極的な繰上償還や起債の抑制により比率上昇の抑制に努める。 | 将来負担比率の分析欄繰上償還の実施や交付税措置率の高い地方債の活用により年々改善されてきていたが、普通交付税の合併算定替縮減による分母の減等により前年度よりも0.3ポイント上昇した。今後、大型事業の実施による交付税措置率の低い地方債発行の増や基金取り崩しの増、普通交付税の減額による標準財政規模の減が見込まれるため、更に比率が上昇することが予想される。積極的な繰上償還による地方債残高増額の抑制や職員数の削減による退職手当負担金の減額を図り、比率上昇の抑制に努める。 |
人件費の分析欄人件費の経常収支比率は類似団体と同程度の比率で推移しているが、人口千人当たりの職員数は、類似団体平均10.09人に対し本市16.33人と大きく上回っている。施設の統廃合等による事務の効率化に努め、人件費の抑制を図る。 | 物件費の分析欄合併以降、物件費の削減にも努めてきたが、旅費、燃料費、ごみ収集に係る委託料、スクールバス運行委託料等、地理的要因により行政運営に係る物件費は、他の団体に比べどうしても割高となる。普通交付税の減額等により経常一般財源が減少する中で、これまでと同様の行政運営では財政の硬直化は避けられない。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき施設の統廃合等を計画的に進め、物件費の削減を図る。 | 扶助費の分析欄扶助費に係る経常収支比率については、臨時福祉給付金の減により、平成29年度と比較し0.3ポイント減少し、5.9%となった。類似団体内平均と比較しても、平成30年度において、3.2ポイント下回っているが、今後、子育て世帯への支援対策や経済的弱者への対策等により、扶助費の増加が見込まれているため、その動向を注視し、雇用機会拡充支援等、雇用の場の拡大につながる事業を推進し、地域経済の活性化を図る。 | その他の分析欄その他の経常的な経費の主なものは、国民健康保険特別会計、後期高齢者医療特別会計、介護保険特別会計等に対する繰出金である。各特別会計においても安定的な財政運営に努め、普通会計の負担軽減を図る。また、施設の老朽化により維持補修費が増加している。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき施設の統廃合等を計画的に進め、維持補修費の削減を図る。 | 補助費等の分析欄合併以降、補助団体等への補助金の見直しを行ってきた結果、類似団体平均を下回っているが、普通交付税の減額等により前年度に比べて0.9ポイントの増となった。今後も可能な限り補助金の見直しを行い抑制に努める。 | 公債費の分析欄これまでの繰上償還実施等により改善されているが、人口1人当たりの公債費は、類似団体平均69,834千円、本市142,015千円と類似団体平均額の約2倍となっている。また、今後、近年の大型事業(対馬病院建設負担金等)に係る地方債の元金償還開始等により公債費の増額が見込まれるため、積極的な繰上償還を実施するとともに起債の抑制を図り、公債費の削減に努める。 | 公債費以外の分析欄他団体に比べ公債費の比率が大きな分、他の経費を抑制することにより類似団体平均を大きく下回っているが、平成26年度からの普通交付税合併算定替えの縮減による経常一般財源の減により上昇している。公債費の抑制に努めるとともに、効率のいい行政運営を目指す。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄総務費の減額については、減債基金積立金の減及びCATV施設整備事業の減が主な要因である。民生費が類似団体に比べて高額となっている主な要因は生活保護費である。雇用拡大、健康増進を図る事業を推進し、生活保護費の抑制を図る。衛生費が類似団体に比べて高額となっているのは、海岸漂着物対策に多額の費用を要することや、地理的要因等により塵芥処理、し尿処理に割高な費用を要するためである。農林水産業費については、漁港整備に係る費用が多額となっている他、農林水産品の輸送コスト助成や有害鳥獣対策にも多額の費用を要している。土木費の減額については、市道改良事業費の減、都市再生事業の減が主な要因である。教育費の増額については、博物館建設事業費の増が主な要因である。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄人件費、物件費が他団体と比較して非常に高額となっている。これは、険しい地勢で広範囲に集落が点在するため、市役所機能の分散や小規模な保育所、小・中学校の運営等、効率の悪い行政運営を余儀なくされているためである。また、離島であるため、海岸漂着物対策に多額の経費を要したり、事業に係る経費がどうしても割高になってしまう。建設事業についても同様の理由で、漁港整備や市道整備に多額の費用を要し、自主財源が乏しいため市債の発行により公債費も多額となる。平成28年度策定の公共施設等総合管理計画に基づき、施設の統廃合、事務の効率化等を進め、経費の抑制に努める。平成29年度と比較して普通建設事業費が増となったが、農林水産振興施設建設事業及び博物館建設事業等が増加したことが主な要因である。 |
基金全体(増減理由)今後増額する見込みである公債費の財源確保のための減債基金への積み立て300百万、ふるさと納税の増によるがんばれ国境の島対馬ふるさと応援基金への積み立て167百万円を実施したが、普通交付税の減等により、財政調整基金300百万円、合併振興基金198万円等を取り崩したため、基金全体としては43百万円の減となった。(今後の方針)普通交付税の合併算定替の終了(合併算定替最終年度:平成30年度)により交付税が減額となるため、基金の取り崩しの増が見込まれるが、財政調整基金については、今後の社会変動や災害復旧等の緊急課題に柔軟に対応するためにも一定の残高が必要である。そのため、財政調整基金については標準財政規模の10%程度の残高を維持できるよう決算剰余金の積み立て等を実施し、それ以上の積み立てが可能な場合は、減債基金や特定目的基金に積み立てることとし、基金の使途の明確化を図る。 | 財政調整基金(増減理由)平成29年度決算剰余金240百万円を積み立てたが、普通交付税の減、将来の公債費財源確保のための減債基金への積み立てを実施したため、財政調整基金300百万円を取り崩した。(今後の方針)財政調整基金については、今後の社会変動や災害復旧等の緊急課題に柔軟に対応するためにも一定の残高が必要であるため、標準財政規模の10%程度の残高を維持できるよう決算剰余金等を積み立てることとする。 | 減債基金(増減理由)将来の公債費財源確保のため、300百万円を積み立てたため増となった。(今後の方針)近年の大型事業(対馬病院建設負担金等)に係る市債の元金償還の開始、合併特例債の発行終了による交付税措置率の低い市債の増等により、令和元年度以降は公債費が増加する見込みである。実質公債費比率の上昇を抑制するため、減債基金を活用した積極的な繰上償還を実施していく。 | その他特定目的基金(基金の使途)合併振興基金:合併に伴う市民の連携強化及び地域振興を図る。振興基金:市民福祉の向上に資する長期的な計画に基づく公共施設の整備を円滑に推進するとともに地域振興を図る。過疎地域自立支援促進特別事業基金:過疎地域における住民福祉の向上、雇用の増大、地域格差の是正及び美しく風格ある地域の形成を計画的かつ円滑に促進する。(増減理由)振興基金:対馬市CATV設備の一部を更新するため等の財源として230百万円を取り崩したことにより減となった。合併振興基金:対馬クリーンセンター基幹改良事業等の財源として200百万円を取り崩したことにより減となった。がんばれ国境の島対馬ふるさと応援基金:平成28年11月からのふるさと納税に対する返礼の開始等によりふるさと納税が増額となり、その寄附金を管理運営するための当基金が増となった。(今後の方針)今後、合併特例債の発行終了等により他の地方債の発行や振興基金、合併振興基金の取り崩しの増が見込まれるが、少しでも交付税措置率の高い地方債を活用しつつ事業を実施し、振興基金については年100百万円から200百万円、合併振興基金については年200百万円から300百万円を限度に取り崩していく見込みである。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄有形固定資産減価償却率は、類似団体内・全国・長崎県の平均値と比べて低い水準にあり、老朽化の度合いが比較的低い状況にある。しかし、建築から30年以上が経過した施設が多く、事業費の平準化等を図るため、計画的に更新・改修等を進める必要がある。 | 債務償還比率の分析欄債務償還可能年数は、長崎県平均とほぼ同水準、類似団体内・全国の平均値と比べると低い水準であり、債務償還能力は比較的高い状態である。しかし、本市の地方債残高は高い水準であるため、積極的な繰上償還や起債の抑制に努める必要がある。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析将来負担比率及び有形固定資産減価償却率については、類似団体内平均値を下回っている。しかし、老朽化に伴う施設の改修等による地方債の増加等が財政を圧迫する可能性があることから、各施設の特性に応じて計画的に更新・維持保全し、事業費の平準化に努める必要がある。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析実質公債費比率については、これまで交付税措置率の低い残債を中心に繰上償還を実施してきたこと等により、年々減少傾向にある。将来負担比率については、繰上償還の実施や交付税措置率の高い地方債の活用により年々改善されてきていたが、普通交付税の合併算定替縮減による分母の減等により前年度よりも上昇した。いずれも類似団体内平均値より低い水準にあるが、今後施設等の老朽化に伴う改修によって将来負担比率及び実質公債費比率ともに数値が悪化することが懸念されることから、積極的な繰上償還や起債の抑制により、財政の健全化に努める必要がある。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値よりも上回っている施設分類は、公営住宅と学校施設のみで、その他の施設分類については、類似団体内平均値を下回っている。公営住宅については、「公営住宅長寿命化計画」に基づき、施設の維持・改善・建て替えを推進し、学校施設については「対馬市立学校及び幼稚園推進計画」に基づき保護者及び地域住民の理解を得ながら学校の統廃合を推進する。また、それぞれの施設の状況や規模を総合的に検討し、市民サービスと財政状況のバランスがとれるよう、施設の更新や改修を適切に実施する。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値よりも大きく上回っている施設分類は、消防施設である。消防施設については多くの消防分団庫や車両等が耐用年数を経過しつつあるため、今後、優先度の高い施設から計画的に更新を実施する。また、それぞれの施設の状況や規模を総合的に検討し、市民サービスと財政状況のバランスがとれるよう、施設の更新や改修を適切に実施する。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況一般会計等においては、資産総額が前年度末から357百万円(△0.2%)減少し、負債総額は前年度末から510百万円増加した。資産については、博物館建設(1,235百万円)、厳原港国内ターミナル建設(622百万円)の増加があったものの、減価償却による資産の減少が上回ったため減少となった。負債については地方債(固定負債)の増加であり、博物館建設事業債(1,048百万円)等の借り入れにより、地方債発行額が償還額を上回り286百万円増加した。今後は地方債の発行を抑制し、負債の減少に努める。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況一般会計等においては、経常費用は、26,193百万円となり、前年度比1,523百万円の減少(△5.5%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は、16,375百万円、補助金や社会保障費等の移転費用は、9,818百万円となっている。純経常行政コストに対する割合は、人件費が18%、物件費等が45%、補助金等が19%、社会保障給付が13%、その他が5%となっている。今後も高齢化が進むことによる補助費等の増加傾向が想定されることや、施設の老朽化に伴う施設更新や大規模修繕の費用も増加する想定されるため、継続的なコストの削減に努める必要がある。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況一般会計等においては、税収等の財源(25,175百万円)が純行政コスト(26,432百万円)を下回っており、本年度差額は△1,257百万円となり、純資産残高は前年度末純資産残高152,445百万円より868百万円減少し151,577百万円となった。今後は地方税の徴収業務の強化等により税収等の増加に努める。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況一般会計等においては、業務活動収支は、3,541百万円、投資活動収支は、△3,360百万円となっている、また財務活動収支は、地方債の発行額が償還額を上回ったことから226百万円となった。本年度末資金残高は、前年度末資金残高881百万円より407百万円増加し1,288百万円となった。行政活動に必要な資金を基金の取崩しと地方債の発行収入によって賄っている状況であるため、行財政改革の推進に努める。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率は、合併前に旧町毎に整備した公共施設があり、保有する施設数が非合併団体よりも多いことが類似団体平均を上回っている要因と考えられる。有形固定資産減価償却率は類似団体より低い水準にあるが、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、今後20年間の取組として公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率純資産比率は、類似団体平均を上回っていることから、総資産に占める過去及び現世代が負担した割合が高い一方、将来負担比率においても類似団体平均を上回っていることから、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、地方債の利率見直し等により、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担減少に努める。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており、平成16年3月に6町が合併し行政区域が広範囲となったことが、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが高くなる要因と考えられる。今後も経常費用の圧縮を図り、効率的な行政サービスの提供に努める。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況住民一人当たりの負債額は、類似団体平均を上回っているが、これは一人当たり資産の状況とも関連し合併前より旧町毎に整備した公共施設があり、保有数が非合併市町村より多いことが、要因と考えられる。しかしながら負債は減少傾向にあるため、今後も地方債の発行を抑制し、地方債残高の減少に努める。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が投資活動収支の赤字分を上回り、類似団体平均を上回っている。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況受益者負担比率は、類似団体平均を下回っており、行政サービスの提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。今後は、経年変化による数値も参考にし、類似団体平均を下回る要因の分析に努める。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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